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2011年11月

2011年11月29日 (火)

ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊 3D

ハッピーフィート2
監督:ジョージ・ミラー
声の出演(吹替版声優):マンブル…イライジャ・ウッド(劇団ひとり)、ラモン/ラブレイス…ロビン・ウィリアムズ(山寺宏一)、スヴェン…ハンク・アザリア(山路和弘)、グローリア…アリシア・ムーア〔P!NK〕(クリスタル・ケイ)、ウィル…ブラッド・ピット(バナナマン=設楽統)、ビル…マット・デイモン(バナナマン=日村勇紀)、カルメン…ソフィア・ガルベラ(雨蘭咲木子)、シーモア…コモン(江川央生)、エリック…エイヴァ・エイカーズ(鈴木福)、長老ノア…ヒューゴ・ウィーヴィング(水野龍司)、バイオラ先生…マグダ・ズバンスキー(さとうあい) 他


 《前作に比べ話がショボい。そして吹替版は変えなくてもいいキャストが変わってしまった》


 全米で2006年(日本公開は翌年)に公開され大ヒットしたCGアニメ映画の続編。今回は前作の主人公マンブルの息子が実質的な主役となる。


 タップダンスが得意なペンギン、マンブルの悩みは、息子エリックがダンス嫌いなこと。ダンスが苦手なエリックは父の下から逃げたしてしまうが、そんな時、ペンギンたちが暮らすエンペラーランドが巨大な氷山の倒壊に巻き込まれ、母親のグロリアほか仲間たちが閉じ込められてしまう。親子間のいざこざから、友達とプチ家出していたエリックらとそれを探していてたまたまエンペラーランドの外にいたマンブルは、仲間たちを救うために奔走。エリックは父マンブルの勇敢な姿に大切なことを学んでいく。


 コンプレックスを抱く主人公が、他の仲間にはない特技を活かして苦難に立ち向かうというコンセプトは前作と同じだが、今回は歌と踊りがやたらと多く、肝心のドラマ部分が薄くなってしまった。サイドストーリーになるはずのオキアミ2匹(ウィル&ビル)のエピソードも、何か取って付けただけな感じで、特に無くても本筋に影響があるとは思えず、話を無駄に長引かせただけである。


 日本語吹き替え版の声優変更も些か不可解。実は原語の方でもグローリアの声が変わっているのだが、これは前作で担当したのがブリタニー・マーフィー(2009年に急逝)だったため。本職の歌手であるアリシア・ムーアに代わり歌のパートも増えたことから、吹き替えの方も前作の声優・園崎未恵から歌手のクリスタル・ケイに変わったのだろうから、これはまだいい(というより仕方ない)。ロビン・ウィリアムズの声がブラザートムから山寺宏一に変わったのもまぁ、良しとしよう。問題はマンブルつまりイライジャ・ウッドの声がなぜか劇団ひとりになった事である。プロの声優に変わるならまだ話は分かるが、前作で担当したのがNEWSの手越祐也である。演技はともかく人気や集客力を考えれば、変える理由が見つからない。何か裏事情があったのかもしれないが、たいした理由も無いのに代えられたのなら残念なことだ。


私の評価…☆☆☆

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2011年11月28日 (月)

ステキな金縛り A GHOST OF A CHANCE

ステキな金縛り
ステキな金縛り
脚本と監督:三谷幸喜
出演:深津絵里、西田敏行、阿部寛、中井貴一、小林隆、KAN、竹内結子、山本耕史、浅野忠信、市村正親、草なぎ剛、木下隆之(TKO)、小日向文世、山本亘、戸田恵子、浅野和之、生瀬勝久、梶原善、阿南健治、近藤芳正、佐藤浩市、深田恭子、篠原涼子、唐沢寿明、ナナ(速水弁護士が飼っていた犬役 声・山寺宏一)、相島一之、西原亜希、大泉洋(※エンドロールのみの出演。事の成り行きは本文に記す)、中村靖日 他


 《深津絵里がとってもキュート!》


 舞台畑の三谷幸喜が監督した通算5作目の映画。深津絵里と西田敏行は、前作「ザ・マジックアワー」に引き続いての共演となり、「ザ・マジックアワー」で主題歌を歌っていた深津は、本作でも西田とデュエットで主題歌を歌っている。


 失敗続きで後がない弁護士・宝生エミ(深津絵里)が担当したのは、とある殺人事件。美術品バイヤーの矢部鈴子(竹内結子)が殺されたのだ。犯人として名前が上がったのは被害者の夫・矢部五郎(KAN)だった。しかし彼は無実を主張し、完璧なアリバイがあるという。事件当日の夜、「しかばね荘」という旅館の一室で金縛りに遭っていたのだという。だが、それを証明できるのは、一晩中彼の上にのしかかっていた、落ち武者の幽霊だけ。エミはその旅館に行って幽霊・更科六兵衛(西田敏行)に自分も遭遇する。そしてエミは「裁判で証言してください!」と頼むのだ。だが、この六兵衛は全ての人に姿が見えるとは限らなかった。しかもエミの前には、超常現象を一切信じない、堅物検事・小佐野徹(中井貴一)が立ちはだかる… 。


 人生のどん詰まりに立たされたダメダメ弁護士と、421年前に無念の死を遂げた落ち武者の間に生まれた奇妙な友情。果たして、彼らは真実を導きだす事ができるのか?


