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2012年2月 3日 (金)

ダーク・フェアリー

ダーク・フェアリー
劇場:シネ・リーブル梅田
監督:トロイ・ニクシー
製作・脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:ベイリー・マディソン、ケイティ・ホームズ、ガイ・ピアース、アラン・デイル、ジャック・トンプソン、ジュリア・ブレイク、ゲイリー・マクドナルド、エドウィナ・リッチャード、ニコラス・ベル、ジェームズ・マッケイ 他


 《心を閉ざした少女が見たものは…》


 1973年に全米で放映され、多くの人々にトラウマを残したとされるTV映画「地下室の魔物」を、ダーク・ファンタジーの傑作「パンズ・ラビリンス」で知られるギレルモ・デル・トロが完全リメイクした。


 両親の離婚が原因で心に傷を負った内気な少女サリー(ベイリー・マディソン)は、父親のアレックス(ガイ・ピアース)と彼の恋人キム(ケイティ・ホームズ)と共に、古い屋敷に引っ越してくる。ある日サリーは、100年間封印されているという秘密の地下室を発見。そこから聞こえる声に導かれ扉を開けてしまう。そこには得体の知れない魔物が潜んでいた。それ以来不可解な出来事が頻発するようになり、サリーは必死にそれを伝えようとするが…。


 一応この映画はホラー映画なのだが、正直怖さというのはそれほどなく、ダーク・ファンタジーの色合いが濃い映画だ。ただそうなると監督はともかくこの製作を担当したギレルモ・デル・トロの場合「パンズ・ラビリンス」という傑作があり、そちらと見比べるとどうしても見劣りしてしまう。


 妖精というと、ティンカーベルのような可愛いものを想像しがちだが、実は邪悪なものも多く、本作に出てくる“トゥース・フェアリー”は、その名のとおり子供の歯を餌とする邪悪な魔物で、ギレルモ・デル・トロが監督した、アメコミを実写映画化した「ヘル・ボーイ/ゴールデン・アーミー」でも敵役で登場していた。


 本作では一組の家族が引っ越してきた屋敷に地下室があり、そのまた地下に通じる開かずの扉を、サリーという女の子が開けてしまったために、魔物の封印が解かれ、少女の歯と共に命をも狙われる恐怖が描かれるのだが、魔物が少女を狙う場面は、見ている分にはあまり怖いという印象はなく、むしろ

 「志村、後ろ後ろ〜」

的な感覚で楽しめるのだ。ま、今の説明では30代以上の人しか分からないだろうが。


 それよりも、そんな彼女が発する“警告”に大人が誰も気付かないのが怖い。特に一番子供から信頼されなきゃいけないはずの実父アレックスが、自分の仕事に気をとられ子供の言う事を全く信じないから始末が悪い。子供から見ればまだ信頼のおけない、将来継母となるキムに心を開かなければ、状況を打開できなくなるのだ。サリーと仲良くなりたい、助けたい一心で魔物に立ち向かうキムの悲劇的な末路と、ラストの痛烈な皮肉が、いかにもなアメリカの家庭事情を反映しており、日本人としてはちょっと考えさせられる映画になっている。


私の評価…☆☆☆

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