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2012年8月

2012年8月29日 (水)

プロメテウス

プロメテウス
プロメテウス
プロメテウス
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:リドリー・スコット
音楽:マルク・ストライテンフェルト
出演(吹替版声優):ノオミ・ラパス(剛力彩芽)、シャーリーズ・セロン(深見梨加)、イドリス・エルバ(楠大典)、マイケル・ファスベンダー(宮本充)、ガイ・ピアース(納谷六朗)、ローガン・マーシャル=グリーン(てらそままさき)、ケイト・ディッキー(森結花)、ショーン・ハリス(藤原啓治)、エミュ・エリオット(森田成一)、ベネディクト・ウォン(内田聡明)、レイフ・スポール(落合弘治) 他


 《“人類”ではなく“エイリアン”の起源?》


 元々この映画は、リドリー・スコット監督の名作「エイリアン」の5作目として、1作目の前日譚をジェームズ・キャメロン監督で作るはずのものだった。だがキャメロン監督が降板し、シリーズの全権利を持つスコット監督に回ってきたところで、突如別企画として再起動することになる。


 女性科学者エリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)が、地球上の時代も場所も異なる複数の古代遺跡から共通のサインを発見した。それを知的生命体からの「招待状」と分析した彼女は、巨大企業ウェイランド社が出資した宇宙船「プロメテウス号」で地球を旅立つ。


 2年以上の航海を経て未知の惑星に辿り着いたエリザベスや冷徹な女性監督官メレディス・ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)、精巧なアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)らは、砂漠の大地にそびえ立つ遺跡のような建造物の調査を開始する。やがて遺跡の奥深くに足を踏み入れたエリザベスは、地球上の科学の常識では計り知れない驚愕の事実を目の当たりにする…。


 製作途中で企画が変更された映画は、過去にもあるが、大抵は失敗作に終わる。この映画も、残念ながらその1つ。宣伝では“人類の起源”とあるが、それは映画の冒頭で、知的生命体“エンジニア”が、自身のDNAとみられるものを、巨大な瀑布の中に投げ入れるほんの10分間くらいの場面で、殆ど全てを物語っている。後は「エイリアン」1作目をリブートしているような展開になっているだけなのだ。「エイリアン」のノストロモ号を本作のプロメテウス号に、リプリーをエリザベスに、アッシュをデイヴィッドにというふうに各キャラクターを置き換えていけば、人物関係の相関図は、ほぼ似通っているのである。


 これで脚本がしっかりしていれば、ストーリーがちゃんと作り込まれていれば、まだなんとか観られるものになったのだが、残念なことにかなり荒っぽく、謎解きも殆ど解決しないままラストを迎えてしまう。登場人物もやや多めで、そのへんを整理すれば、もっとスッキリした内容で、謎解きもすんなり解決させるシナリオになったのではないかとも思える。特にシャーリーズ・セロンが演じるメレディスは、予告編にもある冒頭の腕立て伏せのアップショット以外、特に目立った活躍はせず、一番不要なキャラクターであり、これならアンドロイドのデヴィッドに役割を統一すればよかったのではないか。


 主人公のエリザベスも、小柄なノオミ・ラパスでは、シガニー・ウィーバーが演じたリプリーと比べると線が細く、インパクトも薄い。ノオミ・ラパスは、スウェーデンのオリジナル版「ミレニアム」シリーズで、リズベット役を演じてこの時はかなりのインパクトがあったのだが、どう考えてもこのキャスティングでは目立たない。むしろ、こちらをシャーリーズ・セロンが演じた方が映画としても盛り上がったと思う。


 アメリカではヒットしているようで、この映画も続編のアナウンスはあったようだが、まさか「エイリアン」シリーズとリンクすることは、恐らくないだろう。ラストシーンで最後のエンジニアから生まれた“アレ”は、最初の予定通り「エイリアン」の前日譚として描かれたなら、行く行くは「2」のエイリアン・クイーンに進化していくのだろうが、さてどんなふうになっていくのだろうか、気になるところだ。


私の評価…☆☆

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2012年8月28日 (火)

アベンジャーズ(2012)

アベンジャーズ(2012<br />
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アベンジャーズ(2012<br />
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劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ジョス・ウィードン
原作:スタン・リー、ジャック・カービー
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演(吹替版声優):ロバート・ダウニー・Jr.(藤原啓治)、クリス・エヴァンス(中村悠一)、マーク・ラファロ(宮内敦士)、クリス・ヘムズワース(三宅健太)、ジェレミー・レナー(宮迫博之)、スカーレット・ヨハンソン(米倉涼子)、サミュエル・L・ジャクソン(竹中直人)、クラーク・グレッグ(村治学)、コビー・スマルダーズ(本田貴子)、トム・ヒドルストン(平川大輔)、ステラン・スカルスガルド(金子由之)、グウィネス・パルトロー(岡寛恵)、ポール・ベタニー(加藤康之) 他


 《今年最高の“お祭り”映画》


 「インクレディブル・ハルク」(2008年)の企画時から企画されていた、マーベル・コミックのヒーロー大集合映画。分かっている人が殆どだとは思うが、レイフ・ファインズとユマ・サーマンが共演した「アベンジャーズ」(1998年)はTVドラマ「おしゃれマル秘(○の中に秘)探偵」のリメイクであり、本作とは無関係である。


