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2017年9月

2017年9月27日 (水)

ダイバージェント FINAL

ダイバージェント FINAL
ダイバージェント FINAL
劇場:梅田ブルク7
監督:ロベルト・シュヴェンケ
脚本:ノア・オッペンハイム 他
共同脚本:ビル・カレッジ、アダム・クーパー、スティーヴン・チョボスキー
原作:ヴェロニカ・ロス「ダイバージェント3 忠誠者」
製作:ダグラス・ウィック 他
製作総指揮:トッド・リーバーマン 他
音楽:ジョゼフ・トラパニーズ
出演:シャイリーン・ウッドリー、テオ・ジェームズオクタヴィア・スペンサー、ナオミ・ワッツ、レイ・スティーブンソン、ゾーイ・クラヴィッツ、マイルズ・テラー、アンセル・エルゴート、ケイナン・ロンスデイル、マギー・Q、ビル・スカルスガルド、ジェフ・ダニエルズ、ナディア・ヒルカー、アシュレイ・ジャッド、アンナ・スティーヴンソン、ダニエル・デイ・キム、メキ・ファイファー、ザンダー・バークレー、ジョニー・ウェストン 他


  〈最終作ではないのになぜかFINAL〉


 ヴェロニカ・ロスのベストセラー小説を新鋭シャイリーン・ウッドリー主演で映画化したSFアクションの最終章。人類が性格別に分けられた5つの共同体で生きる近未来の地球を舞台に、そのどれにも属しない“異端者(ダイバージェント)”と判定されたヒロインが自らの運命と戦う姿を描く。


 近未来。人類が【無欲】【平和】【高潔】【勇敢】【博学】の5つの派閥に分類・管理される社会体制は、大規模なクーデターによって崩壊、新たな支配者たちが勢力を拡大していた。だが、シカゴの街は巨大フェンスに囲まれ、重いゲートで閉鎖。そんな混迷の中、トリス(シャイリーン・ウッドリー)は仲間たちと共に外の世界へ脱出することを決意する。しかし、そこに待ち受けていたのは、人類の危険分子とされる【異端者】(ダイバージェント)にまつわる驚愕の事実と、ガスで人類の記憶を消去し世界を“リセット”させようと企む巨大組織の恐ろしい陰謀であった…。


 シリーズ3作目で完結編。前作は本国ではヒットしたものの評価は今一つで、日本での成績は芳しくなかったためか、本作は本国から約1年も遅れてようやくの公開となった。それも大幅にスクリーン数を減らしての公開。まぁ、公開してくれるだけでも有難いといったところである。ヒロインの故郷・シカゴで生き残った人類全ての記憶を奪い去ろうとする、トンでもない輩がヒロインを狙うという筋書きである。前作の失敗を立て直すべく、未見でもある程度話の筋立ては分かるようにはしてあるが、完結編にしては、イマイチ話が盛り上がらないのだ。一応1作目からの伏線は全て回収されハッピーエンドにはなるが、悪者が完全にくたばらない中途半端さにはガッカリさせられる。


 それもそのはず。実は当初からこの完結編は二部作で作られる事になっていたのである。つまり本作は完結編の“前編”なのだ。日本でこのことはアナウンスされていないので、知らない人が多いだけなのである。ただ、じゃあ“後編”はいつ作られるのかというと… 雲行きが怪しくなっている。本作がアメリカでは酷評されており、ヒットはしたものの興行成績は大幅に落ちたのだ。それを考慮したのか配給会社は“後編”をテレビ映画として製作することを検討すると発表した。ところが、それを受けて主演のシャイリーン・ウッドリーが、テレビ映画となった場合降板する可能性があることを示唆。結果、テレビ映画化とスピンオフは決まったものの、配給会社の対応のマズさもあって、主演を含む一部俳優の出演が決まらず、未だ撮影もできないままなのである…。


 「ダイバージェント」シリーズは、アメリカのヤングアダルト小説(日本だと“ライトノベル”のようなもの)のベストセラーを映画化したもので、同様の形で製作された「ハンガー・ゲーム」のヒットを受けて作られたのだが、残念ながら二匹めのドジョウにはならなかった。何とかきっちり完結してほしいが… 果たしてどうなるのか。