 法廷の証言台に幽霊が立つ、これだけでもあり得ない設定なので笑えるのだが、その幽霊が見える人もいれば見えない人もいるワケで、これだけでもややこしいのに、幽霊側にもルールがあり、これが絶妙に絡まりあって、何とも可笑しい雰囲気が漂っている。


 そしてとにかくこの映画の深津絵里が、彼女が出演した映画やドラマの中でもとびっきりキュートだ。出番が多いせいもあるが、深津ばかり観ていたような気がする。演技というよりキャラで笑わせる西田敏行や、コメディものなら何をやっても“上田教授”な阿部寛なんかがピタリとハマっていて面白い。


 三谷監督の映画といえば、毎回洋画の名作がモチーフになっているのだが、今回は比較的早めにネタバレしており、法廷ものの傑作フランク・キャプラの「スミス都へ行く」がさり気なく絡められている。劇中で段田(小日向文世)がいう

 「「素晴らしき哉、人生」の方が、私は好きだが」

というセリフには、思わず頷いてしまった。


 約2時間20分という時間は、映画としては長尺だが、舞台演劇としては普通の長さであり、最後まで飽きがこない。ちなみにエンドロールに突然、大泉洋が出てくるが、これは北海道テレビの番組「おにぎりあたためますか」で、名古屋でのロケの飲み会で監督と合流し口約束だけで出演を了承、翌日ダメモトで映画ロケ地に赴き、弁護士役で出演を果たしたというもの。ただし、フジテレビ関連の映画なのに番組はテレビ朝日系列。このため「業界のタブーを犯した」として大問題と化した。各方面で当然ながら番組側がお叱りを受けたようである。別に、これくらいの垣根は取っ払ってもいいと思うのだが。


私の評価…☆☆☆☆

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2011年11月25日 (金)

マネーボール

マネーボール
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、クリス・プラット、スティーヴン・ビショップ、キャスリン・モリス、ロビン・ライト、ロイス・クレイトン、デイヴィッド・ハッチャーソン 他


 《メジャーリーグ版「もしドラ」》


 この映画はマイケル・ルイスが書いたノンフィクション小説を元に、オークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンがセイバーメトリクスを用い、経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く、異色の野球映画である。


 選手からフロントに転身し、若くしてメジャーリーグ球団「アスレチックス」のゼネラルマネージャーとなったビリー・ビーンは、チームの試合も観なければ、腹がたったら人やものに当たり散らす短気で風変わりな男。


 ある時、ビリーはイェール大学経済学部卒のピーター・ブランドと出会い、彼が主張するデータ重視の運営論に、貧乏球団が勝つための突破口を見出だす。そして、周りの反対を押し切って、後に「マネーボール理論」と呼ばれる戦略を実践していく。それは、有名選手を高い年俸で雇う代わりに、新たな基準で選んだ無名の有望選手を集める事。当初はこれが活きず、ビリーとピーターはバカにされる。だが、主力選手1人と交換に、一見寄せ集めたような3人の選手を入れ、捕手しかやったことのない選手に一塁を守らせるなど、はた目からは無茶なトレードを繰り返すうち、誰も予期しなかった奇跡が遂に訪れる… 。


 オークランド・アスレチックスは、ワールドシリーズを9度制しているアメリカン・リーグの名門球団で、1970年代にはワールドシリーズ3連覇するなど常勝球団として君臨していたのだが、90年代になると相次ぐ主力の他球団への流出や財政悪化でチームが弱体化し低迷、地区優勝さえできなくなってしまう。この状況を打破したのが、この映画の主人公ビリー・ビーンである。後に“マネーボール理論”として知られるようになるセイバーメトリクスなる分析理論を駆使して、強いアスレチックスを甦らせたのだ。


 ただ、映画は全くの実話どおりというわけではない。ジョナ・ヒルが扮するピーター・ブランドなる人物は実在せず、彼との出会いでビリーが突然セイバーメトリクスを知ったのでもない。ビリーの現役時代である'80年代からその時のGMが既に取り入れており、ビリーはポール・デポスタ(映画の中のピーターに当たる)という人物の協力を得て改良し徹底させたというのが本当のところのようで、実際の話としては20年くらいかかっているものを、映画では1年ちょっとくらいの出来事に凝縮して描いているのだ。


 だがこれがこの映画としては吉とでたようで、ストーリー的にもメリハリが効いていて、且つコンパクトにまとまった。プラット・ピットの演技や相方ジョナ・ヒルとの会話のキャッチボールも絶妙で、ちょっぴり笑わせ、最後に感動させてくれる。


