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2011年12月

2011年12月31日 (土)

「宇宙刑事ギャバン」30年ぶり復活を記念し、動画を一挙公開

「宇宙刑事ギャバン」復活を記念
1982年にテレビ放送され大人気を博した「宇宙刑事ギャバン」が、生誕30年を記念し「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」で復活する。これに先立ち東映特撮 YouTube Official(http://www.youtube.com/TOEIcojp )では、ギャバンを演じる大葉健二の出演作品を配信している。


 残念ながら全話一挙にではないが、同サイトでは必見エピソードを厳選。大葉自らによる作品へのコメント映像や、最新作についてのインタビュー、最新予告編の配信と盛りだくさんの内容だ。現在、「宇宙刑事ギャバン」の第43、44話を1月1日まで配信中。今後は1月2日に「宇宙刑事ギャバン」第1話、「宇宙刑事シャリバン」第1、2話、9日に「宇宙刑事シャリバン」第3、4話、16日に「宇宙刑事シャリバン」第5、6話などを随時配信していく。


 「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」は、スーパー戦隊シリーズ35作記念作品の「海賊戦隊ゴーカイジャー」シリーズの劇場版。最新作とシリーズ前作のスーパー戦隊がタッグを組む「VS」シリーズでは初となる。スーパー戦隊と特撮ヒーローがコラボレーションした作品となる。


 「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」は2012年1月21日から全国で公開。


 「ギャバン」や「シャリバン」はリアルタイムで観ているので、この機会にもう一度観たいなあと思うが、こういった企画も一体どこまでいくのやら(笑)。そのうち「大鉄人17(ワンセブン)」とか東映版「スパイダーマン」とか出てきたりして(笑)。

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2011年12月30日 (金)

ニューイヤーズ・イブ

ニューイヤーズ・イブ
監督:ゲイリー・マーシャル
出演(順不同):ハル・ベリー、ジェシカ・ビール、ジョン・ボン・ジョヴィ、アビゲイル・ブレスリン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、ロバート・デ・ニーロ、ジョシュ・デュアメル、ザック・エフロン、ヘクター・エリゾンド、キャサリン・ハイグル、アシュトン・カッチャー、セス・マイヤーズ、リア・ミシェル、サラ・ジェシカ・パーカー、ミシェル・ファイファー、ティル・シュバイガー、ヒラリー・スワンク、ソフィア・ベルガラ、ジェイク・T・オースティン、カーラ・グギノ、アイス・キューブ、アリッサ・ミラノ、シエナ・ミラー、サラ・パクストン、ルーク・ハルペニー、ヘイデン・パネッティーア、ラッセル・ピータース、ライアン・シークレスト 他


 《アメリカでは評論家受けが悪く、一般の評価もイマイチ》


 当初は昨年製作された「バレンタインデー」の続編として企画された映画だったが、ジェシカ・ビールとアシュトン・カッチャー以外のキャストが大幅に変わり、結局別物になった(2人も「バレンタインデー」とは別キャラで出演している)。


1年で最も煌びやかになる街、大晦日のニューヨーク。行き交う人々の頭の中は、今宵の年越しのカウントダウンを、誰と何処で迎えるかでいっぱい! 身内の結婚式や仲間とのパーティにと楽しい予定が詰まっているのに、心ここにあらずの男は、去年の大晦日に出会った女性が忘れられない。男が彼女と交わした、ある約束とは?


 また、ある場所ではかつて恋人同士だった男と女が偶然の再会を果たす。別れたおかげで仕事に大成功を収めた2人の本当の気持ちとは?


 そして病院には死期の迫った孤独な老人がいる。頑固な彼が秘かに思い出すのは、娘と迎えた幸せな大晦日。いったいこの親と子の間に何があったのか?


 この映画に登場するのは、ほんの些細な事でいつの間にか人との絆を失ってしまった者たちばかり。そんな彼らが、1年の最後の日になんとか絆を取り戻そうと奔走する姿が描かれる。


 この映画、そこそこヒットしているにも関わらず、アメリカでの評論家筋の評価は悪い。前の「バレンタイン・デー」の時も実はそうだったのだが、とりあえず話としては悪くはないと思うが、ただこの映画は一種の“群像劇”である。この監督は「プリティ・ウーマン」などラブストーリーは得意のはずなのだが、群像劇の場合はごちゃ混ぜになった複数のエピソードを最終的には1つにまとめなければならないため、そのまとめ方が下手なのだ。同種の映画に「ラブ・アクチュアリー」(2003年)があるが、あちらの方がストーリーとしても秀逸だし、各エピソードのつなぎ方も上手くまとめていた。


 音楽は好い。あまり効果的とはいえないまでも、サッチモの名曲「この素晴らしき世界」など、ムード的にはいい曲がちりばめられている。特に、ジョン・ボン・ジョヴィとリア・ミシェル(「glee」)がデュエットで歌う「Have A Little Faith In Me」は8つのエピソードの内2つを繋げる曲で、映画の中でも特に印象に残った。


