« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

2010年4月

2010年4月29日 (木)

武士道シックスティーン

武士道シックスティーン
武士道シックスティーン
監督:古厩智之
出演:成海璃子、北乃きい、石黒英雄、荒井萌、高木古都、賀来賢人、波瑠、古村比呂、堀部圭亮、小木茂光、板尾創路、山下リオ 他


 《W主演、凸凹な2人の絶妙なコンビネーション》


 「月刊アフタヌーン」などに連載されている漫画を実写映画化したもので、映画の上映時間に合わせるかたちで一部キャラクター設定が省略されているが、逆にそれが主役2人の個性の違いを際立たせる結果となり、面白い映画になった。ちなみにこの2人、映画の設定では同学年だが、演じた2人の実年齢は北乃の方が2歳上で、設定上成海の方がずっと北乃に対してため口だったため、役柄とはいえ軋轢が生まれなかったのか心配だが、2人のインタビュー記事を見ている限りでは、そのような感じはないようである。逆にいえば成海はそれだけ北乃より大人っぽく見えている(実際、体格も北乃より少し大きい)し、北乃は今まで自身がドラマなどで演じてきた明るいキャラがそのまんま出ている。要するにキャラクターに対するキャスティングが絶妙にハマっているのである。


 どんなジャンルのお芝居においてもそうだが、主役に2人の人物を当てた場合、2人の性格は正反対なものに設定した方が、セリフのやり取りなどで漫才のようなものができ、面白くなる。さらにこれは青春スポ根ものだから、剣道というスポーツを通してそんな2人が自分の立場や思いに悩みぬき、成長していくのである。成海が扮する最初は堅物な磯山香織が、北乃扮するノーテンキな西荻早苗に徐々に感化されていくところなんか特に面白い。


 そして、板尾扮する早苗のお父さんが開発中の商品も30代以上のSF映画ファンなら大爆笑もの。何ちゅーお茶目なお父さん(笑)!


 映画ではラストに1年後が少しだけ描かれるが、原作は「武士道セブンティーン」、「武士道エイティーン」という続編があるので、映画でも是非このキャスティングのままで続編を作ってほしい。それほどこの2人、最高!


私の評価…☆☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月27日 (火)

ウルフマン

ウルフマン
ウルフマン
監督:ジョー・ジョンストン
出演:ベニチオ・デル・トロ、エミリー・ブラント、アンソニー・ホプキンス、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジェラルディン・チャップリン、マリオ・マリン=ボルケス、エイサ・バターフィールド、リック・ベイカー 他


 《ユニバーサル映画お得意の、古典ホラー復活》


 ユニバーサル映画といえば、1930年代からホラー映画を量産し大ヒットさせていた映画会社で、ドラキュラやフランケンシュタイン、ミイラ男に半魚人といったキャラクターは愛されるホラー・キャラクターとして度々新作やリメイクが作られたりしている。狼男もその1つで、今回は1941年にロン・チェイニー・ジュニア主演で製作された「狼男」のリメイクである(ジャック・ニコルソン主演の「ウルフ」はコロンビア映画の別物)。


 新作でも古典らしく、CGは使っているのだろうがその使いどころを最小限に止めているのが、僕には好感。やっぱりこういう古いタイプのゴシック・ホラーには最新のCGはあまり似合わない。狼男への変身シーンも、CGとの合わせ技だがどちらかというとリック・ベイカーによる特殊メイクの効果を出させている。ベニチオ・デル・トロは濃い顔立ちだから、メイクはあまりいらないと思うのだが(笑)。


 モンスターの恋なんてコメディー映画でもない限り大抵成就しないから、この映画もラストはすごく切ないが、やはりこれはホラー映画。狼男はビジュアル的にすごく怖いし、アンソニー・ホプキンスもレクター博士そのまんまの不気味さ健在。喜劇王チャップリンの実娘ジェラルディン・チャップリンも65歳という年齢以上に老けて見え、不気味さを醸し出している。首チョンパ・シーンがあるので中学生以下は見られない指定なのは残念だが、古典ホラーの面白さは十分にある映画だ。


