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2012年5月18日 (金)

貞子 3D

貞子 3D
貞子 3D
劇場:TOHOシネマズ二条
原作:鈴木光司「エス」
監督:英勉
出演:石原さとみ、瀬戸康史、橋本愛、高橋努、染谷将太、高良光莉、山本裕則、田山涼成 他


 《続編というより、スピンオフに近い》


 人気ホラー映画シリーズの第5作。ただし、話としては前作までと繋がりが無く、時代設定や世界観が異なる。ストーリーも基本的には貞子のキャラクター設定のみを活かしたオリジナルなので、実質的にはスピンオフといっていい。


 鮎川茜(石原さとみ)が教師を務める女子高で、ある動画が噂となる。それは最初、ニコニコ動画で生放送され、その生放送を見ていた者は全て同じ時刻に死亡し、サイトの管理者も同じく死亡した。放送後に削除されたはずの動画には今もゲリラ的にウェブ上にアップロードされている。そんな中、飛び交う噂に熱中し動画探しに夢中になっていた茜の教え子が、突然謎の死を遂げる。


 本格的に捜査を開始した警察は一連の不審死を一様の自殺と断定するも、ベテラン刑事の小磯(田山涼成)は、死の影に「呪いの動画」が存在することを突き止める。そして捜査線上に、最初に生放送を行った柏田清司(山本裕則)という人物が浮かび上がる。


 茜と茜の恋人の安藤孝則(瀬戸康史)は、同僚・榎木(染谷将太)から「呪いの動画」の詳細を聞かされる。それは動画自体が生きていて、誰かを探しているのだ。そして、「お前じゃない…」という言葉が聞こえると、死を迎えるのだという。孝則は茜と同様に半信半疑だったが、呪いの魔の手は、茜と孝則に迫りつつあった…。


 生っちょろいラブストーリーにホラーというのは、果たして合うのだろうか? この映画は一応人気ホラーシリーズの最新作だが、全っ然怖くない。監督が「ハンサム★スーツ」など、コメディを得意とする人なので、どことなくコメディタッチなのだ。


 日本映画屈指のお化けキャラクター・貞子も、シリーズ初期の頃のインパクトや恐怖感が薄れた。まぁ、これは見慣れてしまったせいもあるが、今回この役をやっているのが、新人モデルの橋本愛ちゃんである。彼女は確かに若くて可愛いのだが、前作「リング0 バースデイ」の時の仲間由紀恵や、TVシリーズでの木村多江のような美しさとは、ちょっと異質な感じがするのだ。


 過去の色々なホラー映画にオマージュを捧げる形で、似たような場面を挿入するのは別に構わないが、やり過ぎはいけない。ダリオ・アルジェント(「フェノミナ」等)や「スパイダーマン」以前のサム・ライミ、ジョージ・A・ロメロの映画にオマージュを捧げた(?)場面がたくさんあり、ファンはそれなりに楽しめるとは思うが、貞子の化身が茜に襲いかかる時に、「学校の怪談」に出てくる“妖怪テケテケ”になるのには、さすがに笑ってしまった。


 結局コメディ映画が得意な監督はホラー映画を撮っても、本格的な恐怖映画にはなり得ない。アメリカの人気ホラーシリーズが、回を追う毎にコメディっぽくなっていったように、このシリーズも同じ道を辿るのか。一世を風靡した“Jホラー”も、そろそろ曲がり角に来ているのかもしれない。


私の評価…☆☆★

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コメント

一世を風靡した“Jホラー”の曲がり角。

そうなってしまうのでしょうか。
だとすると、ちょっと残念だなぁ。
それとも海外に持って行くために、海外の消費地の好みに
あわせたとか?。


まぁ、Jホラーを牽引してきた鈴木さんがぼちぼち下がり目なんて
コワイことをサラッと書いてるサイトを見付けてました。
www.birthday-energy.co.jp/
いまはまだ良いけど、数年後は下がり目らしい。
こんな事を書かれちゃうなんて、残念だね。

投稿: バック転 | 2012年5月27日 (日) 01時20分

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