2020年6月17日 (水)

テッド・バンディ

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督・製作:ジョー・バーリンジャー
脚本:マイケル・ワーウィー
原作:エリザベス・ケンドール「The Phantom Prince: My Life with Ted Bundy」
共同製作:マイケル・コスティガン、ニコラス・シャルティエ、アラ・ケシシアン、マイケル・シムキン
製作総指揮:ザック・エフロン、ジェイソン・バレット、ジョナサン・デクター、マイケル・ワーウィー
音楽:マルコ・ベルトラミ、デニス・スミス
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ザック・エフロン(森田成一)、リリー・コリンズ(清水理沙)、カヤ・スコデラリオ(和優希)、ジョン・マルコヴィッチ(金尾哲夫)、ジェフリー・ドノヴァン、アンジェラ・サラフィアン、ディラン・ベイカー、ブライアン・ジェラティ、ジム・パーソンズ、ハーレイ・ジョエル・オスメント、グレース・ヴィクトリア・コックス、テリー・キニー、ジェームズ・ヘットフィールド 他

 

 

  〈なぜこんな"シリアルキラー"が誕生したのか〉

 

 

 「グレイテスト・ショーマン」のザック・エフロンが、アメリカ史上最も凶悪といわれた殺人犯を演じる犯罪ドラマ。30人以上を殺害、IQ160の頭脳と美しい容姿で司法・メディアを翻弄したテッド・バンディ。しかし、一人殺されなかった女だけが知る真実があった。

 

 

 1969年、ワシントン州シアトル。テッド・バンディ(ザック・エフロン)とシングルマザーのリズ(リリー・コリンズ)は、あるバーで恋に落ちる。デッド、リズと彼女の幼い娘モリーの3人は幸福を絵に描いたような家庭生活を築いていくのだった…。そんなある日、車を運転中のテッドは信号無視で警官に止められ、車の後部座席に積んでいた道具袋を疑われて逮捕されてしまう。それは、マレーで起きた誘拐未遂事件の容疑であった。その前年にも女性誘拐事件が発生しており、キング郡警察の発表によると、目撃された犯人らしき男の車はテッドの愛車と同じフォルクスワーゲン。新聞に公表された似顔絵は、テッドの顔によく似ていた。突然の事態に混乱するリズ。一方、テッドはすべてまったくの誤解だと説明するが、次第にいくつもの事件の真相が明らかになっていく…。

 

 

 犯罪史上初めて"シリアルキラー"の冠が付けられた、実在の殺人鬼テッド・バンディが電気椅子で処刑されるまでを、バンディと長年交際していた女性エリザベスの視点から描いていく。事件後の裁判でのエピソードが中心で脚本の出来があまり良くなく、これだけではなぜ、バンディが卑劣な犯罪に走ったのかが分かりにくいのだが、本作と同じNetflixでバンディのドキュメンタリーも手掛けている監督の演出と、ザック・エフロンやリリー・コリンズ、ジョン・マルコヴィッチといった俳優たちの演技が良いので、何とかまとまった映画になっている。

 

 

 テッド・バンディは日本では馴染みが薄いのだが、アメリカでは有名な犯罪者で、17年前にも「テッド・バンディ 全米史上最高の殺人者」(日本ではDVDスルー)が製作されており、こちらは一連の事件から処刑されるまでを史実通りに描いているので、合わせて観るとちょうど良いのかも。因みに本作の原題「Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile(極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣)」は、本作で描かれている通り、裁判で結審する際に裁判長がバンディに向けて言い放った言葉である。R指定の割には残虐な場面が殆ど無く、怖い映画ではないのだが、一見ハンサムな好青年が、実は姓犯罪者だったというところが恐ろしい。今までミュージカル映画で好青年を演じていたザック・エフロンは、これで新境地を開いた。そして、子役からデブったおっさんと化したハーレイ・ジョエル・オスメントにはビックリした(笑)。

 

 

私の評価…☆☆☆★

 

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2020年6月 5日 (金)

