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2013年8月 1日 (木)

真夏の方程式

真夏の方程式
真夏の方程式
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:西谷弘
脚本:福田靖
原作:東野圭吾「真夏の方程式」
音楽:管野祐悟、福山雅治
テーマ曲:福山雅治「vs.2013 〜知覚と快楽の螺旋〜」
出演:福山雅治、吉高由里子、北村一輝、杏、前田吟、風吹ジュン、白竜、塩見三省、山崎光、西田尚美、田中哲司、永島敏行、根岸季衣、神保悟志、綾田俊樹、豊島花、青木珠菜 他


 《キャスト変更で、コンビの凸凹がより明確に》


 テレビドラマ「ガリレオ」シリーズ、約5年ぶりの劇場版第2作。主人公の相棒となる刑事役は、前作の柴咲コウから吉高由里子に交代。連動して製作されたテレビシリーズ第2期も、この変更された設定が引き継がれた。


 手付かずの美しい海が残る玻璃ヶ浦〈はりがうら〉。その海底鉱物資源の開発計画の説明会に招かれた湯川学(福山雅治)は、旅館「緑岩荘」に滞在することになる。海底資源の開発計画を推進する企業側と、環境保護グループが意見を衝突させていた。地元の住民も賛成派・反対派に分かれ、町全体がこの問題に大きく揺れ動いていたのだ。


 開発計画の説明会にアドバイザーとして招かれた湯川は、川畑夫妻(前田吟・風吹ジュン)と、その一人娘・成実(杏)が細々と経営する旅館に宿泊する。そこで湯川は一人の少年・柄崎恭平(山崎光)と出会う。恭平は親の都合で、夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった小学生。普段は子供に近づかれただけでジンマシンが出るほどの子供嫌いな湯川だが、なぜか恭平に対しては拒絶反応があらわれなかったのだ…。


 翌朝、堤防下の岩場で男性の変死体が発見された。男は旅館のもう一人の宿泊客・塚原正次(塩見三省)で、引退した元警視庁捜査一課の刑事だった。塚原は、16年前に起きたホステス殺人事件の犯人で、服役後に消息を絶った仙波英俊(白竜)という男を探していたらしい。県警は塚原の死を堤防からの転落事故として処理しようとするが、それでは説明のつかない不可解な点がいくつもあった。現地入りした捜査一課の岸谷美砂(吉高由里子)は、さっそく湯川に協力を依頼する。いつものように断られる事を予想していたのだが、なぜか今回湯川は積極的に捜査に関わろうとしている。何が彼をそうさせるのか、疑問をおぼえる岸谷。これは事故か、殺人か?


 思わぬ形で事件に巻き込まれていく恭平、環境保護活動にのめり込む成実、観光業が振るわず廃業を考えている川畑夫妻は何故か事件に無関心を装う…。


 死んだ塚原はなぜこの町にやってきたのか。事件を巡る複雑な因縁が、次第に明らかになっていく。全ては、ある人物の秘められた「過去」と「嘘」から始まっていたのだ。罪を犯したには誰か。そして湯川が気付いてしまった、哀しき事件の真相とは…。


 前作同様、テレビシリーズとは一味違う演出で、テレビ版を未見の人でも楽しめるような工夫がされている。テレビ版では見せ場を作るために、突然閃いた湯川がテーマ曲にのせて数式を書いたり、相棒役岸谷のキャラが賑やかだったりと、軽いコメディタッチで描かれる事が多かったが、映画版では岸谷のキャラも随分おとなしく、テレビ版のコメディ要員渡辺いっけいとハライチ・澤部が一切登場しない。ほぼ全編シリアスな展開を見せる。


 そのかわり、普段は子供が苦手な筈の湯川と、偶然出会う少年・恭平とのやり取りが微笑ましい。夏休みの宿題である自由研究として、ペットボトルロケットを作って飛ばすシーンは、まるで本当の親子のようだし、後に大人の策略によって、知らず知らずの内に犯罪に加担させられてしまう部分、つまり陽と陰との対比になっている。全ての事が判明してしまうラストは前作以上にあまりにも切ない。


 ところで、“陰”と“陽”といえば、このテレビ版第2シリーズが始まって、キャストの一部変更が発表された時、特にヒロイン役が柴咲コウ→吉高由里子に変わった事がネット等で物議をよんでいたが、僕はこのキャスティング変更は、ドラマとしてはいい方向に出ていると思う。別に柴咲コウが嫌いなワケではないし、かといって吉高由里子が特別好きだというワケでもないが、こういうドラマや映画の“相棒もの”は、洋邦問わず組むパートナーの性格などが正反対であればあるほど、凸凹コンビとして成り立ち、ドラマそのものが面白くなるのである。刑事もので例をあげるなら、「相棒」の杉下右京(水谷豊)&亀山薫(寺脇康文)、洋画だと「リーサル・ウェポン」シリーズのリッグス(メル・ギブソン)&マータフ(ダニー・グローヴァー)が好例といえよう(どっちが“陰”でどっちが“陽”かは皆さん分かりますよね)。本作の場合は、湯川教授はもちろん“陰”、ということはパートナーには“陽”の性格を持たせた方がいいわけで、柴咲に比べ明るいキャラクターを演じる
ことが多い吉高へのチェンジは、湯川との“陰”と“陽”の差がよりはっきりと出た。ただ、柴咲演じる内海刑事も別に不評だったわけではないのだから、交代の仕方やタイミングはマズかったように思うのだが、皆さんはどう感じますか?


私の評価…☆☆☆☆

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