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2010年2月 9日 (火)

〈午前十時の映画祭〉スティング

〈午前十時の映画祭〉スティング
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
出演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウ、チャールズ・ダーニング、レイ・ウォルストン、アイリーン・ブレナン、ディミトラ・アーリス 他


(写真:日本初公開時のチラシ(多分) リバイバルの時のものはこれより若干バックの色が薄い)


 《“騙し”の映画の傑作》


 これ書くと、ひょっとしたら自分がすんでいる地域がある程度分かってしまうかもしれないが、この企画、TOHOシネマズ二条での1本目はこの映画だ。DVDでもまだジュエルケースで出ていたいた時に買っているのだが、敢えてスクリーンで観たかったので観にいった。


 犯罪映画やコメディでラストのドンデン返しに観客まで騙される映画は数多いし、最近では「パーフェクト・ゲッタウェイ」なんかがこれに当てはまるんだろうけど、この「スティング」ほど気持ち良くキマっている映画は他にないと思う。「スティング」とは“ぼったくる”ことを意味するが、この映画はぼったくり映画ではない(笑)。十分お金払って観る価値はある。


 1936年のシカゴを舞台に詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、親同然の師匠を殺害したギャングに復讐するために伝説的な賭博師と協力し、得意のイカサマで相手組織を徐々に追い詰めていく様を軽快に描いたコメディ。「明日に向って撃て」の主演コンビよもう一度ということで、ポール・ニューマン&ロバート・レッドフォードが再共演を果たしているが、実は当初の予定では、フッカー役はレッドフォードではなくジャック・ニコルソンだった。当時はニコルソンも今のような強面イメージではなかったとは思うのだが、やはりイメージ的にレッドフォードの方がいい。そして悪役のロバート・ショウが、歩く時に足を引きずりながら演技しているが、これは当時ショウ本人が足首を負傷していた影響でキャラクター設定を変えたからである。こちらの方がよりギャングらしい凄味が出ており、作品を面白くさせた。


 そして、この映画を語る上で欠かせないのが、やはり音楽。有名なテーマ曲「エンターテイナー」は1902年にスコット・ジョップリンによって作曲された、ピアノのためのラグタイム楽曲を、この映画音楽を担当したマーヴィン・ハムリッシュがアレンジしたものである。オリジナル版が発表された時にはほとんど話題にもならなかったらしいが、この映画で使われたことによって、つまりオリジナルから70年経って脚光を浴びることになり、ラグタイム復興のきっかけとなった。今でもこのメインテーマや挿入曲は度々CM等で使われていることが多く(最近では挿入曲が昨年スズキ自動車「ラパン」CM曲として流れていた)、誰もが1度は耳にするスタンダードナンバーになっている。


 この映画、ロバート・ショウ以外のキャストと脚本家以外のスタッフを一新した続編があるのだが、日本では劇場公開予定があったにもかかわらず、その前に上映していた「フラッシュダンス」の大ヒットロングランにより押し出される格好で未公開になってしまった。大ヒット映画には続編がつきものだが、やはりこの映画は完成度が高いから、続編なんて公開してもコケただろう。


 最近はビジュアル重視でこういうドラマ重視の映画が少ないように思う。自分としてはできればこういうドラマ性が高くて上映時間も適度な長さの映画を観たいのものなのだが。


私の評価…☆☆☆☆☆

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