 長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)率いる国際平和維持組織「シールド」の基地では、ある研究が行われていた。それは、世界を破壊する力を持った四次元キューブを極秘で調査するプロジェクトだ。


 だが、突如として制御不能に陥ったキューブは、遠く離れた別世界につながる禁断のワームホールへの扉を開けてしまう。そこから現れたのは、神々の国アスガルドを追放され、地球の支配を目論む邪悪な神ロキ(トム・ヒドルストン)だった。アスガルドの尊大な王子ソー(クリス・ヘムズワース)の弟であるロキは、セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)やシールド最強のエージェント、クリント・バートン〔=ホーク・アイ(ジェレミー・レナー)〕をコズミック・スピアによって操り、キューブの強奪に成功する。


 地球侵略へのカウントダウンが開始された時、ニック・フューリーは、周囲の反対を押し切ってある決断を行う。それは、「最強」の力を持つ7人のヒーローたちによる「アベンジャーズ」を結成することだった…。


 人気ヒーローたちが個別に活躍する映画を作り、ヒットさせながら、1本の集大成を作っていくというのは、あまり前例がないやり方だが、遂にそれが公開された。一応、1つの独立した話になっているため、一連の関連作を全部観ておく必要は特に無いが、今回の悪役がソーの弟ロキなので、「マイティ・ソー」くらいは観ておいたほうがいいだろう。


 通常、こういうオールスターものは、誰と誰を目立たせるかという、役割の配分が難しいのだが、今回は各キャラに活躍の場がバランス良く配分されている。また、超人的なヒーローばかりでもバランスに欠けるので、ブラック・ウィドウとホーク・アイという、比較的普通の人間に近いキャラを配置し、ツッコミどころもあれば、結構ストーリーもしっかり作り込んであり、真面目な映画ファンも納得させる快作だ。


 キャストもそれぞれの映画でメインキャストを演じた役者が、ほぼそのまま出演。ハルクだけはエドワード・ノートンが降板してしまったため、マーク・ラファロに交代したが、これが功を奏しキャラクターに深みが増した。ハルクに変身した後も、今までのCGIではなく、俳優自身の動きを生かしたモーション・キャプチャーで描かれるため、動きがリアルでカッコイイ。


 この映画、何も考えずに観て楽しい映画ではある。でも見方をかえれば、別の面白さが見えてくる。「アベンジャーズ」は言い換えてみれば多国籍軍であり、些細な事で啀み合いがあれば、ある人物の死がきっかけで団結したりする。最終的にリーダーシップを発揮するのがキャプテン“アメリカ”というのは、そういった構図を考えれば笑えるし、ロキに奪われた四次元キューブを大量破壊兵器とすれば、本来それを奪い返さなければならないシールド側が、それと同等な威力を持つ兵器を開発しているという、今のアメリカを風刺している側面があるのだ。さらに劇中のアイアンマンのセリフを受けて、エンドロールの後のオマケでアベンジャーズの面々が食事をしているシーンがある。これは、ワールド・プレミアの後、急遽付け足されたもので、アメリカ版と日本版だけにしか付いていない貴重なモノなのだが、ここで食べているのは「シャワルマ」という、中近東のファーストフードみたいなもの。いかにもトニー・スタークらしい食事と言えるが、“仮想敵国”ともとれる演出である


 一応、一連の映画プロジェクトはここで終わりではあるが、本編後のオマケが実は二段オチになっており、次回の悪役らしきキャラがチラッと出ている。すでに監督続投が前提で、続編がアナウンスされてもいる(公開は2015年?)。それまでにも「アイアンマン3」(来年GW公開予定)や「マイティ・ソー2」、原作ではアベンジャーズの一員になった事がある「アンツマン」等の製作が、既に決まっており、また原作のアベンジャーズは、刊行された時代によってメンバーが入れ替わっていて、現在映画の権利関係が「アベンジャーズ」とは違う所にあるスパイダーマンやウルヴァリン(「X−MEN」)が参加していた時もあるため、権利関係が整理されれば、本当に豪華なメンバーが揃う可能性があり、今後の動向が楽しみだ。とにかく今年おそらく一番の、面白くて楽しい映画。イヤな事など全て忘れられる2時間半弱だ。


私の評価…☆☆☆☆☆

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2012年8月25日 (土)

脳天パックリ!激やばスプラッター&鬼畜映画『インブレッド』戦慄の日本公開決定!

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 イギリスから世界へ放たれる戦慄(せんりつ)のスプラッター・ホラー『インブレッド』の日本公開が決まった。9月29日よりシアターN渋谷で全世界先行公開される。

 「鬼畜変態映画の最新進化形」とうたわれた『インブレッド』は、社会奉仕活動を目的に連れ出された4人の少年犯罪者たちがとあるきっかけでカーナビには存在しない村に辿り着き、殺りくゲームの餌食となるさまをグロテスク描写たっぷりに描いた衝撃作。

 異常者たちの集落となり果てたその村では、包丁や斧、チェーンソーで人をぶった切ることが当たり前かのように血しぶきが舞い、脳天パックリ&内臓が飛び出す残忍な行為が繰り返される……。スプラッター・ホラーファンは心をくすぐられるに違いないが、劇中写真を見ただけでもそのインパクトに圧倒される。

 映画史不動のジャンルに挑み、悪趣味なギャグ要素も交えて描き切った新鋭アレックス・シャンドン監督の手腕を目撃せよ!