私の評価…☆☆★

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2017年9月24日 (日)

スパイダーマン:ホームカミング

スパイダーマン:ホームカミング
スパイダーマン:ホームカミング
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ジョン・ワッツ
脚本:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー、ジョン・ワッツ、クリストファー・フォード、クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
原案:ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリー
原作:スタン・リー、スティーヴ・ディッコ
製作:ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
製作総指揮:ルイス・デスポジート 他
音楽:マイケル・ジアッチーノ
日本語吹替版主題歌:関ジャニ∞「Never Say Never」
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):トム・ホランド(榎木淳弥)、マイケル・キートン(大川透)、ジョン・ファヴロー(大西健晴)、ゼンディア(真壁かずみ)、ドナルド・グローバー(渡邉隼人)、タイン・デイリー(西弘子)、ジェイコブ・バタロン(吉田ウーロン太)、ローラ・ハリアー(美山加恋)、マリサ・トメイ(安藤麻吹)、ロバート・ダウニー・Jr(藤原啓治)、トニー・レヴォロリ(畠中祐)、ローガン・マーシャル=グリーン、ボキーム・ウッドバイン(諏訪部順一)、マイケル・チャーナス(山本満太)、マイケル・マンド(青山穣)、ケネス・チョイ(遠藤大智)、マーティン・スター(長野伸二)、エイブラハム・アッター(梶裕貴)、ティファニー・エスペンセン(伊波杏樹)、ジョージ・レンデボーグ・Jr(浪川大輔)、アンガーリー・ライス(水瀬いのり)、ジェニファー・コネリー[カレン(スパイダースーツ内蔵のAI)の声](井上喜久子)、ケリー・コンドン[F.R.I.D.A.Y.(トニー専用のサポートAI)の声](安井絵里)、グウィネス・パルトロー(岡寛恵)、クリス・エヴァンス(中村悠一)、スタン・リー(高桑満) 他


  〈ズッコケ青春コメディチックなスパイディ〉


 トム・ホランドが「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)に引き続きスパイダーマンを演じ、アイアンマンらアベンジャーズと共演するシリーズの第1弾。今回から本シリーズは、マーベル・コミックの実写映画を同一の世界観のクロスオーバー作品として描く「マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)」として製作される。そのMCUとしては16作目の映画となる。


 ニューヨーク。スパイダーマンである15歳のピーター・パーカー(トム・ホランド)は、部活のノリで街を救う、ヒーロー気取りの高校生だ。アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)は、そんなピーターの能力を見出し、真のヒーローとしての“道”へと導こうとする。ピーターはスタークに新しいスーツまで作ってもらい、興奮して自分の力を認めてもらおうと日々街に飛び出していく。そんなある日、巨大な翼で空を飛ぶ怪物が突然街に現れる。ニューヨークの平和のために、ここぞとばかり怪物退治に乗り出そうとするピーターだったが、スタークは「アベンジャーズに任せておけ」と彼を止める。ピーターは子ども扱いに我慢ならず、スタークの忠告を振り切って戦おうとするが…。


 やっぱりこのMCUは、話がしっかりと作り込んであるためか、少々展開が荒くても結構面白い。


 今回は主人公ピーターの年齢が15歳と若く、謂わば「スパイダーマン:ビギニング」。性格も子供でやんちゃ。それをスカウトして“教育係”となっているのが、やんちゃな大人のトニー・スターク(アイアンマン)というのが笑える。


 ただ、リブートした新シリーズとはいえ、本作はストーリーの都合上、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でスパイダーマンが登場した直後から分岐した話となっているため、ピーターがスパイダーマンになるきっかけは割愛されている。「シビル・ウォー~」との繋がりは殆ど無いが、観ておけば話としては分かり易くなるだろう。


