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2011年4月

2011年4月28日 (木)

アンノウン(試写)

アンノウン(試写)
監督:ジャウム・コレット=セラ
出演:リーアム・ニーソン、ジャニュアリー・ジョーンズ、ダイアン・クルーガー、ブルーノ・ガンツ、フランク・ランジェラ、エイダン・クイン 他


 《どんでん返しの連続でハラハラさせる快作!》


 本作は当初「身元不明」の邦題で公開される予定だったが、震災の影響で変更され原題のカタカナ表記で公開される事になった。まぁ、震災の影響がなくても「身元不明」では客も入らなかっただろうから、タイトルはこれでいい。ちなみに、まもなく大阪駅にオープンする大阪ステーションシネマのオープニング上映にも決まっている。


 この映画、中盤までは主人公がある事件に巻き込まれ昏睡状態から目が覚めたら自分の妻からはソッポを向かれ、おまけに自分の名前を語るヤツも現われ、おやおやこいつはどうもオカシイぞ、俺はタクシーにのって事故にあい4日間意識不明だったんだが、その間に何が変わっちまったんだ? おまけにタクシーの女性運転手も何か隠していそうだし、何でか知らないけどつけ狙われているし、どうなっているんだという“四面楚歌”状態から、やがて自分の正体と自分の置かれている状況が徐々にわかってくるという展開。ここで、僕は

 「何だまた「シックス・センス」系の、“主人公が、自分のやった事が分からないおバカさんでした”オチの映画か」

 と、思ってしまったんだが、実は主人公がほぼ覚醒してからの展開がスゴかった。この映画は簡単に言えばあの「ジェイソン・ボーン」シリーズ3本を、まんま凝縮したような映画。もちろん詳しい事が言えないからこんな書き方になってしまうのだが、今まで味方だと思っていた人が実は敵だったり、あるいはその逆もあったりで非常に目まぐるしい展開となり、どんでん返しの連続で最後の最後になるまで結末が見えてこない映画だった。カーチェイスも何だか「フレンチ・コネクション」を観ているみたいで凄かったし、ホント、ヘンなタイトルにならないで良かったなと(笑)。


 キャストも渋いメンツが揃う。主役にこのところアクション映画づいているリーアム・ニーソン、彼が記憶を取り戻すきっかけとなるタクシードライバーに「ナショナル・トレジャー」シリーズのダイアン・クルーガー、主人公の妻にテレビドラマ「マッドメン」でブレイクしたジャニュアリー・ジョーンズ、そして重要な役どころにベテランのブルーノ・ガンツとフランク・ランジェラが扮し、映画を引き締める。こんなにいいキャストが集まったのは、「リーサル・ウェポン」シリーズなどで知られる名プロデューサー=ジョエル・シルバーの手腕のおかげか。いいスタッフ、いい俳優たちが集まってできた、極上のサスペンス。是非映画館でご堪能あれ。


私の評価…☆☆☆☆

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2011年4月24日 (日)

ダンシング・チャップリン

ダンシング・チャップリン
監督:周防正行
出演:ルイジ・ボニーノ、草刈民代、ジャン=シャルル・ヴェルシェール、リエンツ・チャン、ナタナエル・マリー、マルタン・アリアーグ、グレゴワール・ランシェ、ユージーン・チャップリン、ローラン・プティン 他


 《チャップリンのようで、チャップリン映画でない、独特な世界観》


 数々のチャップリン映画からインスピレーションを得て、創作されたバレエを映画用に再構築して映画化したもの。全2幕からなる構成で、第1幕は製作にいたるまでのドキュメント、第2幕がバレエ本編となっている。


 チャップリン映画を真似たわけではないので、チャップリンの映画そのものをイメージして観ると、ちょっと異質な感じになってしまう。第1幕を製作過程を描いたドキュメントにしたのは、それを観客にわからせるためのものなのだろう。


 一応チャップリン役というかたちになっているルイージ・ボニーノも、チャップリンそのものを演じているわけではなく、バレエの中で表現されるのは、1人の演者がバレエの演目を通してチャップリンへとなっていく姿であり、チャップリンの物真似ではない。


 自分はミュージカル映画は好きなのだが、バレエの映画(というよりバレエそのものを描く映画)は今まで観たことが無かった。ミュージカルとは似て非なる演出だし、映画的な演出がほとんどないのは映画としてどうなのかとは思う。唯一、警官のシーンだけは舞台初演版の演出をしたローラン・プティンのダメ出しを押し切った周防監督の抵抗とも思えるが、そんな中途半端なことをするのなら、そのシーンも舞台版と同じものにすればよかった。やはり映画にするならば、舞台版とは違ったものを見せてほしかったし、そうでなければ映画として見せる意味がほとんど無いのではないかと思うのだが、他に観た人がいたら、どう感じただろうか?