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ジョナサン・レヴィン
脚本・原案:ダン・スターリング
共同脚本:リズ・ハンナ
製作:A・J・ディックス、エヴァン・ゴールドバーグ、ベス・コノ、シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン、ジェームズ・ウィーヴァー
製作総指揮:バーバラ・A・ホール、ケリー・コノップ、ジョン・パワーズ・ミドルトン、ダン・スターリング
音楽:マイルズ・ハンキンズ、マルコ・ベルトラミ
出演:シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン、アヴィヴァ・モンジロ、ブラクストン・ヘルダ、オシェア・ジャクソン・Jr、アンディ・サーキス、ジューン・ダイアン・ラファエル、ボブ・オデンカーク、アレクサンダー・スカルスガルド、ラヴィ・パテル、ランドール・パーク、トリスタン・D・ララ、ジェームズ・サイトウ、リサ・クドロー、カート・ブローノーラー、ポール・シェアー、クローディア・オドハティ、ボーイズIIメン、リル・ヨッティ 他

 

 

  〈ちょっぴり下品だがロマンチックな王道ラブコメ〉

 

 

 オスカー女優のシャーリーズ・セロンと「40歳の童貞男」のセス・ローゲンが共演したラブコメディ。才色兼備な国務長官に恋をしたさえないジャーナリストの奮闘を、男女逆転のシンデレラストーリーとして描く。

 

 

 アメリカの国務長官として活躍する才色兼備なシャーロット・フィールド(シャーリーズ・セロン)。大統領選への出馬を目前にして、ジャーナリストのフレッド(セス・ローゲン)に、選挙のスピーチ原稿作りを依頼する。常に世間から脚光を浴びるシャーロットと共に行動するうちに、高嶺の花と知りながら恋に落ちるフレッドだったが、越えなければならない高いハードルがいくつも待ち受けるのだった...。

 

 

 あり得ないけど、あったら良いなと思ってしまう、ユーモアと、そして下ネタたっぷりのラブコメディ。

 

 

 原題の「Long Shot」には「勝つ見込みの低い候補者」や「大穴」などの意味があり、現実にはありそうもない、身分違いの恋が描かれる。ドラマの中の現職の大統領は退任後に俳優デビューを目論んだり、黒幕にメディア王(アンディー・サーキスが怪演!)が出てきたりと、今のアメリカの政権を痛烈に風刺しているのも見所である。

 

 

 シャーリーズ・セロンがコメディをやるのは珍しいなと思ったのだが、コメディ部分はセス・ローゲンが受け持ち、シャーリーズは殆どその受けにまわっていた。しっかり笑えるのだが、真面目な政治家でもいろんな業界からの圧力で信念を曲げさせられる現実や、環境問題、人種差別やセクハラ問題にもちゃんと触れていて、なかなか考えさせられる良い映画だった。

 

 

私の評価…☆☆☆★

 

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2020年6月 3日 (水)

スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本・製作:J・J・エイブラムス
共同脚本:クリス・テリオ
原案:コリン・トレヴォロウ、デレク・コノリー
原作(キャラクター創造):ジョージ・ルーカス
共同製作:キャスリーン・ケネディ、ミッチェル・レジャン
製作総指揮:カラム・グリーン、トミー・ゴームリー、ジェイソン・マクガトリン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):キャリー・フィッシャー〔アーカイブ出演〕(高島雅羅)、マーク・ハミル(島田敏)、アダム・ドライバー(津田健次郎)、デイジー・リドリー(永宝千晶)、ジョン・ボイエガ(杉村憲司)、オスカー・アイザック(小松史法)、アンソニー・ダニエルズ(岩崎ひろし)、ナオミ・アッキー(平野夏那子)、ドーナル・グリーソン(川本克彦)、リチャード・E・グラント(金子由之)、ルピタ・ニョンゴ(杉本ゆう)、ケリー・ラッセル(甲斐田裕子)、ヨーナス・スオタモ、ケリー・マリー・トラン(冠野智美)、イアン・マクダーミド(青森伸)、ビリー・ディー・ウィリアムズ(若本規夫)、ハッサン・タージ・リー・タワージー〔R2-D2の演技〕、ブライアン・ヘーリング・デイブ・チャップマン〔BB-8の演技〕、J・J・エイブラムス〔D-Oの声〕、ジェームズ・アール・ジョーンズ(楠大典)、アンディ・サーキス(壤晴彦) 他

 