 因みに副題の“ホームカミング”とは、本来は“帰郷”という意味だが、アメリカでは高校の同窓会イベントという意味合いもある。本作のスパイダーマンは、どことなく懐かしいジョン・ヒューズ監督の’80年代青春映画のような雰囲気が漂う学園もの映画のようだ。


 そして、「スパイダーマン」といえば、ヒロインはMJか、バイト先の新聞社編集長の娘なのだが、今回さすがに出てこないのかなぁと思っていたら、今までのイメージと全く違うタイプの娘がラストで名前をカミングアウト。何だか6代目ボンド=ダニエル・クレイグ主演の007で初めて秘書のマネーペニーが出てきた「スカイフォール」を思い起こさせる展開である。まぁ、どっちも今はソニーピクチャーズが配給元なので(007は「スペクター」で配給権が一旦切れている状態だが)問題は起こっていないと思うが…。何かとピーターに絡んでくるので何でかなと思っていたら、確かに名前の頭文字がそうでした。そういえば、エンドロール最後のメッセージ“Spider-Man Will Return”も007シリーズのラストに流れる“James Bond Will Return”の捩り。恐らく続編、或いは「アベンジャーズ」の最新作に出るということなのだろう。007の配給権の今後も気になるが、このシリーズも一体いつまで続くのか(笑)、楽しみである。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年9月22日 (金)

トランスフォーマー/最後の騎士王

トランスフォーマー/最後の騎士王
トランスフォーマー/最後の騎士王
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:マイケル・ベイ
脚本:アート・マーカム 他
原案:アキヴァ・ゴールズマン
原作:ハズブロ/「トランスフォーマー」
製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ 他
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):マーク・ウォルバーグ(土田大)、イザベラ・モナー(桜井日奈子)、アンソニー・ホプキンス(池水通洋)、ローラ・ハドック(樋口あかり)、サンティアゴ・カブレラ(北田理道)、ジョシュ・デュアメル(矢崎文也)、ジョン・タトゥーロ(チョー)、グレン・モーシャワー(原康義)、ジェロッド・カーマイケル(杉村憲司)、ニコラ・ペルツ(中川翔子)、スタンリー・トゥッチ(梅津秀行)、リアム・ギャリガン(遠藤大智)

オートボット(吹替版声優):オプティマス・プライム…ピーター・カレン(玄田哲章)、バンブルビー…エリック・アーダール/J・T・ウォルシュ(小原雅人/長谷川敦央)、ドリフト…渡辺謙(水内清光)、クロスヘアーズ…ジョン・ディマジオ(手塚秀彰)、ハウンド…ジョン・グッドマン(楠見尚己)、ホィーリー…トム・ケニー(落合弘治)、ホット・ロッド…オマール・シー(多田野曜平)、コグマン…ジム・カーター(金子由之)、キャノピー…フランク・ウェルカー(さかき孝輔)、デイトレーダー…スティーブ・ブシェミ(尾花かんじ)、 他

ディセプティコン(吹替版声優):メガトロン…フランク・ウェルカー(中村浩太郎)、バリケード…ジェス・ハーネル(北川勝博)、ニトロ・ゼウス…ジョン・ディマジオ、スティーブン・バー(木村雅史)、モホーク…レノ・ウィルソン(佐藤せつじ)、オンスロート…ジョン・ディマジオ(乃村健次)、バーサーカー…スティーブン・バー(山岸治雄) 他

想像主クインテッサ…ジーマ・チャン(木下紗華)


 〈いつものマイケル・ベイ印な映画〉


 マイケル・ベイ監督&マーク・ウォールバーグ主演による人気アクションシリーズの第5弾。地球の危機を救うため、金属生命体“トランスフォーマー”にまつわる謎を解こうとする人々の姿を描く。


 オプティマス・プライムが去り、人類とトランスフォーマーの全面戦争が避けられなくなった。そんななか地球を救う鍵は、何千年もの間、秘密にされてきたトランスフォーマーの存在だった。迫りくる危機を救えるのは、発明家ケイド・イェーガー(マーク・ウォールバーグ)、オプティマス無き後にオートボットのリーダーとなったバンブルビー、英国貴族の謎めいた老人(アンソニー・ホプキンス)、そしてオックスフォード大学の女教授(ローラ・ハドック)だった。この思いも寄らぬ4人が、変化を起こすために立ち上がる…。