私の評価…☆☆☆

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「ジャッカス3D」順次公開へ

 震災の影響で公開が延期されていた、「ジャッカス3D」が、いつのまにやら公開が決まっていた。5月6日より全国順次公開。今回は前売券の販売は無い。尚、一部地域で劇場が変更されているので要注意である。


 現在、上映が決まっている映画館は次のとおり。

▽北海道・札幌東宝プラザ
▽山形県・MOVIE ON やまがた
▽東京都・シネマサンシャイン池袋、渋谷TOEI、新宿ミラノ
▽神奈川県・ムービル
▽千葉県・京成ローザ
▽群馬県・プレビ劇場ISESAKI
▽愛知県・中川コロナシネマワールド、小牧コロナシネマワールド
▽岐阜県・大垣コロナシネマワールド
▽福井県・福井コロナシネマワールド
▽石川県・金沢コロナシネマワールド
▽大阪府・アポロシネマ8、布施ラインシネマ
▽京都府・T・ジョイ京都
▽兵庫県・109シネマズHAT神戸
▽滋賀県・大津アレックスシネマ
▽広島県・八丁座
▽長崎県・佐世保シネマボックス太陽
▽福岡県・ソラリアシネマ、小倉コロナシネマワールド


福岡県・ソラリアシネマのみ5月7日からで、あとは全部5月6日からの上映。


 ケツから飛び出すモザイクつきのアレ(ちょっとだけネタバレ)を観て、誰が喜ぶのだろう(笑)? 観る人の自由だけど。

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2011年4月23日 (土)

映画「のぼうの城」が約1年公開延期に

「のぼうの城」が公開延期に
 またもや震災による公開延期情報である。


 アスミック・エースは4月22日、東日本大震災の被害状況と被災者の心情を鑑み、東宝との共同配給作品で9月17日公開予定だった「のぼうの城」の公開を、約1年延期することを発表した。新たな公開時期は2012年秋を予定している。


 野村萬斎主演のこの映画は、和田竜の人気時代小説が原作。「のぼう様(でくのぼう)」と呼ばれ、領民からも慕われた忍城の城代長親が、僅か500人の兵で石田三成率いる豊臣秀吉方2万人の大軍に対抗した姿を、個性豊かなキャラクターによる人間ドラマと、城を丸ごと水に沈める“水攻め”戦術など迫力の映像でダイナミックに描く。


 同社は延期の理由について、史実であり数ある戦略の中のひとつである“水攻め”の表現が、この時節柄相応しくないと判断、最終的に、関係各位協議・合意の上、公開延期を決定したとのこと。


 いくら何でも、9月になったら原発問題以外は少しは落ち着いているとは思うのだが。「コナン」や「ラプンツェル」はダムの決壊や雪崩(特に「コナン」はダムの決壊で町が飲み込まれる寸前までいく)が描かれていても平然と上映しているのに… CGを含め実写じゃダメなのかな。


 ただ1年延期となると、その間に手直しもできるだろうから、いざ公開した時にその“水攻め”のシーンを観て、

 「何だ、大したことないじゃん! こんな程度で延期したのかよ。」

なんてこと言われないように、良い映画に仕上げてもらいたいものだ。

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2011年4月20日 (水)

エンジェル・ウォーズ

エンジェル・ウォーズ
監督:ザック・スナイダー
出演(吹替版声優):エミリー・ブラウニング(寿美菜子=人気声優ユニット“Sphere”)、アビー・コーニッシュ(甲斐田裕子)、ジェナ・マローン(戸松遥=“Sphere”)、ヴァネッサ・ハジェンズ(豊崎愛生=“Sphere”)、ジェイミー・チャン(高垣彩陽=“Sphere”)、カーラ・グギーノ(深見梨加)、オスカー・アイザック(志村知幸)、ジョン・ハム(吉開清人)、スコット・グレン(山路和弘) 他


