« 〈午前十時の映画祭8〉 アンタッチャブル(1987年) | トップページ | 美しい星 »

2017年6月29日 (木)

20センチュリー・ウーマン

20センチュリー・ウーマン
20センチュリー・ウーマン
20センチュリー・ウーマン
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:マイク・ミルズ
製作:アン・ケアリー 他
音楽:ロジャー・ネイル
出演:アネット・ベニング、グレタ・ガーウィグ、エル・ファニング、ルーカス・ジェイド・ズマン、ビリー・クラダップ、アリア・ショウカット、ダレル・ブリット=ギブソン、テア・ギル、ローラ・ウィギンス、ナタリー・ラヴ、ワリード・ズエイター、アリソン・エリオット 他


  〈女性3人が何といっても魅力的〉


 自身のゲイの父親をモデルにした「人生はビギナーズ」で世界中から注目を浴びたマイク・ミルズ監督による人間ドラマ。今度は自身の母親をテーマに、少年と母親との絆が描かれる。


 1979年、カリフォルニア州南部にある町サンタバーバラ。一人で息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)を育てるドロシア(アネット・ベニング)は、15歳になり思春期を迎える彼をどう教育したらいいか頭を悩ませていた。そこで、ルームシェアするパンクな写真家アビー(グレタ・ガーウィグ)とジェイミーの幼馴染で友達以上恋人未満の関係にあるジュリー(エル・ファニング)に、彼の成長を手助けしてほしいと願い出る。時代の転換期を生きる彼女たちとジェイミーの特別な夏がはじまる…。


 これはまた、1970年代に青春を謳歌していた世代には、ノスタルジーが感じられる映画なのではないか。監督の半自伝的な映画なので、彼が影響を受けたカルチャーや時代背景が描かれ、ちょっぴりビターな青春映画になっている。


 特に、思春期男子の人格形成に絡む、過去・現在・未来を表す各世代の3人の女性像が鮮やかである。その中でもちょっと変わった母親を演じるアネット・ベニングが良い。彼女が演じるシングルマザーのドロシアは、40歳の時という、当時としては超高齢出産で産んだ15歳の息子ジェイミーの教育に迷い、20代の貸借人アビーと、息子の幼馴染みジュリーに助けを求めるのだが、この3人に同居人のウィリアムおじさんを加えた上でのジェイミーとの関係を通して、ウーマンリブ等のフェミニズムに代表される1970年代から軽薄な80年代へと移り変わるその間の時代を切り取っていく。ジェイミー目線で見れば、10代特有の不安や性に対する悩みなどを、この3人の女性たちは時に失敗しながらも、ちゃんとした方向に導いていく。当時を代表する音楽も効果的に使われていて、これは監督の少年時代を描く青春映画であると共に、フェミニズムの時代を生きる3世代の女性を描く女性映画であった。


私の評価…☆☆☆☆

|

« 〈午前十時の映画祭8〉 アンタッチャブル(1987年) | トップページ | 美しい星 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548736/65472075

この記事へのトラックバック一覧です: 20センチュリー・ウーマン:

« 〈午前十時の映画祭8〉 アンタッチャブル(1987年) | トップページ | 美しい星 »