 毎度おなじみマイケル・ベイ印の大味映画でござんす(笑)。主演が交代した前作から繋がっているはずなのだが、内容覚えてなかった。でも、そんなのどうでもよかった(笑)。


 で、今度はアーサー王伝説まで引っ張り出しているのだが、最終的にはそれもどうでもよくなってる。結局、マイケル・ベイの映画って、いつもこうなんだよなー、本当に雑。クインテッサが仕掛けたオプティマス・プライムへの催眠術による洗脳が、バンブルビーのたった一言の言葉で解けてしまうのも、呆気なさ過ぎるし、ノリだけで突っ走る展開にはいい加減飽きてきた。一応、スピンオフ的なものを含め、続編のシナリオは14作(!)もあるようだが、そろそろ監督を代えるか何かして、方向転換を図らないと、コケてしまうことにもなりかねないと思うのだが。


私の評価…☆☆★

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2017年9月18日 (月)

怪盗グルーのミニオン大脱走

怪盗グルーのミニオン大脱走
劇場:シネプレックス小倉
監督:カイル・バルダ、ピエール・コフィン
脚本:シンコ・ポール、ケン・ダウリオ
製作:クリス・メレダンドリ、ジャネット・ヒーリー
製作総指揮:クリス・ルノー
音楽:ヘイター・ペレイラ
主題歌:ファレル・ウィリアムス「イエロー・ライト」
声の出演(吹替版声優)グルー/ドルー:スティーヴ・カレル…(笑福亭鶴瓶/生瀬勝久)、ルーシー…クリステン・ウィグ(中島美嘉)、アグネス…ネヴ・シャレル(芦田愛菜)、マーゴ…ミランダ・コスグローヴ(須藤祐実)、イディス…デイナ・ゲイアー(矢島晶子)、グルーの母…ジュリー・アンドリュース(京田尚子)、バルタザール・ブラット…トレイ・パーカー(松山ケンイチ)、ヴァレリー…ジェニー・スレイト(いとうあさこ)、サイラス・ラムズボトム/フリッツ…スティーヴ・クーガン(坂口芳貞/山寺宏一)、クライヴ…アンディ・ナイマン(宮野真守)、ニコ…エイドリアン・シスカトー(福山潤)、ミニオンズ…ピエール・コフィン 他


 〈このシリーズは、そろそろ限界か〉


 ちょっと意地悪な怪盗グルーとバナナが大好物の謎の生命体ミニオンたちが繰り広げる騒動を描く人気シリーズの第3弾。


 悪党バルザタール・ブラットを逃したことを咎められ、グルーは妻のルーシーともども反悪党同盟をクビになってしまった。家族になった三姉妹にも心配される中、見知らぬ男がグルーのもとを訪ねてきて、グルーに双子の兄ドルーがいることを告げる。驚いたグルーは一路ドルーの屋敷へ。初めて対面したドルーは、金色の髪をなびかせる社交的なお金持ちで、グルーとは真逆の人間だった。一方、悪事から身を引きすっかり安定志向になったグルーに呆れたミニオンたちは、新たなボスを探そうとするが…。


 邦題の副題は、恐らく日本では主役のグルーよりミニオンの方が子供ウケして人気があるからだろうが、この内容では些か難がある。というのも今回は、グルーと双子の兄弟の話が軸であり、ミニオンは殆ど蚊帳の外。勿論、コイツらは画面を賑やかすだけでも面白いのだが、アニメーションとしてはストーリーに意外性がなく、今一つ盛り上がりに欠ける。悪者バルタザールとのたた戦いも中途半端だし、いろんなものを詰め込んだはいいのだが、その全てがとっちらかったような印象である。


 まぁ、酷評するほど悪くはないが、同時期に公開されている「カーズ/クロスロード」に比べれば、出来の差は歴然。軸となる話にもう一捻りあれば、少しは面白味が増したかも。


