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2010年8月25日 (水)

ぼくのエリ 200歳の少女

ぼくのエリ  200<br />
 歳の少女
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:カーレ・ヘーデブラント、リーナ・レアンデション、ペール・ラグナー 他


 《美しい少年少女の恋は、恐ろしくも哀しく、切ない》


 昨今、人間とバンパイアの恋愛ものがハリウッド映画で人気だが、これはそれより少し前の2008年にスウェーデンで作られた、人間の少年と、バンパイアの少女の初恋物語。


 クラスメイトにイジメを受けても何も抵抗できない弱い少年と、少年の部屋の隣室に越して来たが自らバンパイアである事を受け入れ、殆ど夜にしか行動しない、精神的に強い少女。互いに孤独感や疎外感を持つこの2人が惹かれあうのに、また互いに足りないものを補い合うのに時間はかからなかった… 


 一応この映画はホラーなので、全体的に暗い雰囲気で話は進んでいくのだが、後味は悪くない。何だか「小さな恋のメロディ」のホラー版という感じで、爽快感さえ漂う。何より子役2人が素晴らしいのだ。主演のカーレ君はともかく、ヒロイン役のリーナ・レアンデションが、本当に撮影当時12歳なのか? と思うほどかなり大人っぽく、きれいな目をしていて、思わず吸い込まれそうになった。


 恐らくこの映画、海外で映画賞を受賞しながら日本での公開が“お蔵入り”になっていたのは、バンパイアという設定とはいえ、12歳の少女が大人を殺す場面があるのと、一瞬だけだがヒロインの陰部が露になる(「映倫」がつまらないモザイク処理をしている。他愛ないシーンなのに)からなのか。しかし、そんなこと関係なくこの映画の質はいい。CG全盛の時代にあえてそれを使わず、このスタッフ達は吸血のシーンなどをやってのけた。最先端の技術を使わなくても、演出の工夫でこんなに質の高い映像が撮れるのだ。この映画は既にハリウッド・リメイクが決まっている(「クローバー・フィールド」のマット・リーヴス監督、「ザ・ロード」のコーディ・スミス・マカフィ、リメイク版「悪魔の棲む家」のクロエ・モレッツ共演)が、オリジナル版の独特な雰囲気を醸し出す事が再現できるのか(恐らくできないだろうが)、公開が待たれるところだ。


私の評価…☆☆☆★

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