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2012年7月16日 (月)

崖っぷちの男

崖っぷちの男
劇場:MOVIX京都
監督:アスガー・レス
出演:サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、アンソニー・マッキー、ジェネシス・ロドリゲス、エド・ハリス、キーラ・セジウィック、エドワード・バーンズ、タイタス・ウェリヴァー、ウィリアム・サドラー 他


 《巧みな脚本で、同時進行する2つの話の緊迫感が凄い》


 何だか、今年はこの人の主演映画を結構観ている気がする、サム・ワーシントン主演最新作。


 アメリカ・ニューヨーク、高級ホテルの高層階。窓枠を越え、たった30cmの縁に立ち、飛び降りようとする男、脱獄囚ニック・キャシディ(サム・ワーシントン)。彼は、30億円のダイヤモンド横領犯として投獄されたニューヨーク市警の元警察官。まさに、落ちに堕ちた転落人生を極めた、崖っぷちの男。


 ニックは自らの要求を伝えるため、女性刑事リディア(エリザベス・バンクス)を唯一の「交渉人」に指名。彼には「ある計画」があった…。


 スクープ狙いのリポーター(キーラ・セジウィック)、交渉人、それぞれが思惑を腹に抱えた元同僚の警官たちにダイヤ王(エド・ハリス)… 陰謀渦巻く中、台風の目である「崖っぷちの男」の本当の目的が明らかになる…。


 世界的な不況で、映画製作でもスポンサー集めに窮しているのは、どこの国でも同じだと思うが、そのせいか、こういったロケ場所を限定したシチュエーション・スリラーやモキュメンタリーと呼ばれるものが多く作られるようになった。本作も、完成までに様々なトラブルがあったようで、難産の末にできたものだ。普通、製作段階でトラブル続きの映画は、完成しても物足りないものが多く、つまらない映画が多いが、この映画は練り込まれた脚本が素晴らしく、最後まで目が離せない。


 今までのシチュエーション・スリラーは、例えば「フォーン・ブース」のように、限定された1つの場所での些細な出来事から大事へと発展していくパターンが殆どだった。しかし、この映画は飛び降りを示唆する男と、その裏で進行するもう1つのシチュエーション・スリラーがあり、その2つを徐々に関連づけさせながら、主人公が何故、その行為に及んだかを描いていくのだ。1つでも十分なのに、2つも緊迫感あるエピソードを観客は同時に味わう事になるのである。作品的には小品だが、十分贅沢な映画だ。


 ここでは詳しく書かない(というより“書けない”)が、“ある計画”実行のために行う主人公の“焦らし”も秀逸。主人公がとる行動は、同時に得ダネを狙うマスコミへの批判と、道に群がる野次馬たちの群集心理の怖さをも引き出し、より一層この映画を引き立てている。


 ちなみに、サム・ワーシントンが縁に立つ、あの高層ホテルは実際にあるもので、撮影も実際のあの高さで敢行。しかもCGは一切無し! サム自身、高所恐怖症ということで、かなりリアルな表情と演技が観られます。


私の評価…☆☆☆☆★

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