 映画『インブレッド』は9月29日よりシアターN渋谷で全世界先行公開。関西でも上映してくれないかなぁ(笑)。

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『ドラゴン・タトゥーの女』続編は2014年以降に

 日本では今年2月に公開され大ヒットを記録した、デヴィッド・フィンチャー監督によるハリウッド版『ドラゴン・タトゥーの女』の続編は、早くても2014年まで全米公開されないようだ。


 『ドラゴン・タトゥーの女』の原作はスウェーデン人の小説家、故スティーグ・ラーソンによる世界的ベストセラー「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」。小説は3部作で、2作目にあたる「火と戯れる女」のハリウッド版が製作される日を心待ちにしている映画ファンは少なくないだろう(スウェーデンでは3部作全てが映画化されている)。


 米「エンタテインメント・ウィークリー」誌は内部関係筋の情報として、脚本家のスティーヴン・ザイリアンが執筆作業に時間を要しており、製作に遅れが生じていると報じた。脚本がある程度完成するまでは、キャスティングやロケハンはもちろん、監督を決めることもできないため、当初に期待されていた2013年の全米公開は不可能だと思われる。


 米ソニー・ピクチャーズ社はデヴィッド・フィンチャー監督の続投を希望しているというが、現時点で「火と戯れる女」の監督は決定していない。『007』シリーズや『ハリー・ポッター』シリーズのように、同じシリーズの作品を異なる監督が手掛ける可能性は否定できないだろう。主演のダニエル・クレイグとルーニー・マーラの出演は決定しているため、キャストが大きく変更される心配はなさそうだ。


 情報筋は同誌に対し、「企画は間違いなく進行中」と伝えているが、「現時点では急ぐ必要はなく、公開日に関する情報もない」としている。フィンチャー監督は現在、テレビの新シリーズ「House of Cards」を手掛けている。また、ディズニーの『海底2万マイル』のリメイクでメガフォンを執ることが決定している。


 こちらは残念なニュース。一応ノオミ・ラパスがヒロインを演じたオリジナルのスウェーデン映画版を僕は3つとも観ているので、ストーリーは知っているが、物には“旬”というものがあるから、1作目の印象が薄れないうちに作ってほしいところだ。

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「007」ボンドガール総選挙開催! 最高のボンドガールは誰だ!?

 「007」シリーズ公開50周年を記念して、過去に公開された全22作品のブルーレイを収録した初の豪華ボックス・コレクション「007製作50周年記念版ブルーレイBOX<初回生産限定>」が10月19日(金)に発売されるにあたり、50周年にふさわしい豪華発売記念キャンペーンが開始される。



 その第一弾が、8月27日よりスタートする『ボンドガール総選挙』。歴代ボンドガール50人の中から好きなボンドガールに投票して歴代ナンバーワンを選出する“総選挙”を実施。なんと参加するだけで「007」製作50周年記念「ボンドガールミニポスター(非売品)」を抽選で700名にプレゼント。(9月27日まで)

第二弾は、9月7日スタートの『007検定』。9月7日から毎月“7”のつく日に「007検定」が開催され、10問ずつ出される問題に正解すると抽選で「『007』オリジナルノート&ペンセット」が検定ごとに20名(計100名)、さらに全5回50問全問に参加した方の中から「『007』製作50周年記念 特製Tシャツ(Mサイズ)」を10名にプレゼント。(検定出題日:9月7日、17日、27日、10月7日、17日の全5回)

そして第三弾が、BOXを購入すると超豪華なファン垂涎のアイテムが計150名に当たる「『007』製作50周年記念 BD-BOX購入者記念キャンペーン」だ。商品内に封入されている専用応募ハガキに必要事項を明記のうえ郵送にて応募すると、抽選で豪華賞品をプレゼント。「007」の舞台であるロンドン旅行を筆頭に、世界で8体しか残っていないSIDESHOW製「ピアース・ブロスナン」フィギュアの“アーティスト・プルーフ・バージョン”や、「007」随一の人気キャラクター“ジョーズ”のサイン入り歯型フィギュア、さらに“スペクター”の首領ブロフェルドがつけていた「スペクターリング」のレプリカなど、ファン垂涎の激レアアイテムが勢揃いしている。


 さらに公式サイトでは壁紙のプレゼントも実施することになっており、往年のファンはもちろん、「007」初心者にとっても楽しみな仕掛けが満載となっている。


 007製作50周年記念版ブルーレイBOX<初回生産限定>は、10月19日(金)より33,000円(税込)にて発売


 ちなみに僕もこのシリーズは好きで、スクリーンやDVDなど何らかの形で全作観ているのだが、まぁ~その中で一番好きなボンド・アクトレスは、やっぱり「ロシアより愛をこめて」のダニエラ・ビアンキかなぁ。あとは、「ユア・アイズ・オンリー」のキャロル・ブーケ、あと「美しき獲物たち」のタニア・ロバーツ、最近では「カジノ・ロワイヤル」のエヴァ・グリーンが好き。

 BOXで買っているのを含めDVDで全作持っているので、今更ブルーレイ・ソフトを買うつもりはないが、投票だけは参加しようかな。

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『るろうに剣心』がついに公開!佐藤健、早くも続編に意欲!