 《美少女&制服フェチは必見!》


 このごろはファミリー向け映画でなくても日本語吹き替え版の公開が増え、観る側の好みで選べるようになった。それは嬉しい事だが、物によっては字幕版の上映劇場が極端に少なくなるなど、必ずしも観る側のニーズに合っているとは言えない興行形態が圧倒的に多い。


 本作も、IMAX版を除き字幕版の上映があるのは東京と大阪のみで(それでも計11館あるのはまだいい方)、200スクリーン以上は吹き替え版である。アニメならともかく実写映画は字幕で観たいと思っている人は、僕を含め大勢いるはずなので、その辺はもう少し考えてほしい。


 今回はたまたま梅田ブルク7で字幕版を観ることができたが、実は吹き替え版で、最近好きになった声優・甲斐田裕子さんが声を当てておられるので、正直字幕・吹き替えのどっちを観ようか迷った(笑)。うーん、吹き替えはDVDかブルーレイで堪能することにしよう。


 「300〈スリー・ハンドレッド〉」のザック・スナイダー監督初のオリジナル作品。時は1950年代。親から虐待を受けその仕返しに銃を向けた事をきっかけに、精神病院に入れられた主人公ベイビードール。ロボトミー手術を受ける事になった彼女は、同じ病院の患者仲間と共にファンタジーの世界に飛び込み、人格破壊の危機を回避するため5つのアイテムを集めることになる。


 あらすじはざっくりとこんな感じなのだが、ファンタジー戦闘アクションとも言うべきか、この監督の妄想がてんこ盛りって感じなので、最初の場面を注視しておかないと、恐らくついていけない人が続出するのではないかと(笑)。って言うか、ロボトミー手術って本来は危険な統合失調症患者をおとなしくさせるもので(現在は禁忌)ああいうものでは無いと思うのだが。


 1つ1つ、アイテムを取るためのステージが全部違うので、何だか5人同時プレイのアクションものTVゲームをやっている感覚なのだが、現実世界とファンタジー世界がリンクしているのは、多少無理矢理な部分はあるが、面白いと思った。ちなみに、ファンタジー部分のベイビードールの戦闘服が、どういう訳かセーラー服にミニスカ姿なのだが、この衣裳デザインは日本のアニメ「BLOOD THE LAST VAMPIRE」でキャラクターデザインを担当した寺田克也氏が関与しているとのこと。つまりは同アニメのヒロイン=小夜が元ネタというわけ。この他にも日本製アニメにヒントを得た場面がいくつも出てくるし、殆どの女性は美しく、話のキーパーソンとなるスコット・グレン以外の男性は醜く描かれているので、美少女フェチ&制服フェチ&アニヲタは必見である。


 ちなみに、ベイビードール役は当初、映画「マンマ・ミーア」でヒロインを演じ、今年日本でも出演作が多く公開される予定で大注目となっているアマンダ・セイフライドがオファーされていたが、別のTVドラマの撮影スケジュールとの調整がつかず、エミリー・ブラウニングに交代となった。アマンダ・セイフライドでも悪くはないが、エミリー・ブラウニングの方がより小柄(身長157cm)で童顔(22歳)なので、役名ともども相応しい。


 まさか本編後のエンド・ロールがマサラムービー調になるとは思ってもいなかったが(笑)、久々に頭ン中カラッポにして観られる映画。たまにはこんなのも、いいか!


私の評価…☆☆☆☆

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2011年4月19日 (火)

劇場版名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)

劇場版名探偵コナン 沈黙の15<br />
 分
劇場版名探偵コナン 沈黙の15<br />
 分
監督:静野孔文
総監督:山本泰一郎
声の出演:江戸川コナン…高山みなみ、毛利蘭…山崎和佳奈、毛利小五郎…小山力也、工藤新一…山口勝平、鈴木園子…松井菜桜子、阿笠博士…緒方賢一、灰原哀…林原めぐみ、吉田歩美…岩居由希子、円谷光彦…大谷育江、小嶋元太&高木渉…高木渉、目暮十三…茶風林、白鳥任三郎…井上和彦、佐藤美和子…湯屋敦子、氷川尚吾…関俊彦、山尾渓介…難波圭一、立原冬美…飯塚雅弓、武藤岳彦…江川央生、遠野みずき…朴ろ美、立原冬馬…宮田幸季、三瓶由布子(幼少時) 他
ゲスト声優:宮根誠司、渡部陽一


