« 【特撮魂! 映画職人の夢と汗】新諸国物語 笛吹童子 | トップページ | 藁の楯 »

2013年5月22日 (水)

図書館戦争(実写版)

図書館戦争(実写版)
図書館戦争(実写版)
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:佐藤信介
原作:有川浩「図書館戦争」
音楽:高見優
出演:岡田准一、榮倉奈々、田中圭、福士蒼汰、西田尚美、橋本じゅん、鈴木一真、相島一之、嶋田久作、波岡一喜、児玉清(写真出演)、栗山千明(特別出演)、石坂浩二、前野朋哉 他


 《小説、というよりは映画の検閲に関して作り手側が言いたい事》


 発表される小説が、次々と映画&ドラマ化されるベストセラー作家・有川浩の代表作「図書館戦争」が、コミック化、アニメ化に続き、遂に実写映画化に。


 正化(せいか)31年、あらゆるメディアを取り締まる法律「メディア良化法」が施行され、幾年か過ぎた日本。


 公序良俗を乱す表現を取り締まるために、武力も厭わぬ検閲が正当化されていた。


 そんな時代でも、読書の自由を守るため、その検閲に対抗すべく生まれた図書館の自衛組織「図書隊」に笠原郁(榮倉奈々)が入隊する。高校時代に、読みたい本と自分を助けてくれた図書隊員を「王子様」と憧れての入隊だった。ところが、担当教官の二等図書正・堂上篤(岡田准一)は、事あるごとに厳しく指導をする鬼教官で、郁の憧れの王子様図書隊員のことも「浅はかで愚かな隊員だ」とバッサリ。激しく反発する郁だが、堂上は厳しく突き放しながらも、絶妙のタイミングでフォローを入れつつ郁を育てる。


 そのツンデレ訓練のおかげか、郁は女性初の図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)に配属される…。


 ちょっと変わった“戦争映画”のように捉えがちだが、基本的には篤と郁のツンデレ・ラブコメ。事前にインターネットサイトで、理想の仮想キャスティングを選ぶアンケートがあり、そこで選ばれたのが主演の2人ということで、さすがにこの岡田准一と榮倉奈々は、役柄にピッタリとハマっている。


 ただ、この映画が一番言いたい事というのは、この2人が喋っているセリフではなく、恐らく栗山千明が喋るセリフに全てが集約されているように思う。実はこの栗山扮する柴崎は、原作には出てこないオリジナルのキャラ。なので、原作に果たしてこのキャラが発するメッセージが書かれているか否かは分からないのだが、メディアの良化とは何ぞやとの問いかけに言い放つセリフには、恐らく映画ファンなら誰もが共感できるだろう。


 どれほど本や映画に、メディアに反する描写があったとしても、それを見た本人が犯罪に手を染めるとは限らない。むしろ、そういうもの全てに規制をかけ、幼い頃から卑猥な映像も、残虐描写も知らずに育った子供の方が、よほど怖い大人になるのではないか。そりゃ、一定の線引きは必要なのかも知れないが、規制でがんじがらめにすると、かえっておかしくなるのではないか? というのは、僕も思う。


 この映画、制作協力に航空自衛隊「空飛ぶ広報室」とあった。「空飛ぶ広報室」といえば、現在TBS系で放送されている同じ原作者の小説を映像化した同名のドラマ。この映画も製作はTBS、ということはどこかで権利関係が一括されたのだろうか。映画の方はパラレルワールド(元号「正化」は昭和から元号が変わるとき実際に候補にあがっていたもの)なのでコラボ等はしていないが、今後続編があれば何か動きがあるかもしれない。アニメ版は4巻ある原作の最終巻まで映像化しているので、原作1作目を映像化したこの実写版も続作には期待したい。


私の評価…☆☆☆★

|

« 【特撮魂! 映画職人の夢と汗】新諸国物語 笛吹童子 | トップページ | 藁の楯 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 図書館戦争(実写版):

« 【特撮魂! 映画職人の夢と汗】新諸国物語 笛吹童子 | トップページ | 藁の楯 »