 映画『るろうに剣心』の初日舞台あいさつが都内で行われ、佐藤健、武井咲、蒼井優、青木崇高、江口洋介、香川照之、田中偉登、大友啓史監督が登壇。佐藤は「感慨深いです。昨日は眠れなかった。今日という日を無事に迎えられたことがとにかくうれしい」と笑顔を見せた。

 本作は、和月伸宏の人気漫画を、「龍馬伝」の大友啓史監督が実写化した時代劇アクション。維新直後の明治時代を舞台に、かつて「人斬(き)り抜刀斎」として恐れられながらも、今は心優しいサムライとして生きる主人公・緋村剣心(佐藤)とその仲間たちの活躍を描く。

 この日、スッキリした髪型で登壇した佐藤は「監督の熱が、キャスト、スタッフ全員に伝わって、一人ひとりが持っている熱量がとにかく高い現場でした」と撮影を振り返った。また、佐藤は司会者から「もっと(主人公の)剣心役を演じてもらいたいですね」と言われると「自分がやった役が好かれて、求めてもらえるのは幸せなこと。もし機会があったら(続編を)ぜひやらせてほしいです」と語り、映画を見終えた観客からは期待を込めた大きな拍手が沸き起こった。

 一方、ヒロイン・薫役の武井は「撮影中は着物が暑いし、所作が大変でした。長い待ち時間で、着物をキレイに保ちながら寝なくてはいけなくて、気を遣うのが大変でした」とユーモラスに思い出を語った。また、江口は「佐藤君はものすごい身体能力を持っている。俳優というよりアスリートのような動きでした」と佐藤を絶賛していた。

 トーク中盤には、本作の宣伝キャンペーンで“るろう人”として日本全国を縦断していた、佐藤と同じ事務所に所属する俳優・長尾卓也が登場。旅を終えた長尾に佐藤は「彼とは友達。映画に出ていないのに、誰よりも宣伝してくれて、心から感謝しています」と頭を下げた。

 もし続編を作るとしたら、原作での「京都編」になるのか。こっちのほうが映画的ではあるけど、志々雄役は誰がやるのだ(笑)? ふさわしいキャストがいないような気がするが。「煉獄」も、実物であれCGであれ作らなきゃいけないし、この1作目でかなり稼がないといけないのでは?

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2012年8月22日 (水)

トガニ 幼き瞳の告発

トガニ 幼き瞳の告発
劇場:京都シネマ
監督:ファン・ドンヒョク
原作:コン・ジヨン 「トガニ 幼き瞳の告発」
出演:コン・ユ、チョン・ユミ、キム・ヒョンス、チョン・インソ、ペク・スンファン、チャン・グァン、キム・ミンサン、イム・ヒョンソン、キム・ジュリョン、オム・ヒョソプ、キム・ジヨン 他


 《あまりの残酷さに、国家まで動かした問題作》


 本作は、韓国で2007年に発覚した事件を記した小説を映画化したものである。ただ、こういう事実をありのままに描くことは、内容的にも倫理的にも難しかったようで、映画化に際し一部が再構成されている。


 聴覚障害者学校に赴任する事になった美術教師イノ(コン・ユ)は、トイレから少女の泣き叫ぶ声が聞こえたり、教師が男子生徒に執拗な体罰を与えたり、不審なものを感じていた。ある放課後、寮の指導教員の少女への壮絶な体罰を目撃したイノは、その少女を匿う。その少女は男女複数の生徒が校長を含む教師からの性的虐待を受けているという驚くべき事実を告げた。様々な妨害を受けながらも学校側と戦う事にし、イノは子供たちと法廷に立つのだが…。


 普段、映画を観ていて“怒り”が込み上げてくる事は無い(観た後でその内容のつまらなさに怒りが沸く事はよくある)が、この映画は観ると、加害者側の揃ってふてぶてしい態度に本気で腹が立つ。映画で描かれた虐待はごくほんの一部で、実際は2000年から2006年まで7年もの間、もっと酷い事が繰り返されていたようだ。


 さらにこの加害者らは、事件が発覚した後も、悪怯れる事もなく平然と教壇に立っていた。法的処置とはいっても執行猶予つきの軽微なもので一旦結審し、様々な問題を提議したところで映画は終わる。この映画のタイトル「トガニ」とは直訳すれば“坩堝(るつぼ)”。なるほど、児童への仕打ち、学校側の隠蔽工作、そこに無関心で無責任な行政、汚れた警察組織、そして不条理な法律といった色々な要素が絡み合っている。


 汚い大人たちの演技もいいのだが、やはりこの映画は子役俳優の存在感に引き込まれる。強姦シーンなんか、下手すりゃトラウマになるのではないかと、こっちが心配になってしまうのだが、特に重要な役どころの3人の子たちは、手話をマスターし、感情だけで物事を表現する難役を見事に演じている。


 映画は韓国で世論を巻き込む大ヒットを記録し、これをきっかけに、事件がクローズアップされ再び大きな展開をみせる事になる。事件への再捜査が認められ、映画のタイトルから命名された、子供への性暴力犯罪に関する改正法=通称「トガニ法」が制定され、学校も廃校となる。何と1本の映画が国を動かしたのだ。そして再審裁判で遂に今年、映画にも出てくる元・行政室長に懲役12年の判決が下った。


 ほんの小さな1つの出来事かもしれないが、映画の“力”が社会を変えたのである。


私の評価…☆☆☆☆☆

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Another アナザー

Another アナザー
Another アナザー
Another アナザー
劇場:TOHOシネマズ二条
原作:綾辻行人「Another」
監督:古澤健
音楽:安川午朗
主題歌:加藤ミリア「楽園」
出演:山崎賢人、橋本愛、秋月三佳、宇治清高、井之脇海、脇卓史、岡野真也、正名僕蔵、袴田吉彦、加藤あい、銀粉蝶、つみきみほ、佐藤寛子、三浦誠己 他