 ちなみにこの映画、上記キャスト以外にもジョン・リスゴー(「猿の惑星 創世記」)やマシュー・ブロデリック(「プロデューサーズ」)、ジェームズ・ベルーシ(「ゴーストライター」)ら有名な俳優が出ている。ジェームズ・ベルーシ出演シーンの数分後に、ジョン・ボン・ジョヴィがブルース・ブラザースの「Can't Turn You Loose」を歌うという、映画ファンをちょっとニンマリさせる場面があったり(言うまでもなくブルース・ブラザースの1人、ジョン・ベルーシはジェームズの兄である)、「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリンがかなり大人っぽい姿(でもまだ15歳)を見せていたり、すっかりアラフォーになった(39歳)「コマンドー」の子役アリッサ・ミラノがいたりと、僕自身は楽しんで観ることができた。


 たぶんこれが今年最後の映画鑑賞(笑)。スクリーンで観た本数は121本かな? 来年も面白い映画をたくさん観たいなぁ。


私の評価…☆☆☆★

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2011年12月29日 (木)

2月公開映画のポスターにモザイク、さて誰でしょう?

2月公開映画のポスターに
 日本では来年2月に公開されるアメリカ映画「TIME/タイム」(アンドリュー・ニコル監督)のヒロイン役アマンダ・セイフライド(「マンマ・ミーア」)の日本語吹き替え版声優に、ある女性が起用されることになり、その正体を当てるキャンペーンが始まっている。


 ヒントは「国民的人気を誇る」「現在25歳」「強く握った“コブシ”で念願の“ナンバーワン”を獲得」した女性(もう、お分りですね)。ポスターではモザイクがかかった状態だが、さて誰でしょう? キャンペーン参加方法の詳細は、同映画の公式ホームページをご覧あれ。

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2011年12月21日 (水)

私だけのハッピー・エンディング

私だけのハッピー・エンディング
監督:ニコール・カッセル
出演:ケイト・ハドソン、ガエル・ガルシア・ベルナル、ローズマリー・デウィット、ルーシー・パンチ、ロマーニー・マルコ、トリート・ウィリアムズ、ウーピー・ゴールドバーグ、キャシー・ベイツ、スティーヴン・ウェバー 他


 《シリアスな話だが、2人のコメディエンヌがそれを和ます名演を観せる》


 以前ここで映画「50/50 フィフティ・フィフティ」の感想を書いた時に、“年末に似たような映画が1本公開される”と書いたのだが、それがコレ。こちらは女性が主人公で、仕事大好きで奔放な女性が末期の大腸ガンに冒されるという話。


 広告代理店に勤め、大好きな仕事に実力を発揮し、休みの時は仲のいい友人たちと楽しく過ごすマーリー(ケイト・ハドソン)は、気軽な恋の相手にも事欠かない30歳の独身。ところが、ある日体調不良で病院に行きガンを告知される。常日頃からどんな事もジョークで交わしてきたマーリーは、末期で余命が僅かな事も明るく話すが、両親はともかく友人たちも動揺を隠せない。そんな中、一人平静さを保つ担当医ジュリアン(ガエル・ガルシア・ベルナル)の温かさにいつしか愛を感じ始めるのだった…。


 ファンタジーのようなシーンはあるものの、コメディ色が強かった「50/50」に比べ、こちらはグッとシリアスになった。「50/50」が5年後の生存率50%の特殊な白血病を、親友と美人セラピストの励ましで、生きる希望を見出だし克服する話だったのに対し、こちらは自分の“運命”を受け入れ、その“期限”が来るまで精一杯楽しく生きようとするヒロインの姿を優しく描く。


 笑顔がキュートなケイト・ハドソンが演じるマーリーは、陽気で明るいプラス思考の女性。だが、そんな人に限って事態がシリアスになると大抵脆い。本当は怖がりなものだ。このあたりは「50/50」の主人公とも重なるが、“命の期限”を言われて、初めて自分にとって大切なものが見えてくるのである。そんな彼女には真面目な担当医ジュリアンはまさにうってつけの人物。彼の誠実さが、奔放だったジュリアンにちゃんと前を向かせるのだ。


 ちなみにこの映画は、ファンタジーとしての一面もあり、マーリーはある時期から“神様”が見えてくるようになる。この神様を演じているのが名コメディエンヌのウーピー・ゴールドバーグ。そして知っている人は多いと思うが、ケイト・ハドソンも名コメディエンヌである母ゴールディー・ホーンの遺伝子を強く受け継いでいるのか、コメディエンヌとしてのイメージが強い女優なので、シリアスな展開の中この2人の共演シーンは和やかである。この2人のおかげで、話が湿っぽくならず、ラストもジャズが流れる明るいパーティーになっていて、こういうお別れのしかたもいいなと思った。暗い話なのに、観終わったあと不思議と清々しい気分になれる映画だった。