私の評価…☆☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月26日 (月)

タイタンの戦い 3D(字幕版)

タイタンの戦い 3D(字幕版)
監督:ルイ・レテリエ
出演(吹替版声優):サム・ワーシントン(藤 真秀)、リーアム・ニーソン(津嘉山正種)、ジェマ・アタートン(甲斐田裕子)、レイフ・ファインズ(土師孝也)、マッツ・ミケルセン(大塚芳忠)、アレクサ・ダヴァロス(林 真理花)、(以下、吹き替え声優不明)ダニー・ヒューストン、タマー・ハッサン、ナタリア・ヴォディアノヴァ、イザベラ・マイコ、他


 《確かに戦闘場面は迫力あるが… 》


 ストップモーション・アニメーションと呼ばれるSFXの巨匠レイ・ハリーハウゼンが、現役引退作として約30年前に作った同名映画のリメイクである。さすがにこのオリジナル版はリアルタイムで観ていないが、かなり前、まだ淀川長治さんがお元気だった頃の「日曜洋画劇場」で観たことがある。それを、ほぼそのまんま今度は3Dで表現したわけだが、オリジナルの足元にも及ばない映画になってしまった。


 確かに巨大な蠍やメデューサと戦う場面は迫力がある。ただそこへ重点的にお金と時間を費やしたためか、その他の部分が殆ど作り込まれている感がなく、ちっとも面白くない。3D上映が災いしたのか上映時間が長くできない分、話をかなり端折っている。


 それにこの映画、「アバター」のように3Dカメラで撮影されたものではない。最初から3D上映を決めておきながら、予算の都合上、撮影時は通常の2D用カメラで撮影し、後で編集時に3Dに変換しているのである。このため3Dで観ると、確かに立体的には見えるものの、奥行きなどの感覚が「アバター」に比べるとかなり不自然である。これは先日書いた「アリス・イン・ワンダーランド」でも同様の撮影方法なのだが、「アリス〜」はパラレルな世界なのでまだいいが、「タイタン〜」はパラレルではない。


 CGを全否定する訳ではないが、レイ・ハリーハウゼンの映画、僕はDVDでは1枚だけ、「恐竜100万年」というヤツを持っているんだが、ストップモーション・アニメなど、昔の特撮映画は今のCGにはない、人の手で作り込まれた、味のある映画が多い。今の10代、20代くらいの人はCG慣れしていて、チャチなものに思えるかもしれないが、そういう、人の手で作ったものをじっくり観てほしいものだ。


私の評価…☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月24日 (土)

のだめカンタービレ 最終楽章〈後編〉

のだめカンタービレ 最終楽章
監督:川村泰祐
出演:上野樹里、玉木宏、瑛太、水川あさみ、小出恵介、ウエンツ瑛士、ベッキー、山田優、なだぎ武、福士誠治、吉瀬美智子、伊武雅刀、竹中直人、蒼井優(声のみ)他


 《前編の勢いはどこへやら、不満が残る後編》


 前編の本編後にくっつけられていた予告編である程度予感はしていたが、コメディ色が強かった前編とは一変、少々重くてシリアスな展開となった。


 ドラマは一部設定やストーリー進行が変わってはいるが、ほぼ原作に忠実に映像化しているので、前編と後編で多少構成が変わっていても、原作ファンならついていけるかもしれない。ただ、映画を観る人は何も原作ファンばかりではない。原作を読んでいない人からすれば、多分この後編はテレビドラマ版や前編からすればかなり雰囲気が違う故、違和感や不満が残るかもしれない。一応、完結編ということで大団円を迎えるが、めでたしめでたしのはずが何故かスッキリとしないのだ。


