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2012年3月27日 (火)

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

マーガレット・サッチャー
マーガレット・サッチャー
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ、アレクサンドラ・ローチ、ジム・ブロードベント、ハリー・ロイド、オリヴィア・コールマン、アンソニー・ヘッド、リチャード・E・グラント、ポール・ベントレー、ロビン・カーモーディ、ジョン・セッションズ、ロジャー・アラム、マイケル・ペニングトン、アンガス・ライト、ジュリアン・ワダム・レジナルド、グリーン 他


 《予告編からイメージして観に行くと、とんでもないことに》


 メリル・ストリープが元英国首相のマーガレット・サッチャーを演じる伝記映画。伝記映画といっても生い立ちから描くわけではなく、1982年のフォークランド紛争に至るまでの17日間を、回想を挟みながら描くものである。


 雑貨商の家に生まれたマーガレット(少女時代=アレクサンドラ・ローチ)は市長も務めた父の影響で政治家を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャー(青年期=ハリー・ロイド)がプロポーズする。


 「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレット(メリル・ストリープ)を、デニス(ジム・ブロードベント)は寛容に受け入れる。双子にも恵まれ、幸せな家庭を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだった。だが、彼女はその困難に立ち向かう。愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、たった一人で闘い続けた。深い孤独を抱えたまま。


 まず、やはりなんといってもメリル・ストリープの、この役に対する完璧なアプローチに驚く。アメリカとイギリスでは議会の様子がかなり違うはずで、彼女はアメリカ人なのだが、この役を演じるにあたり、ロンドンのウェストミンスター宮殿(英国会議事堂)を訪問し、庶民院に出向き議会の様子を見学。その日予定されていたキャメロン首相とミリバンド労働党党首の討論等を見て、答弁のやり取りを体感したという。他にもサッチャーの出ている番組を何ヵ月もかけて見ては喋り方や身のこなし方の練習に励み、元首相の何人もの知人たちと会話をして人柄など内面からもリサーチを行ったらしい。さすがに役柄のアプローチに関してはあのロバート・デ・ニーロに匹敵するほど徹底している彼女である。アカデミー賞主演・助演合わせて3度の受賞はともかく、17度のノミネートはだてではない。


 惜しいのは、この映画日本では前年度のアカデミー賞作「英国王のスピーチ」に引っ掛けて宣伝してしまったために、見方によっては少々明るいイメージで見られてしまう事である。実際本編はかなりシリアス。現在のサッチャーが過去を回想する形で話が進むのだが、今のサッチャーはどうやら痴呆症を患っているようで、全盛期を知る人が観たら多分殆どの人が愕然としてしまうだろう。予告編はあまり頭の中に入れずに観た方がいいのかもしれない。


私の評価…☆☆☆★

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コメント

この映画も気になったひとつ!!

なかなかゆっくりと映画に行く日が
ないから観に行きたくとも行けないので、
気になった映画も次々、公開しては
終わっていくのだが・・・

投稿: シン吉 | 2012年4月 5日 (木) 00時09分

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