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2017年6月24日 (土)

夜に生きる

夜に生きる
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:ベン・アフレック
原作:デニス・ルヘイン「夜に生きる」
製作:レオナルド・ディカプリオ 他
製作総指揮:クリス・ブリガム 他
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ベン・アフレック、エル・ファニング、ブレンダン・グリーソン、クリス・メッシーナ、シエナ・ミラー、ゾーイ・サルダナ、クリス・クーパー、ロバート・グレニスター、タイタス・ウェリヴァー、クリス・サリヴァン、ミゲル、デレク・ミアーズ、アンソニー・マイケル・ホール、マックス・カセラ、クラーク・グレッグ、クリスチャン・クレメンソン 他


  〈展開はやや雑だが、実力派俳優達の演技に助けられた〉


 「ミスティック・リバー」など数々の映画化作で知られるデニス・ルヘインが、2012年に発表しその年度のエドガー賞で長編賞を授賞した犯罪小説を、ベン・アフレックが監督&主演を務めて映画化したクライム・サスペンス。


 1920~30年代の禁酒法時代のアメリカ・ボストン。ボストン警察の幹部を父親に持ち、厳格な家庭に育ったジョー(ベン・アフレック)は、父に反発して仲間と強盗を繰り返していた。街ではギャングの2大勢力が対立していたが、誰にも支配されたくないジョーは組織に入る気などなかった。しかし、一方のボスの愛人エマ(シエナ・ミラー)と出会い、恋に落ちる。欲しいものをすべて手に入れるには、ギャングとしてのし上がるしかない。こうしてジョーの人生は激変するのだった…。


 ベン・アフレック監督作といえば、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007年・日本では劇場未公開)、「ザ・タウン」(2010年)、「アルゴ」(2012年)の3作があり、どれも高評価なのだが、これはいたって普通の映画。


 実は原作小説は歴史大作「運命の日」の続編という位置付けで、三部作の第二部となっており、第三部「過ぎ去りし世界」へと繋がっていく。「運命の日」が映像化されていないため、原作エピソードの取捨選択がし難かったのだろうか、展開が早いのはいいのだが、ナレーションで飛ばしていることが多く、詰め込みすぎで逆に描き足りない感じがする。


 ただ、そういった欠点を差し引いても、本作が重厚なサスペンスに仕上がっているのは、実力派俳優達による演技に尽きる。中でも、ハリウッドでの映画女優を夢見るものの、闇の魔の手に引っ掛かりポルノ産業へと堕ちてしまう美少女ロレッタを演じたエル・ファニングは、彼女自身としても今までのキャリアの中でも最大の難役に挑んだのではないか。騙されて傷つけられ、自分の受けた悲劇を試練とし、それを武器に理論武装して民衆を煽動するという、美しくも脆い女性を熱演している。さすがにヌードまでは見せなかったものの、既に姉ダコタのキャリアを超えているような雰囲気を携えていて、ここからどういうふうに、大人の役へと脱皮していくのか、非常に楽しみである。


私の評価…☆☆☆★

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