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2011年6月21日 (火)

127時間

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監督:ダニー・ボイル
出演:ジェームズ・フランコ、アンバー・タンブリン、ケイト・マーラ、クレマンス・ポエジー、リジー・キャプラン、トリート・ウィリアムズ、ケイト・バートン 他


 《ある登山家を襲った悲劇と、奇跡の6日間》


 登山家アーロン・ラルストンの自伝を映画化。実はこの人のドキュメンタリーは、日本のTV番組でも結構紹介されているので、結末を知っている人もたぶん多いと思う。僕も確か「奇跡体験アンビリーバボー」だったと思うが、この題材が放送された時に観ているので、一応結末がどういう事になるかは知っていた上で、この映画を観た。


 監督のダニー・ボイルは、この原作となる「奇跡の6日間」を、数年前から映画化したいと願っていたそうで、今回「スラムドッグ$ミリオネア」のスタッフが再結集するかたちとなって実現した。


 その監督曰く、

 「この映画は“動かないアクション映画”」

とのことだが、なるほどうまいこと言うなという感じである。映画の前半1/3は事故前の主人公の姿で、広大な大地を自転車でブッ飛ばしたり、偶然出会った2人の女性ハイカーのガイド役をかって出たりと、軽快な音楽と共に、爽快感たっぷりに描かれる。


 ところがその女性ハイカーの案内役を終え、再び自分が女性達と会った場所に戻り、本来の目的だった狭い岩と岩の間を降りようとした途中、上から落ちてきた大きな石に右腕を挟まれてしまう。もちろん、この時点で主人公は動けなくなってしまうし、ストーリーも膠着状態に入る。監督がインタビューで答えた“動かないアクション映画”というのは、まさにここから。登山用の小型ナイフを取り出して地道に岩を削ったり、無理矢理にでも腕を引き抜こうとしたりという“生への執着心”を見せたかと思えば、その反面でハンディービデオカメラを取り出し、力尽きた後にでも見つけてもらうために記録を撮っておこうとする、主人公の心情をあらわした場面が、夢や幻覚の映像を挟みながら交互に出てくる。


 そう、この映画は主人公が右腕を挟まれて身動きがとれない状況にあっても、躍動感は全く失われないまま、話が進んでいくのである。主人公の能天気な性格もそれに輪をかけている。話自体は暗い方向へと向かうが、映画自体に暗さは全く無い。観ているこっちにまで、生きる勇気が湧いてくる感じがした。


 最終的には主人公は生きるために、ある決断をする。外国の映画祭ではそのクライマックスは失神者が続出したとの事なので、ホラー的演出ではないものの、かなり生々しく心臓の弱い人は心して観てもらいたいが、僕は気分良く映画館から出る事ができた。映画のほぼ2/3を一人芝居で演じきったジェームズ・フランコに拍手!


私の評価…☆☆☆☆★

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