 《怖くないホラー映画》


 小説から漫画化、深夜向けTVアニメ化を経て、遂に実写映画化。通常ホラー映画は、子供への影響を考慮し「R15」か「R18」(それぞれ15歳以下、18歳以下入場禁止)になる事が殆どだが、この映画は「PG12」(12歳以下は親同伴でOK!)である。と、いうことは…。


 父親が仕事で海外に行くことになり、4月から叔母がいる山間の地方都市・夜見山〈よみやま〉市にやってきた榊原恒一(山崎賢人)。だが転居早々に気胸の発作で入院を余儀なくされ、1ヶ月遅れの5月から夜見山北中学校、通称「夜見北中」3年3組の一員として登校することになる。


 転入した3組で入院中に病院で出会った美少女・見崎鳴〈めい〉(橋本愛)と再会する恒一。しかし座席表に彼女の名はなく、クラスメートや教師さえも彼女の存在に気付いていないようだった。鳴のことがはっきり見える恒一は、不思議に思う。彼女は僕にだけ見える幽霊なのか?


 それで彼女と直接話そうと接近しようとした時、クラスメートの1人が無残な事故で死んでしまうのだ…。


 その時、他のクラスメートが呟いた。

 「ルールを破ったからだ…」。


 この映画、ホラー映画なのに全っ然怖くない(笑)。まぁ“学園ホラー”と呼ばれるもの自体が、学生の観客をターゲットにしているものが多いため、前述した映倫によるレーティングで「PG12」をクリアしないと、「R指定」では興行面で不利になるからなのだろうが、結局は仇となってつまらなくしている。


 つまらない原因はそれだけではない。昨年放送されたTVアニメ版は、深夜アニメだったのだが、わりと評価が高く、今回の映画公開前にBSで再放送もされている。ほぼ原作に忠実な映像化で、放送されたアニメ版を観た人なら分かると思うが、映画は1時間50分という尺度に収めないといけないためか、登場人物が整理されたり、キャラクター設定が変更されたり、原作やアニメ版にはある場面が無かったりと、かなりの改変が施されていて、尚且つあちらこちらに張られた伏線をきっちり回収せずに、中途半端なままで進行するため、殆ど謎だらけのままでクライマックスに突入するという、ある意味とんでもない展開になるのだ。これは、映画云々という前に、監督の演出力いや脚本の出来を問うべきである。


 役者は皆、いい動きを見せている。生徒役の子たちも演技は荒削りだが、かえってリアル感が出ておりいいと思うだけに、もう少しまともなシナリオにならなかったのかが悔やまれるところだ。


 映画はラストに、現代へと繋がる“悲劇の連鎖”が暗示され、原作もスピンオフと続編が計画中で、まずスピンオフから始動したようだが、さてそれらの映像化はあるのか。僕はアニメ版はあるかもしれないと思っているが、ちゃんと作ってくれるなら映画でも観てみたい。ホラー映画なんだから、もうちょっと怖がらせてほしい。


私の評価…☆☆★

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2012年8月20日 (月)

トニー・スコット監督が自殺

 トニースコット監督がサンペドロとターミナル島にまたがるヴィンセントトーマス橋から飛び降り、亡くなった。ロサンゼルスの検死官が彼の死亡を確認、遺書が見つかっていることから自殺だという。

 68歳のイギリス出身のトニー・スコットは、兄リドリー・スコットと共にハリウッドを代表する映画監督・プロデューサーだった。1983年に映画『ハンガー』で長編監督デビュー、既に当時アメリカで活動していた兄を追って進出、『トップガン』(1986)で一躍ハリウッドのメジャー監督の一人になった。

 監督としての遺作はデンゼル・ワシントンを主役に迎えた『アンストッパブル』(2010)で、『トップガン2』の製作も始動していただけに非常に残念な結果になってしまった。

 あまりにも突然に入ってきた悲報である。アクション演出には定評があり、好きな映画も多かったのだが…。遺書があったということは、何か悩み事でもあったのだろうか? ご冥福をお祈りします。

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2012年8月16日 (木)

トータル・リコール(2012 )

トータル・リコール(2012<br />
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劇場:シネプレックス小倉
監督:レン・ワイズマン
原作:フィリップ・K・ディック「追憶売ります」
音楽:ハリー・G・ウィリアムズ
出演(吹替版声優):コリン・ファレル(森川智之)、ジェシカ・ビール(本田貴子)、ケイト・ベッキンセイル(岡寛恵)、ブライアン・クランストン(金尾哲夫)、ボキーム・ウッドバイン(楠大典)、ビル・ナイ(小川真司)、ジョン・チョー(猪野学) 他


 《オリジナル版よりスピーディーな展開に》


 1990年に公開(日本では1991年お正月映画第1弾として1990年末に公開)されたポール・バーホーヴェン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の同名映画をリメイク。舞台が火星から“化学戦争”後の地球に変わり、設定や内容が若干変更された。


 近未来。地球の表側“ブリテン連邦”には富裕層、裏側“コロニー”には労働者層が住み、世界は真っ二つに分断されていた。労働者たちは地球の「コア」を通って通勤し、機械のコマのようにせっせと働いて搾取されるだけの日々だった。将来の夢も希望も持てない彼らは、好みの記憶を買って自分の記憶にアップデートすることで憂さを晴らしていたのだ…。


 ダグ・クエイド(コリン・ファレル)もそんな労働者のひとり。美しい妻・ローリー(ケイト・ベッキンセイル)を持ちながらも、工場で働くだけの毎日にふと嫌気が差し、人工記憶センター「リコール社」を訪れる。彼が心に秘めた夢は「スパイ」になること。だが、彼の記憶が書き換えられようとしたその時、突然、知らない自分が目を覚ました。これは一体どういうことなのか?本当の自分の記憶はどこに…?