私の評価…☆☆★

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2017年9月16日 (土)

東京喰種 トーキョーグール

東京喰種 トーキョーグール
東京喰種 トーキョーグール
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:萩原健太郎
脚本:楠野一郎
原作:石田スイ「東京喰種 トーキョーグール」
製作:大角正
音楽:ドン・デイヴィス
主題歌:illion「BANKA」
出演:窪田正孝、清水富美加、鈴木伸之、桜田ひより、蒼井優、大泉洋、村井國夫、小笠原海、白石隼也、相田翔子、柳俊太郎、坂東巳之助、佐々木希、浜野謙太、古畑星夏、前野朋哉、ダンカン、岩松了 他


  〈昨今のマンガ実写化映画の中では良くできている〉


 アニメや舞台、ゲームにもなった石田スイ原作の人気コミックを、原作者達ての希望により窪田正孝主演で映画化したダークファンタジー。喰種(グール)と呼ばれる正体不明の怪物と人間たちの戦いが、喰種となってしまった青年を軸に描かれる。


 人の姿をしながらも、水とコーヒー以外で摂取できるのは人体のみという正体不明の怪人“喰種(グール)”が人間と同じように暮らしている東京。ごく普通の内気な大学生のカネキ(窪田正孝)は、ある日、事故で重傷を負い、事故のとき一緒にいた喰種の少女・リゼ(蒼井優)の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。自分が喰種化したことで苦悩するカネキは、以前から通い詰めていた喫茶店あんていくで働き始める。あんていくは喰種が集まる店で、そこで出会ったアルバイトの女子高生・トーカ(清水富美加)も喰種だった。トーカはぶっきらぼうな態度を取りつつもカネキを助ける存在となっていき、カネキは喰種たちのことを深く知るにつれ、大切な仲間や友人とどう向き合うか葛藤する。そんななか、喰種を駆逐しようとする人間側の組織CCGの捜査官・亜門(鈴木伸之)と真戸(大泉洋)が現れ、人間と喰種の戦いが激化していく…。


 最近の邦画はアニメやコミックの実写作品が多く、作られてはイメージの違いから酷評されるパターンが多いのだが、これはよく実写化できている方である。


 原作の1~3巻、つまりTVアニメ版で評判良かった第1期をダイジェストで観ている感覚。アニメ版もそうだったが、実写版も相当グロい(特に蒼井優演じる喰種=リゼは原作以上に怖い)ので、苦手な人には薦めないが、設定やストーリーはほぼ原作どおりなので、これなら原作ファンも納得の出来なのではないか。唯一、残念な点は人間側の亜門が使う武器(クインケ)が、実写化すると巨大なバーベキュー串みたいで、めちゃカッコ悪い(笑)。


 原作は続いているから続編も作ってほしいのだが、そうなるとヒロインのトーカちゃん役は変えざるを得ないだろうな… せっかく彼女のキャリアの中ではピカ一と思える、良い芝居をしてるのにネ。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年9月15日 (金)

ザ・マミー/呪われた砂漠の女王

ザ・マミー/呪われた砂漠の女王
ザ・マミー/呪われた砂漠の女王
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:アレックス・カーツマン
脚本:デヴィッド・コープ 他
原案:カール・フロイント「ミイラ再生」
製作:アレックス・カーツマン 他
製作総指揮:ジェブ・ブロディ、ロベルト・オーチー
音楽:ブライアン・タイラー
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):トム・クルーズ(森川智之)、アナベル・ウォーリス(沢城みゆき)、ソフィア・ブテラ(ベッキー)、ジェイク・ジョンソン(中村悠一)、コートニー・B・ヴァンス(高岡瓶々)、ラッセル・クロウ(山地和弘)、マーワン・ケンザリ(鈴木達央) 他


  〈何で「ハムナプトラ」みたいにしなかったのか〉


 現代に蘇った古代エジプトの王女による恐ろしい復讐劇を描く、トム・クルーズ主演のアクション・アドベンチャー。1932年に公開された映画「ミイラ再生」をリブートした作品であり、ユニバーサル映画の古典ホラーをリブートした、ダーク・ユニバースの第1作目となる作品でもある。


