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2014年4月16日 (水)

LIFE! 生きている間に、生まれ変わろう。

LIFE! 生きている間に、生まれ変わろう。
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ベン・スティラー
原作:ジェームズ・サーバー「虹をつかむ男」
脚本:スティーブン・コンラッド
音楽:シオドア・シャピロ
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ベン・スティラー(岡村隆史)、クリステン・ウィグ(三石琴乃)、ショーン・ペン(山路和弘)、アダム・スコット(花輪英司)、シャーリー・マクレーン(沢田敏子)、キャスリン・ハーン(鯨エマ)、パットン・オズワルト(吉見一豊) 他


 《世の流れに立ち向かう一歩を踏み出す勇気》


 ベン・スティラーが、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(2008年)以来6年ぶりに監督した映画。1939年に発表されたジェームズ・サーバーの短編小説「虹をつかむ男」を原作とする1947年のダニー・ケイ主演映画「虹を掴む男」のリメイクである。


 ウォルター・ミティ(ベン・スティラー)の頭の中には、常に空想が渦巻いていた。毎日、ニューヨーク郊外から地下鉄に乗って雑誌「LIFE」のオフィスへ通勤、そこで地味な写真整理の仕事をしながら、何ひとつ変わりばえのない日々を繰り返しているウォルター。


 不器用な性格ゆえに人付き合いが下手で、密かに熱烈な想いを寄せている経理部の同僚、シェリル・メルホフ(クリステン・ウィグ)に話しかけることもままならない。しかし空想の世界の中では、勇ましいヒーローに変身して大活躍できるし、世界中のありとあらゆる場所で胸躍るアドベンチャーを繰り広げることもできる。それがウォルターにとって退屈な日常をやり過ごすための唯一の手段であった。


 そんなウォルターがふと我に返ると、やはり現実は厳しかった。時代が要請するデジタル化の波に抗えず「LIFE」は経営が悪化、新たなボス(アダム・スコット)はリストラの対象としてウォルターに目をつけていたのだ。しかも最悪なことに、「LIFE」最終号の表紙を飾る大切な写真のネガがないことに気付く。クビを恐れた彼は、冒険家でもある著名カメラマン、ショーン・オコンネル(ショーン・ペン)を捜し出し、直接ネガのありかを聞こうと決意する。


 こうしてウォルターははるばる北極圏のグリーンランドにやってくるが、あと一歩のところでショーンに追いつけず、ありえないほど波乱に満ちた旅の継続を余儀なくされてしまう。空想の中で最愛のシェリルの助けを借り、ありったけの勇気を古い起こしてアイスランドの火山地帯を訪れるウォルター。しかし、このとき彼はまだ気付いていなかった。突飛な空想をもはるかに超越したこの壮大なる現実の旅が、彼の人生を一変させていくのだった…。


 一応この映画はリメイクという事だが、原作が短編という事もあってか、オリジナル版と同じところは、妄想癖のある主人公という点のみで、内容は殆ど違うといっていいものになっている。


 そのオリジナル版は未見なので、比べる事はできないが、このリメイク版は、実際にあった「LIFE」誌の休刊騒動をフィクションに絡ませているのが面白い。街中の看板などコラージュされたオープニングタイトルも秀逸だ。


 前半部分がやや冗長なのが気になるが、後半で主人公が写真家を探す旅に出てからストーリー展開のテンポが良くなり、俄然面白くなる。


 世の中の移り変りは非常に早いもの。「LIFE」誌に限らず雑誌の類は、インターネットの普及によって休刊に追い込まれたものが多々あるし、時代の変化に飲み込まれて無くなっていくものは、今後も確実に増えていく。


 でも、そんな時にその変化を恐れずに一歩を踏み出す勇気、変化に立ち向かわなきゃ自分自身が良くならないよ、という事をこの映画は教えてくれる。ベン・スティラー監督作としてはかなり薄味だし、字幕版で観たのでナイナイ岡村の吹き替え版だとまた印象が違うかもしれないが、観れば確実に元気になる映画なのは間違いない。


私の評価…☆☆☆☆

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