私の評価…☆☆☆★

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2011年12月20日 (火)

ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル

ミッション・インポッシブル:
監督:ブラッド・バード
出演(吹替版声優):トム・クルーズ(森川智之)、ポーラ・パットン(東條加那子)、サイモン・ペグ(根本泰彦)、ジェレミー・レナー(花輪英司)、ミカエル・ニクヴィスト(仲野裕)、ウラジミール・マシコフ(水内清光)、ジョシュ・ホロウェイ(成田剣)、サムリ・エデルマン(宮内敦士)、アニル・カプール(天田益男)、レア・セイドゥ(行成とあ)、トム・ウィルキンソン〔ノン・クレジット〕(小島敏彦)、ヴィング・レイムス〔ノン・クレジット〕(手塚秀彰)、ミシェル・モナハン〔ノン・クレジット〕(岡寛恵) 他


 《アニメの監督ならではの、凝った秘密兵器やスタントが観られる》


 往年の人気TVドラマ「スパイ大作戦」をトム・クルーズ主演で映画化したシリーズ、約5年ぶりの第4作。今回はディズニー&ピクサーアニメ「Mr.インクレディブル」のブラッド・バード監督が、初めて実写にチャレンジした。その結果、3作目までとは一味違う面白いものになった。


 ロシアの中枢・クレムリンが何者かに爆破され、容疑がIMFのエージェント、イーサン・ハント(トム・クルーズ)とそのチームにかけられた。国家としての事件への関与を否定すべく、アメリカ大統領は「ゴースト・プロトコル(架空任務)」を発令する。それによりIMFは、その存在そのものを抹消させられてしまう。汚名を着せられたイーサンチームは、国や組織という後ろ盾を失ったまま、クレムリン爆破の黒幕を突き止め、核によるテロを未然に防ぐという、不可能に近いミッションの遂行を余儀なくされる。もし失敗すれば、彼らは凶悪なテロリストとして全世界に指名手配されるのだ。退路を断たれたイーサンたちは核テロを企てる黒幕たちの取引場所を割り出す。そこは世界一の高さを誇るドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の最上階。最新のセキュリティに守られた難攻不落の天空城に、特殊粘着グローブと命綱一本で侵入を試みるイーサンだったが…。


 4作目にして初めて「スパイ大作戦」らしい映画になったといえるだろう。これまでのこのシリーズは、フェルプスが何故か悪役になっていたり(TV版では主役なのに)、どうもTV版とは違う、旧シリーズと新シリーズに分けられるTV版の「スパイ大作戦」のどちらのイメージからも程遠いもので、TVシリーズのファンからすると受け入れがたいものだったと思うのだが、この「〜ゴースト・プロトコル」は話としてもシンプルだし、バックアップする組織や国が無くなった事で、今まで以上に仲間の結束力も強い。


 また、アニメーション監督ならではの、空間をうまく使った演出やアクションシーンが見物。特にフェイク・スクリーンを使って秘密書類(ディスク)を盗もうとする場面は、ピクサー出身監督らしくコミカルだし、一番のハイライトであるブルジュ・ハリファでのスタントは、トム自身がスタントを使わず実際に昇降しているので、観ていて十分に緊迫感がある。頼りない吸盤手袋や、降下時に「ダイ・ハード」のあのシーンような使われ方をする、長さの足りない消防用ホースといった小道具も絶妙だ。


 “もうこれ以上はしばらく作らないよ”とでも言いたげな、少々しんみりしたラストなので、シリーズとしては一旦ここで締めるのかなぁとは思うが(トムももう50歳だし)、こういう面白いスパイアクションなら、「007」みたいにキャストを変えて作ってもいいんじゃないかと思う。今回のジェレミー・レナーを主役にしても案外イケるんじゃないかと思うのだが。スピン・オフとか作らないかな(笑)。


私の評価…☆☆☆☆☆

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2011年12月18日 (日)

ブルー・バレンタイン

ブルー・バレンタイン
監督:デレク・シアンフランセ
出演:ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ、フェイス・ワディッカ、マイク・ヴォーゲル 他


 《本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされたM・ウィリアムズの演技はいいのだが》


 数々の映画祭で評判を呼んだラブストーリー。


 ディーン(ライアン・ゴズリング)とシンディ(ミシェル・ウィリアムズ)の夫婦は、娘のフランキー(フェイス・ワディッカ)との3人暮し。長年の勉強の末、資格を取り病院で働くシンディに対し、ディーンの仕事は芳しくない。相手に対し互いに不満を抱えているが、口に出せば喧嘩になってしまう事も知っている。出会った頃の2人は夢があった。お互い相手に夢中で毎日が輝いていた幸せな日々…。そんな2人の過去と現在が交錯しながら、愛の終わりと新たな愛の誕生が重なり合う。