 中東の戦闘地帯で、古代エジプトの文字が刻まれた石棺が発見された。発掘に立ち会った米軍関係者のニック(トム・クルーズ)、考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)らが調査のため、石棺をイギリスに輸送する途中でアクシデントが発生。ジェニーは辛うじて脱出したものの、輸送機はニックたちを乗せたままロンドン郊外に墜落。石棺は行方不明となってしまう。やがて石棺の中から、全ての人間への憎悪を募らせた王女アマネットが目覚める。その想像を絶する復讐が幕を開け、世界は恐怖のどん底に突き落とされてゆく…。


 つまらなくはないが、特別面白いというわけでも無し。同じ「ミイラ再生」のリブート企画なら「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」(1999年)の方が数倍面白かった。単体でのリブートならまだ良かったのかも知れないが、“ダーク・ユニバース”という、他のユニバーサル映画の古典ホラーのリブート企画とクロスオーバーさせたのが、完全に裏目に出た形である。本来は2014年に公開されたルーク・エヴァンス主演の「ドラキュラZERO」が“ダーク・ユニバース”の第1作になるはずだったらしいのだが、配給元の意向で変更された。「ドラキュラZERO」は興行的にも評価もそこそこ良い成績だったので、そこからして間違った選択だったのかもしれない。


 尚且つこのクロスオーバー映画共通の登場人物として、ラッセル・クロウが演じるジキル博士が、“マーベル・シネマティック・ユニバース”に於けるニック・フューリーのような役割で出てくるのだが、このキャラのお陰で、本来悪役のはずのアマネットの影が薄くなり、現代に蘇っても復讐する意味を失ってしまっているのもダメな点である。ジキルがハイドに変身する場面もあるが、体調が悪いラッセル・クロウにしか見えんかった(笑)。


 因みに、第2弾は「フランケンシュタインの花嫁」のリブート版になる予定。フランケンシュタインは先にアナウンスされている通り、ハビエル・バルデムが演じるが、花嫁=女モンスターは誰が演じるのか? 公開予定が2年後というのは、間隔が空きすぎているような気がするが、構想を練り直さないと、この企画自体が失敗に終わるような感じがする。


私の評価…☆☆☆

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2017年9月10日 (日)

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい
劇場:シネプレックス小倉
監督:月川翔
脚本:吉田智子
原作:住野よる「君の膵臓をたべたい」
製作:神戸明
製作総指揮:山内章弘、上田太地
音楽:松谷卓、伊藤ゴロー
主題歌:Mr.Children「himawari」
出演:浜辺美波、北村匠海(DISH//)、大友花恋、矢本悠馬、桜田通、森下大地、上地雄輔、長野里美、北川景子、小栗旬 他


  〈30代以上のオッサン向け〉


 “泣ける小説”として人気を博した住野よるのベストセラー小説を映画化。膵臓の病を患う少女と、彼女の言葉を胸に後に教師となる少年の物語がつづられる。


 高校時代のクラスメイト・山内桜良(浜辺美波)の言葉をきっかけに母校の教師となった僕(小栗旬)は、教え子の栗山(森下大地)と話すうちに、彼女と過ごした数ヶ月を思い出していく…。重い膵臓の病を患う桜良が密かに綴っていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、僕(北村匠海)と桜良は次第に一緒に過ごすようになった。だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々は、やがて終わりを告げる。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた桜良の親友・恭子(北川景子)もまた、僕と同様に桜良と過ごした日々を思い出していた。そして、ある事をきっかけに、僕と恭子は桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る…。


 タイトルだけ聞くと、なにやらホラーなテイストが漂う映画なのかなと思ってしまうが、これは本編中でも語られるように、昔の人は体を悪くすると、肝臓なら肝臓、膵臓なら膵臓と、患部と同じ部位の肉を食べたという話からで、決してカニバリズムだとかそういうものではない。まぁ、古典的な難病ものの映画なのだが、自分では抗えない運命に葛藤して、生きることの意味を問うという青春映画でもある。


