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2011年8月29日 (月)

〈午前十時の映画祭〉華麗なる賭け

〈午前十時の映画祭〉華麗なる
監督:ノーマン・ジュイソン
主題歌:「風のささやき」 唄=ノエル・ハリソン
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:スティーブ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ、ポール・バーク、ジャック・ウエストン、アディソン・パウエル、ヤフェット・コットー、ゴードン・ピンセット 他


 《マックィーンの、というよりはダナウェイの魅力たっぷりな映画》


 この映画の原題は「THE THOMAS CROWN AFFAIR」。そう、このタイトルを聞いてピンときた映画ファンもいると思うが、1999年に製作・公開された、007=5代目ボンド役として知られるピアース・ブロスナン主演の「トーマス・クラウン・アフェアー」は、主人公の設定を銀行強盗から絵画泥棒に変えてリメイクされたものである。オリジナル版ヒロインのフェイ・ダナウェイも精神分析医役で出演している(主題歌もオリジナル版と同じものだが歌っているのはスティングだ)。


 この映画、実は主役は当初ショーン・コネリーにオファーされたものだった。彼は結局断りマックィーンに役が回った。ヒロインもフェイ・ダナウェイではなくエヴァ・マリー・セイント(「北北西に進路を取れ」)の予定だったが、監督が前年「俺たちに明日はない」でスターダムに伸し上がったフェイ・ダナウェイに惚れ込み、変更した。結局これが功を奏し魅力的な組み合わせとなって映画は大ヒットしたわけである。


 実際、観て分かるように、この映画ではマックィーンよりもダナウェイの魅力の方が上回っている。マックィーンは確かに男から見ても惚れぼれするほど格好いいのだが、マックィーンより11歳も若いダナウェイ(当時27歳)は当たり前だが若々しく、マックィーンとチェスで勝負する場面では妖しい色気も出していて、非常に魅力的なのだ。


 ただ、クライマックスからラストへの展開はやや盛り上がりに欠けるか。リメイク版は最後の大きなヤマで、設定を絵画泥棒に変更した効果が発揮され、何十人もの同じような格好をしたトーマス・クラウンの偽者たちが、警察の包囲網をかい潜りながら絵画を盗んでいく場面が非常に流麗で、当時映画館で観た僕は強く印象に残っているのだが、このオリジナル版は当時としては凝っていたのだろう動く画面分割(当時フィルム撮影でこれをやるのは結構難しかったはず)など、巧みな画面構成はあるものの、些か展開が地味だ。


 尚、音楽をフランス映画の名作であり名曲でもある「シェルブールの雨傘」で知られるミシェル・ルグランが担当。主題歌「風のささやき」のメロディーは、最近でも車のCMでBGMに使われるほどのスタンダード・ナンバーである。なるほど、アメリカ映画なのにヨーロピアンな雰囲気が漂うのは、このためか。


私の評価…☆☆☆☆

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