 実はコレ、東京では4月下旬に公開していた映画。かなり遅れて京都シネマで公開していたのだが、最終日にようやく観に行く事ができた。もうすでにDVDが出ているのに、僕を含めて観に来ている人が結構いた。それにしても、この映画を上映していた京都シネマ、待機作品多すぎである。何本かみなみ会館などにまわせば観る側だって楽に観に行けるのに…。


 この映画、1組の夫婦が夫のダメっぷりから関係が冷え、ちょっとしたボタンの掛け違いからトラブルが起き、妻は自分を理解してくれる男を見つけ、夫とは距離を置いていくという話。正直、自分は未婚だしダメ夫にも感情移入しにくい。確かに悪い奴じゃないが、仕事が芳しくないからといってあんなにダラケた態度をとっていては、妻に愛想をつかされるのも当たり前である。これが殆ど何の盛り上がりもなく淡々と描かれるワケで、観ている間に眠たくなった。監督はこの映画のシナリオを、なかなか納得がいかなかったのかしらないが、10年以上も改稿し続けたらしい。いくらなんでもこれはやり過ぎである。恐らく当初の準備稿の内容からは全くかけ離れたものになったのではないか。


 過激な性描写も話題との事だったが、特にボカシ等の処理も無く、確かにそういった場面は多かったが、特に過激とは思わなかった。ちなみにミシェル・ウィリアムズは映画デビュー作「スピーシーズ 種の起源」(主人公シルの少女時代を演じた)からヌードを曝け出している女優で、この映画でも脱ぎっぷりはいいのだが、この映画ではあまり魅力的ではない。彼女は来年3月24日から公開予定の映画「マリリン7日間の恋」で主役のマリリン・モンローを演じている。顔はメイクすりゃ似ている感じはあるのだが、さすがにスタイルは似ていないと思うのだが、どんな仕上がりになっているのか、楽しみではある。


私の評価…☆☆☆

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2011年12月15日 (木)

リアル・スティール

リアル・スティール
リアル・スティール
監督:ショーン・レヴィ
出演(吹替版声優):ヒュー・ジャックマン(山路和弘)、ダコタ・ゴヨ(吉永拓斗)、エヴァンジェリン・リリー(天海祐希)、アンソニー・マッキー(堀内賢雄)、ケヴィン・デュランド(森田順平)、カール・ユーン(声優名不明)、オルガ・フォンダ(木下紗華)、ホープ・デイヴィス(八十川真由野)、ジェームズ・レブホーン(糸博) 他


 《ロボット版「ロッキー」&「チャンプ」》


 「ナイト・ミュージアム」シリーズ等、コメディを得意とするショーン・レヴィ監督の最新作。だがこの映画は随所に笑える場面はあるものの最後まで目が離せない、そして感動的な人間ドラマに仕上がった。


 2020年、人間同士が拳を交える時代は終わりを告げ、代わって人が操る高性能なロボットたちが死闘を繰り広げるロボット格闘技がはやっていた。そんな時代の到来によって、生きる場所を失った元ボクサーのチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は、失職しプライドまで失った。今では古くからの女友達ベイリー(エヴァンジェリン・リリー)に支えられ、辛うじてロボット格闘技のトレーナーとして生計を立て、自暴自棄に暮らす日々。


 そんなある日、チャーリーの前に11年ぶりに現れたのは、彼の一人息子である少年マックス(ダコタ・ゴヨ)だった。マックスがまだ赤ん坊の頃に別れて以来の再会だ。最愛の母を亡くした彼は、深く傷ついていた。そのためマックスはチャーリーに心を開くはずもなく、父子関係は最悪のまま二人は暮らすことになるのだ。そんな二人を結び付けたのは、ゴミ置き場に捨てられた、一台のオンボロ・ロボットだった。「ATOM」と名付けられた彼の身体は小さくロボット格闘技用には不向きに見えたが、他のロボットとは違う、ある「特別な機能」を備えていた。それは、相手の動きを真似ることで闘いを学んでいく「シャドー機能」というもの。この出会いが、彼らの人生に奇跡を起こす“運命の出会い”になるとは、この時まだ誰も気付いていなかった…。


 ボクシングを題材に父子愛などの人間ドラマを描くものは、有名な「ロッキー」や「チャンプ」など昔からハリウッドが得意としてきた分野で、決して目新しいものではないが、やはりそれでもついつい興奮して観てしまう。本作でも妻の死をきっかけに身も心も離れていた父子が再会し、「ATOM」というロボットを通して絆を取り戻していく。少々、格闘技の場面が多くて人間ドラマがもう少し掘り下げられていたら、もっと良いものができていたかもしれないが、その格闘技のリングも、ロデオ会場や廃墟、また自動車だけで四角いリングが作られていたりとバリエーションが多く、観客の目を楽しませる。対戦するロボットたちも個性的で、「ATOM」に出会う前にチャーリーが持っているロボットが戦うのはロボットではなく“牛”だし、日本製ロボット「超悪男子」は笑える。ロボットの動きも、現在のVFXには欠かせないアニマトロニクスとモーション・ピクチャーの合わせ技なので、凄くリアルで躍動感がある。