先人ジェダイの声…ヘイデン・クリステンセン(浪川大輔)、オリヴィア・ダボ(田中晶子)、アシュリー・エクスタイン(伊藤静)、ジェニファー・ヘイル(甲斐田裕子)、サミュエル・L・ジャクソン(玄田哲章)、ユアン・マクレガー & アレック・ギネス(森川智之)、フランク・オズ(多田野曜平)、アンジェリーク・ペラン(上田ゆう子)、フレディ・プリンゼ・ジュニア(白熊寛嗣)、リーアム・ニーソン(津嘉山正種)

 

カメオ出演…ハリソン・フォード(磯部勉)

 

 

  〈これが最後(?)のスター・ウォーズ〉

 

 

 1977年から続くSFシリーズ「スター・ウォーズ」完結編。祖父ダース・ベイダーの遺志を受け継ぎ、銀河の圧倒的支配者となったカイロ・レン。一方、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーの想いを引き継ぐレイ。光と闇の戦いは、最終決戦に託される。

 

 

 はるか彼方の銀河系で繰り広げられる、スカイウォーカー家を中心とした壮大な<サーガ>の結末は、“光と闇”のフォースをめぐる最後の決戦に託された──祖父ダース・ベイダー(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の遺志を受け継いだカイロ・レン(アダム・ドライバー)。伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の想いを引き継ぎ、フォースの力を覚醒させたレイ(デイジー・リドリー)。そして、R2-D2、C-3PO、BB-8 ら忠実なドロイドと共に銀河の自由を求めて戦い続ける、生きる英雄レイア将軍(キャリー・フィッシャー)、天才パイロットのポー(オスカー・アイザック)、元ストームトルーパーのフィン(ジョン・ボイエガ)ら、レジスタンスの同志たち...。さらに、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)の永遠の好敵手ランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ)も再登場。スカイウォーカー家を中心とした壮大なサーガは、光と闇のフォースをめぐる最終決戦に託される…。

 

 

 前作の撮影後に、レイア役のキャリー・フィッシャーが亡くなったため、当初はレイア中心の話になる予定だったのが、スカイウォーカー家の末裔となるヒロイン=レイを中心とした話になっている。まぁ、こんな壮大なシリーズともなると、単にとっちらかった話を無理やりまとめただけという見方もできるのだが、このシリーズは、それでいい(笑)。一種のお祭りみたいなものなので、派手に賑やかにやってくれれば文句無い。

 

 

 最終的にジェダイやレジスタンスの戦士だけでなく、一般の民の宇宙船まで混ざって、大勢でよってたかって、シスの復活に執念を燃やすしつこいジジイ(ダース・シディアス卿)を苛める展開は、ハッキリ言って無茶苦茶なのだが、それだけ派手なクライマックスにしないと、完結編としては盛り上がらない。

 

 

 その一方で、これは日本のTVアニメ等にも言えていることなのだが、シリーズというものはあまり長く続けさせると、一旦立ち止まってリブートでもしない限り、"ある種の力"が強大なものになり過ぎて、つまらなくさせてしまうことがある。本作も、フォースの能力があまりにも強くなり過ぎて、逆に味気のないものになってしまった。

 

 

 で、これでスカイウォーカー家の話としては終わってしまうのだが、シリーズは既に新しい章に突入する企画がたてられており、その伏線となりそうな場面が、ラストシーンにある。復活キャラのランド・カルジリアンと黒人の少女が語り合う場面でのセリフが、何か意味深な感じで、新シリーズを予感させる。

 

 

 本作は復活キャラのレジェンド俳優(ルークとハン・ソロも再出演している)のほかに、シリーズを彩った様々なキャラクターが、クライマックスでレイに語りかける声という形で出演している。少々無理矢理感はあるが、物語の最後を飾るに相応しいラストになった。

 

 

私の評価…☆☆☆

 

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2020年5月31日 (日)

男はつらいよ お帰り 寅さん

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本・原作:山田洋次
共同脚本:朝原雄三
製作:深澤宏
音楽:山本直純、山本純ノ介
主題歌:「男はつらいよ」桑田佳祐(オープニング)、渥美清(エンディング)
出演:渥美清、倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、池脇千鶴、夏木マリ、浅丘ルリ子、美保純、佐藤蛾次郎、桜田ひより、北山雅康、カンニング竹山、濱田マリ、出川哲朗、松野太紀、林家たま平、立川志らく、小林稔侍、笹野高史、橋爪功 他