 《久々に今回は泣ける映画》


 GW恒例の人気TVアニメの劇場版シリーズ最新作。今回はシリーズのマンネリ感を少し和らげるためなのか、「銀翼の奇術師」からシリーズの監督を続けてきた山本泰一郎が、その立場を過去にTVシリーズで演出を務めていた静野孔文に譲った。また、一応の“記念作”ということでもあるのか、いつになく話がシリアスでドラマティックな展開になっている。


 話のテンポもオープニングとクライマックスに重点を置き、最初と最後はスピーディーで迫力あるものになった。その分、中間部分は少々ユルい展開となるのだが、多少話の進み具合が遅くなってもテンポがよければいいのだが、そのテンポが(わざとかもしれないが)崩れている部分があった。この点は恐らく限られた予算の中でどの部分に心血注いで作れば、完璧とは言えないまでも、まずまずの良作が作れるのかを考えて、結果こういう形で答えが導きだされたのだろう。


 ちなみに、元太と光彦が些細な事で喧嘩になった時に、“言葉1つで人と人との関係が元に戻らなくなる事があるから、その先の言葉は言っちゃいけないよ”とか、今回は大人が観てもグッとくるようなセリフが多い。決して子供受けだけを狙うアニメではない。子供が観て楽しめるかという事とのバランスも大事だが、今後どのような展開を見せていくのか、楽しみではある。


私の評価…☆☆☆☆★

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2011年4月18日 (月)

〈午前十時の映画祭・青の50本〉ブラック・サンデー

〈午前十時の映画祭〉ブラック・
監督:ジョン・フランケンハイマー
出演:ロバート・ショウ、ブルース・ダーン、マルト・ケラー、フリッツ・ウイーヴァー、スティーヴン・キーツ、クライド・クサツ 他


 《この機会に是非ともスクリーンでの鑑賞をお薦めする》


 後に大ヒットとなる、「レッド・ドラゴン」を始めとする“ハンニバル・レクター”シリーズを執筆する事になる、トマス・ハリスの処女作を映画化したもので、パレスチナ問題という当時としては微妙なテーマが描かれており、日本では1977年公開予定とされるも、公開直前になって上映される映画館への爆破予告電話があり、公開中止となったいわくつきの映画。一般公開前に限定的に試写会は行われていたようだが、スクリーンで観た人など殆どいないであろう。そんな映画が遂にスクリーンで観られるのである。この映画、VHSやDVDは何の脅迫を受ける事も無く発売され普通に出回っているようだが、スクリーンで観られるのは数少ないチャンスなので、是非ともこの機会に観ていただきたい。


 ベトナム戦争の帰還兵が、祖国に裏切られた復讐からアラブのテロリストと手を結び、国内での数万人規模の大量殺戮を画策。これを察知したイスラエル諜報特務局の殺し屋カバコフ少佐(ロバート・ショウ)は、このテロ行為により市民感情がイスラエル支持から離れるのを防ぐため、海を渡り大義のない闘いを繰り広げる事になる。


 こういう映画の場合、前にも何かの映画の評で書いたと思うが、観ている側の「緊張とその緩和の連続」そしてそのタイミングがドンピシャとハマっている映画ほど面白いのだ。この映画もまさにソレ。8万人というとんでもない数の人を殺すため、小さい特殊な鉄の球を何万も埋め込んだプラスティック爆弾を気球に乗せ、スーパーボウルが行われている会場でそれを炸裂させようとする、奇想天外なテロ計画も面白いのだが、ストーリー上すんなりと成功はさせず、また追う側も失敗を繰り返させる事で、このテロはやり遂げられてしまうのか、阻止できるのか、最後まで息をもつかせぬ展開となるのである。ジョン・ウィリアムス作曲の音楽も緊迫感を煽り映画を盛り上げていた。


 ちなみにタイトルの「ブラック」とは、ミュンヘン・オリンピックでのイスラエル選手およびコーチ殺害で有名な、実在のテロ集団「黒い9月」の事。映画の中でもその名前がそのまま出てくるので、当時の上映中止騒動は、そのへんの所も微妙に影響しているのだろう。


私の評価…☆☆☆☆☆

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2011年4月17日 (日)