 自分さえも信じられぬまま、ダグは階級社会を覆し、世界の運命を変える戦いへと巻き込まれていく…。


 ちなみに原作では舞台は地球である。ただ短編であるが故に原作そのままでは映画にならないので、脚本家であり映画監督としても知られるダン・オバノンがアレンジしまくって作られたのがオリジナル版で、今回も形としてはそれが“原案”となっている。オリジナル版では地球と植民地化された火星が舞台であったが、今回はそれがそれぞれブリテン連邦とコロニーとなったのだが、これが設定上現在のイギリスとオーストラリアの位置(正確にはイギリスの“裏側”はオーストラリアではないが)になっているのは、実際の歴史と重なっていて面白い。


 主演のコリン・ファレルはオリジナル版のシュワちゃんと比べて線は細いが、ある程度リアルに見せるためにはちょうどいいのかもしれない。設定上大きく変わったのは妻のローリーで、オリジナル版ではレジスタンス側のヒロイン=メリーナとのキャットファイト後に、あっさりと殺されてしまう役だったのだが、本作ではオリジナル版でマイケル・アイアンサイドが演じた追跡者=リクターの役割が付け足されたため、ダグを執拗に追い詰める“鬼嫁”になった。「アンダーワールド」シリーズで、華麗なアクションを見せているケイト・ベッキンセイルはまさに適役で、本来のヒロインであるメリーナ役のジェシカ・ビールの印象が薄れてしまうほどだ。


 僕はオリジナル版もリアルタイムで、スクリーンで観ているのだが、オリジナル版にオマージュを捧げたシーンもたっぷりで、シュワちゃんが顔を隠すために使ったオバサンの扮装が、今回は連邦とコロニーを行き来する“フォール”に乗り込む場面で出てきたり、オリジナル版ではミュータントだった“3つのオッパイを持つおねーちゃん”が、今回は何の脈絡もなく出てきたり(笑)と、サービス精神たっぷりである。ビジュアル的にも凝っていて、ブリテン連邦の街並は同じ原作者の映画化作品「マイノリティー・リポート」風だし、コロニーの街並はこれまた同じ原作者の傑作「ブレードランナー」風だ。


 地球のコア(核)を突き抜けて動く、物凄い耐熱性のある巨大エレベーター“フォール”や、上下左右に張り巡らされたエレベーターシャフトでの追跡劇はユニークだが、あんなもんあっても人が死ぬだけなのではないかというツッコミどころも満載。手に埋め込まれている携帯電話もユニーク。ガラスにタッチすればテレビ電話になるというアイデアはいいのだが、機種変更するときは、どうするのだろうか? ツッコミどころといえば、未来のお札。あの大統領が未来では偉人になっていた…。


 ちなみにオリジナル版はやや難解なストーリーで、結末は所謂夢オチになっていたのだが、さてそれよりは分かり易い展開の今回は… おっと、それは当然言ってはダメ。観て確かめて!


私の評価…☆☆☆★

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2012年8月12日 (日)

遊星からの物体X ファースト・コンタクト

遊星からの物体X ファースト…
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr.
原作:ジョン・W・キャンベル「影が行く」
出演:メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョエル・エドガートン、ウルリク・トムセン、アドウェール・アキノエ=アグバエ、エリック・クリスチャン・オルセン 他


 《古き良き(?)ホラーの傑作に、ちょっと付け足し》


 1951年製作の「遊星よりの物体X」を、ジョン・カーペンター監督が1982年にリメイクした傑作ホラー「遊星からの物体X」。本作はそのカーペンター版のプリクエル(前日譚)であり、ノルウェーの観測隊に何が起こり、なぜ惨事となったかが描かれる。


 1982年、コロンビア大学の考古学生物学者のケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、急遽、南極のノルウェー観測隊の基地へ調査に飛ぶ。氷塊に閉じ込められた謎の生命体を調べるためだ。しかし“それ”は、10万年の時を超えて生き返り、隊員たちを次々に襲って同化していく。いったい誰が人間で、誰が“それ”なのか。疑心暗鬼の中でケイトは生き残る道を探るが、既に隊員の多くが“怪物化”していたのだった…。


 オリジナルは約30年前の映画だが、前日譚の場合はそれを観ていなくても、ある程度は楽しめる。この映画の場合はそのカーペンター版の“3日前”が描かれ、ラストシーンがカーペンター版の冒頭に繋がるため、カーペンター版を知っている人にはオチがバレバレになってしまうのだが、脚本がよく練られたのか不自然な辻褄合わせがなく、これを観ればカーペンター版を観たくなる人もいるんじゃないかと思う。


