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2013年9月19日 (木)

タイピスト!

タイピスト!
劇場:京都シネマ
監督:レジス・ロワンサル
音楽:ロブ、エマニュエル・ドルランド
出演:ロマン・デュリス、デボラ・フランソワ、ベレニス・ベジョ、ショーン・ベンソン、ミュウ=ミュウ、メラニー・ベルニエ、ニコラ・ブドス、エディ・ミッチェル、フレデリック・ピエロ、フェオドール・アトキン、マリウス・コルッチ 他


 《「マイ・フェア・レディ」+「ロッキー」》


 1950年代のフランスを舞台に、タイプライターの早打ち以外には取り得のないヒロインが、タイプ早打ち世界大会優勝を目指して奮闘するラブコメ。


 1950年代のフランスでは、社会進出しようとする女性たちの間で一番花形の職業は秘書だった。田舎から出てきたローズ(デボラ・フランソワ)もそんな一人で、保険会社を経営するルイ(ロマン・デュリス)の秘書となる。ドジで不器用すぎるため1週間でクビを宣告されるが、ローズにタイピングの才能を見出だしたルイは、彼女にある提案をする。当時秘書の中で、タイプライター早打ち大会で優勝することはステイタスとなっており、一大競技として人気を誇っていた。ルイはローズと組んで、タイプライター早打ちの世界大会で優勝を目論んでいた。地方予選に出場したローズは、初めて触れる試合の空気に飲み込まれあえなく敗退。ルイは1本指ではなく10本の指を使ったタイピングをするよう矯正し、難解な文学書のタイプやジョギングなどのハードなメニューを課して、ローズを特訓する。その甲斐あって地方予選を1位通過したローズだが、全仏大会には2連覇中の最強の女王が待ち構えていた…。


 フランス発の、ちょっと洒落ていて、すごく爽快なラブコメだ。何といってもヒロインのローズがとってもキュート。生意気で仕事をやればドジばかり、一見何の取り得もないような彼女だが、タイプライティングの速さと正確さは目を見張るものがあった。それに気付いたルイは、ローズの能力を開花させようと、1つの賭けに出る。何だか「マイ・フェア・レディ」や「プリティ・ウーマン」を思わせる、サクセスストーリーでもある。


 斯くして、ローズが優勝するための特訓が始まるのだが、この特訓が面白い。タイプライティングのはやさと正確さを競うのに、ジョギングって必要なのか(持久力強化?)? 奇想天外な特訓方法でヒロインを鍛えていく様は、まるで「ロッキー」か「ベスト・キッド」のようだ。


 大会の場面は、タイプの音がカタカタ鳴るだけの、地味な展開だが、紙送りの早業などが工夫して撮影されており、それなりの迫力を出している。


 それにしても1分間に512文字を正確に打てるなんて凄い。10本指ならともかく、ヒロインは“1本指打法”つまり両手の人差し指2本でそれをやってのけるわけである。しかもこの映画は一部ではあるが実話なのだ。


 映画は劇的なクライマックスを迎え、印象的なセリフで締められる。「アメリカ人にはビジネスを、フランス人には恋を」。第二次大戦後すぐの時代背景ということを考えれば、深い言葉だ。


 ちなみにこの映画のパンフレットは、真正面から見たタイプライターの形を模している。こういうパンフレットは珍しいので欲しかったのだが、京都シネマでは公開してすぐ売り切れたようで、公開初日から数日後に行った時にはすでに無かった(スンマセン ブログに書くのが大変遅れています)。うーん、残念…。


私の評価…☆☆☆☆

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