 それにしても、彼の功績を認め彼をGMとしては史上最高の金額で引き抜こうとした(ビリーは拒否するが)裕福な球団レッドソックスは、セイバーメトリクスを取り入れた2年後に見事ワールドシリーズを制し、当のビリーは今だにワールドシリーズ制覇の夢は成し遂げられていないというのは、何ともほろ苦い。また、日本のプロ野球もこういったものを取り入れればなぁと思うのだが、千葉ロッテがこれから取り入れようとしているくらいで、相変わらず旧態依然としている。どこか本格的に取り入れれば、面白くなると思うのになぁ。


私の評価…☆☆☆☆

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2011年11月22日 (火)

インモータルズ ―神々の戦い― 3D

インモータルズ ―神々の戦い―
インモータルズ ―神々の戦い―
監督:ターセム・シン
出演(吹替版声優):ヘンリー・カヴィル(小森創介)、スティーヴン・ドーフ(加瀬康之)、ルーク・エヴァンズ(東地宏樹)、イザベル・ルーカス(優木まおみ)、フリーダ・ピントー(甲斐田裕子)、ジョン・ハート(大塚周夫)、ミッキー・ローク(菅生隆之)、ジョセフ・モーガン(佐藤拓也)、スティーヴン・マクハティ(大塚芳忠)、アラン・ヴァン・スプラング(志村知幸)、ピーター・ステッピングス(西凛太朗)、ポセイドン…ケラン・ラッツ、ミノタウロス…ロバート・マイエ、アポロン…コーリー・セヴィア 他


 《神話を自由に曲解して作った怪作》


 この映画、最初は神話がベースみたいな感じなので、ちゃんと分かっていないとダメかなと、思っていたのだが、調べていくとどうも本来タイタン神族であるはずのハイペリオンが邪悪な人間の王だったり、テセウスが農奴出身の剣士だったりと、本来の神話のストーリーを自由に曲げて創作した映画である。


 人間が誕生する遥か昔、「光」と「闇」の神々の戦争が起きた。その戦いは光の神が勝ち、闇の神は奈落の底に封印された。古代ギリシャの時代。闇の力を手に入れ、世界支配を企むハイペリオン(ミッキー・ローク)が人類に対し宣戦布告。光の神が造った武器「エピロスの弓」を探し求め、軍隊を集結、ギリシャの地を侵略していく。


 弓がハイペリオンの手に落ちれば、闇の神は復活し、人類の破滅も免れない。この蛮行を食い止めるために、光の神の頂点に立つゼウス(ルーク・エヴァンズ 地球上ではジョン・ハート)が選び出したのは、自らの手で鍛え上げた人間テセウス(ヘンリー・カヴィル)だった… 。


 この映画、ビジュアルはカッコいいのだが、ストーリー展開が荒すぎる。ハイペリオンが何故、悪の道に走ったのかが不明瞭だし、神様も言っていることとかなり矛盾した行動を結構とっている。何より重要なポイントとなっているはずのエピロスの弓がかなりぞんざいな扱われ方をされているのだ。


 スローモーションを多用したクライマックスの戦闘シーンは大迫力。首チョンパなど過激な場面が多いためR-15を食らってはいるが、やはりこういう場面こそが、この監督やスタッフの真骨頂なんだろうなとは思った。


私の評価…☆☆☆

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2011年11月17日 (木)

ブロック玩具「レゴ」映画が始動

 米ワーナー・ブラザースが、デンマークの組み立てブロック玩具「レゴ」を題材にした映画の製作を正式に始動させた。


 約3年前から進められていた同プロジェクトは、レゴの世界を舞台にしたアクションアドベンチャーを実写+アニメーションで製作しようというもの。ワーナーは、2014年公開を目指してこのほど正式にゴーサインを出したという。


 「くもりときどきミートボール」のクリス・ミラーとフィル・ロードが監督と脚本を手がけ、ストップモーションアニメのコメディシリーズ「ロボット・チキン」のディレクター、クリス・マッケイが共同監督として参加する。


 なお、全体の80%を構成するというアニメ部分を、豪アニメ製作会社アニマル・ロジック(「ハッピーフィート」)が担当し、全編オーストラリアでの撮影が予定されている。実写パートの俳優のキャスティングは来年1月から始まるという。


 だいぶ前から、こういう企画があることは知っていたが、まさか本気で作るとは思っていなかった。はて、どんな映画になるのだろうか? 映画として観て楽しめるものなのか。まだ実体が見えてこないので何ともいえないが、「レゴ」のCMの拡大版みたいなものになるのかなぁ。

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2011年11月16日 (水)

第7鉱区 3D

第7鉱区 3D
監督:キム・ジフン
出演:ハ・ジウォン、アン・ソンギ、オ・ジホ、イ・ハンウィ、ソン・セビョク、チャ・イェリョン、パク・チョルミン、パク・ジョンハク、パク・ヨンス 他