 

 

  〈山田監督なりのケジメ〉

 

 

 山田洋次監督による国民的人気映画シリーズ「男はつらいよ」の、22年ぶりの新作にして通算50作目。葛飾柴又を舞台に、心温まるストーリーが描かれる。

 

 

 小説家になる夢が叶った満男(吉岡秀隆)は、亡くなった妻の七回忌の法要で久しぶりに葛飾にある実家を訪れる。柴又の帝釈天の参道に昔あった「くるまや」の店舗は新しくカフェに生まれ変わり、その裏手に昔のままの住居がある。法事のあと、ひとしきり昔話に花が咲く。寅がマドンナを連れてくるたび、家中が大騒ぎだったことなど… あれからもう半世紀の歳月が流れたのだ。満男は、長い間サラリーマンをしていたがその合間に書いた小説が認められ小説家になっていた。そんなある日、満男の最新作の評判がよくサイン会をすることになる。ところがその列に並ぶ客の中に初恋の人、一度は結婚の約束までした女性、及川泉(後藤久美子)の姿を見て呆然となる。ヨーロッパで生活しているイズミは仕事で来日し、偶然サイン会に参加したのだった。イズミに再会した満男はサイン会もそこそこに「君に会わせたい人がいる」と小さなJAZZ喫茶にイズミを連れて行く。経営者の顔を見て驚くイズミ、それは20年以上前に奄美大島で会った寅の恋人のリリー(浅丘ルリ子)だった。懐かしい人たちとの再会、そして思い返す寅さん(渥美清)のこと。それは満男とイズミにあたたかい何かをもたらしていく。イズミはその夜「くるまや」を訪れることになるのだが…。

 

 

 寅さん=渥美清さんはもう亡くなられているので、満男が中心のエピソードになっていたが、やっぱり主役は寅さんである。オープニングの夢オチも満男が見るのだが、今までの夢オチは、本編と全く関係ないものだったのに対し、今回は本編の展開を暗示させるものになっている。

 

 

 また、満男のエピソードなので、今回のマドンナは初恋の人・泉(久しぶりに女優復帰する後藤久美子)とその母(夏木マリ)、そしてリリーさん(浅丘ルリ子)ということになるのだが、本作は過去49作を総括する意味合いもあるので回想シーンがたくさんあり、吉永小百合や大原麗子等、ほぼ全てのマドンナが、回想という形で甦る。中でも、現代の場面で満男と泉が、リリーのいるスナックに立ち寄る場面があるのだが、そこで話される寅さんとリリーの思い出話は、ファンなら涙なしでは観られないだろう。お互い、好き過ぎて上手くコクられなかったのか。思わず、切なくなってしまった。

 

 

 因みに、満男には亡くなった妻との間に娘がいる設定に。その娘を元・子役の桜田ひよりが演じていている。彼女は実写映画版「東京喰種」や、TVドラマ「明日、ママがいない」等、暗い性格や勝ち気な役どころが多かった(深夜ドラマ「ホクサイと飯さえあれば」では男子中学生役!)のだが、本作では一転して、優しくてキュートな女子高生を熱演。本人としても、新境地を拓いたのではないだろうか。

 

 

 元々、シリーズ50作目は渥美さんの存命中から、勿論本作とは全く違う形で企画されていたのだが、第48作「~寅次郎紅の花」公開半年後に渥美さんが逝去。第25作の「寅次郎ハイビスカスの花」を再編集し、別角度から捉えた「寅次郎ハイビスカスの花 特別編」が第49作となり、以降本作まで22年の月日が流れることになる。尚、幻の第49作として企画されていた「~寅次郎 花へんろ」のキャストがほぼ流用される形で「虹をつかむ男」が製作され、これがさらに「釣りバカ日誌」へと繋がっていくのである。その本来予定されていた第50作では、マドンナ役には黒柳徹子が予定され、第49作で甥の結婚を見届けた寅次郎はテキ屋を引退、晩年は幼稚園の用務員になり、子供達と遊んでいるうちに死に、町の人が思い出のために地蔵を作る… という構想があったようである。仮に渥美さんが存命で、ここまで企画が進んでいたら、どうなっていただろうか? 因みに、二代目寅さんとして片岡鶴太郎を主演に迎える、という話もあったようだが、そうなってしまうと、良くも悪くもシリーズ全体のイメージを左右することになっていたかもしれない。