 クライマックスの“ゼウス”との戦いはまさに「ロッキー」そのもの。女性オーナー付きの相手陣営の攻撃に何度倒されながらも起き上がる「ATOM」の姿は「ロッキー4」の対ドラコ戦を思い起こさせ、心の傷を負った父子が再生していく姿とオーバーラップするし、それを客席で見守るベイリーの姿はまるでエイドリアンである。


 事前に買ったポップコーンが、殆ど手付かずのまま、観終わった後大量に残るくらい集中して楽しめる1本。もしかしたら、今回のお正月映画第1弾の公開作品の中では一番の出来なのかもしれない。


私の評価…☆☆☆☆★

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2011年12月14日 (水)

映画「けいおん!」

映画「けいおん!」
映画「けいおん!」
原作:かきふらい
監督:山田尚子
声の出演:平沢 唯…豊崎愛生、秋山 澪…日笠陽子、田井中 律…佐藤聡美、琴吹 紬…寿 美菜子、中野 梓…竹達彩奈、山中さわ子…真田アサミ、真鍋 和…藤東知夏、平沢 優…米澤 円、鈴木 純…永田依子 他


 《深夜放送ながら大ヒットのTVアニメ、“一応ひと区切り”の映画版》


 かきふらい原作の4コママンガを2009年にTVアニメ化。深夜アニメながらヒット(視聴率は突出して高いものではなかったが録画率が高かった)し、翌年に第2シーズンが作られ、第1シーズンと合わせると計3クール(=9か月 第1→3か月、第2→半年)の期間放送された人気アニメの映画版。TV版第2シーズンの番外編エピソード(TV未放映)の後日談を描くものである。


 卒業を控えた軽音部3年生の唯、澪、律、紬の4人は、いつものとおり部室でお茶したり、バンドの方向性を話し合ったり(?)と緩やかな時間を送っていた。そんなある日、教室で同級生たちが「卒業旅行」を計画しているのを知り、唯たちも卒業旅行に行こうということになる。それを聞いたバンドのメンバー中唯一の後輩の梓も参加することになり、各自が候補地の希望を出す中、くじ引きで「ロンドン」へ行くことに決定する。ガイドブックなど準備をしながら、4人はロンドンへの思いを馳せる。


 TVシリーズの続編という捉え方をすると、それを観ていない人はお断わりみたいなつくりの映画は多くあるが、今回の場合は未放映の番外編からということもあり、この映画版だけでも1つの独立した話になっているので、ある程度の予備知識はあったほうがいいかもしれないが、初見の人でも作品の世界に入れやすいものとなっている。


 また作品の中で描かれている時代は当然現在の世界なのだろうが、それを示すような時事ネタは入っていないし、主人公たちが過ごす学園生活や風景が、僕の学生時代(約20年前)と殆ど変わっていないため、今、学生の人は勿論、30代から40代前半くらいの人なら、学生だった昔を懐かしんで観ることができる。


 4人+後輩1人のキャラも立っているので、女性なら5人の内の誰かに感情移入できるだろうし、男性も学校にこんな女の子いる(または、いた)よね、という感じで、誰もが共感できるようなものが、この作品の中にあるのではないか、だからこれだけヒットしたのではないかと思った。さすがに、メモリアルフィルムプレゼント用のリピートポイントシートには笑ってしまったが(チケット半券24枚を何らかの形で集めてコンプリートする奴なんているのかね)。


 とりあえず今回の映画版で一連のアニメシリーズは一旦区切りがつけられる。ただ、原作は現在「大学生編」が連載されており、映画もどことなく余韻を残すかたちで終わった。「大学生編」もTVアニメやOVAなど、どんな形でもいいから映像化されたらいいなと思うのだが、皆さんはどう思う?


