« ロボコップ(2014年版) | トップページ | 〈新・午前十時の映画祭〉さらば、わが愛/覇王別姫 »

2014年4月11日 (金)

ウォルト・ディズニーの約束

ウォルト・ディズニーの約束
ウォルト・ディズニーの約束
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ジョン・リー・ハンコック
脚本:ケリー・マーセル、スー・スミス
音楽:トーマス・ニューマン
出演:エマ・トンプソン、トム・ハンクス、ポール・ジアマッティ、コリン・ファレル、ジェイソン・シュワルツマン、ブラッドリー・ウィットソン、ルース・ウィルソン、B・J・ノヴァク、メラニー・パクソン、アニー・ローズ・バックリー、ヴィクトリア・サマー、クリストファー・カイアー、キャシー・ベイカー、レイチェル・グリフィス、デンドリー・テイラー 他


 《アカデミー賞受賞作の知られざる裏話》


 1964年(日本では翌年)に公開され、アカデミー賞5部門を受賞した不朽の名作「メリー・ポピンズ」。公開から50年経った今、明かされる誕生秘話。


 ウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)は娘の愛読書である「メリー・ポピンズ」の映画化を長年にわたって熱望していたが、英国に住む原作者、P.L.トラヴァース女史(エマ・トンプソン)は彼のオファーを断り続けてきた。それでも諦めないウォルトに業を煮やしたトラヴァースは決着をつけるためにハリウッドにやってくる。


 彼女は脚本家と音楽担当のシャーマン兄弟(B・J・ノヴァク、ジェイソン・シュワルツマン)が提案するアイデアにことごとく「NO!」を突きつけ、ついに映画製作は暗礁に乗り上げてしまうのだった…。


 なぜ彼女は頑なに「メリー・ポピンズ」を守ろうとするのか?


 その答えが、幼い頃の彼女と父親(コリン・ファレル)の関係にあると知ったウォルトは、映画製作続行への最後のチャンスをかけてトラヴァースに「ある約束」をするのだった…。


 「メリー・ポピンズ」はTVでも何度か放送されているし、昨年の「午前十時の映画祭」でも上映された人気作。ただ、他のディズニー映画とは明らかに作風が違い、テーマ曲もどこか悲しい雰囲気が漂う映画だったが、まさかこんな裏話があるとは知らなかった。


 映画製作は決まっても、脚本に文句を言い続けるトラヴァースと、それに振り回されるスタッフたちという、些かコメディーのような構図でストーリーは進んでいくが、時折彼女の少女時代のエピソードが挿入される。彼女は“パパっ子”であり、その大好きな父親が心身を追いつめられ、アルコールで身を滅ぼしていくさまが描かれる。「メリー・ポピンズ」で描かれる、ヒロインが行く家の子の父親バンクスには、トラヴァース自身の父親の姿が投影されており、その父親を悪いように描いてほしくなかったのである。


 実はウォルト・ディズニーも立場や境遇は違えど、似たような幼少時代を過ごしている。ある意味2人は似たもの同士なのだ。何度断られても諦めず説得をし続けるウォルトの頑固さは、トラヴァースと同じである。


 難産の末に出来上がった「メリー・ポピンズ」を観て、トラヴァースが涙するクライマックス。それは、互いが本音でぶつかり理解しあえた結果であり、観ているこちらも素直に感動できる。


 そしてエンドロールにも注目。映画の前半で、脚本に関する打ち合せの様子がオープンリールのテープに収録されるのが描かれるのだが、何とそのテープが現存しているのだ! ディズニーを演じたトム・ハンクスも良いのだが、このテープのトラヴァース本人の声を聴くと、エマ・トンプソンが役を完璧に演じきっているのがよく分かる。笑わせてちょっぴり泣かせる、ファンタジーやコメディーの王道のような映画だった。多分、次に「メリー・ポピンズ」を観る時は、恐らく以前とは違う印象になるだろう。


私の評価…☆☆☆☆★

|

« ロボコップ(2014年版) | トップページ | 〈新・午前十時の映画祭〉さらば、わが愛/覇王別姫 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウォルト・ディズニーの約束:

« ロボコップ(2014年版) | トップページ | 〈新・午前十時の映画祭〉さらば、わが愛/覇王別姫 »