« 2017年7月 | トップページ

2017年8月

2017年8月16日 (水)

パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊
パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ヨアヒム・ローニング、エスペン・サンドベリ
脚本:ジェフ・ナサンソン
原案:ジェフ・ナサンソン、テリー・ロッシオ
製作:ジェリー・ブラッカイマー
製作総指揮:マイク・ステンソン 他
音楽:ジェフ・ザネリ
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ジョニー・デップ(平田広明)、ブレントン・スウェイツ(中川大志)、カヤ・スコデラリオ(栗山千明)、ハビエル・バルデム(大塚明夫)、ジェフリー・ラッシュ(壤晴彦)、ケヴィン・マクナリー(青森伸)、ゴルシフテ・ファラハニ(浅野真澄)、デヴィッド・ウェナム(小原雅人)スティーヴン・グレアム(加瀬康之)、ジャイルズ・ニュー(後藤敦)、オーランド・ブルーム(平川大輔)、キーラ・ナイトレイ、ポール・マッカートニー(内田直哉) 他


  〈最後の… ではなく振り出しに戻る〉


 海賊ジャック・スパロウの冒険を描く、ジョニー・デップ主演の人気アクションシリーズの第5弾。そして新三部作の第1章。


 嘗て、ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)と共に冒険を繰り広げたウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)は、幽霊船フライング・ダッチマンの船長として呪われた運命を生きていた。そんな父を救おうとする息子ヘンリー(ブレントン・スウェイツ)は、呪いを解くカギが伝説の秘宝“ポセイドンの槍”にある事を突き止める。だがある日の航海中、ヘンリーの乗った船が、海の死神サラザール(ハビエル・バルデム)の襲撃を受けてしまう。サラザールは、魔の三角地帯の呪いから自らを解き放つため、ジャック・スパロウが持つ“北を指さないコンパス”を求めていた。そのため、ジャックへの伝言を託して、ヘンリーを解き放つ。やがて、セント・マーティン島に漂着したヘンリーは、女性天文学者カリーナ(カヤ・スコデラリオ)と出会う。彼女は、幼い頃に生き別れた父が残した“ガリレオ・ガリレイの日記”の謎に挑み続けていた。その謎こそ、“ポセイドンの槍”に辿り着くための方法だった。だがカリーナは、英国軍に捕まって投獄されてしまう。その頃、肝心のジャック・スパロウ本人は、セント・マーティン島での銀行強盗に失敗。仲間からも愛想を尽かされて一文無しになり、酒場でラム酒と交換に“北を指さないコンパス”を手放してしまう。その瞬間、魔の三角地帯から解き放たれるサラザール。その胸には、ジャックへの復讐の炎が燃え盛っていた。サラザールの復讐を阻止できるのは、“ポセイドンの槍”のみ。やがてヘンリーは、投獄されていたジャックとカリーナを救出。こうして、それぞれの事情から“ポセイドンの槍”を追い求めるヘンリー、カリーナ、ジャックの3人は、大海原へと繰り出してゆく。同じ頃、“アン王女の復讐号”の船長バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)も、“ポセイドンの槍”を狙っていた。サラザールの脅威が迫る中“ポセイドンの槍”を手に入れるのは、果たして誰なのか…?


 ミュージカルが得意の監督で不評だった前作の失敗を踏まえてか、今回は海洋アドベンチャーを得意とする「コン・ティキ」(2012年・ノルウェー)の監督コンビで作っている。このため、海の場面の演出は見事で、特にクライマックスのシークエンスは3Dで観るとトンでもない大迫力で迫ってくる。


 ドラマパートも前作に比べ出来が良く、今回は久々登場のウィルとヘンリー、そしてある人物と新ヒロイン=カリーナという2組の親子のドラマが描かれるが、特に後者のエピソードが秀逸で、クライマックスで描かれるドラマチックな展開に感動した。


 ただ、1~3作のゴア・ヴァービンスキー監督版と見比べると、あまりにも安全パイに走りすぎている。ヴァービンスキー版には、ストーリー破綻寸前の際どい面白さがあったのだが、本作はそこまでには至っていない。それでも設定上は、1作目とは少し違う形だが振り出しに戻った訳で、さて、次回への伏線となりうるエンドロール後のおまけ場面での、恐らくディーヴィー・ジョーンズとみられるキャラクターの復活はあるのか? また、クライマックスで海の藻屑と沈んでいった、あのシリーズ皆勤賞キャラの復活はあるのか? そして展開はガラッと変えてくるのかそれとも保守かと、非常に気になるところである。当然、次回作の発表はまだまだだが、楽しみに待ちたい。


私の評価…☆☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月10日 (木)

いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)