 《韓国初の3Dパニックムービー》


 第7鉱区とは、九州の西、東シナ海にある区域の事で、そこにはたくさんの天然資源が眠っているとされ、日韓共同開発区域となっている場所なのだが、諸般の事情から日本側は一切手を付けず、従って韓国側も自由な開発ができていない区域なのである。両国それぞれに思惑があるからなのだろうが、詳しく書けば長くなるしそれについてここで議論する気はない。各自で調べて知ってもらう事にしよう。


 韓国初のデジタル3D映画は、日本でいえば「ゴジラ」のような怪獣映画になった。ただし、アチラの怪獣は着ぐるみではなくCGだ。


 石油や天然ガスなど豊富な天然資源の存在が明らかとなった第7鉱区で、韓国の石油ボーリング船エクリプス号の隊員たちが採掘作業を続けていた。しかし、作業は失敗続き。遂に本部から撤収命令が下される。石油の存在を信じる海底装備マネージャーのヘジュン(ハ・ジウォン)は、本部の一方的な命令に強く反発。油質分析官のドンス(オ・ジホ)たちに宥められる。やがて、本部からやってきた元ベテランキャプテンのジョンマン(アン・ソンギ)は隊員たちの思いを知り、撤収命令を退けて作業継続を決意する。3ヶ月後、ヘジュンとともに海底調査に出かけた後輩が事故で死亡。意気消沈するヘジュンのもとを、生態研究員のヒョンジョン(チャ・イェリョン)が訪れる。何か言いかけたヒョンジョンだったが、立ち去ってしまう。そして、その夜船の屋上から落ちて謎の死を遂げてしまった。死因を調査していた医療担当官ムンヒョンは、ヒョンジョンの体に着いていた体液のようなものを発見。その中には精子のような奇形生物が蠢いていた。その直後にムンヒョンも大量の血と
メガネを残して姿を消してしまう。ヒョンジョンに求愛しながらも相手にされなかったチスン(パク・ヨンス)が事件に関係していると疑った隊員たちは彼を拘束するが、チスンを忽然と姿を消した。次々と隊員たちが姿を消していく船内。逃げ場のないこの場所で、一体何が起こっているのか… 。船内を調査していたヘジュンとドンスは、動力室で謎の巨大深海生物を目撃、その生物はヒョンジョンたちと思われる人間の死体を貪っていた! 同じ頃、船と本部の交信が途絶。謎の深海生物抹殺に向かうジョンマンやヘジュンたち。やがて、その驚くべき正体が明らかになる。


 よくもまぁまた日本と韓国にとって、微妙な問題を孕むものを題材に持ってきたなぁという感じがする。あからさまな日本批判をしていないだけ、まだいいとは思うが、こういう問題を取り上げるのは、あちらの国は上手い。


 第7鉱区でたまたま見つかった未知の生物、小さい時はおたまじゃくしみたいで、体中から出る体液が可燃物質でできているという設定。つまり、一時は

 「おお! これは新たなエネルギーになるかもしれん。」

なんていって盛り上がるのだが、成長した姿はゴジラよりもかなり醜悪。しかも、体液が可燃性だから燃やしたら息絶えるのかと思ったら大間違い。その逆で炎に包まれたってビクともしない固い皮に守られた怪獣になってしまったのである。ありえないトンでもない設定だが、映画としては「ターミネーター」を観ているみたいで面白くなった。


 銃弾も火炎放射も効かず、周囲の人間が次々と怪獣の餌食になっていく中、敢然と立ち向かっていくのが本作のヒロイン=ヘジュン。扮するハ・ジウォンは、日本でもNHKで放送されたドラマ「チェオクの剣」や映画「TSUNAMI」などで、強い女性を演じていることが多い、アクションができる女優である。本作でも、「トゥームレイダー」のアンジェリーナ・ジョリーばりに美しく、そしてかっこいい。


 海中にあんな生物が本当にいたら怖いが、ある意味で人間のエゴの犠牲となる最期は、ちょっと悲しい。


私の評価…☆☆☆★

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2011年11月15日 (火)

一騎当千 集鍔闘士血風録(DV上映)

一騎当千 集鍔闘士血風録
原作:塩崎雄二
監督:久城りおん
声の出演:孫策伯符…浅野真澄、呂蒙子明…甲斐田裕子、周瑜公瑾…日野聡、劉備玄徳…真堂圭、関羽雲長…生天目仁美、張飛益徳…茅原実里、諸葛亮孔明…門脇舞以、趙雲子龍…浅川悠、陸遜伯言…高橋美佳子、夏侯淵妙才…喜多村英梨、許仲康…武田華、曹仁子孝…斎藤千和 他