 ただ、気になるのはチラシのデザインにもある。空に浮かぶ文字、そう「fin?」。このクエスチョンマーク、何やら意味深である。最終楽章の評判が良かったら、後日談みたいなものを作るのだろうか? 脇役キャラの色恋沙汰も描かれているので、峰&清良、黒木&ターニャのスピンオフがあっても面白いと思うのだが、いかがなものか。


私の評価…☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (2)

アリス・イン・ワンダーランド 3D(字幕版)

アリス・イン・ワンダーランド
アリス・イン・ワンダーランド
アリス・イン・ワンダーランド
監督:ティム・バートン
出演(吹替版声優):ミア・ワシコウスカ(安藤瞳)、ジョニー・デップ(平田広明)、ヘレナ・ボナム=カーター(朴ろ美)、アン・ハサウェイ(深田恭子)、アラン・リックマン(土師孝也)、マイケル・シーン(塩屋浩三)、スティーヴン・フライ(茶風林)、クリストファー・リー 他


 《「不思議の国の」でも「鏡の国の」でもないティム・バートンの世界のアリス》


 一応この映画は「不思議の国のアリス」とその続編「鏡の国のアリス」を下敷きに、ティム・バートン監督が独自の視点で製作したオリジナル作品である。


 ストーリー自体はそれほど目新しさはなく、とびぬけて面白いというほどでもなかったが、チェシャ猫が登場する場面は3Dならではの映像表現であり、この神出鬼没なキャラは様々なかたちで登場するので、それを観ているだけでも楽しい。やはり3D映画は3Dで観てこそ楽しめるものである。


 役者で観るならやたらと目がデカいジョニー・デップ(目だけCG加工したのである)もいいが、僕はアリス役ミア・ワシコウスカと白の女王役アン・ハサウェイがいいなと思った。ミアはダニエル・クレイグ主演の「ディファイアンス」を観た時から光っているものがあったし(ジェイミー・ベルの恋人役だった)、アン・ハサウェイは「プリティー・プリンセス」のイメージがあるからかもしれないが、所謂コスチューム・プレイものが似合う人だなと思った。


 もちろんいい場面もあれば、無駄な場面もある。マッドハッターがラストに見せるダンスは、一応それを匂わす伏線はあるものの、あの短さではその部分だけかなり浮いており、作品自体のテンポがそこだけ狂っている。どうせならもう少し長めに入れるか、いっそのことブッタ斬っても良かったと思う。


 これも「アバター」同様IMAX版があるという事はディレクターズ・カット版があるかもしれない(IMAXはフィルムの特性の都合上、上映時間に制限があり、「アバター」は映像素材を同じものにする上でやむをえず全バージョンの上映時間を約162分に統一しており、約8分間の未公開映像を含めたディレクターズ・カット版の今夏公開が噂されている)。もしそれがあるなら、そちらを観てみたい気はする。


私の評価…☆☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月21日 (水)

名探偵コナン 天空の難破船(ロストシップ)

名探偵コナン 天空の難破船(ロ
名探偵コナン 天空の難破船(ロ
監督:山本泰一郎
声の出演:江戸川コナン…高山みなみ、工藤 新一&怪盗キッド(黒羽 快斗)…山口 勝平、毛利 蘭…山崎和佳奈、毛利小五郎…小山 力也、元太&高木渉&ルパン(犬)…高木 渉、佐藤美和子…湯屋 敦子、灰原 哀…林原めぐみ 他


 《GWシーズン恒例の人気アニメ劇場版第14作》


 もう15年目にもなってくると、“大いなるマンネリ”と言われても仕方のないところだが、僕もこのアニメは好きであり、その“大いなるマンネリ”を楽しんだ。


 今回は、従来のシリーズよりオープニングの人物紹介が大幅に短縮されたり、キッドとの対決色が薄くなっていたりと、これまでとは微妙に変化をつけている。TV版同様おっちゃんの声が神谷“レミントン・スティール”明→小山“ジャック・バウアー”力也に、視聴者が納得できない理由で交代しているのは残念なのだが、今回は比較的出番が少なく(ある理由でほとんど居眠ったまま)、そういう意味では、あまり違和感は感じなかったが…