婚前特急

婚前特急
婚前特急
監督:前田弘二
出演:吉高由里子、浜野謙太(SAKEROCK)、杏、石橋杏奈、青木崇高、吉村卓也、吉岡睦雄、宇野祥平、白川和子、榎木孝明、加瀬亮 他


 《ファースト・シーンである程度、ラストが読めてしまう展開には、してほしくなかった》


 この映画は、元々前田弘二監督が自主製作で作った短編映画が評価された上で、劇場用として新たに製作されたもので、前田監督はこれが長編デビューとなる。


 形式としては昔のアメリカ映画で流行った「スクリューボール・コメディ」となっており、ちょっと変わった男女が、喧嘩をしながらやがては恋におちていく。この映画の場合、ヒロインの相手には5人の男性がおり、自由奔放な恋愛を展開していくのだが、最後に見つける“真実の愛”とは誰になるのか? ということなのである。


 まぁ、結局は主人公と一番“絡み”の多い男が最後に幸運を掴むわけではあるが、カンのいい人なら最初のシーン、ある男とヒロインが電車のホームで別れようとする場面で、ラストが薄々読めてしまうのだ。ああいう見せ方をさせると、ラストはそれと正反対のオチにしないと、そのファースト・シーンが活きてこないのである。外面がブサイクでも心が純であれば、吉高由里子みたいなカワイイ女性を手に入れられるという、世の中のブ男に夢と希望を与える話なのに… ラストシーンに文句は無いが、もう少し見せ方に工夫がほしかった。


 吉高由里子はあまり出演作を観た事が無いのだが、今回の映画や「サントリー トリスハイボール」のCMのような、明るいキャラクターが似合っているように思う。それ故に今回の主役起用は大正解。もう少しおバカキャラになってもよかった気もするが、それは次回作以降に期待することにしよう。


私の評価…☆☆☆★

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2011年4月13日 (水)

ザ・ライト 〜エクソシストの真実〜

ザ・ライト エクソシストの真実
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:アンソニー・ホプキンス、アリシー・ブラガ、コリン・オドナヒュー、トビー・ジョーンズ、ルトガー・ハウアー、キアラン・ハインズ 他


 《悪霊に取り憑かれて怖さ倍増のA・ホプキンス》


 本作は、フリーライターでジャーナリストでもあるマット・バグリオが、自らの体験を元に書いた小説を映画化したものだ。


 エクソシストとは即ち悪魔祓いの事であるが、バチカンが正式に認めている職業である。認めているが故に“養成学校”まであるのだ。


 本作は信仰を失ったアメリカの神学生が、司祭になる道を捨てようとしていたところを恩師に引き止められ、バチカンのエクソシスト養成学校に編入する。そこで紹介された、エクソシストとしては異端視されるが一流であるという神父との出会いを通して、エクソシストとしての能力を身につけていく様が描かれる。


 「エクソシスト」というと、同名タイトルの映画のようなオカルト映画を思い浮べる人が多いと思うが、本作は気色悪い場面が多いもののオカルト色は薄く、原作者の“分身”といえる、劇中に登場する女性ルポライター=アンジェリーン(アリシー・ブラガ)の目線で見た、悪魔祓いの実態というルポルタージュ形式をとっている。


 映画の中では高校生くらいの妊娠(悪魔の子?)した女性や、もっと年下の男の子が悪魔に取り憑かれ、それをルーカス神父(アンソニー・ホプキンス)が除霊する場面が出てくるが、悪魔の形相も凄いものがあるのだが、やはりそれ以上にアンソニー・ホプキンスが存在感あり過ぎ。悪霊より怖い神父(笑)! 終盤にはこの神父も悪霊に憑依されてしまうので、トンでもない形相で主人公である神学生に襲いかかるのだ。ガラス扉から主人公たちを睨む姿は“レクター博士”そのもの。


 ちなみに、自分が観た映画館ではこの映画はデジタル上映であった。当初は3月19日に公開される予定だったものが、震災によるフィルム調達の困難さで延期となっていたものだが、結局一部の映画館を除いてUSBメモリー等によるデジタル上映にすることで、上映にこぎつけたのか。上映延期の報道が“無料の宣伝”と化し、週末興行収入ランキングでは6位と、この手の映画にしては悪くない滑り出しだが、散々“怖さ”を煽ったわりには、ホラー映画としての恐怖感は「ごく普通レベル」。あまり気持ちのイイものではなかったけどね。


