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2012年1月20日 (金)

パーフェクト・センス

パーフェクト・センス
劇場:テアトル梅田
監督:デイヴィッド・マッケンジー
出演:ユアン・マクレガー、エヴァ・グリーン、ユエン・ブレンナー、ステファン・ディラーヌ、デニス・ローソン、コニー・ニールセン 他


 《全世界で人間の“五感”が徐々に失われていく奇病が発生。人類に最後、残されたものは…》


 嗅覚、味覚、聴覚、視覚、触角の五感を奪う未知の感染症が蔓延し、人類存亡の危機に陥った世界を舞台に、その危機的な状況で運命的な出会いをし、恋に落ちた男女の行く末を描く。


 人類がかつて経験した事の無いその異変は、何の前触れもなく世界中を揺るがした。“SOS”と名付けられた謎の感染症がアウトブレイクし、まずあらゆる人々の嗅覚を奪い去る。その勢いは止まることを知らず、感染者たちの味覚や聴覚をも失わせ、人類は存亡の危機に陥っていく。楽観主義者のシェフ、マイケル(ユアン・マクレガー)と心を閉ざした科学者スーザン(エヴァ・グリーン)は、そんな極限状況の最中にめぐり合い、両者とも奇しくも謎の病に冒されたその瞬間、恋に落ちた。ひとつずつ五感を喪失し、世界が終わりを迎えようとしたとき、2人は一体何を求め、何を感じ取るのだろうか…。


 未知のウイルスに感染する恐怖を描いた映画は、特に目新しいものではなく、過去にも「アウトブレイク」があったり、去年にも「コンテイジョン」という映画が公開されていたが、大抵そういう映画はパニック映画とかディザスタームービーなんていわれるものである。ところがこの映画は、そういった一連のパニック映画とは少し趣が違う。


 通常パニック映画の場合、こういった得体の知れないウイルスが人類の脅威となる時は、それに敢然と立ち向かい克服しようとする医師などが主役だったりするのだが、この映画に出てくるスーザンは無力だし、感染拡大で秩序は乱れるものの、直ちに崩壊はしない。ここで描かれている人々は、感覚を失いながらも残された自分の力でしぶとく生き抜こうとするのである。それはマイケルが勤めるレストランのシーンや、マイケルとスーザンが情事を重ねるそれぞれの部屋のシーンでよく現わされている。レストランでは感覚が失われる度に客足が減る。オーナーは店じまいを口にするが、それでもメニューにいろいろな工夫が施され、客足は戻ってくるのだ。マイケルとスーザンの情事も様々な変化を経て工夫をして楽しむようになっていく。そして安易な解決策など敢えて提示せず、聴覚を失うシーンでは10分ほど無音にして映像だけで表現するなど、実験的な手法で観せ、第六感を除く全ての感覚が失われるクライマックスを迎える。画面が真っ暗になる中流れるメッセージは…。
あまり詳しくは書けないが、

 「それでも人間は生きていく」

という事。この映画は、終末感を描くのと同時に、人間の意思の強さを描いているのである。さて、あなたはこの五重苦の世界がもしやってきたら、どうやって生きていきますか?


私の評価…☆☆☆

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