私の評価…☆☆☆☆

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2011年12月11日 (日)

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 3D

タンタンの冒険
タンタンの冒険
製作:ピーター・ジャクソン
監督:スティーヴン・スピルバーグ
声の出演(吹替版声優 ※公表されているもののみ):タンタン…ジェイミー・ベル(浪川大輔)、ハドック船長/フランシス・ハドック卿…アンディ・サーキス(チョー)、サッカリン…ダニエル・クレイグ(森田順平)、トムソン〔原作および吹き替え版ではデュポン〕…サイモン・ペッグ(大川透)、トンプソン〔原作および吹き替え版ではデュボン〕…ニック・フロスト(浦山迅)、デラクール中尉…トニー・カラン、アリスティデス・シルク〔原作ではアリスティド・チボー〕…トビー・ジョーンズ、オマル・ビン・サラード…ガッド・エルマレ、アーニー…マッケンジー・クルック、アラン…ダニエル・メイズ、パイロット(1)…ケイリー・エルウィス、パイロット(2)…フィリップ・ライズ、ユニコーン号の船員…ロン・ボッティータ 他


 《「びっくり、フジツボ!」って何なの(笑)?》


 ベルギーの新聞記者兼漫画家のエルジェによる、バンド・デシネと呼ばれる漫画作品「タンタンの冒険旅行」シリーズは、特にヨーロッパでは知らない子供はいないとまで言われる人気コミックだが、この映画はそのコミックの中のエピソードから「なぞのユニコーン号」、「レッド・ラッカムの宝」、「金のはさみのカニ」を抜き出し、混ぜてオリジナルの話にまとめたものである。このため細かい設定等が原作と異なっており、原作ファンの中には戸惑う人も多いのではないかと思う。


 海賊レッド・ラッカムに襲撃されて、海から忽然と消えた伝説の軍艦「ユニコーン号」の模型を手に入れた日から、タンタンは見ず知らずの男たちに追われる羽目になった。その男はユニコーン号最後の船長フランシス・ド・アドック卿の城を買い取り、タンタンと同じ模型を持っていた。ユニコーン号は歴史を変える程の力を秘める財宝を載せていると噂されたが、アドック卿は「アドックの真の血を引く者だけが秘密を知る」と言い残してこの世を去る。模型のマストに隠されていた羊皮紙を発見したタンタンは、謎の男に拉致され、貨物船の船室に閉じ込められてしまう。


 スノーウィの助けで船室を抜け出したタンタンは、この船のハドックという名の船長がアドック卿の子孫だと知る。アドック卿には3人の息子がいたというハドック船長の言葉に、ピンときたタンタン。巻き物には「3兄弟よ集え、3ユニコーン、白日に大海原を進みて知る」と記されていた。3つの巻き物が揃えば、財宝のありかがわかるはずだった…。


 果たしてタンタンは、迫り来る危険と闘いながら、謎を解くことができるのか?


 スピルバーグ監督としては初めてのモーション・キャプチャーによる3DCGアニメ作品。このため製作にはこの分野に長けているピーター・ジャクソンを迎え、重要な役となるハドック船長に、最近では「猿の惑星〈創生記〉」で猿のシーザー役を演じたアンディ・サーキスをキャスティングしている。


 何といってもこのCG映像が、実写と見紛うほどリアル。主人公の忠実な相棒犬スノーウィの動きも愛敬があっていいし、冒頭でタンタンが手に入れた模型から、ある物が落ちる場面や、巻き物を奪い合う、鳥を画面の中心に置いた俯瞰ショットを利用したカメラワークも素晴らしい。まるで監督の代表作「レイダース」シリーズを観ているようだなと思っていたら、実は「レイダース」公開時に、原作者エルジェから類似性が指摘されていたらしい。トラブルになると思いきや、エルジェがスピルバーグのファンとなった事で、これがこの映画が作られるきっかけになったのだ。映画化するならぜひスピルバーグ監督でということだったのだが、監督自身他の作品の製作で忙しくなり、残念ながら映画製作にGOサインが出るまで約20年もかかってしまって、その間にエルジェは亡くなってしまった事で、遺族が映画化権を製作側に許可するかたちでやっと完成にこぎつけたわけだ。


 ちなみにこの映画、僕は字幕版の3Dで観たのだが、字幕翻訳はあの戸田奈津子さんである。原作を読まれたかどうかは分からないが、セリフのニュアンスが原作と少々違うようだ。例えばハドック船長の口癖とも言える暴言に、

 「コンコンニャローのバーロー岬!」

という言葉があるのだが(原作の日本語訳版)、映画ではこのセリフは一切出てこない。出てくるのはなぜか、

 「びっくり、フジツボ!」

という、意味不明なセリフである。どうやら、英語のセリフの中に“フジツボ”を意味する単語が入っているかららしいのだが、原作ファンは違和感を抱くのではないだろうか。吹き替え版で「バーロー岬」が採用されているかは分からないが、原作ファンはもしかしたら吹き替え版を観に行く方がいいのかもしれない。


 一応、ストーリー的には完結したかたちで終わるのだが、少し消化不良気味だ。現時点で公開されていないアメリカでの興行に懸かっているのだろうが(全米は12月23日公開)、スピルバーグ自身は2部作を想定して作ったようだ(但し続編を作る場合監督はピーター・ジャクソンに譲るとしている)。原作がアメリカではあまり馴染みがないため、成功するかは未知数だが、さてどうなるか?


