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2010年8月10日 (火)

〈午前十時の映画祭〉羊たちの沈黙

〈午前十時の映画祭〉羊たちの
監督:ジョナサン・デミ
出演:ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン、テッド・レヴィン、アンソニー・ヒールド、ブルック・スミス、ダイアン・ベイカー 他


 《ハロー、クラリス。子羊の悲鳴は止んだかね?》


 この映画、約19年前に公開された時も確かスクリーンで観ている。当時は、主演のジョディ・フォスターが結構好きで、それで観に行ったらその主役を(いろんな意味で)食う役者(=アンソニー・ホプキンス しかも合計たった10分そこそこの出演である)に衝撃を受けて家に帰った記憶があるのだが、今、改めて観てみると、合計5作映像化されたシリーズ(本作の前に「刑事グラハム」、後に「ハンニバル」、「刑事グラハム」2度目の映像化「レッド・ドラゴン」、「ハンニバル・ライジング」)の中でも、やはりこの「羊たちの沈黙」の出来が突出しているのである。


 もちろん、アンソニー・ホプキンス演じる強烈なキャラクター、ハンニバル・レクターが作品の出来の強力なアシストになっているのは間違いないのだが、彼はこの映画では本来ほんの脇役にすぎないのだ。あくまでも本筋は連続少女誘拐殺人の犯人(これまた強烈な性倒錯者でインパクト大!)を捕らえる事なのである。そんなところにまだ訓練生である主人公クラリスを仏帳面で送り込む上司も怖い(スコット・グレンが好演)。後々の作品も同じ面子を揃えていれば、この作品をたとえ超えられなくてもそこそこの評価が得られただろうに、続編「ハンニバル」ではジョディ・フォスターが本人のワガママで降板したのが痛い。ジュリアン・ムーアも頑張ってはいたのだが。


 写真としてこのブログに貼り付けたチラシデザインは秀逸で、クラリスの口元に、この映画のキーポイントとなる背中にドクロの模様を持つ蛾が描かれているのだが、そのドクロに注目。よーく見ると、裸になった数人の人間が横たわっているのを真上から写した状態で描かれているのだ。映画のなかで惨殺される人を表している。チラシやポスターのデザインは、映画の大まかな内容を1枚に表すものなので、他の映画でもこういう“発見”をする事によって、また違った見方ができる。あっ、だから「もう一度、スクリーンで観たかった」って思えるんだ!


私の評価…☆☆☆☆★

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