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2011年11月25日 (金)

マネーボール

マネーボール
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、クリス・プラット、スティーヴン・ビショップ、キャスリン・モリス、ロビン・ライト、ロイス・クレイトン、デイヴィッド・ハッチャーソン 他


 《メジャーリーグ版「もしドラ」》


 この映画はマイケル・ルイスが書いたノンフィクション小説を元に、オークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンがセイバーメトリクスを用い、経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く、異色の野球映画である。


 選手からフロントに転身し、若くしてメジャーリーグ球団「アスレチックス」のゼネラルマネージャーとなったビリー・ビーンは、チームの試合も観なければ、腹がたったら人やものに当たり散らす短気で風変わりな男。


 ある時、ビリーはイェール大学経済学部卒のピーター・ブランドと出会い、彼が主張するデータ重視の運営論に、貧乏球団が勝つための突破口を見出だす。そして、周りの反対を押し切って、後に「マネーボール理論」と呼ばれる戦略を実践していく。それは、有名選手を高い年俸で雇う代わりに、新たな基準で選んだ無名の有望選手を集める事。当初はこれが活きず、ビリーとピーターはバカにされる。だが、主力選手1人と交換に、一見寄せ集めたような3人の選手を入れ、捕手しかやったことのない選手に一塁を守らせるなど、はた目からは無茶なトレードを繰り返すうち、誰も予期しなかった奇跡が遂に訪れる… 。


 オークランド・アスレチックスは、ワールドシリーズを9度制しているアメリカン・リーグの名門球団で、1970年代にはワールドシリーズ3連覇するなど常勝球団として君臨していたのだが、90年代になると相次ぐ主力の他球団への流出や財政悪化でチームが弱体化し低迷、地区優勝さえできなくなってしまう。この状況を打破したのが、この映画の主人公ビリー・ビーンである。後に“マネーボール理論”として知られるようになるセイバーメトリクスなる分析理論を駆使して、強いアスレチックスを甦らせたのだ。


 ただ、映画は全くの実話どおりというわけではない。ジョナ・ヒルが扮するピーター・ブランドなる人物は実在せず、彼との出会いでビリーが突然セイバーメトリクスを知ったのでもない。ビリーの現役時代である'80年代からその時のGMが既に取り入れており、ビリーはポール・デポスタ(映画の中のピーターに当たる)という人物の協力を得て改良し徹底させたというのが本当のところのようで、実際の話としては20年くらいかかっているものを、映画では1年ちょっとくらいの出来事に凝縮して描いているのだ。


 だがこれがこの映画としては吉とでたようで、ストーリー的にもメリハリが効いていて、且つコンパクトにまとまった。プラット・ピットの演技や相方ジョナ・ヒルとの会話のキャッチボールも絶妙で、ちょっぴり笑わせ、最後に感動させてくれる。


 それにしても、彼の功績を認め彼をGMとしては史上最高の金額で引き抜こうとした(ビリーは拒否するが)裕福な球団レッドソックスは、セイバーメトリクスを取り入れた2年後に見事ワールドシリーズを制し、当のビリーは今だにワールドシリーズ制覇の夢は成し遂げられていないというのは、何ともほろ苦い。また、日本のプロ野球もこういったものを取り入れればなぁと思うのだが、千葉ロッテがこれから取り入れようとしているくらいで、相変わらず旧態依然としている。どこか本格的に取り入れれば、面白くなると思うのになぁ。


私の評価…☆☆☆☆

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