いつまた、君と 何日君再来(ホーリージュンザイライ)
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:深川栄洋
脚本:山本むつみ
原作:芦村朋子「いつまた、君と」
製作:村田嘉邦 他
音楽:平井真美子
主題歌:高畑充希「何日君再来」
出演:尾野真千子、向井理、岸本加世子、イッセー尾形、駿河太郎、成田偉心、野際陽子、片桐はいり 他


  〈散々使い倒された反戦映画ネタ〉


 向井理の祖母である芦村朋子さんの半生記を、向井自身が企画に携わり映画化。尾野真千子が主人公となる朋子役を演じ、向井が夫の吾郎役を務めて主演を果たした。


 慣れない手つきでパソコンに向かう芦村朋子(野際陽子)。彼女は、亡くなった夫・吾郎(向井理)との思い出を綴っていた。しかし朋子が突如倒れてしまい、孫の理(成田偉心)は祖母に代わって手記をまとめることにする。そこには理が知らなかった、戦中~戦後の厳しい時代を生きぬいた朋子と吾郎の歴史、そして50年におよぶ家族の愛の物語が記されていた…。


 悪く言うつもりはないが、この手の話はこれまでにもこういった反戦映画等で散々描かれているので、何を今更な感がありありである。ここに描かれている夫婦の場合、特別な才能があるわけでもなく、偉業を成し遂げたのでもないため、話としては非常に小さく、全く盛り上がらないので、わざわざ映画にする必要があったのだろうかとさえ、思ってしまう。


 因みに、本作での理役は本来なら高畑裕太が演じていたらしいが、例の事件で干されてしまったため、代役=成田偉心で撮り直したようである。この事自体はあまり話題になっていないが、余計な費用がかかった上に、興行成績もあまり良くないみたいで、正に踏んだり蹴ったりなものになってしまった。


 救いといえば、決して暗く描こうとせず、努めて明るい内容にしていることくらいで、物語に起伏があるわけでもなく、深みもない薄っぺらい凡作。ラストに流れる、高畑充希が歌う1937年の映画「三星伴月」の挿入歌「何日君再来」(当時中国の人気歌手だった周璇<しゅう・せん>が歌うオリジナル版は劇中で流れる)が、何だか空しく聞こえた。


私の評価…☆☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月 6日 (日)

おとなの恋の測り方

おとなの恋の測り方
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:ローラン・ティラール
共同脚本:グレゴワール・ビニュロン
原作:コラゾン・ド・レオン
音楽:エリック・ヌヴー
出演:ジャン・デュジャルダン、ヴィルジニー・エフィラ、セドリック・カーン、ステファニー・パパニアン、セザール・ドンボワ、エドモンド・フランキ、マノエル・ガイヤール、ブルーノ・ゴミラ 他


  〈トレンディドラマ風ロマコメ〉


 敏腕女性弁護士と背の低い建築家が繰り広げる恋の騒動を描く、フランス発のラブ・コメディ。


 腕利きの弁護士ディアーヌ(ヴィルジニー・エフィラ)は、女癖の悪い夫と離婚して3年が経つものの、まだ新しい恋とは出会えていない。元夫は仕事のパートナーでもあり口論が絶えず、いらいらが募っていた。そんな中、彼女がレストランに忘れた携帯を拾ったアレクサンドル(ジャン・デュジャルダン)という男性から連絡が入る。知的でユーモラスな口調にほのかにときめディアーヌ。翌日会うことになり、胸を躍らせ待ち合わせ場所に向かったところ、やってきたのは自分よりもずっと身長の低い男性だった。期待が外れ早々に引き上げようとしていたが、リッチで才能あふれる建築家のアレクサンドルの話にいつの間にか魅了される。アレクサンドルはディアーヌが経験したことのないようなエキサイティングな体験をプレゼントしたいと申し出、二人はデートすることになるが…。


 一応、ロマンチック・コメディなんだろうけど、筋立てがアバウト過ぎるのか、ツッコミどころがたくさんあるのが気になった。


 今作のヒロインは、半ば強引に素敵な低身長の男性に想いを寄せられるのだが、彼に足りないのは身長だけ。そこさえ除けば、ほぼ完璧な彼との恋愛に踏み切れない。だが、彼の方はそのハンデをものともせずに、人生を楽しんでいる。勿論、彼も本当は自分の外見に悩んではいるのだが、とことんポジティブなのだ。周りからの好奇な目に打ち勝ち、殻に閉じ籠った自分自身を解放させて、二人は幸せになれるのか、というストーリーなのだが、ヒロインの秘書や母親といった、本来なら味方になるはずの人物が、それらしい働きを殆ど見せておらず、母親に至っては、娘の一番の理解者でなければいけないはずなのに、差別表現を連発する始末。昔のトレンディドラマみたいなノリなので、40代以上の世代にはウケるのかも知れないが、少なくとも共感はし難いだろうなあ。


私の評価…☆☆★

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年7月 | トップページ