 

 

 本作はある方法で、寅さんを虚構の中に封じ込める形で、幕を閉じる。言わば完結編にして、山田監督なりの渥美さんへの鎮魂歌なのだろう。サブタイトルは「お帰り」だが、これは別れを告げる映画である。

 

 

私の評価…☆☆☆☆

 

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2020年5月 3日 (日)

屍人荘の殺人

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劇場:MOVIX京都
監督:木村☺️ひさし
脚本:蒔田光治
原作:今村昌弘「屍人荘の殺人」
製作:臼井真之介
製作総指揮:山内章弘
音楽:Tangerine House
主題歌:Perfume「再生」
出演:神木隆之介、浜辺美波、中村倫也、葉山奨之、矢本悠馬、佐久間由衣、山田杏奈、大関れいか、福本莉子、塚地武雅、ふせえり、池田鉄洋、古川雄輝、柄本時生、坂口涼太郎、池谷のぶえ 他

 

 

  〈ミステリーとコメディとホラーのごった煮映画〉

 

 

 「第18回本格ミステリ大賞」など国内の主要ミステリーランキングにおいて、デビュー作としては史上初となる4冠を達成した今村昌弘の同名小説を映画化。

 

 

 神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木隆之介)と明智恭介(中村倫也)は学内の事件を推理する自称"ホームズ"と"ワトソン"。しかし葉村はミステリー小説オタクなのに全く推理が当たらない万年助手。事件の匂いを嗅ぎつけては首を突っ込む会長の明智に振り回される日々を送っていた。そんなある日、2人の前に剣崎比留子(浜辺美波)という謎の美人女子大生探偵が現れ、ロックフェス研究会の合宿への参加を持ちかける。部員宛てに謎の脅迫状が届いたこと、去年の参加者の中に行方知れずの女子部員がいることを伝え、葉村と明智の興味をひく。3人が向かった先は山奥に佇むペンション「紫湛荘」。そこに次々と現れるクセモノだらけの宿泊者。しかし葉村たちは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、立て篭りを余儀なくされる。一夜が明け、ひとりの惨殺死体が発見される。それは死因もトリックも全てが前代未聞の連続殺人の幕開けだった…。

 

 

 ミステリーと思いきや、中盤からゾンビホラーに変わる変な映画。複数のエキストラにゾンビ薬が射たれる"テロ"の経緯が全く説明されず、解決もしない(笑)。ゾンビ達が完全に死滅していないのに、能天気なラストを迎え、"お前ら本当に大丈夫か?"と言いたくなるような映画だった。

 

 

私の評価…☆☆☆

 

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2020年4月29日 (水)

カツベン!

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劇場:MOVIX京都
監督:周防正行
脚本:片島章三
製作:天野和人、土本貴生
製作総指揮:佐々木基
音楽:周防義一
活動弁士監修:澤登翠
活動弁士指導:片岡一郎、坂本頼光
出演:成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、山本耕史、池松壮亮、竹中直人、渡辺えり、井上真央、小日向文世、竹野内豊、徳井優、田口浩正、正名僕蔵、成河、森田甘路、酒井美紀 他

 

〈劇中無声映画の登場人物〉シャーロット・ケイト・フォックス、上白石萌音、城田優、草刈民代、椎名慧都

 

 

  〈周防監督の"映画愛"は、日本独特の文化だった〉

 

 

 「Shall we ダンス?」の周防正行監督が、無声映画上映時に作品の内容を解説する活動弁士を取り上げた青春喜劇。

 

 

 一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎(成田凌)は、小さな町の映画館「靑木館」に流れつく。隣町のライバル映画館に客も、人材も取られて閑古鳥の鳴く靑木館に残ったのは、「人使いの荒い館主夫婦(竹中直人・渡辺えり)」、「傲慢で自信過剰な弁士(高良健吾)」、「酔っぱらってばかりの弁士(永瀬正敏)」、「気難しい職人気質な映写技師(成河)」と曲者揃い。雑用ばかり任される俊太郎の前に突如現る大金を狙う泥棒(音尾琢真)、泥棒とニセ活動弁士を追う刑事(竹野内豊)、そして幼なじみの初恋相手(黒島結菜)! 俊太郎の夢、恋、青春の行方は…!

