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2014年12月13日 (土)

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所
劇場:T・ジョイ京都
監督:R・J・カトラー
原作:ゲイル・フォアマン「ミアの選択」
脚本:ショーナ・クロス
製作:アリソン・グリーンスパン
音楽:ヘイター・ペレイラ
出演:クロエ・グレース・モレッツ、ミレイユ・イーノス、ジョシュア・レナード、ジェイミー・ブラックリー、リアナ・リベラト、ステイシー・キーチ、ガブリエル・ローズ、ジェイコブ・デイヴィーズ、アリ・ミルナー、アイシャ・ハインズ、ローレン・リー・スミス、アダム・ソロモニアン、チェラー・ホースダル 他


 《珍しくフツーの女の子を演じたクロエたん》


 世界中の人々を感動させたベストセラー小説を映画化。交通事故で家族を失い自らも昏睡状態に陥ってしまった女子高生が、“生か死か”という究極の選択を迫られるまでの24時間を描く。


 17歳の高校生、ミア(クロエ・グレース・モレッツ)には、親友と呼べる友人と、付き合い始めて1年になるミュージシャンの彼氏がいる。将来の夢はチェロ奏者で、ジュリアード音楽院への入学を目指して猛練習中だ。ある雪の日、ミアと一家が乗った車に対向車が突っ込む事故が起き、ミアは一瞬にして家族を失う。病院のベッドの上で、昏睡状態のミアが目にしたのは、ベッドに横たわる自分の姿と、幸せだったこれまでの人生、そして彼女を死の淵から呼び戻そうとする人々の姿だった。


 いつもと変わりなく話しかけてくるお婆ちゃんと、「辛いなら頑張らなくてもいい」と言って泣くお爺ちゃん。親友のキムと、看護師の制止を振り切って最愛のアダム(ジェイミー・ブラックリー)も駆けつける。彼らがミアに語ったこととは? そして、ミアは何を見るのか? 事故からミアの決断までの24時間が始まる…。


 「キック・アス」での当たり役=ヒット・ガール以降、アクの強い役が多かったクロエ・グレース・モレッツが、今までの役とは正反対な等身大の少女を熱演している。10代の女性が将来や初恋に悩み成長していく展開はオーソドックスなものだが、この物語では始まって暫らくしてから事故が起き、その後は彼女から魂が分離してその魂が語り部になるという、ファンタジーの要素も取り入れている。


 それにしてもクロエはいい時期に、いいタイミングでこの役に巡り合えたと思う。彼女の役者としてのキャリアは10年ほどになる(5歳でデビューした当初はモデルだった)のだが、17歳ともなるとそろそろ大人の役に脱皮する足掛かりを作らなければいけない時期でもある。ところが、前述のとおり、「キック・アス」以降なかなかフツーの役柄を得ることができなかった。この映画は彼女にとってもそのイメージから抜け出す一歩なのである。あのヒット・ガールの女優がこんな繊細な演技もできるんだと、僕はそこに心を動かされた。ただし、この後に観る彼女の出演作で、彼女は少女娼婦というまたトンでもない役をやるのだが(笑)。


 そして、本作の見所はもう1つ。それは寡黙なお爺ちゃんが昏睡状態の孫娘に向かって優しく語りかける場面で、ここは涙腺の弱い人には要注意ポイントである。


 また雪景色や主人公の家族が集う家などの風景に、ベートーベン作曲「チェロソナタ」等クラシックの名曲や、ヒロインの相手役が同じ音楽学校で専攻しているのがロックという事で、ロックの人気曲のBGMが非常にマッチしていて美しい映画になっていた。今年一番泣ける映画である。


私の評価…☆☆☆☆

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