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2011年12月11日 (日)

タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 3D

タンタンの冒険
タンタンの冒険
製作:ピーター・ジャクソン
監督:スティーヴン・スピルバーグ
声の出演(吹替版声優 ※公表されているもののみ):タンタン…ジェイミー・ベル(浪川大輔)、ハドック船長/フランシス・ハドック卿…アンディ・サーキス(チョー)、サッカリン…ダニエル・クレイグ(森田順平)、トムソン〔原作および吹き替え版ではデュポン〕…サイモン・ペッグ(大川透)、トンプソン〔原作および吹き替え版ではデュボン〕…ニック・フロスト(浦山迅)、デラクール中尉…トニー・カラン、アリスティデス・シルク〔原作ではアリスティド・チボー〕…トビー・ジョーンズ、オマル・ビン・サラード…ガッド・エルマレ、アーニー…マッケンジー・クルック、アラン…ダニエル・メイズ、パイロット(1)…ケイリー・エルウィス、パイロット(2)…フィリップ・ライズ、ユニコーン号の船員…ロン・ボッティータ 他


 《「びっくり、フジツボ!」って何なの(笑)?》


 ベルギーの新聞記者兼漫画家のエルジェによる、バンド・デシネと呼ばれる漫画作品「タンタンの冒険旅行」シリーズは、特にヨーロッパでは知らない子供はいないとまで言われる人気コミックだが、この映画はそのコミックの中のエピソードから「なぞのユニコーン号」、「レッド・ラッカムの宝」、「金のはさみのカニ」を抜き出し、混ぜてオリジナルの話にまとめたものである。このため細かい設定等が原作と異なっており、原作ファンの中には戸惑う人も多いのではないかと思う。


 海賊レッド・ラッカムに襲撃されて、海から忽然と消えた伝説の軍艦「ユニコーン号」の模型を手に入れた日から、タンタンは見ず知らずの男たちに追われる羽目になった。その男はユニコーン号最後の船長フランシス・ド・アドック卿の城を買い取り、タンタンと同じ模型を持っていた。ユニコーン号は歴史を変える程の力を秘める財宝を載せていると噂されたが、アドック卿は「アドックの真の血を引く者だけが秘密を知る」と言い残してこの世を去る。模型のマストに隠されていた羊皮紙を発見したタンタンは、謎の男に拉致され、貨物船の船室に閉じ込められてしまう。


 スノーウィの助けで船室を抜け出したタンタンは、この船のハドックという名の船長がアドック卿の子孫だと知る。アドック卿には3人の息子がいたというハドック船長の言葉に、ピンときたタンタン。巻き物には「3兄弟よ集え、3ユニコーン、白日に大海原を進みて知る」と記されていた。3つの巻き物が揃えば、財宝のありかがわかるはずだった…。


 果たしてタンタンは、迫り来る危険と闘いながら、謎を解くことができるのか?


 スピルバーグ監督としては初めてのモーション・キャプチャーによる3DCGアニメ作品。このため製作にはこの分野に長けているピーター・ジャクソンを迎え、重要な役となるハドック船長に、最近では「猿の惑星〈創生記〉」で猿のシーザー役を演じたアンディ・サーキスをキャスティングしている。


 何といってもこのCG映像が、実写と見紛うほどリアル。主人公の忠実な相棒犬スノーウィの動きも愛敬があっていいし、冒頭でタンタンが手に入れた模型から、ある物が落ちる場面や、巻き物を奪い合う、鳥を画面の中心に置いた俯瞰ショットを利用したカメラワークも素晴らしい。まるで監督の代表作「レイダース」シリーズを観ているようだなと思っていたら、実は「レイダース」公開時に、原作者エルジェから類似性が指摘されていたらしい。トラブルになると思いきや、エルジェがスピルバーグのファンとなった事で、これがこの映画が作られるきっかけになったのだ。映画化するならぜひスピルバーグ監督でということだったのだが、監督自身他の作品の製作で忙しくなり、残念ながら映画製作にGOサインが出るまで約20年もかかってしまって、その間にエルジェは亡くなってしまった事で、遺族が映画化権を製作側に許可するかたちでやっと完成にこぎつけたわけだ。


 ちなみにこの映画、僕は字幕版の3Dで観たのだが、字幕翻訳はあの戸田奈津子さんである。原作を読まれたかどうかは分からないが、セリフのニュアンスが原作と少々違うようだ。例えばハドック船長の口癖とも言える暴言に、

 「コンコンニャローのバーロー岬!」

という言葉があるのだが(原作の日本語訳版)、映画ではこのセリフは一切出てこない。出てくるのはなぜか、

 「びっくり、フジツボ!」

という、意味不明なセリフである。どうやら、英語のセリフの中に“フジツボ”を意味する単語が入っているかららしいのだが、原作ファンは違和感を抱くのではないだろうか。吹き替え版で「バーロー岬」が採用されているかは分からないが、原作ファンはもしかしたら吹き替え版を観に行く方がいいのかもしれない。


 一応、ストーリー的には完結したかたちで終わるのだが、少し消化不良気味だ。現時点で公開されていないアメリカでの興行に懸かっているのだろうが(全米は12月23日公開)、スピルバーグ自身は2部作を想定して作ったようだ(但し続編を作る場合監督はピーター・ジャクソンに譲るとしている)。原作がアメリカではあまり馴染みがないため、成功するかは未知数だが、さてどうなるか?


私の評価…☆☆☆★

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