 ストーリー自体は普通に楽しめる。キッドと蘭のキスシーンという、こっちまでドキドキさせられる場面もあるし、コナンと哀の会話などTV版を少しでも観ていればクスクス笑える場面も多い。


 ただ、タレント声優つまりスペシャル・ゲスト(?)を、客寄せパンダのような扱いで使うのは、もういい加減やめてほしい。何作か前のDAIGOみたいに、下手でもいいからそこそこ重要な役をやらせるか、プロの声優に任せるかしてほしい。今回の場合優木まおみは見方によってはキーポイントになる役だが、大橋のぞみは話に無理矢理噛ませているだけだ。チョイ役でもたぶんそういうタレントは声優よりもギャラが高いはず。実にもったいない話だし、これじゃ駆け出しの声優が日の目を浴びなくなるわけで、次の世代の声優が育たなくなるよ、と僕は言いたい。


私の評価…☆☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月19日 (月)

〈午前十時の映画祭〉お熱いのがお好き

〈午前十時の映画祭〉お熱いのが
監督:ビリー・ワイルダー
出演:トニー・カーティス、ジャック・レモン、マリリン・モンロー 他


 《これぞスラップ・スティック・コメディ映画の傑作》


 この「午前十時の映画祭」で先週上映(TOHOシネマズ二条)された「アパートの鍵貸します」も、ビリー・ワイルダーのコメディとしては人気作だが、面白さという点ではやはりこちらの方が上である。2000年にアメリカ映画協会が発表した「笑える映画ベスト100」の第1位に選ばれている。また、アメリカでは2002年に舞台ミュージカル化されており、映画版でジョーを演じたトニー・カーティスが、ジェリー(映画ではジャック・レモンが演じた)に恋をする大富豪オズグッド役を演じている。


 当時既に精神状態が不安定になっていたモンローが、スクリーンではそれを微塵にも感じさせなくて、天性のコメディエンヌっぷりを発揮しているのもいいし、お馴染みの名曲「I wanna be loved by you」他、全3曲歌われる歌も素晴らしいのだが、何といってもトニー・カーティスとジャック・レモンの掛け合い漫才のようなセリフの応酬が大変楽しい。本当は大変な事件(血のバレンタイン)を目撃して追われ、女性だけのバンドに紛れ込むために女装しているのに… そんな展開をも忘れさせるほど、美しいシュガー(マリリン・モンロー)への恋のバトルが繰り広げられるのである。まぁ、あれだけゴツゴツした女性もそうはいないだろうから、すぐにもバレそうなものだが、それがなかなかバレないのも笑える。


 ストーリーが膠着状態になってきたなと思ったら、大富豪オズグッドが出てきて中だるみしかけたストーリーを再びかき回してくれるので、最後まで飽きることなく楽しめる。


 なお、この映画はDVDでも発売中。DVDには現存する地上波放送時の日本語吹き替え版が収録されているのだが、こちらも、この俳優にはこの人といったお決まりの声優が声をあてている(トニー・カーティス=広川太一郎、ジャック・レモン=愛川欽也、そしてマリリン・モンローといえばやっぱりこの人、向井真理子)ので、そちらの方もご堪能ください!