 エイリアンの造形や、人間に寄生してからの変体などもほぼカーペンター版を踏襲している。最初は人間と見分けがつけないが、義歯や手術で埋め込む矯正具など、人間の肢体以外は同化できないという設定が付け加えられたため、ヒロインが恐る恐る口を開けさせて相手を確認する場面は、非常に緊迫感がある。変体する時もカーペンター版と同じく人体の内部が裏返りながら変わっていくのだが、ここが結構グロい。もちろんCGやVFXも使っているのだろうが、この監督は'80年代当時の映画の雰囲気を出したかったのであろう、新鮮味は無いのだが手作り感覚いっぱいの、どこか懐かしい感じのホラー映画となった。


私の評価…☆☆☆

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2012年8月 8日 (水)

ダークナイト・ライジング

ダークナイト・ライジング
ダークナイト・ライジング
ダークナイト・ライジング
劇場:MOVIX京都
監督:クリストファー・ノーラン
原作:ボブ・ケイン
音楽:ハンス・ジマー
出演(吹替版声優):クリスチャン・ベール(壇臣幸)、トム・ハーディ(山路和弘)、アン・ハサウェイ(園崎未恵)、マイケル・ケイン(小川真司)、ゲイリー・オールドマン(納谷六朗)、モーガン・フリーマン(池田勝)、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット(土田大)、マリオン・コティヤール(五十嵐麗)、マシュー・モディーン(根本泰彦)、アーロン・アバウトボール(ふくまつ進紗)、ベン・メンデルソーン(清水明彦)、バーン・ゴーマン(青山穣)、ネスター・カーボネル(土田燿司)、クリス・エリス(堀部隆一)、ジュノー・テンプル(田村睦心)、ジョン・ノーラン(牛山茂)、リーアム・ニーソン(佐々木勝彦)、キリアン・マーフィ(遊佐浩二) 他


 《伝説は、壮絶に終わり、そして継承される》


 クリストファー・ノーラン監督による「バットマン・ビギンズ」シリーズ3部作完結編。


 ゴッサム・シティを恐怖に陥れたジョーカーとの戦いから8年経った。身を潜めながら人々を見守る「ダークナイト〔バットマン(クリスチャン・ベール)〕」。しかし、新たな強敵・ベイン(トム・ハーディ)が現れ、スタジアムや巨大ブリッジと街を次々と破壊する。ベインは高い知性と強靱な肉体を持ち、人々に恐怖を植え付けていく。特徴的なマスクは、過去に負った怪我を隠すためのものなのか。果たしてダークナイトはベインを制することが出来るのか…?


 犯罪者にとっては恐怖の象徴として君臨する事で、街を救おうとしたバットマンが、自分とは対極にあるような邪悪の化身・ジョーカーと対決してから8年。デント(=トゥーフェイス)の死の真相を隠し、英雄へと祭り上げる事で生まれたデント法は、街の治安を取り戻し、罪を被るかたちとなったバットマンは、追われる身となり姿を消す。だが、それは真実を隠蔽し、人々を裏切って作り出した偽りの平和だった。そしてそれはベインという最強の敵の出現により、崩壊していく事になる…。


 アメコミのヒーローなんてのは、アイアンマンにしろスパイダーマンにしろ、今のアメリカそのものを、最も体現させやすい物なんだよねという事を思って観ているのだが、この「バットマン・ビギンズ」シリーズの場合は、特にそれが色濃く出ていると思う。


 前作に見られた、自らの強き力が、それと同程度の悪を生み出す矛盾、今作に見られる、嘘で固めた偽りの平和が音を立てて崩れ去っていくさまは、今の日本の政治家も見ておいた方がいいんではないかと思ってしまう(まあ、アイツらは今それどころではないだろうが)。


 この監督クリストファー・ノーランは、CGを殆ど使わない監督なのだが、この映画でも冒頭の飛行機による空中での“飛行機吊り下げ”シーンや、ベインによるスタジアム爆破シーンはCGを一切使っていない。「インセプション」の時に見せた、空間を活用した映像効果を今回も活かし、2時間40分という長尺を飽きさせない映像作りをしている。


 俳優も、これまでの「バットマン・ビギンズ」シリーズ組に「インセプション」組が加わり超豪華。その中でも「インセプション」組のジョゼフ・ゴードン=レヴィット扮するジョンと、マリオン・コティヤール扮するミランダは、物語の後半に大変重要な役割を果たす事になるのだが、特にクライマックスで、ジョンの本当の名前が明かされ、伝説の継承者となる事が示唆されるカットは、実に鮮やかにキマっていて、震えた。これはもうファンにはたまらないサプライズになると共に、過去のティム・バートン版やジョエル・シューマッカー版なんかどうでもよくなってしまうほど、完成度の高いものとなった。


 ラストでマイケル・ケイン扮する執事が見た光景が、現実か幻かは“オートパイロットのパッチ”の解釈で、意見が分かれると思うが、ノーラン監督&クリスチャン・ベール主演は恐らくこれが最後。いつの日か、また違う人が「バットマン」を作るだろうし、その時はまた、この「〜ビギンズ」シリーズと比較して観る事になるんだろうな。


私の評価…☆☆☆☆★

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2012年8月 4日 (土)

「E.T.」Blu-ray化決定!

