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2013年3月17日 (日)

オズ はじまりの戦い 3D

オズ はじまりの戦い 3D
オズ はじまりの戦い 3D
劇場:MOVIX京都
監督:サム・ライミ
原作:ライマン・フランク・ボーム「オズの魔法使い」
音楽:ダニー・エルフマン
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ジェームズ・フランコ(花輪英司)、ミラ・キュニス(小林沙苗)、レイチェル・ワイズ(甲斐田裕子)、ミシェル・ウィリアムズ(園崎未恵)、ザック・ブラフ(小森創介)、ジョーイ・キング(飯野茉優)、アビゲイル・スペンサー(石松千恵美)、ビル・コッブス(塾一久)、トニー・コックス(多田野曜平)、テッド・ライミ(宗矢樹頼)、ブルース・キャンベル 他


 《サム・ライミ流の映画“愛”》


 ライマン・フランク・ボームの原作を元に、若き日の奇術師オズの姿を描く、1939年に製作された映画「オズの魔法使い」(ヴィクター・フレミング監督、ジュディ・ガーランド主演)の前日譚。


 カンザスのサーカス一座のマジシャン「オズ」(ジェームズ・フランコ)は、その魅力と口の上手さを武器に、いつか「偉大な男」になることを夢見ていた。ある日、竜巻に飛ばされて魔法の国オズに迷い込んだ彼は、たまたま名前が同じだったために、この国の予言に残る〈偉大なる魔法使い〉だと誤解されてしまう。西の魔女・セオドラ(ミラ・キュニス)に導かれ、緑色に輝くエメラルド・シティに着いた彼は、東の魔女・エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)から「オズの国を支配する邪悪な魔女から救って欲しい」と依頼され、この国の人々から救世主として敬われる。財宝と名声にひかれたオズは、案内役の翼の生えた猿のフィンリー(ザック・ブラフ)と共に邪悪な魔女を探す旅に出る。やがて、魔女に滅ぼされて粉々になった「陶器の町」で、ひとりだけ生き残った陶器の少女(ジョーイ・キング)を助けたオズは、南の魔女・グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)に出会う。果たして、彼女こそが邪悪な魔女なのだろうか…?


 元々ホラー映画で人気を得たサム・ライミ監督の映画は、旧「スパイダーマン」3部作を観てもわかるように、ごく普通の映画でもグロいとかエグいといった場面があるのだが、この映画はディズニー配給だからなのか、そういった場面がほぼ無い。また、随所に1939年版「オズの魔法使い」の映像表現を踏襲した部分があり、映画ファンを楽しませてくれる。


 1939年は、ちょうどアメリカ映画がモノクロからカラーへと変わる過渡期であり、「オズの魔法使い」のような、パートカラーと呼ばれる白黒とカラーが混在した映画も作られた。「オズの魔法使い」では、ジュディ・ガーランド扮するドロシーが暮らすカンザスの場面は白黒、嵐に巻き込まれ小屋ごと吹き飛ばされた後の、オズの国の場面はカラーで表現されているが、「オズ はじまりの戦い」でも全く同じ手法がとられている。また、「オズの魔法使い」では“オズの国”のキャラクターの一部(ドロシーが出会うカカシ、ライオン、ブリキの男と西の魔女グリンダ)は、カンザスでドロシーの近所に住む人々と同一人物が演じていたが、本作でも主要キャストではミシェル・ウィリアムズ、ザック・ブラフ、ジョーイ・キングの3人が、現実世界とオズの国のキャラを兼任しているという凝り様だ。


 何より映画ファンにとって嬉しいのは、主人公が企てる映像マジックが、映画黎明期の技術を応用したものであり、尚且つ「オズの魔法使い」でラストに登場するオズの“姿”にちゃんと繋がっていることである。確かに映像は美しいし、3人の美しい魔女が着る衣裳や姿は華やかだが、昨年アカデミー賞を争い、マーティン・スコセッシの映画“愛”を見せてくれた「ヒューゴの不思議な発明」同様、これはサム・ライミの映画“愛”である。


 ちなみに現在、もうひとつの「オズの魔法使い」前日譚ものとして、日本では劇団四季で上演されたミュージカル「ウィキッド」の実写映画化企画が進行中だ。こちらは西の魔女・セオドラから見た視点で作られたものであり、まだスタッフおよびキャストが未確定だが、楽しみにしたいところだ。そして、本作もアメリカでのオープニング週末興収がロケットスタートというヒットを受けて、早くも続編が検討され始めたようである。まさかドロシーが誕生するところまでは描かないとは思うが、果たしてどうなるか? できれば魔女役は交代しないでほしいナァ〜。


私の評価…☆☆☆☆★

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