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2012年11月22日 (木)

ねらわれた学園(2012)

ねらわれた学園(2012<br />
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ねらわれた学園(2012<br />
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劇場:MOVIX京都
監督:中村亮介
原作:眉村卓「ねらわれた学園」
音楽:村井秀清
主題歌:(OP)supercell「銀色飛行船」 (ED)渡辺麻友「サヨナラの橋」
声の出演:涼浦ナツキ…渡辺麻友〔AKB48〕、関ケンジ…本城雄太郎、京極リョウイチ…小野大輔、春河カホリ…花澤香菜、山際ゆりこ…戸松遥、京極の使い魔…平田広明、関耕児…内田直哉、斉藤先生…木内秀信、神野ゆう…木村良平、曽我はるか…石川由依 他


 《思春期の淡い恋愛模様を鮮やかに描く》


 約40年前に発表された眉村卓のジュブナイル小説「ねらわれた学園」。薬師丸ひろ子や原田知世、村田和美(現在は引退)等の主演で何度も映像化されたこの作品が、舞台を現代の鎌倉に置き換え、新たな登場人物と新解釈でアニメ映画となった。


 古都鎌倉。中学二年生に進級した始業式の日、関ケンジは、朝の海で密かに好意を寄せていた生徒会書記・春川カホリと初めて言葉を交わす。そんな彼を、幼なじみでカホリの友人でもある涼浦ナツキは、複雑な思いで見守っていた。その後、ケンジは高台で、桜の花びらを受けながらまるで風を操るように立っていた少年と遭遇。その少年に何か不思議なものを感じるケンジだったが、彼との再会は思ったより早く訪れる。


 ケンジたちのクラスにやってきた転校生・京極リョウイチ、彼こそがその少年だった。ケンジ、ナツキ、カホリのいるクラスに現れた京極は、次第にクラスに溶け込んでいきながら、一方で何かクラスメートの持つ雰囲気と相容れないものを漂わせる。やがて京極に密かに惹かれ始めるカホリ。そんな中、学園では不思議な出来事が起こり始める。事件は3人だけでなく、生徒会の面々、担任の先生、ケンジの祖父・関耕児、不登校を続けていた山際ゆりこたちをも巻き込んでいく。それぞれの心の想いが明らかになっていく中、ケンジとナツキの距離感も変化を見せ始める。果たして、京極は何者なのか。そして学園では何が起ころうとしているのか…。


 前述のように登場人物の名前や設定が、小説版やこれまでの映像版と異なっているが、ストーリーの骨格などは殆ど変わっていないので、これまでで一番有名な、1981年製作の大林宣彦監督・薬師丸ひろ子主演作のイメージが強い人なら、'81年版の三田村由香→涼浦ナツキ、同様に関耕児→関ケンジ、高見沢みちる→春河カホリ、星の魔王子・京極→京極リョウイチというように脳内変換してやれば、違和感なく観ることができるだろう。


 また、作品を観て気付いた人も多いと思うが、今作の主人公の祖父の名前が関耕児である。原作及び'81年版の主人公と同じ名前なのだ。製作側によるとこれはオマージュという事なのだが、同時にこれはこの作品が“続編的リメイク”であることを意味している。月に住む未来人であるはずの京極の母が、実は昔地球に住んでいたという事が、京極の口から語られるなど、実写映画版を知る人ならニンマリできるような展開が描かれている。


 そして今回のアニメ版は未来からやってきた少年が、現代で秘めた超能力を持つ少年少女たちを支配下に置こうとするというような描写はあるものの、そういったSF的な描写よりも、主人公と幼なじみのナツキ、そしてカホリと京極という2組の仄かな恋愛模様を重点的に描いている。設定が現代であるため、重要なアイテムとして携帯電話が使われるのだが、どこかノスタルジックな雰囲気が背景などに漂っており、僕のように学生時代などとっくの昔に過ぎ去ってしまった人には懐かしく、また、今現在学生時代を謳歌している人には、今風だけど何かが違うといった不思議な感覚にとらわれるというような映画になっている。


 ヒロイン役の声はAKB48の“まゆゆ”こと渡辺麻友が担当。演技経験の乏しいタレントがアニメの声優を務めると、大抵不評になるのだが、彼女の特徴的な高音ボイスはアニメ向きであり、ヒロインの割にセリフはさほど多くなく違和感が無かった。この手のオファーは今後たくさん来るだろうから、どんどん経験を積んでいってほしいところだ。エンディングテーマ曲も、映画の雰囲気にとても合っていて良かった。


私の評価…☆☆☆☆

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