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2014年11月 5日 (水)

舞妓はレディ

舞妓はレディ
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:周防正行
音楽:周防義和
作詞:周防正行、種ともこ
振付:パパイヤ鈴木
主題歌:小春(上白石萌音)「舞妓はレディ」
出演:上白石萌音、富司純子、田畑智子、草刈民代、渡辺えり、竹中直人、長谷川博己、岸部一徳、高嶋政宏、小日向文世、濱田岳、中村久美、岩本多代、高橋長英、草村礼子、妻夫木聡、大原櫻子、松井珠理奈(SKE48)、武藤十夢(AKB48)、徳井優、田口浩正、彦麿呂、津川雅彦 他


 《名作映画のように仕上げた和製ミュージカル》


 「Shall we dance?」の周防正行監督が、約20年来あたためてきた企画を映画化。タイトルからも分かるように、“「マイ・フェア・レディ」風に”作った和製ミュージカル。


 京都にある「下八軒〈しもはちけん〉」は、小さいけれども歴史がある花街〈かがい〉。だが、舞妓が百春(田畑智子)ひとりしかいないのが悩みのタネ。しかもその百春も、舞妓になってもう10年が経とうとしていた。


 そんなある日、下八軒に「舞妓さんさになりてんだじゃぁ!」という少女・春子(上白石萌音)がやってきた。彼女が扉を叩いたのは、八軒小路の老舗のお茶屋「万寿楽〈ばんすらく〉」。唯一の舞妓の百春と、芸妓の豆春(渡辺えり)、里春(草刈民代)を抱えるこのお茶屋に春子がやってきたのは、百春のブログを見たからだった。


 新しい舞妓が欲しいとはいえ、コテコテの鹿児島弁と津軽弁を話す、何処の馬の骨ともわからない春子を引き取るわけにはいかず、万寿楽の女将・千春(富司純子)は彼女を追い返そうとする。だが、たまたまその場に居合わせた、言語学者の「センセ」こと京野(長谷川博己)が春子に興味を抱いたことから、彼女の運命は一転する。「春子の訛りでは舞妓は無理」という、万寿楽の客で老舗呉服屋の社長・北野(岸部一徳)に対し、京野は「絶対に春子の訛りを直してみせる」と宣言。「春子を一人前の舞妓にしたら、京野のお茶屋遊びの面倒を全て北野がみる」という約束を取り付ける。


 斯くして、その賭けのおかげで、春子は晴れて万寿楽の仕込み(見習い)になることに。しかし、仕込みになったからといって、すぐにお座敷にあがれるわけではない。春子を待ち受けていたのは、厳しい花街のしきたりと、唄や舞踊の稽古の日々。そして何より春子が苦戦したのは、訛りの矯正だった。


 先輩芸妓からは「いつになったら、ちゃんとできるの?」と責められる始末。ついには、京野の弟子・秋平(濱田岳)から「君には舞妓は似合わない」と、とどめを刺され、ショックを受ける。


 果たして春子は、一人前の舞妓になることができるのか? そして、春子が舞妓になりたい本当の理由とは…?


 このところ、社会派ドラマを手がける事が多かった周防監督が、久々に作ったエンターテインメント作。タイトルだけでなく、ストーリーも、舞台を京都の花街に変えただけで「マイ・フェア・レディ」そっくりに仕上げている。エンターテインメントだからといってもただ楽しむだけでなく、花街のしきたりなど舞妓の世界を学ぶHow toものとしても観ることができる。


 ただ、ミュージカル慣れした俳優ばかりではないためか、キャストによっては、歌の上手い下手の差がハッキリし過ぎていたのは、しょうがないとはいえ残念。主演の上白石萌音は、約3年前の東宝シンデレラ入賞者で映画は「だいじょうぶ3組」等に脇役で出演していたが、映画では本作で初主演。演技はまだまだ未知数なのに、歌まで大丈夫なのかと思っていたが、どうやらこの映画のオーディションが行われたのとほぼ同時期の2012年に、松平健主演で上演されたミュージカル「王様と私」に出演していたらしく、歌と踊りに関しては撮影前にかなりのレッスンを積んでいたようで、その成果が出ており上手かった。別の舞台作品では既に主役を演じているし、東宝は映画だけでなく舞台ミュージカルも手掛けているので、間違いなくこれから舞台出演のオファーもたくさん来るであろう。同時期の東宝シンデレラでグランプリを獲ったのは妹の萌歌の方だが、キャリアの方はこれで姉の方が先行した感がある。


 この映画は海外に持っていくのかどうかはわからないが、日本の文化を世界に伝える上で、公開するのを日本だけに留めておくのは、実に勿体ないような気がする。ヒットするかどうかは別にして、海外配給も視野に入れた方がいいのではないかとは思うが、関係者の方、どうであろうか?


私の評価…☆☆☆☆

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