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2012年3月16日 (金)

おとなのけんか

おとなのけんか
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ロマン・ポランスキー
原作:ヤスミナ・レザ「大人は、かく戦えり」
出演:ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー


 《面白いが、そんなに凝縮する必要はない》


 日本では昨年、大竹しのぶらの出演で上演された傑作舞台劇「大人は、かく戦えり」を、4人のアカデミー賞ノミネート俳優で映画化。子供の喧嘩が発端で和解のために集まった夫婦同士が、ちょっとしたきっかけで和解どころかより激しい口論に発展していく。和解のための話し合いが逆にとんでもない結果を招く国際社会への風刺をこめたブラック・コメディ。


 ニューヨーク・ブルックリンの公園で遊んでいた少年達の間で争いが起こり、少年ザッカリーに棒で叩かれたイーサンが前歯を2本折る怪我をした。ザッカリーの両親である弁護士のアランと投資ブローカーのナンシー夫妻はイーサンの家を訪問し、イーサンの両親であるマイケルとペネロペ夫妻と和解の話し合いを始める。当初、話し合いは和やかに進むが、次第に4人の話は噛み合わなくなり、険悪な雰囲気へと変わっていく。


 この作品は元々舞台版でも約90分程の、さほど長くない劇なのだが、それをさらに凝縮する形で78分にまとめあげたものだ。それもセリフを殆ど削除せず、役者のセリフ回しを早口にするなどして、よりスピーディーに見せたものである。


 確かに役者は皆曲者揃いで、話のテンポも良くコメディとしては上出来の部類なのだが、何せ4人のいがみ合いがずーっと続くわけで、観ている分には面白いが観終わったらドッと疲れた(笑)。普通は息抜きの場面があって、そこで観客も一息つけるし、ストーリーにも緩急がつくのだが、この映画にも、アランやマイケルのもとに度々かかってくる電話など、一呼吸置く場面はあるにはある。だが、これは製作者側の狙いなのか、その電話は観ている側が“イラっ”とくるような仕掛けになっているのである。


 それでもこの映画がちゃんと観られるように成り立っているのは、巧みな脚本と上手い役者のおかげ。2組の夫婦同士の言い争いが、ふとしたことがきっかけで男と女のバトルにチェンジし、やがてお互いの夫婦間に亀裂がはしってしまう展開を、殆どマイケル夫妻の部屋の中でやってしまう展開は見事という他なく、それぞれ違う性格を持った4人の役者の演技合戦も見事。特に、気分が悪くなって飲んだコーラでリバース(笑)してしまう場面を体当たりで演じたケイト・ウィンスレットには女優魂を見た(笑)。舞台版ではまさかあんな表現はしていない、映画ならではの演出と思うが、あの美人女優がああいう場面を演じる勇気に拍手を送りたい(笑)。


私の評価…☆☆☆☆

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