私の評価…☆☆☆★

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2011年12月 7日 (水)

ライダーと戦隊ものが初共演へ! ヒーロー240人大集結

ライダーと戦隊ものが初共演へ!
 「仮面ライダー」と「スーパー戦隊」の特撮2大ヒーローが、来年GW公開の映画「スーパーヒーロー大戦(仮題)」で共演することになった。ライダーは40年、戦隊は36年の歴史の中で、同じスクリーンに登場するのは初めて。双方の歴代ヒーロー計約240人が集結する豪華版で、配給元の東映は春の定番化を目指している。


 登場するライダーは1971年の「仮面ライダー」1号から、現在放送中の「仮面ライダーフォーゼ」まで約40人。戦隊は1975年の「秘密戦隊ゴレンジャー」から来年2月に放送開始の“新戦隊”まで約200人。両シリーズは毎年夏に2本立てで公開しているが、スクリーンに同時登場するのは初めて。


 敵対する両陣営が戦うという、特撮ファンにとっては夢の対決が実現。共に過去の戦士に変身する力を持つ「ディケイド」(2009年)と「海賊戦隊ゴーカイジャー」(現在放送中)が中心的な存在となり、ディケイド役の井上正大(22)、ゴーカイレッド役の小澤亮太(23)も出演。「仮面ライダー電王」(2007年)の人気キャラ「モモタロス」や電車型タイムマシン“デンライナー”と乗務員の秋山莉奈(26)、駅長などに扮した石丸謙二郎(58)らも登場する。


 今年は仮面ライダー生誕40周年、スーパー戦隊35作目のメモリアルイヤーで、双方の“オールスター映画”が話題を呼んだ。「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」で歴代ライダーが集結し、「スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」で歴代戦隊が共闘。東映の白倉伸一郎プロデューサー(46)は今回の夢の企画について「メモリアルの翌年もパワーダウンせず、今年をさらに超えていかなければ」と意気込んだ。


 ライダーや戦隊ヒーローの姿で演じるスーツアクターを集めるだけでも困難なプロジェクトで、全国のヒーローイベント出演者だけでなく舞台俳優にも声を掛ける予定。白倉氏は「かなり不可能に近いことに挑戦しているが、春の定番映画にしていきたい」としている。


 数年前からこの手の企画ものは、円谷のウルトラマンシリーズや、アニメのプリキュアオールスターズなど、劇場版に限って過去の人気ヒーローを登場させる、言わば“お祭り状態”のものが多いのだが、一見華やかに見えるものの、実はこうしないと子供と一緒に来る親世代が楽しめないとか、なかなかキャラクターグッズの売り上げが伸びないという実情があり、言ってみれば苦肉の策でこういう事をやっているのだが、とうとうこんな事になってしまった(笑)。


 これ、脚本家も話作るの大変だろうなと思うんだが、ここまでやってシリーズ化しても、いつか飽きが来る。もしそうなった時にこの行き着くところまでいってしまった(と思う)状態からどうなっていくのだろう? テレビ版は毎年新ライダーや戦隊が誕生するから、ネタは尽きないのかな。それにしても「電王」でどれだけ映画作っているんだろう。放送終了から結構経つのに今だに人気あるんですね。

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2011年12月 6日 (火)

50/50 フィフティ・フィフティ

50/50
監督:ジョナサン・レヴィン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アナ・ケンドリック、プライス・ダラス・ハワード、アンジェリカ・ヒューストン、セルジュ・ウード、フィリップ・ベイカー・ホール、マット・フリューワー、ピーター・ケラミス 他


 《難病ものなのに、明るく笑い飛ばすコメディー》


 今年はこれと似たような映画がもう1本、年末に公開されるのだが、先に公開されたこちらの映画は、27歳という若さで突然ガンを宣告された青年が、5年後の生存率50%という過酷な現実と向き合いながら、懸命に生きようとする姿をユーモアを交えて描きだす。難病ものの映画やドラマは作品の性格上、暗く重たい雰囲気になりがちだが、深刻に受け止めないで明るくポジティブに生きていけば、いい事だってたくさんあるんだよねという事を気付かせてくれる。


 ラジオ局に勤める酒もタバコもやらない真面目な青年アダムは、ある日突然、ガンで余命僅かと宣告される。5年生存率は50%と聞き本人はもちろんのこと、周囲は激しく動揺する。恋人は主人公を支えると言いつつ心が離れ、親は同居すると言い出し、友人は皆腫れ物にさわるように接する。そんな中、能天気で女好きな親友カイルだけは、病気をネタにナンパを仕掛けようと提案したり、いつもと何ら変わらず明るく接した。セラピストの研修生キャサリンの助けを借りてガンと向き合うアダムだったが… 。


