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2014年11月11日 (火)

るろうに剣心 伝説の最期編

るろうに剣心 伝説の最期編
るろうに剣心 伝説の最期編
劇場:MOVIX京都
監督:大友啓史
脚本:藤井清美、大友啓史
原作:和月伸宏「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」
音楽:佐藤直紀
主題歌:ONE OK ROCK「Heartache」
出演:佐藤健、武井咲、伊勢谷友介、青木崇高、蒼井優、神木隆之介、小澤征悦、土屋太鳳、大八木凱斗、滝藤賢一、丸山智己、高橋メアリージュン、小市慢太郎、眞島秀和、福崎那由他、村田充、屋敷紘子、原勇弥、山田崇夫、山口航太、島津健太郎、小久保丈二、佐藤滋、江田結香、別府あゆみ、田中泯、不破万作、ほんこん、窪田正孝、長尾卓也、生津徹、坂東工、金原泰成、北代高士、仁科貴、坂本爽、ヨシダ朝、渡辺菜月、福山雅治、江口洋介、藤原竜也 他


 《面白いが、原作&アニメ版ファンとしては不満が残る》


 週刊少年ジャンプに掲載されていた人気漫画の実写映画化第3作。原作の中でも特に人気が高い「京都編」を二部に分け、その前編となる8月に公開された「京都大火編」から続く完結編。


 日本征服を狙う志々雄真実(藤原竜也)を阻止するため京都に辿り着いた剣心(佐藤健)は、志々雄一派に立ち向かうが、志々雄は甲鉄艦「煉獄」で東京へ攻め入ろうとしていた。志々雄に連れ去られた神谷薫(武井咲)を助けるために剣心は海へ飛び込み、一人岸へ打ち上げられたところを、師匠の比古清十郎(福山雅治)に拾われる。今の自分では志々雄を倒せない… 剣心は清十郎の奥義の伝授を懇願する。


 一方、剣心が生きていると知った志々雄は政府に圧力をかけ、剣心を人斬り時代の暗殺の罪で公開打ち首にするよう命じる。


 果たして、最大の危機に立たされた剣心は、最狂の敵に打ち勝ち、行方不明の薫と生きて再び会う事ができるのか…?


 一応前2作を観ているので、これも観なきゃと思って観たのだが、やはり原作を省略し過ぎていて、物足りないものがかなりあった。


 「京都編」は原作でもかなり長編で、アニメ版でも第29話〜62話まで34話分、つまり放送期間に当てはめれば3クール(約9か月)分かけて放送されたわけである。それを2作分とはいえ約5時間ちょいほどのものにまとめる事自体が無茶な話であり、最低この部分だけでも3部作として費やすべきである。


 「京都大火編」で書いたと思うが、1作目で本来なら描かれるはずの、四乃森蒼紫の部下である般若や火男などの隠密御庭番衆が丸々カットされたように、この2・3作目に関しては、志々雄配下の十本刀たちの描き方が雑である。さすがに蝙男の蝙也やゴム玉男の夷腕坊、身長840cmの不二とそれを操る小男・才槌はそれぞれが異形ゆえ、目立った登場の仕方をさせると、リアル感が無くなりファンタジー映画になってしまうため、一瞬だけ(しかもフツーの姿で)しか写らないが、志々雄のそばにいる方司と宗次郎はきっちり描かないといけないにしても、宇水と安慈、そして“男の娘”キャラの鎌足は3人とも瞬殺されるこっ酷い描かれ方である。この3人は原作やアニメでも結構出番が多いキャラだったので、もうちょっと実写版でも活躍させてほしかった。


 それと、尺の問題があるとはいえ、クライマックスの戦いも迫力はあるものの、じっくり描いてみせたアニメ版と見比べると、些か見劣りしてしまう。志々雄の秘技“紅蓮腕”などは、安全上の問題からなのか炎がさほど大きくならない。そして、あの終盤における1人:4人の構図は、原作やアニメでは志々雄が剣心らに深手を負わせ、最凶の悪役ぶりをみせるのだが、この実写版では、時間の短さが致命的で、4人が寄って集って志々雄を嬲りものにしているようにしか見えず(笑)、見方によっては滑稽に見えてしまう。


 3作を通じて、殺陣に香港映画のようなワイヤーアクションを持ち込むなど、新たな時代劇のエポック・メイキングとして、この映画は日本映画史に残っていくだろうし、今まで少なかった時代劇としての明治維新の描き方の成功例として、新たな道筋をつけたといっても過言ではないとは思うが、原作と違いすぎる展開も多かった(原作では蒼紫と戦っても死んでいない翁の設定など)ので、原作の内容を崩さない程度の脚色にしてほしかった。


私の評価…☆☆☆

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