 《TVで人気の深夜アニメ新シリーズOVA発売記念特別上映(テアトル梅田にて)》


 塩崎雄二原作の人気漫画を2003年にTVアニメ化、主にCS放送や地上波では深夜に放送されヒットし、放送期間1クール(3か月)のミニシリーズながら、今までに4期のTVシリーズが作られている、爆乳美少女闘士たちのお色気アクションアニメ。待望の第5期シリーズの幕開けだが、今回はTV放送ではなくOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)となった。今後、このサブタイトルのままでOVAが製作されていくのかは未定だが、1ファンとしては続けてほしいところだ。


 ストーリーは簡単に説明すると、「三国志」の英雄たちの魂を封じ込めた勾玉を持ち、彼らの宿命を受け継いだ「闘士」と呼ばれる高校生たちが繰り広げる学園バトルというもので、大まかな設定は「三国志」とリンクしているのだが、ヒロイン=孫策伯符などのように多くのキャラクターが女性化しているのが特徴である。TVシリーズ第1期以外は原作からかけ離れたオリジナル展開となっているが、今回は3つの学園の生徒が京都に“集鍔(=修学)旅行”に行くという設定になっており、京都駅のや東映太秦映画村(今回、取材協力しているらしい)で京都の闘士や武士の怨霊と戦うことになった。京都駅と映画村は綿密にロケハンされたのか、かなりリアルに再現されていた。京都駅の大階段や映画村のオープンセットが豪快に破壊されていく様は、迫力もあり実に気持ちがいい!


 このアニメ、極端な性的描写は無いものの、深夜アニメらしいコメディタッチのお色気やごく自然的な女性キャラのヌード描写、流血などの残虐描写が盛り込まれているため、これまで地上波での放送時は該当部分に“光渡し”などと呼ばれる規制が描かれる事が多かったのだが、今回はTV放送しない事が前提のOVAなので、この規制が一切入っていない。パンチラ&胸チラ全て無修正である(笑)。まぁ、あからさまにやり過ぎてしまうと、別の意味で規制がかかってしまうので、バトル中にごく自然に見せる程度であるが、今まで規制版しか観ていなかったので、ある意味新鮮に思えた(笑)。


 ちなみに、主人公の孫策伯符はアニメシリーズ第2期以降、初登場場面が他のキャラより極端に遅いのだが、本作でも名古屋ではぐれる設定になっており、最初の場面からかなり時間がたってからようやく登場する。それまでは僕の好きなキャラ=呂蒙子明が大活躍するので、“蒙ちゃん”ファンは必見である。


私の評価…☆☆☆★

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2011年11月14日 (月)

〈午前十時の映画祭〉卒業

〈午前十時の映画祭〉卒業
監督:マイク・ニコルズ
音楽:ポール・サイモン、デイヴ・グルーシン
主題歌:サイモン&ガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」
出演:ダスティン・ホフマン、アン・バンクロフト、キャサリン・ロス、マーレイ・ハミルトン、ウィリアム・ダニエルズ、エリザベス・ウィルソン、ブライアン・エイヴリー、リチャード・ドレイファス 他


 《“花嫁略奪”シーンがあまりにも有名な、アメリカン・ニューシネマの代表作》


 この映画はダスティン・ホフマンが主演デビューを飾った映画で、ゴールデン・グローブ賞の新人賞を受賞している。ラストの“花嫁略奪”シーンは、フランク・キャプラ監督の「或る夜の出来事」(1934年)からの引用ではあるが、古い価値観からの脱出とそれに伴う不安を表し、他の映画やドラマ等に流用されている、非常に有名な場面である。


 大学を卒業したベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は、実家に戻っても何をすることもなく、将来への不安で苛立っていた。自分のために催されたパーティに辟易していた彼は、ロビンソン夫人(アン・バンクロフト)の誘惑に屈し関係を持ってしまう。そんな時にロビンソンの娘エレーン(キャサリン・ロス)が帰省し、ベンジャミンは両親の勧めで嫌々彼女とデートするが、彼女の可憐さそして清純さに心を動かされ、次第に本気で愛していくようになる… 。


 この映画が一貫して全編に描いているのは、様々な不安である。こういったアメリカン・ニューシネマが作られた背景には当時のアメリカの情勢というものが多分にあり、代表されるものとして日本でもあったような学生運動や、ベトナム戦争、公民権運動などで様々な緊張感があった。この映画は郊外の高級住宅地に住む人々を描くことによって、そんな問題から離れていつつも、それを潰そうとする現実への不安の対比を描こうとしている。


 今回映画を観た映画館にはいろんな世代のお客さんがいて、日曜日だった事もあって自分より若い人も多かったのだが、この映画、性的なイメージをプールの映像で表現したりと、単なるイメージショットにもちゃんと意味を持たせているのだが、見ていた観客は気付いただろうか。コメディではないはずなのだが、クライマックスの教会での乱闘シーンなどで笑いが起こっていた。


 映画には主人公の世代と親世代の価値観の違いと、その異なる世代の考え方の違いによる戸惑いをも描いているのだが、観ている観客にも捉え方の違いというものがはっきり分かれる映画なのだ。ハッキリ言って僕は笑えなかったな。


