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2013年12月29日 (日)

47RONIN

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劇場:T・ジョイ京都
監督:カール・リンシュ
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ 日本人キャストは基本的に全て本人が吹き替え):キアヌ・リーブス(森川智之)、真田広之、柴咲コウ、浅野忠信、菊地凛子、赤西仁、田中泯、ケイリー=ヒロユキ・タガワ(菅生隆之)、梶岡潤一、山田浩、羽田昌義、國元なつき、曽我部洋士、米本学仁、ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン(志村知幸)、出合正幸、中嶋しゅう、伊川東吾(天狗の首領の“中の人” 日本語吹き替え…大木民夫) 他


 《ファンタジーとしては許せる範囲だが》


 日本人なら誰もが知る「忠臣蔵」の話をベースに、ハリウッド独自の解釈で描くファンタジー。


 かつて鎖国時代の日本は海の外の国々にとって神秘の地だった。競い合う藩主たちの頂点に君臨するのは絶対君主の徳川将軍。藩の秩序を守るのは、刀に生きる侍たち。主君と藩を守ることが彼らの使命だった。主君を失ったり忠義に欠けるとされた侍は恥にまみれ、「浪人」の身に落ちた。だが、この47人の物語こそ、真の侍の魂を知る物語である―。


 時代は徳川綱吉(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)が将軍職にあった日本。鎖国で海外と隔絶されていた当時、魑魅魍魎の跋扈していた諸国も、武家の支配の下、一応の安寧を保っていた。そんな諸国のひとつに、名君・浅野内匠頭(田中泯)を領主とする播州赤穂があり、一方で吉良上野介(浅野忠信)は、密かに赤穂を併呑する野望を持ち、側室の座に納まっている謎の女、ミズキ(菊地凛子)と共に、ゆくゆくは徳川家をも滅ぼして天下を取ろうとまで目論んでいた。カイ(キアヌ・リーブス)は、少年の頃、どこからとも知れず赤穂に流れてきた異端児で、命さえ危ないところを、領主浅野の温情で助けられ、浅野の娘・ミカ(柴咲コウ)にも愛されて、郊外の小屋でひとり暮らしを続けながら、大人に育っていた。以来、カイには、浅野父娘のためなら命に替えても、その恩と愛に報いたいという気持ちが根付いていたのだ。


 しかし、綱吉が赤穂を訪れていたある夜、城内でミズキに妖術をかけられ我を失った浅野は、寝所の吉良に切りかかって疵を負わせるという事件を起こし、綱吉にその現場を目撃されてしまう。これに怒った綱吉は浅野に切腹を命じ浅野家は取り潰され、一連の出来事を吉良の謀略と不審に思っていた家老・大石内蔵助(真田広之)始め家臣たちは禄を失い浪人へと身を落とす。赤穂は吉良の領地となり、ミカは1年の喪明けに吉良と婚儀を約束させられる。その場での復讐をと猛り立つ家臣たちを、今はその時期ではないと抑えた大石は吉良によって地下牢に押し込められ、家臣たちは所払いを言い渡され四散、そしてカイは、出島のオランダ人に奴隷として売られてしまうのだった…。


 一応、「忠臣蔵」がモデルとはなっているが、やりすぎとも取れるアレンジのおかげで、「南総里見八犬伝」のようなSF時代劇になってしまった。ただ冒険ファンタジーとしてとらえるなら、まだ楽しんで観られるところだが、「忠臣蔵」からも、かなり捻曲がった方向に話が向かうので、日本人としては、怒りたい気分にさせられるという人も多いだろう。


 確かに吉良より若いはずの浅野内匠頭はなぜかジイさんキャラだし、本来はお姫さまを助けにいく話でもない。天狗伝説などお伽話みたいな要素も無理矢理入っていれば、本家「忠臣蔵」では切腹するはずの大石主税(赤西仁)は、なぜかお咎めなしとなってしまうなど、あまりにも違いすぎる。


 まぁ、切腹のシーンは西洋にはその文化がないから、描き方がどうもおかしい(普通は上半身裸にはならない)のと、斬り合いのシーンばかりではアメリカなどの場合、子供が観られない「R指定」になりかねないから、ヒロインとして姫を登場させるのは、過去にアーノルド・シュワルツェネッガー版の「コナン・ザ・グレート」の例がある(アメコミの映画化にも関わらず1作目が残酷描写の多さで「R指定」となり、それを回避するため続編「キング・オブ・デストロイヤー」で原作にない姫を登場させた)ので、この2点に関しては仕方ない面もあるが、こんなふうにアレンジするなら「忠臣蔵」よりも前述の「里見八犬伝」や、撮影中の事故が原因で結局劇場未公開となってしまった井筒和幸監督の「東方見聞録」(後にDVD化された)の方がよかったのではないかと思う。


 ところで、この映画アメリカでは日本より遅れて今月25日から上映されているが、このアメリカでの公開直前に、配給元のユニバーサルが評価損を計上したと発表された。額は明らかではないが、この映画の製作費は1億7500万ドルともいわれていて、北米での公開5日間の興収は1700万〜2000万ドルと予想がされている。この予想通りとなれば、巨額の予算が投じられた映画としては極めて低い水準となるようで、大赤字になる可能性があるとのこと。


 やっぱり外国の文化も、それはそれできっちりと描かないと、本国での評価もかなり低く見られてしまうようですな。


私の評価…☆☆★

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