「E.T.」Blu<br />
 -ray化決定!
 スティーブン・スピルバーグ監督の名作「E.T.」が、ユニバーサル100周年と劇場公開30周年を記念し、ブルーレイ化されることがわかった。日本語吹き替え版は、入手不可能となっていた、1991年に日本テレビ系「金曜ロードショー」で放送された音声を収録。声優・浪川大輔が担当した、少年エリオット(ヘンリー・トーマス)の声がよみがえる。


 スピルバーグ監督とユニバーサル・スタジオのデジタル・チームの共同作業によって、デジタルリマスター化が実現。特典として、アカデミー賞撮影賞を受賞したジョン・トールが舞台裏を撮影したメイキング映像をはじめ、スピルバーグ監督のインタビュー映像などが初収録される。


 あわせて公開されたトレイラー映像は、エリオットとE.T.が心を通わせる、数々の名シーンを盛り込んだ。幼年期のドリュー・バリモアも登場し、愛らしい姿を披露している。


 「E.T.」は、地球に取り残された宇宙人と子どもたちの心の交流を描くSFファンタジー。82年の公開当時、全世界累計興行収入が約8億ドルを突破した。トーマス、バリモアをはじめディー・ウォーレス、ピーター・コヨーテ、ロバート・マクノートンらが出演。ブルーレイは11月2日に発売。


 この映画は最初のソフト化の際、監督の許可が下りなかったため、劇場公開からVHS化や地上波テレビ初放送が、かなり遅かったのだが、ようやくBlu-ray化となる。しかも、恐らくこれまで権利関係か何かの都合で未収録だった、その地上波初放送時の吹き替え版が収録されるということで、ファンにとってはたまらないものになるのでは、なかろうか。

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2012年8月 2日 (木)

メリダとおそろしの森 3D

メリダとおそろしの森 3D
メリダとおそろしの森 3D
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:マーク・アンドリュース、ブレンダ・チャップマン(共同監督)
声の出演(吹替版声優):王女メリダ…ケリー・マクドナルド(大島優子)、ファーガス王…ビリー・コノリー(山路和弘)、エリノア王妃…エマ・トンプソン(塩田朋子)、森の魔女…ジュリー・ウォルターズ(木村有里)、ディンウォール卿…ロビー・コルトレーン(内田直哉)、マクガフィン卿…ケヴィン・マクキッド(天田益男)、マッキントッシュ卿…クレイグ・ファーガソン(郷田ほづみ)、ディンウォール卿の息子…カリューム・オニール(藤原堅一)、マクガフィン卿の息子…ケヴィン・マクキッド(小森創介)、マッキントッシュ卿の息子…スティーヴン・クリー(津田英佑)、幼少時代のメリダ…ペイジ・バーカー(清水詩音) 他


 《魔法に打ち勝つもの、それは“愛”》


 ピクサー製作作品としては、初のお伽話風のもので、初めて女性が主人公となる映画。


 スコットランドのある王国。弓と乗馬が得意な王女メリダは、王国の深い森をこよなく愛し、森と共に育ってきた。だが、メリダはまだ知らなかった。古代より精霊たちに守られてきたこの神秘の森が持つ、本当の力を。そして、その森の奥深くで待つ自分自身の運命を…。


 ディズニーのプリンセスといえば、「白雪姫」や「リトル・マーメイド」のようなものを想像しがちだが、本作のプリンセスは今までのお姫さまとは一味違う。今回のお姫さま=メリダは、王子たちとの政略結婚を拒否し、馬で森を駆け抜け、得意の弓で相手の男を凹ませる少女。だが、そんな彼女の自由な人生への望みが、やがてとんでもない事態を起こす。


 話の軸になるのは、娘の幸せを願いながら、王族としての責任を果たそうとする母と、自立を願う娘の間に生まれる葛藤で、「プリンス・オブ・エジプト」の女流監督ブレンダ・チャップマンの原案を元にしたオリジナルものだ。当初は彼女が監督を任されるはずだったが、製作側と意見が衝突し実質クビに。後をマーク・アンドリュースが引き継ぐかたちとなった。


 “外見よりも内面を磨け”というのは、奇しくも同時期の公開となった「おおかみこどもの雨と雪」と同じテーマである。向こうは主人公の子供が人狼だったが、こっちは熊。しかも、主人公の姫君ではなく、姫君が魔女に頼んで作ってもらった、魔法のかかったケーキを母親が食べてしまったことによって、母親が熊になってしまい、事の重大さに気付いた娘が、元に戻そうとすると共に、母と子のギクシャクした関係を見つめなおすのだ。


 本作の原題は「BRAVE」=勇気。母エリノアを救うため、メリダに試される本物の勇気。それは、過ちを認め、自分の身を危険に晒しても愛する者を守ろうとする心。親にとって子供はいつまでも子供。だが、メリダが熊になったエリノアに対してとる行動は、これまでエリノアが見てきた幼さ故の無責任さや弱さではなく、他人に頼らなければ生きていけないプリンセスではないということをエリノアは知る。


 人間の時はあんなに堅物だった母が、なんで熊になったとたんあんなにユーモラスになるのかとか、お伽話なのに何でピザ・プラネットのトラックが登場するのかといったツッコミどころもたくさんあるが、親による子供への虐待など、親と子に対する様々な問題が何かと話題になる今、この「おおかみこどもの雨と雪」そして「メリダとおそろしの森」は、できれば親子同伴で観ていただきたい映画である。「メリダ〜」はどちらかというと大人向き仕様なので、特に親世代にお薦めだ。


私の評価…☆☆☆☆★

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