 映画の脚本を書いたウィル・ライザー自身が実際に体験した事を基に描かれているもので、一部設定や内容が映画用に脚色されてはいるものの、重要な役柄である親友のカイルを、現実にウィルの親友でありカイルそのもののモデルでもあるセス・ローゲンが演じることによって、よりリアリティー感が出ている。


 普通、こういった悲劇を笑い飛ばすのは些か不謹慎に思われがちだが、実際問題として“笑い”というものが、その人の苦しみをある程度取り払ってくれるのも事実であり、セス・ローゲンが受け持つコメディー部分は、大部分が下ネタではあるが、何せこの映画が抱えている“負”の部分が、主人公が抱える“遺伝子の突然変異により発生した特殊なガン”という、とてつもなく大きくかつ深刻な問題なのである。それに対する明るさとか笑いを描くには、これくらい強烈なものでちょうどバランスが良い。


 病院内で主人公が頼る事になる新米セラピストも話に華を添える。演じるのは若手美人女優で、「マイレージ、マイライフ」でアカデミー賞候補にもなった実力派アナ・ケンドリック。セラピストとしてはまだ未熟な研修生で、主人公と一緒に成長していく姿が微笑ましい。でも、

 「あんな美人と急接近できるのは、いいなぁ。」

という思いは禁物。ウィル曰く、

 「あのセラピストは、作中で唯一架空のキャラクター。」

ということらしい。いかに現実を描けど、映画は映画ということ。ちょっとガッカリ(笑)。


私の評価…☆☆☆☆

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2011年12月 1日 (木)

新少林寺/SHAOLIN

新少林寺/SHAOLIN
新少林寺/SHAOLIN
監督:陳木勝
出演(吹替版声優 ※公表されているもののみ):劉徳華(藤真秀)、謝霆鋒(小野大輔)、范冰冰(本名陽子)、成龍〔特別出演〕(石丸博也)、呉京(志村知幸)、熊欣欣、干海(丸山壮史)、行宇(遠藤大智)、余少群(石狩勇気)、嶋田瑠那 他


 《テーマは重いが、娯楽映画として十分楽しめる傑作》


 「少林寺」といえば、カンフー映画の最高傑作である1982年のリー・リンチェイ(現ジェット・リー)主演作を思い浮べる人も多いだろうが、この「新少林寺」はそのリメイクでも続編でもない。全くのオリジナル作である。


 孫文らによる辛亥革命から1年後、中国全土では争いが絶えず、混沌に陥っていた。そんな中、登封市にある少林寺の僧侶たちは、戦火に巻き込まれ負傷した人々を救助していた。


 一方、粗暴で傲慢な将軍・侯杰(こう・けつ)(劉徳華=アンディ・ラウ)は、少林寺の中で敵の将軍を撃ち殺し、少林寺を愚弄して去っていく。ある時、権力拡大の野望を抱き、義兄弟を暗殺しようと目論んだ侯杰だったが、腹心の曹蛮(そう・ばん)(謝霆鋒=ニコラス・ツェー)に裏切られ、愛する一人娘(嶋田瑠那)も失い、自身も懸賞金のかかったお尋ね者となってしまう。全てを失った侯杰は、匿ってもらった少林寺の厨房係、悟道(成龍=ジャッキー・チェン)の家で髪を切り、出家して浄覚(じょうかく)となることを決意。悟りを開いた浄覚は僧侶を率い、難民たちと少林寺を決死の思いで守るのだが…。


 まずリー・リンチェイ主演版と今作とでは同じ少林寺でも時代設定が全く違う。リー・リンチェイ主演版は隋朝末期、今作はそれから約1300年後の話。今年の中国映画によく見られる辛亥革命の後日談のようなストーリーとなっている。


 また、リーのような武道系アクション俳優ではないアンディ・ラウを主役に配すことによって、人間ドラマの色濃い映画となった。もちろん、武術アクションも見応え十分だが、我欲VS慈愛という骨太なテーマが描かれているということもあり、今までのカンフーアクション映画とは一味も二味も違うものとなった。


 「1911」ではかなりお堅い役どころだったジャッキー・チェンが、本作では特別出演ながら彼本来の明るいキャラクターで出演しており、コミカルなアクションも見せている。アンディ・ラウとニコラス・ツェーの演技合戦も魅力的だ。出番は少ないが、ファン・ビンビン(范冰冰)も侯杰の心の変化を感じ取る妻という重要な役を好演している。そして、オリジナル版「少林寺」にオマージュを捧げたのか、1982年版「少林寺」のオリジナルキャストでジェット・リーの師匠でもあるユエン・ハイ(干海)が、少林寺のトップである方丈を演じている。


 クライマックス、2億4千万円の巨費を投じて本物と同じ大きさに建てられた少林寺のオープンセットが砲撃により大炎上するシーンは圧巻だ。中国の動乱の時代、翻弄されながらも生きた「漢(おとこ)」たちの熱いドラマに酔いしれた。


私の評価…☆☆☆☆

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