私の評価…☆☆☆★

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2011年4月 6日 (水)

SOMEWHERE

SOMEWHERE
SOMEWHERE
監督:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ポンティアス、ミシェル・モナハン、カリッサ・シャノン、クリスティーナ・シャノン、アルデン・エーレンライク、ララ・スロートマン、ベニチオ・デル・トロ 他


 《これってひょっとしたら、幼き日の監督がモデル?》


 大スターで妻子もいるが、訳あって別居中、有名ホテルの一室で孤独な日々を過ごす主人公の男。そんな男がある日、ひょんな事から娘を預かる事に。その娘の出現によって、人生を変えていこうとするのだが…


 この映画の監督ソフィア・コッポラは、巨匠フランシス・コッポラの娘。今回その父親が製作総指揮を担当しているという事もあるからか、この映画の中の父娘は、設定の違いはあれど、どう見てもコッポラ親子がモデルとなっているようにしか見えない。


 あえて悪い言い方をすれば、監督の“自己満足”映画。だから娯楽映画を観ようとする人には強くは勧めないが、映像表現にはこの監督独特のキレイさが今回も健在。


 そして何といってもヒロイン役を演じるエル・ファニングの、透き通るような美しさだろう。彼女は知っている人も多いと思うが、あの「アイ・アム・サム」の名子役で、最近作「ランナウェイズ」で美しく成長した姿を見せてくれた、ダコタ・ファニングの妹である。まだ13歳(!)だが、姉と同じく幼い時から子役として活躍(「アイ・アム・サム」では姉が演じたヒロインのさらに幼き日を演じ、あとは「ベンジャミン・バトン」等に出演)しており、演技力は抜群。身長も既に姉(160cm)を抜き(IMDbのデータでは168cmとなっているが、恐らくもう少し高くなっているかも)スタイルやルックスもいいので、実力や実績ではまだ姉の方が上ではあるが、今年公開予定のJ・J・エイブラハムスとスピルバーグが組んだ話題作「スーパー8」にも出演しており、今後が大いに楽しみな女優である。


 ちなみに、双子の元プレイメイトで、「プレイボーイ」創業者ヒュー・ヘフナー氏の3人の恋人の内の2人であるシャノン姉妹がカメオ出演。脱いではいないが、あんまりヤル気無さげな(笑)ポールダンスを披露しているので、興味のある人は、どうぞ。


私の評価…☆☆☆

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2011年4月 3日 (日)

わたしを離さないで

わたしを離さないで
わたしを離さないで
監督:マーク・ロマネク
出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング、サリー・ホーキンス 他


 《SF色を排したパラレルワールド。原作をきちんと理解していないと少々難解か。》


 本作は日本生まれのイギリス人作家カズオ・イシグロの小説を映画化したもので、“1960年代に人類の平均寿命は100歳を超えた”という、“存在したかもしれないもう1つの世界”を舞台に、逃れられない運命と闘いながら生きようとする若者の姿を描いた、切ない人間ドラマである。普通こういったパラレルワールド的なものは、時代設定上は現代か近未来というSFのような世界になるのだが、この映画の時代設定は過去。このため、作品世界をちゃんと理解していないとかなり違和感を感じる映画である。


 同じ寄宿舎で育った3人には共通の謎があり、その謎が解き明かされるに従って、3人共が逃れようのない、過酷な運命に晒されていくのだが、どう見てもSFではないのに非現実的で、感情移入できなかった。


 以前、同じような題材を扱ったものにキャメロン・ディアスとアビゲイル・ブレスリンが共演した「私の中のあなた」という映画があったが、それと比べるとこの映画は内容そのものが暗く、映画的なものでもない。


 キャストにはミスが無い。キャリー・マリガンは相変わらずキュートで演技も問題ないし、キーラ・ナイトレイも薄幸なキャラは案外似合っている。アンドリュー・ガーフィールドは、「新スパイダーマン」に選ばれた事で、俄然注目を浴びる俳優である。IMDbやボックス・オフィスなどのデータで見ても、作品の評価は高いのに興行収入が大コケといっていいような散々なものになっているのは残念というより他ない。僕が思った事と同じような“違和感”は、観た人殆どが感じた事なのかな?


私の評価…☆☆★

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