 

 

 これは、周防正行監督なりの"映画愛"なのだろう。全体的なモチーフは、さしずめ日本版「ニュー・シネマ・パラダイス」といったところか。フィルムの保管室を悪者に荒らされた後に、継ぎ接ぎだらけのフィルムでメチャクチャな話を作って、客を楽しませる場面は、「ニュー・シネマ・パラダイス」のクライマックスで、キスシーンばかりを集めたフィルムを流す名場面そのものであり、随所にチャップリン映画のパロディーも盛り込まれている。

 

 

 オープニングの口上は、現役の弁士によるものだが、山崎バニラだけはあの特徴あるアニメ声で、すぐ分かった(笑)。あと、浜村淳も、一見誰だか分からないような変装で、ちょっとだけ出ているので、探してみてください。

 

 

私の評価…☆☆☆☆

 

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2020年3月21日 (土)

ジュマンジ/ネクスト・レベル

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本・製作:ジェイク・カスダン
共同脚本:スコット・ローゼンバーグ、ジェフ・ピンクナー
原作:クリス・ヴァン・オールズバーグ「ジュマンジ」
共同製作:ドウェイン・ジョンソン、ダニー・ガルシア、ハイラム・ガルシア、マット・トルマック
製作総指揮:デヴィッド・ハウスホルター 他
音楽:ヘンリー・ジャックマン
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ドウェイン・ジョンソン(楠大典)、ジャック・ブラック(高木渉)、ケヴィン・ハート(伊藤健太郎)、カレン・ギラン(白石涼子)、ニック・ジョナス(KENN)、オークワフィナ(ファーストサマーウイカ)、ロリー・マッキャン(間宮康弘)、リス・ダービー(江原正士)、アレックス・ウルフ(木村良平)、マディソン・アイズマン(M・A・O)、サーダリウス・ブレイン(武内駿輔)、モーガン・ターナー(水瀬いのり)、コリン・ハンクス(千葉進歩)、ダニー・グローヴァー(加山雄三)、ダニー・デヴィート(浦山迅)、ビビ・ニューワース(小宮和枝) 他

 

 

  〈ベテランお爺ちゃん俳優コンビが楽しい〉

 

 

 ゲームの世界に吸い込まれた若者が現実世界に戻るためサバイバルするアクション映画の続編。

 

 

 高校生だった2年前、ゲームをクリアしたスペンサー(アレックス・ウルフ)、マーサ(モーガン・ターナー)、フリッジ(サーダリウス・ブレイン)、ベサニー(マディソン・アイズマン)はそれぞれの道を進み、今は大学生になっていた。しかしスペンサーは、あのときの興奮が忘れられず、粉々に破壊したジュマンジをこっそり修理し始める。その瞬間、またしてもゲームに吸い込まれてしまう。スペンサーを救出するために、3人も再びジュマンジにログインする。しかし、壊れたゲームの世界はバグを起こし、キャラの入れ替わり設定はめちゃくちゃに。さらになぜかスペンサーのお祖父ちゃんたちもジュマンジの中にいた。しかもジャングルのみならず、砂漠、氷山など新たなステージが追加され、難易度もアップしていた。ゲームに吸い込まれたスペンサーは、一体どのステージで、どんなキャラクターになっているのか? ジュマンジの謎を解き、ゲームをクリアするしか生きて現実世界に帰る手段はないが、使えるライフは3回のみ。スペンサーたちは、ゲームをクリアすることができるのか…?

 

 

 これは、やっぱり楽しかった。基本的にやっていることは前作と一緒。でもテレビゲームなんかと同様、新キャラや新ステージが追加されるだけで、目新しさが出る。今回はゲーム内のヒロイン=ルビーが、物語を引っ張っていく役目だが、実質的な主人公は現実世界のWダニー、デビートとグローヴァーのおジイちゃんコンビ(笑)。何をどう間違ったのかゲーム世界に入っちゃったこの2人が、現実世界の因縁もあって大騒動を巻き起こすのである。

 

 

 悪役がショボくなってしまったのと、ライフの扱いが雑になってしまったのが難点ではあるが、人間ドラマの部分がわりとしっかり作ってあるので楽しめる。前作を観ておかないと分からないネタもあるので、必ず観てきっちり復習しておきましょうね。

