« グリーン・ランタン 3D | トップページ | 世界侵略:ロサンゼルス決戦 »

2011年9月19日 (月)

〈午前十時の映画祭〉荒野の用心棒

〈午前十時の映画祭〉荒野の用心
監督:セルジオ・レオーネ(ボブ・ロバートソン名義)
原作:黒澤明、菊島隆三
音楽:エンニオ・モリコーネ(レオ・ニコルス名義)
出演:クリント・イーストウッド、マリアンネ・コッホ、ホセ・カルヴォ、ヨゼフ・エッガー、ジャン・マリア・ヴォロンテ、アントニオ・プリエト、ジークハルト・ルップ、マリオ・ブレガ、ウォルフガング・ルスキー、マルガリータ・ロサノ、ラフ・バルダッサーレ 他


 《マカロニ・ウエスタンを世に知らしめた傑作》


 黒澤明の「用心棒」('61)に着想を得て、製作されたイタリア製西部劇。それまでにもイタリアで製作された西部劇はあったが、本作がアメリカでヒットしたことにより、認知度が高まった。ただ当時アメリカではセルジオ・レオーネ監督は無名であり、しかも日本映画のリメイクであることと低予算であることなどから、アメリカでヒットするかどうかが全く未知数だったために、ウケを良くするために一部のスタッフとキャストがアメリカ人風の偽名でクレジットされている。そして日本公開時に黒澤明側に無許可で製作された事がバレており、著作権侵害で訴えられた結果、黒澤側が勝訴。アジアでの興行権と興収の15%を黒澤側に支払うことになった。


 日本の時代劇を海外でリメイクした例は本作以外にも、「七人の侍」→「荒野の七人」('60 ユル・ブリンナー主演)、「座頭市」→「ブラインド・フューリー」('89 ルトガー・ハウアー主演)、正式にはリメイクではないが「子連れ狼」→「ロード・トゥ・パーディション」(2002 トム・ハンクス主演)などがあり、「用心棒」はハリウッド・リメイク版の「ラストマン・スタンディング」('96 ブルース・ウィリス主演)なんてのもあるが、本作はその中でも一番成功している例ではないだろうか? 西部劇スタイルの格好良さや、ストーリーが単純明快というのもあるし、何よりイーストウッド自身が、その後の「ダーティハリー」にも通じるような、ニヒルなキャラを、ここで確立しているような気がするのである。


 当初は、脚本自体が「用心棒」をそのままトレースしたような感じのものだったらしいが、撮影に入る際にイーストウッド自身がかなりセリフの量を削ったらしく、それがかえって主人公の格好良さを際立たせている。


 また、オープニングからアレンジを再三変えて流れるテーマ曲「さすらいの口笛」も印象的。これ以降、セルジオ・レオーネ監督の映画にはエンニオ・モリコーネの音楽は、欠かせないものになっていく(僕は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」がお気に入り)。


 尚、同じ監督・主演コンビでは「夕陽のガンマン」と「続・夕陽のガンマン」がある。こちらもマカロニ・ウエスタンの代表作。観ていない人はDVDなどで是非観てほしい。そしてこれとは別に「続・荒野の用心棒」というフランコ・ネロ主演のマカロニ・ウエスタンがあるが、このタイトルは、ストーリーが似ているというだけで日本公開時に配給会社が「荒野の用心棒」のヒットにあやかって付けたもので、本作とは何の関連性も無いが、こちらも面白い映画なので、レンタルビデオ店で探してみてね!


私の評価…☆☆☆☆★

|

« グリーン・ランタン 3D | トップページ | 世界侵略:ロサンゼルス決戦 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 〈午前十時の映画祭〉荒野の用心棒:

« グリーン・ランタン 3D | トップページ | 世界侵略:ロサンゼルス決戦 »