 映画は略奪に成功したバスの中の場面で終わるが、バスのナンバーの数字を足すと不吉な数字になったり、バスの乗客たちが老人ばかりというのが「2人の未来が明るいものではない」ということを指すという説がある。実際、撮影時に役者の不安感を煽るためカットの声をなかなかかけなかったようだ(2人の表情が一瞬曇るのはこのためである)。2人の未来はどうなるのか、2005年にジェニファー・アニストンとケビン・コスナー共演で製作・公開された「迷い婚」は「卒業」の続編とも解釈できるものになっており、後日談を知りたい人は、そちらを観てほしい。


私の評価…☆☆☆☆★

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2011年11月10日 (木)

カイジ2 人生奪回ゲーム

カイジ2 人生奪回ゲーム
原作:福本伸行
監督:佐藤東弥
脚本:福本伸行、山崎淳也、大口幸子
出演:藤原竜也、伊勢谷友介、吉高由里子、香川照之、生瀬勝久、松尾スズキ、柿澤勇人、光石研、嶋田久作 他


 《新たなギャンブル“人喰い沼”は面白いのだが》


 命懸けのギャンブルを描きヒット中の漫画を実写映画化した「カイジ」の続編。今回はこの漫画の原作者自身が脚本を書き、原作の中でも人気がある“人喰い沼”編を、映画用にアレンジして映像化したものである。


 前作で数々の命懸けのゲームに勝利し、多額の借金を帳消しにした伊藤カイジ(藤原竜也)だったが、1年も経たないうちに、またしても借金まみれの「負け組」に戻ってしまう。 地下の強制労働施設送りとなったカイジは、仲間から募った1,095,000円を手に、2週間だけ地上に出ることを許される。目的はただ1つ。カイジ自身と、カイジに全てを託した仲間たちの借金を返済するため、2億円を手配すること。しかし、2週間で2億円を稼ぐという夢物語を実現させるためには、どうすればいいのか? 思案するカイジだったが、偶然にも前回カイジに負けて失脚し、フリーターになっていた利根川(香川照之)に会い、帝愛グループが経営する裏カジノへの招待状を手にする。その裏カジノで遭遇したのは、当たれば10億円以上稼げるモンスターマシーン、通称「沼」。人目でこれが裏カジノの完全なるコントロール下にあることを見抜いたカイジは、逆にその裏をつけば攻略できると直感。しかし、ただでさえ難攻不落の「沼」を、更に100%攻略不可能なようにコ
ントロールしている男がいた。その名は裏カジノの冷酷な支配人、一条聖也。カイジと同じく、地上300メートルの超高層ビルの間に渡された細い鉄骨を渡る通称「勇者たちの道〈ブレイブ・メン・ロード〉」に挑戦して渡り切った男は、一条とカイジの2人だけだったのだ。カイジにとって最大最強の宿敵・一条が支配する「沼」を攻略するため、同じ「負け組」の石田裕美(吉高由里子)、坂崎孝太郎(生瀬勝久)、そして利根川とまで手を組む。それぞれの理由でドン底の人生を送る4人が、希望ある人生を奪回するため、命を懸けた数々の究極ゲームに挑む!


 前回はメインのギャンブル以外にもアトラクション的に様々なゲームが登場したが、今回も「沼」以外に、原作にもある“地獄チンチロ”、そして映画オリジナルの“姫と奴隷”が登場する。ただこの2つのゲームはあまり面白いとは言えない。“地獄チンチロ”はあまりにもアッサリ終わってしまうし、“姫と奴隷”は本物のライオンを使ったりしてそれなりに迫力はあるものの、話の展開としてはやや先が見えるものになっているので、緊迫感がさほど無いのである。


 その点、やはり見せ場となる“沼”に重点は置かれていて、時間的にもここの部分に一番時間を割いて描かれている。何度も何度も危機感を煽り捲る演出は少々クドいものがあるが、ここから読み取れるのは前作と同じで、やはり人間の“金”に対する執着心。やはり“金”は魔物なのである。


 今回、ヒロイン&キーパーソンとして、前作のブレイブ・メン・ロードで落ちた石田のおっさんの娘・裕美がでている。彼女の気持ちの揺れにはヤキモキさせられるのだが、実はこれがあるから彼女の最後のセリフが生きてくる訳で、前作から描いてきたテーマがここに結実するのである。実に清々しい気分で、映画館から出てくることができた。


 前作で帝愛グループ会長役だった佐藤慶さんは亡くなられたので、今回役者不明のシルエットという演出なのは仕方がないが、本来原作どおりなら出なきゃいけない遠藤役の天海祐希さんが出ていないのは、どういう事なのか? 脚本段階から消されている感じも否めないが、原作キャラを“性転換”させられた作者の思いなのか(笑)。キャラが立っていただけに残念だ。


私の評価…☆☆☆

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2011年11月 8日 (火)