 

 

私の評価…☆☆☆☆

 

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2020年3月18日 (水)

ルパン三世 THE FIRST

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劇場:TOHOシネマズ梅田アネックス
監督・脚本:山崎貴
原作:モンキー・パンチ
製作:加藤州平、加藤良太(以上、企画プロデュース)、野崎康次、北島直明、伊藤武志
製作総指揮:篠原宏康、伊藤響、阿部秀司
音楽:大野雄二
主題歌:(OP)「THEME FROM LUPIN III 2019」(作曲・編曲=大野雄二/演奏=You & Explosion Band)(ED)稲泉りん「GIFT」
声の出演:ルパン三世…栗田貫一、次元大介…小林清志、石川五ェ門…浪川大輔、峰不二子…沢城みゆき、銭形警部…山寺宏一、レティシア…広瀬すず、ランベール…吉田鋼太郎、ゲラルト…藤原竜也 他

 

 

  〈なんか「カリオストロの城」っぽい〉

 

 

 人気シリーズ「ルパン三世」を3DCGアニメとして映画化。伝説の秘宝ブレッソン・ダイアリーを狙うルパンは、考古学を愛する少女レティシアと共にその謎に挑む。だが、2人の前に秘密組織の研究者ランベールと組織を操る謎の男ゲラルトが立ち塞がる…。

 

 

 その謎を解き明かしたものは莫大な財宝を手にするとされ、かのアルセーヌ・ルパンが唯一盗むことに失敗したといわれている秘宝・ブレッソン・ダイアリー。そんな伝説のターゲットを狙うルパンは考古学を愛する少女レティシア(広瀬すず)と出会い、2人で協力して謎を解くことに。しかし、ブレッソン・ダイアリーを狙う秘密組織の研究者ランベール(吉田鋼太郎)と、組織を操る謎の男ゲラルト(藤原竜也)が2人の前に立ちはだかる…。ブレッソン・ダイアリーに隠された驚愕の真実とは一体!? 天下の大泥棒による史上最大のお宝争奪戦が幕を開ける!!

 

 

 スピンオフやクロスオーバー作を除く単独のシリーズとしては、「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」以来23年ぶりとなる新作。山崎貴監督は元々このシリーズの大ファンらしく、画面を観ても気合いの入りっぷりが分かる。通常のアニメでは表現しきれないような3DCGアニメ独特の質感たっぷりの映像で楽しませる。

 

 

 ただ、やっぱり「カリオストロの城」みたいなのを目指したのか、オマージュとまではいかなくとも似た部分がかなりあった。ルパンが建物の壁を走ったり翔んだりするのはいかにも宮崎駿アニメだし、クライマックスでルパンに恋心を抱き始めたレティシアを宥めて別れる場面は、台詞は違えどやっぱり「カリオストロの城」なのである。ブレッソンダイアリーをめぐるルパン一味とナチスの残党という構図も、どことなくインディジョーンズやラピュタっぽい。ルパンの赤ジャケットが革ジャンなのにはビックリした。

 

 

 因みに2枚目のチラシのデザインが、そのまま本作の大きな伏線になっているのだが、本編ではラストにルパンが、

 

「5年くらい経ったら、ま~た会おうなぁ~。」

 

とレティシアに言う台詞がある。 …もしや、続きがあるのだろうか?

 

 

私の評価…☆☆☆☆

 

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2020年3月17日 (火)

"隠れビッチ"やってました。

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劇場:T・ジョイ京都
監督・脚本:三木康一郎
原作:あらいぴよろ「“隠れビッチ”やってました。」
製作総指揮:木下直哉
音楽:小山絵里奈
主題歌:Kitri「さよなら、涙目」
出演:佐久間由衣、村上虹郎、大後寿々花、小関裕太、森山未來、前野朋哉、片桐仁、前川泰之、柳俊太郎、戸塚純貴、笠松将、田中偉登、岩井拳士朗、山本浩司、渡辺真起子、光石研 他

 

 

  〈今までに観た"拗らせ女子"の映画のなかでは傑作〉

 

 

 あらいぴろよのエッセイ漫画を、連続テレビ小説「ひよっこ」で主人公の親友を演じた佐久間由衣主演で映画化。

 