私の評価…☆☆☆☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月17日 (土)

シャッター・アイランド

シャッター・アイランド
シャッター・アイランド
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングスレー、ミシェル・ウィリアムズ、エミリー・モーティマー、マックス・フォン・シドー、ジャッキー・アール・ヘイリー、イライアス・コティーズ、パトリシア・クラークソン 他


 《イマイチ噛み合っていない監督&主演》


 この映画の監督であるスコセッシと主演のディカプリオは、これで4度目のコラボレーションとなるのだが、何か一番違和感がある映画になった。


 確かにこの手の映画はスコセッシのような職人監督が撮り、実力派のディカプリオが主演を張ってこそ成し得るものだとは思う。だが、そのコンビネーションがいつもうまくいくとは限らない。


 一見難解な謎解きのように見えるが、ちゃんとセリフを追っていけば、映画が半分くらい過ぎたところで薄々ではあるが結末がどうなるかわかってしまうし、オチも弱い。“ああ、やっぱりね”どこが衝撃的なのだ? まるでどこかで観たようなサスペンス映画ではないか。


 僕は字幕版を観たので、同じ訳者(戸田奈津子さん)が担当した吹き替え版がどういうニュアンスのものなのかは分からないが、劇中描かれる「ロボトミー手術」についての解釈が、自分の知っているものとは微妙に違っていた。字幕は文字数に制限がある故、仕方がないのかもしれないが、当たり障りのない表現になっているのかどうかは疑問に思う。


 ディカプリオの他にもマーク・ラファロやミシェル・ウィリアムズ、ジャッキー・アール・ヘイリーにベン・キングスレー、マックス・フォン・シドーといった重厚な面子が揃ったのに、作品がそのレベルに達していなかった。


私の評価…☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月13日 (火)

〈午前十時の映画祭〉アパートの鍵貸します

〈午前十時の映画祭〉アパートの
監督:ビリー・ワイルダー
出演:ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ、レイ・ウォルストン、ジャック・クラッシェン 他


 《コケティッシュな魅力たっぷりのヒロイン》


 「何度でも観たい映画」というテーマで人気投票すれば、50本の中に必ず何本かは入る名匠ビリー・ワイルダー監督の代表作。今回の「午前十時の映画祭」もこの映画の他に「お熱いのがお好き」が選ばれている。


 さて、このビリー・ワイルダーは監督である前に脚本家であり、この映画でアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞している。同一作品でこの3賞を受賞しているのは現在この監督のみである。


 平凡なサラリーマンの悲哀を見事な演技で体現して魅せるジャック・レモンと、コケティッシュな魅力いっぱいのシャーリー・マクレーン、この二人の組み合わせが絶妙なバランスを生み、素敵なラブ・コメディーに仕上がっている。笑わせて、ちょっぴり泣かせる演出は見事というより他なく、ちょっとドッキリさせられるラストのオチも見事にキマっている。もちろん、平凡なサラリーマンの住むアパートの部屋が自分の上司達の不倫の現場となっているような設定は、50年前だからできることで、今そんなことをやったら映画のように部長の秘書が暴露するだけでは済まされない。社内LAN等で皆にバレバレだろう。リメイクなんて、やりにくい。


 名優ジャック・レモンは約9年前に亡くなってしまったが、シャーリー・マクレーンは75歳となった今も、つい先頃公開された「バレンタインデー」でも相変わらず可愛らしいお婆ちゃんを演じており、元気な姿を見せてくれている(ちなみに実娘で女優のサチ・パーカーは今年53歳、この映画の公開時には既に生まれている)。いろんなタイプの役を演じてこられてはいるが、50年以上もイメージがさほど変わらない、清純さを保ち続けている女優は、そうはいないだろう。あと数年は活動できると思うので、まだまだその魅力をふりまいてほしいな。


私の評価…☆☆☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 4日 (日)

〈午前十時の映画祭〉フォロー・ミー

〈午前十時の映画祭〉フォロー・
監督:キャロル・リード
出演:ミア・ファロー、トポル、マイケル・ジェイストン、マーガレット・ローリングス、アネット・クロスビー、ダドリー・フォスター、マイケル・アルドリッジ、マイケル・バーリントン、ニール・マッカーシー 他


 《この監督にしては小品だが、良作》


 この映画は「第三の男」や「オリバー!」の名匠キャロル・リード監督の遺作である。身分違いの恋に、おかしな探偵さんを絡めた小品なのだが、実にハートフルなラブコメディーに仕上がっており、面白い。