1911

1911
1911
総監督:成龍
監督:張力
出演(吹替版声優):成龍(石丸博也)、趙文宣(野島昭生)、李冰冰(江角マキコ)、胡歌(高橋広樹)、房祖名(加瀬康之)、陳冲(高島雅羅)、孫淳(樋浦勉)、姜武(池田勝)、寧静(田中敦子)、余少群(浪川大輔)、杜宇航(声優名不明) 他


 《これは中国歴史好き向けの映画》


 1911年といえば日本でも前年に発覚した大逆事件(この事件は不敬が描かれるから今の日本じゃ絶対映画化できない)の刑執行があった年で、激動の年でもあったといえるのだが、今年は中国で“辛亥革命”がおきてから100年という年で、「孫文の義士団」など辛亥革命をテーマにした映画が何本か製作されているが、娯楽色が強い他の作品に対して本作は、孫文と彼の右腕として尽力した革命軍司令官・黄興との友情を軸に、ありのままの辛亥革命を描いている。


 20世紀初頭の中国。清王朝は日清戦争を機に、列強各国の一層の支配を許すこととなり、衰退の一途を辿っていた。国を憂う若者たちのエネルギーは王朝の打倒へと向かい、革命組織が結成されていく。ハワイへの留学経験を持つ孫文(趙文宣=ウィンストン・チャオ)も革命を志すが武装蜂起に失敗、日本に亡命、そこで人望のある黄興(成龍=ジャッキー・チェン)と出会い、同志となる。孫文より中国国内での活動の指揮を託された黄興は1911年4月、広州にある総督府への襲撃を決行するのだったが… 。


 ジャッキー・チェンの出演映画100本目の記念作ということもあり、本人が総監督をやっている程の意欲作なのだが、主役はあくまで孫文。演じるウィンストン・チャオは他の映画でも孫文を演じる事が多い人で、いってみればソックリさん俳優である。また、中国の人にとって辛亥革命は、日本でいう幕末維新ものの時代劇みたいに馴染み深いものなので、ほとんどの人物に於いて映画の中で説明がされておらず、内容も2時間で描くにはやや詰め込みすぎな感があるので、一応日本公開版には本編前に「レッド・クリフ」みたいなあらすじの説明があるが、孫文や袁世凱ぐらいしか知らない日本人は、あらかじめウィキペディアなどで辛亥革命の事を少しは知っておく必要がある。


 史実を壮大なスケールで描いてはいるが、そうなると逆にカンフーアクションはいらないワケで、別に黄興役はジャッキー・チェンでなくてもよかったのではないか。ファンサービスというか、取って付けたようなカンフーアクションが1シーンだけあるが、はっきりいってあれは無駄だった。


 戦闘シーンは結構あるが、全体的にストーリーは淡々と進んでいくのでやや退屈な面もある。これは中国の歴史ものが好きな人や、勉強したい人向けの映画。


私の評価…☆☆☆★

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2011年11月 2日 (水)

スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション

スクリーム4
監督:ウェス・クレイヴン
出演:〈前3作の生存者〉デヴィッド・アークェット、ネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス

〈新たな出演者〉エマ・ロバーツ、ヘイデン・パネッティーア、アンソニー・アンダーソン、アリソン・ブリー、アダム・ブロディ、ロリー・カルキン、マリエル・ジャフィ、エリック・ナドセン、メアリー・マクドネル、マーリー・シェルトン、ニコ・トルトレッラ、エイミー・ティーガーデン、プリタニー・ロバートソン、シェネイ・グライムス、クリスティン・ベル、アンナ・パキン、ロジャー・L・ジャクソン、ルーシー・ヘイル、ナンシー・オデール 他


 《シリーズのパターンを踏襲しつつも、これまで定義してみせていた“ルール”を破壊した》


 人気ホラー・シリーズ実に11年ぶりの復活である。


 カリフォルニア州ウッズボロー。15年前におきたマスク姿の殺人鬼による殺人事件は、若者たちにとってもはや人気ホラー映画「スタブ」シリーズの中の出来事でしかなく、事件がおきた“殺人記念日”に向けてお祭り気分が盛り上がりつつあった。生き残ったシドニー(ネーヴ・キャンベル)は作家となり成功を収めていた。自著の本の宣伝のため故郷へ戻った彼女は、保安官デューイ(デヴィッド・アークェット)や元キャスターで彼の妻ゲイル(コートニー・コックス)と再開。しかし彼女の帰郷を機に女子高生ジェニーとマーニーが、ジェニーの家で「スタブ7」を観ていた時に不審な電話を受け、映画そのままにゴーストフェイス・マスクを被った犯人に襲われ、惨殺される。15年前の悪夢が、新たな世代を巻き込み、再び蘇ってしまった… 。


