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2010年9月11日 (土)

十三人の刺客(2010)

十三人の刺客(2010)
十三人の刺客(2010)
監督:三池崇史
出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、古田新太、高岡蒼甫、六角精児、波岡一喜、石垣佑磨、近藤公園、窪田正孝、伊原剛志、松方弘樹、光石研、阿部進之介、内野聖陽、吹石一恵、岸部一徳、平幹二朗、松本幸四郎、斎藤工、谷村美月、稲垣吾郎、市村正親 他


 《オリジナル版が“傑作”なら、今回は“怪作”に近い》


 1963年に東映が工藤栄一監督と片岡千恵蔵主演で大ヒットさせた集団抗争時代劇の傑作を、今度は東宝が三池崇史監督で豪快にリメイクした。


 この映画、現時点で日本では一般公開されていないので(9日試写会にて鑑賞)、あまり詳しいところまでは書かないでおくし、旧作もあえて観ないで鑑賞しているのだが、まぁやはり三池監督らしい、従来の時代劇の形式に拘らない、ハチャメチャな仕上がりとなっていて、これはこれで実に面白い。もちろんオリジナルの東映版を過去に観ている人は、あまりのハチャメチャっぷりに戸惑う人もいるだろうけど。


 特に皆が心配しているのは、たぶんSMAPの稲垣吾郎が演じる悪役・松平斉韶だろう。本人の普段テレビでのイメージとは真逆の、あまりの極悪非道っぷりに加えてちょっと頭がイッちゃってるキャラなのだが、なかなか頑張ってやってのけている。はっきり言って強烈! 脚本家含むスタッフか稲垣自身が、殺人映画「スナッフ」の日本版を狙い東映京都が製作した「徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑」に出てくる長崎奉行・高坂主膳(汐路章)をモデルに役作りしているとしか思えないのだ。


 「徳川女刑罰絵巻〜」はその内容ゆえ日本では放送もDVD化もできない封印作品(海外版DVD「SHOGUN'S SADISM」は発売されている)。詳しい解説は天野ミチヒロ著「放送禁止映像大全」に載っているが、高坂主膳がキリシタンに拷問を繰り返す見世物映画で、激化した拷問で杵で足を叩き潰された男性の血塗れの足を見ながら

「(キリシタンでも)やはり赤いなぁ」

と呟く場面があるのだが、この映画の稲垣吾郎扮する松平斉昭も、何の罪もない人を弓矢で射ぬいて殺した挙げ句に吐くセリフが、

「山猿の骨は固いのう!」

だもんなぁ(笑)。とにかく前半は、これはホラーかと思うほど、残酷描写が目立つ。数少ないが出てくる女優さんもどうしてこんなに醜くなるのかと思うほど醜い(マシなのは吹石一恵ぐらい)。名前は分からないが、“五体不満足”になるほど切り刻まれる上に舌まで切られ、それでも生還する女を熱演する女優がかなり印象に残った。


 後半は何といっても50分に及ぶ日本映画最長(たぶん)の大チャンバラ場面。その数13人対200人以上!チャンバラ以外の大仕掛けもアトラクションのようなノリで楽しめるし、画面上「斬って、斬って斬りまくれ!」と敵のザコを斬り尽くしても、すぐに大勢のザコがまたやってくるのは、「いったい何人おるねん!」とツッコミ入れたくなるほどだ。普通は50分もテンションアゲアゲのアクションが続くと、観ている側もさすがに疲れるのだが、そこはタイミングよく息抜き的なコメディー場面が入るので、テンポも崩れず楽しい映画となった。なお、この後半も首チョンパなど凄惨な場面が多い。ホラー嫌いな人は、心して観るように!


 ところで、この映画、旧作も観てみたくなった。インターネット配信で観られるようなので、観てみようかな。


私の評価…☆☆☆☆★

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