 ところがこの映画残念なことに1973年新春の劇場公開以来、TV放映はされているもののビデオやDVD化はされず、実質“封印”されていた(一説には複雑な権利関係がクリアできなかったためといわれるが、定かではない)。今回この映画がリバイバルされたのにはちゃんとした意味がある。それは一番最後に書いたので、読んでほしい。


 作品的には、今回の映画祭の50本の中では本当に地味な存在の映画である。キャストも「ローズマリーの赤ちゃん」や、最近ではリメイク版「オーメン」で悪魔のような伯母役を演じていたミア・ファロー、「屋根の上のバイオリン弾き」のトポルと地味。ただ、このおかしな探偵役のトポルがトボけた、何ともしれんいい味を出しているので、クスクス笑えて面白いのだ。


 加えて音楽があのジョン・バリーである。ジョン・バリーといえば「007」シリーズの音楽で有名だが、その他にも「野生のエルザ」や「愛と哀しみの果て」など、美しいメロディーの曲が多い。この映画でもそれはピッタリとハマっていて、音楽を聴いているだけでも心地よかった。今回の「午前十時の映画祭」ではこの作品は特別にこの作品の上映時だけ、この映画の復刻版パンフレット(中味の文面は変えてある)が上映劇場で販売されている。二度と手に入らないかもしれないから、鑑賞された後に買いたい人はどうぞ。


 そして、この映画ついに今年ソフト化されるらしい。まずはオリジナル・サウンドトラックが4月21日に発売決定、次いでHDマスターによる、待望のDVD化が決まり、予定ではあるが11月26日にリリースされる事になったらしい。どちらもキングレコードからということで、今回映画祭をやっている各劇場で観られない人や、既に見逃してしまった人は、心して待つべし(もちろんこれから映画祭のスクリーンで観ようと思う人もね)!


私の評価…☆☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

マイレージ、マイライフ

マイレージ、マイライフ
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ジョージ・クルーニー、ヴェラ・ファーミガ、アナ・ケンドリック、ジェイソン・ベイトマン、メラニー・リンスキー、サム・エリオット、J・K・シモンズ、ザック・ガリフィアナキス 他


 《リストラ宣告人の哀愁》


 こういう映画が話題になる事自体、アメリカも今、深刻な不況なんだよねということを思い知らされてしまう。


 主人公は企業のリストラ宣告人。出張してはリストラ対象の人間に直接説得し、他の仕事の斡旋をする。そのあまりの多さに、航空会社のカードのマイレージを貯めるのが、一種の生きがいになっている。


 そんなところに、出張ではなくネット通信で宣告を行おうとする新入りの女性が出現。マイレージ目標達成が危うくなった主人公は何とか出張廃止をなくさせようと、直接対話の良さをアピールするのだが…


 早い話この映画はタイムリーな話題を絡ませながら、“デジタル批判”人と人との繋がりはコンピューターには計れないというのを描いているわけだ。もちろんデジタルとアナログ両方に利点もあれば欠点もあるわけで、最終的には両方が両方ともに感化されていくのだが、結果的には新入りは自分の考え方ではない新しいものを吸収して明るい(?)未来へと向かっていく。一方、主人公の方も今までとは違う先が見えてくる…


 この映画には主人公に関わるもう1つの重要なサイドストーリーがあるのだが、このサイドストーリーが実にうまく絡み合いながらストーリーが展開、主人公と新入りを際立たせるための上手いアシストをしている。新入り役のアナ・ケンドリックもいいが、ここに出てくる同業者役のヴェラ・ファーミガも実にいい。


 ちなみに、監督のジェイソン・ライトマンは「ゴースト・バスターズ」のアイバン・ライトマンの息子。なるほど、コメディー演出も上手いワケだ!


私の評価…☆☆☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »