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2011年3月 3日 (木)

英国王のスピーチ

英国王のスピーチ
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース、ヘレナ・ボナム=カーター、ジェフリー・ラッシュ、ガイ・ピアース、マイケル・ガンボン、クレア・ブルーム、ティモシー・スポール、ジェニファー・イーリー、デレク・ジャコビ、アンソニー・アンドリュース、ロジャー・パロット、イヴ・ベスト 他


 《いかにもイギリス的、上品なコメディー》


 日本の皇室は閉鎖的なところがあって、ドラマや映画等で扱うのはタブーとされているが、あちらの王室はめちゃくちゃオープン。最近でも「エリザベス」や「クイーン」なんてのがあったが、本当は隠しておいた方がよさそうなところまで、結構赤裸々に描いている。


 今回の「英国王のスピーチ」も、本来王位継承するはずではなかった次男坊ジョージ6世が、言語聴覚士ライオネル・ローグの型破りな治療で、自らの吃音症を克服し、国王としてやがて戦争へと突入していく時代に立ち向かっていく姿を描く、史実を元に作られたフィクションである。


 まず俳優がとても豪華。最近のファンタジーやアクション大作の常連ばかりで固められている。主役のジョージ6世に「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース、その妻エリザベス(現在のエリザベス2世の母)に「ハリー・ポッター」シリーズでベラトリックスを演じたヘレナ・ボナム=カーター、言語聴覚士ライオネル役には「パイレーツ・オブ・カリビアン」のバルボッサといえばこの人ジェフリー・ラッシュ、主人公の父ジョージ5世を「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア校長(2代目)役マイケル・ガンボン、首相になる前のチャーチルを「スウィニー・トッド」で悪役を演じヘレナ・ボナム=カーターとも共演しているティモシー・スポール。その他にもリメイク版「タイムマシン」のガイ・ピアースや、チャップリンの「ライムライト」でヒロインを演じたクレア・ブルームと錚々たる顔ぶれである。


 吃音は先天的な病気ではなく、何かのきっかけで症状が発する。このことを踏まえて原因を探ろうとしたライオネルは、後に国王となるジョージ6世が興奮したり気持ちが高ぶった時は吃音の症状が抑えられている事に気付く。そこで奇想天外な治療法を試していくのだが、これが本当に面白い。もちろん一部フィクションである事は事実なのだが、ジョージ6世の喋る言葉にスラングを連発させるとか、替え歌で表現させるとか、そういった方法にプライドを投げ捨てて取り組んでいくさまが、微笑ましくて実に面白いのである。


 アレクサンドル・デプラ(「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」など)が手がけた音楽も、時に不安げになりながらも優しく、国王の“挑戦”を見守っているように奏でられる。また、要所でベートーヴェン「交響曲第7番第2楽章」や「ピアノ協奏曲第5番“皇帝”第2楽章」、モーツァルトの「クラリネット協奏曲第1楽章」などクラシックの名曲が巧みに使われている。特にクライマックスの演説シーンで流れるベートーヴェンの2曲は曲のイメージやタイミングがバッチリとハマっていて、映画をより一層引き立てていた。こんなに上品で上質なコメディーは久しぶりに観た!


私の評価…☆☆☆☆☆

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