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2013年6月12日 (水)

〈新・午前十時の映画祭〉ロッキー

ロッキー
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ジョン・G・アヴィルドセン
脚本:シルヴェスター・スタローン
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン、タリア・シャイア、バート・ヤング、バージェス・メレディス、カール・ウェザース 他


 《あのテーマ曲を聴くと、否応なく盛り上がる》


 ボクシングに生きる若者の孤独や不安、愛そして真の勝利とは何かを描いて第49回(1976年度)アカデミー賞作品賞、監督賞、編集賞を受賞したスポーツ映画の傑作。シリーズ化され当初は第3作で終わる予定だったが、2006年に公開された「〜ザ・ファイナル」で正式に完結するまで、全部で6作作られた。


 フィラデルフィアのスラム街。そこに賞金稼ぎボクサーとしてヤクザな生活をしているロッキー(シルヴェスター・スタローン)がいた。今、彼には新たな生きがいがある。ペット・ショップに勤めるエイドリアン(タリア・シャイア)に恋心を抱き始めたからだ。素朴な彼女は精肉工場に勤める兄ポーリー(バート・ヤング)と共に暮らしている。4回戦ボーイのロッキーは、今日もラフファイトぶりで勝利を収めるが、「お前のようなガムシャラなファイトぶりではゼニにならん」と、ジムを放り出されてしまう。酒場でポーリーと飲み交わすロッキー。ポーリーはロッキーの妹への好意に感謝する。数日後、人生最大のチャンスが訪れた。近づく建国200年祭のイベントの1つ、世界タイトルマッチでのアポロ(カール・ウェザース)の対戦相手がケガをしたため、代役としてロッカーが指定されたのだ。元ハードパンチャーとして鳴らしたポーリーが、かつてのジムの老トレーナーのミッキー(バージェス・メレディス)それぞれ彼の協力を申し出た。一方、エイドリアンとの愛も育っている。孤独だったロッキーの人生は一変した。愛が、人生の目的が、そして自分を応援してくれる人々がいる。ロッキーの短期間の猛特訓が始まった…。


 これはもう、何度見ても感動できて、元気になれる映画。それまでは売れない俳優だったスタローンの脚本家としての才能を開花させると共に、俳優としても一気にスターダムに押し上げた映画である。プロダクション側は当初、主演にはポール・ニューマンやロバート・レッドフォードをキャスティングする事を条件としていたが、スタローンは自分を主演とすることに固執した。結果的に低予算(約100万ドル=当時のテレビドラマ1本分に相当)で短期間(撮影期間28日)おまけにB級映画の監督(元々アヴィルドセン監督はトロマ社製作映画の常連監督だった)で作る事を余儀なくされたのだが、仮にニューマンやレッドフォードでこの映画を作っていたら、恐らく全く違うものになっていただろうし、もしかしたらここまで高い評価を得られなかったかもしれない。


 ステディカムと呼ばれる、手ブレ抑制機能付きカメラを本格導入した最初期の映画で、その効果は走り込み等の練習シーンで現われているが、このカメラを使った場面はスタッフも少人数で撮影していたため、ロードワークのシーンでスタローンを本物のボクサーと勘違いした果物屋がリンゴを投げ入れるという、台本には無いハプニングがあったり、それをそのままOKテイクとして使うという、低予算ならではの撮影エピソードもたくさんある。


 ラストシーンもその1つで、本来は興奮した観客がロッキーを担ぐ事になっていたのだが、観客のエキストラが殆ど素人で統制が保てず、想定通りの撮影ができなかったのだ。それがかえってロッキーが恋人の名を叫ぶあの名シーンになったのだから、面白いものである。ちなみにラストはもう1パターン撮ってあり、控室に戻ったロッキーが待っていたエイドリアンに会うという静かなもの(上の写真のチラシやポスターに使用された)だったそうだが、うーん、やはり余韻が残るラストにして正解である。またこのラストの評判が良かった事で、当時流行っていた陰欝なラストの多い“アメリカン・ニューシネマ”ブームに終止符が打たれた。


 後々のシリーズで、主人公とポーリー以外は死んでいった事を考えると、これはまだ苦難の始まりなんだよねという感じなのだが、僕は全部観ているはずなのに、「2」以降は「4」ぐらいしか印象に残っていない(笑)。スタンダードになったテーマ曲を含め、それだけこの第1作のインパクトが強烈なのだ。


 ところで、この「ロッキー」。映画の方はやっと完結したのだが、今年の年末に舞台化されるらしい。アメリカでもイタリアでもなくドイツで。しかも何とミュージカル(!)。歌い踊るロッキーやエイドリアン… 何だか観たいような観たくないような(笑)。日本では… たぶん上演しないだろうな(笑)。やってくれたら観に行くだろうけどね。


私の評価…☆☆☆☆★

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