 

 26歳の荒井ひろみ(佐久間由衣)は、デパ地下で働く独身女。彼女の趣味・特技は異性にモテること。ナチュラルなメイクに露出控えめのワンピースをまとい、絶妙なタイミングでスキンシップを図り、視線や会話のテクニックを駆使して相手を翻弄し、狙った男に告白させたらフェイドアウトしてしまう。ひろみにとって、恋愛は日々の心の隙間を満たすゲームだった。清楚系女子のふりをして次々に男たちを戦略的に落としていく一方で、シェアメイトと暮らす家に帰るとまるで別人のようにだらしなく、シェアハウス仲間のコジ(村上虹郎)と彩(大後寿々花)はそんなひろみのことを清純派を装った“隠れビッチ”だと言ってたしなめるものの、彼女は聞く耳を持たない。そんな中、同じ職場の安藤(小関裕太)相手に仕掛けるが、数年ぶりに思い通りにならず、安藤を本気で好きになっていたことに気付きショックを受けるひろみ。さらにはやけ酒をあおり酔いつぶれている姿を同じデパートに勤める三沢(森山未來)に目撃され、醜態をさらしてしまう。ひろみは三沢に隠れビッチであることを打ち明け、封印してきた過去と向き合い始めるが…。

 

 

 タイトルから想像すると、軽いタッチのコメディかと思いきや、結構重たい内容にはビックリした。男にモテることで承認欲求を満たしているヒロインの生き様を描いた、言うなれば女性のダークサイドを描いた映画である。

 

 

 タイトル通りのヒロインのビッチな行動は、到底共感できるものではないが、そんな役を体当たりで熱演した佐久間由衣は、本作で"演技開眼"したのではないか。自らの殻を破ろうとするような頑張りには拍手を送りたい。

 

 

 ただ、村上虹郎扮するLGBTキャラは少々無理矢理感があり、エンドロール後のラストシーンも、"何で折角ハッピーエンドで終わっているのに蒸し返すねん!"という気持ちにさせられるのだが、所謂"こじらせ女子"を描いた映画としては、今まで観た中では楽しく観ることができた。

 

 

私の評価…☆☆☆★

 

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2020年3月 6日 (金)

第43回日本アカデミー賞速報

2019年度・第43回日本アカデミー賞結果速報!
主な受賞結果です。

 

 

▼最優秀作品賞…「新聞記者」

 

▼最優秀アニメーション賞…「天気の子」

 

▼最優秀監督賞…武内 英樹「翔んで埼玉」

 

▼最優秀脚本賞…徳永 友一「翔んで埼玉」

 

▼最優秀主演男優賞…松坂 桃李「新聞記者」

 

▼最優秀主演女優賞…シム・ウンギョン「新聞記者」

 

▼最優秀助演男優賞…吉沢 亮「キングダム」

 

▼最優秀助演女優賞…長澤 まさみ「キングダム」

 

▼最優秀音楽賞…RADWIMPS「天気の子」

 

▼新人俳優賞…岸井 ゆきの「愛がなんだ」、黒島 結菜「カツベン!」、吉岡 里帆「見えない目撃者」「パラレルワールド・ラブストーリー」、鈴鹿 央士「蜜蜂と遠雷」、森崎 ウィン「蜜蜂と遠雷」、横浜 流星「愛唄 ―約束のナクヒト―」「いなくなれ、群青」「チア男子!!」

 

▼最優秀外国映画賞…「ジョーカー」(ワーナーブラザーズ配給)

 

▼オールナイトニッポン話題賞

 

作品部門…「決算!忠臣蔵」
俳優部門…星野 源「引っ越し大名」

 

 

 最多部門ノミネートの「翔んで埼玉」は、さすがに作品賞など無理だろうとは思ったが、それでも監督賞と脚本賞を取った。驚いたのは「新聞記者」。恐らくは地上波では扱いにくいネタを扱った映画なので、テレビ局や配給会社の影響力が強いとの噂があるこの賞は、取れないのではないかと思っていたが、そんな中で、主演賞はともかく、作品賞を取るとは思っていなかった。まぁ、逆に「翔んで埼玉」が取るのもおかしいと思っていたので、やっとまともに選ぶようになったとも思ったのだが(笑)。

 

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