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2010年6月15日 (火)

告白

告白
監督:中島哲也
出演:松たか子、岡田将生、木村佳乃、芦田愛菜、山口馬木也、高橋努、新井浩文、黒田育世、山田キヌヲ 他


 《松たか子の怪演に、ゾクッときた》


 この映画は少年法の問題点などのデリケートなものが含まれているため、「R−15」指定である。つまり中学生はそのままでは観ることができない。確かに中学生の殺人場面や発狂場面が、決してオブラートに包んだような描き方ではなくかなり衝撃的に描かれているため、「映倫」としてはこの処置は妥当なのだろうが、内容からすればこれは「命の重さ」というものをきっちりと描いていると同時に、悪い事をすれば必ずそれは自分にとって悪い事となって返ってくるという「戒め」がちゃんと描かれているので、一般料金を払って(或いはサービスデー等を利用して)ごまかしてでもいいから、是非とも中学生に観てもらいたい映画だ。かなり前に深作欣二監督の「バトルロワイアル」が公開された時も思ったのだが、製作側が中学生に観てほしいために作った映画が「R指定」となって、学生が観られなくなってしまうのは「一部に模倣する奴がいるから」という理由があるにせよ寂しすぎる。ちなみに「バトルロワイアル」はオリジナル版か特別編のどちらのバージョンになるかは分
からないが、3D映画となって再公開される事になった。当時「R指定」の“壁”で観たくても観られなかった人は、今度は確実に観られるので観に行ってください。


 さて、本編の感想の方に話を戻そう。原作ではほとんど主人公による独白形式で話が進んでいくのだそうだが、映画の方でも冒頭から20分くらいは主演=松たか子の独壇場。もう、とにかく喋りまくる。普通あれだけの長セリフが続くと最悪な場合話が弛んでしまう事があるのだが、やはりこの人演技力が相当あるのだ、時折タイミングよく入る生徒達の合いの手のようなセリフと相まって、実にテンポ良く話が進み、観ているこちら側を作品の中にグイグイ引き込んでくれる。犯人である生徒2人を追い詰めていく顔の表情は、思わずこちらもゾクッときた。


 しかし“群衆心理”ってやつは怖いもの。この女教師は犯人に復讐するために、あるウイルスを給食の牛乳に混ぜるのだが、冷静に考えればそのウイルスは液体に混ぜた時点で死滅するもの。でもそのウイルスの名前を聞いただけで周りがパニックになれば、それだけで入れられた者はあたかも感染したような衝撃を与えられるのだ。この生徒2人はそのあと奈落の底に突き落とされたような“転落人生”を歩まさせられる訳だが、この生徒達の役は実際にも13〜14歳の子役が吹き替えなしで演じているのだ(ちなみに「バトルロワイアル」では当時高校生以上の役者が中学生を演じた)。いわば殺人や人生の狂わされ方を擬似体験している訳であり、役者へのケアがちゃんとできているのかとか、そっちの方が心配になった。


 今年観た中では今のところ衝撃度ナンバーワンの映画。原作とはラストが少し違うという事なので、見比べてみるのもいいかも。


私の評価…☆☆☆☆

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