 1作目の公開からは14年が経ち、もう飽きられていると思いきや、今だにアメリカではそこそこ好成績を収めている今作。ホラー映画をビデオ鑑賞中に、不審な電話を受けたところから、ゴーストフェイス・マスクの殺人鬼に殺されるオープニングも毎度お馴染みのパターンだ。1作目の公開時、日本では公開前にあの「神戸連続児童殺傷事件」、俗にいう“酒鬼薔薇事件”がおきた影響で公開が予定より2ヵ月延びた。アメリカなど複数の国ではこの映画を観た者が殺人の衝動に駆られるという事件が頻発したため、今回の映画の公開を危惧する映画評論家もいたようだが、今のところその心配は杞憂に終わりそうな感がある。それどころか、そういった事件でさえ、この「4」のなかで一種のネタとして描かれている。


 こういったスプラッター映画は、シリーズを重ねる毎に殺戮シーンが過激になっていくものだが、今回は被害者の数は恐らくシリーズ最多。だが、殺害場面は1作目に比べると、内臓モロ出しグロ注意は1シーンあるものの、全体的にはややおとなしくなった。生き残りキャストの3人がちょっと老けてしまい、新キャストもややインパクトに欠けるので、映画として観てもたいした驚きも無いが、1作目で自ら作り上げたルールをこの映画で打ち壊し、ここ10年程で新たに加わったホラー映画の“新ルール”をうまくストーリーに取り込んでいるというのが、新鮮なところか。


 10年経てば映画の形も変わる。もし、今後のホラー映画に新たな新機軸が加われば、またこの映画の続編(またはリメイク)が作られるのだろう。


私の評価…☆☆☆

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2011年11月 1日 (火)

三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船

三銃士
三銃士
監督:ポール・W・S・アンダーソン
出演(吹替版声優):ローガン・ラーマン(溝端淳平)、マシュー・マクファディン(東地宏樹)、レイ・スティーヴンソン(立木文彦)、ルーク・エヴァンス(津田健次郎)、オーランド・ブルーム(中村悠一)、ミラ・ジョヴォヴィッチ(檀れい)、クリストフ・ヴァルツ(小川真司)、マッツ・ミケルセン(西凛太朗)、ジュノー・テンプル(伊勢茉莉也)、フレディ・フォックス(木村良平)、ガブリエラ・ワイルド(遠藤綾)、ティル・シュヴァイガー(栗野史浩)、ジェームス・コーデン(高戸靖広) 他


 《デジタル3Dを熟知した監督はやはり3Dで観て面白い映画を作る》


 何度も映画化されているアレクサンドル・デュマの小説を、オリジナル要素も加えて今度は3D映画にしたもの。「バイオハザード」の監督ということで、監督の奥様ミラ・ジョヴォヴィッチが悪女ミレディ役を好演している。オーランド・ブルームが初めて悪役を演じるのも話題だ。


 17世紀のフランス。銃士に憧れパリに上京してきた、気が強くて無鉄砲な青年ダルタニアン(ローガン・ラーマン)。念願叶って最強の三銃士の仲間に入った彼は、影の権力者リシュリュー枢機卿(クリストフ・ヴァルツ)の裏切りによって奪われたフランス王妃の首飾りを取り戻すため、イギリスへと向かう。しかしそこには、王妃との「秘密」を握るイギリスの貴族バッキンガム公爵(オーランド・ブルーム)と、正体不明の美女ミレディ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)の黒い影が立ちはだかり、ダルタニアンと三銃士は史上最強の敵との決戦の時を迎える。彼らはフランスを、そして世界を救うことが出来るのか。


 ポール・W・S・アンダーソンといえば、同じく3Dカメラで撮影された「バイオハザード4」の撮影時、その3Dカメラの開発に携わったジェームズ・キャメロンから直々に、その3Dの撮影技術を伝授された人である。故に、デジタル3Dの見せ方を熟知しており、やはりそういう監督が手掛ける映画は2Dで観るのはもったいない。専用メガネも軽くなってきているので、この映画は是非とも3Dで観ることをお薦めする。


 今から18年前にもチャーリー・シーンやキーファー・サザーランドら当時の人気スターが出演した「三銃士」があり、その時僕はまだ学生だったが映画館のスクリーンで観ていて、実はそっちの方が印象深く残っていたのだが、今回のものも結構面白い。


 ただ、結末の空中戦はどうか。本来原作にこの飛行船での戦いはなく、ダ・ヴィンチが実際設計図だけは書いていたとしても実現はしていないわけで、恐らく3D映画の特色を出すために変えられたのだろうとは思うが、ここは別にそんな突飛な設定にしなくても良かったのではないかと思う。ちなみに、原作は日本ではこの「三銃士」だけは有名だが、実は「ダルタニアン物語」という、壮大なストーリーの、ほんの一部。原作ではこの後第2章「二十年後」、最終章「プラジュロンヌ子爵」と続く。第2部「二十年後」をベースに映画化したものは「新・三銃士」(1989年・日本劇場未公開・ビデオのみ発売)や、「ソフィー・マルソーの三銃士」(1994年)などがあるが、何やら雲行きの怪しいラストシーンで終わったこの映画は、果たして続編があるのだろうか?


私の評価…☆☆☆★

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