 全編通してちょっとノスタルジックな雰囲気もあるので、若い世代よりも30代以上のオッサンが泣ける映画なのかなぁ。このタイトルになる言葉も、ヒロインが亡くなってから、あることがきっかけで見つかる、ヒロインが“君”宛に書いた手紙の中の言葉であり、ここに全文を書き出せば長くなって、ネタバレにもなるので書かないが、大人になった“君”がこの言葉を初めて目にした時、気付いていなかったお互いがどれだけ信頼し尊敬していたか、その想いの深さが痛いほど心にしみるのである。


 小栗旬が演じる役が、ラストシーンまで名前を明かさないので、男性ならその“君”に感情移入が容易にできるのだが、一つ間違えれば単なる変わり者に見られかねないヒロインに、共感できない部分が見受けられたり(でも浜辺美波は可愛いから許す 笑)、原作にはない大人になってからのオリジナル部分に若干ご都合主義が入り交じっているのはマイナス評価。でもまぁ、2人の若手俳優を売り出すには成功したとみてよかろう。


私の評価…☆☆☆★

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2017年9月 9日 (土)

魔法少女リリカルなのは Reflection

魔法少女リリカルなのは Reflection
魔法少女リリカルなのは Reflection
劇場:MOVIX京都
監督:浜名孝行
原作・脚本:都築真紀
音楽:中條美沙
主題歌:水樹奈々「Destiny's Prelude」
挿入歌:水樹奈々「Invisible Heat」 高町なのは(CV:田村ゆかり)「真夏のHoney Days」
声の出演:高町なのは/シュテル…田村ゆかり、フェイト・T・ハラオウン/レヴィ…水樹奈々、八神はやて/ディアーチェ…植田佳奈、アミティエ・フローリアン…戸松遥、キリエ・フローリアン…佐藤聡美、イリス…日笠陽子、シグナム…清水香里、ヴィータ…真田アサミ、シャマル…柚木涼香、サフィーラ…一条和夫、リインフォースⅡ…ゆかな、アリサ・バニングス…釘宮理恵、月村すずか…清水愛、リンディ・ハラオウン…久川綾、アルフ…桑谷夏子、クロノ・ハラオウン…高橋美佳子、エイミィ・リミエッタ…松岡由貴、ユーノ・スクライア…水橋かおり、ユーリ、レイジングハート…Donna Burke、バルディッシュ…Kevin J England、レヴァンティン/グラーフアイゼン…Tetsuya Kakihara 他


 〈総合的な評価は後編を観てから〉


 不思議な力を手に入れ、魔法少女となった小学生の活躍を描く人気シリーズの劇場版第3弾。前2作はそれぞれTVアニメ版の第1期と第2期のストーリーを再構築したものだったが、今作は2011年12月に発売されたPlayStation Portable用ソフト「魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE -THE GEARS OF DESTINY-」の内容に準じたストーリーになっている。


 荒廃によって静かに滅び行く惑星エルトリア。死にゆく土地に残ったのは、“惑星再生”を夢見て研究を続けるフローリアン一家。研究者の夫妻の下には、2人の娘、アミティエとキリエがいた。しかし、父親のグランツ・フローリアンが病に倒れ、惑星再生の夢が潰える。“遥か遠い異世界”に父の救済と惑星再生の希望を求めるキリエ。そんな妹を姉・アミティエは制止するが、キリエはそれを振り切って、幼馴染みのイリスと共に遥か遠い異世界への旅に出る。行き先は“地球”と呼ばれる星。惑星再生の夢を叶える“鍵”探索のために極東地区の小さな島国・日本に辿り着いたキリエとイリスは、3人の少女たちと出会う。その3人とは、高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやて。その出会いは、二つの世界と二つの惑星の命運を賭けた戦いへと繋がってゆく…。


 前2作と比べ、製作スタッフの一部、特に監督と作画担当が変わってしまったために、画は少々違和感があるものになってしまったが、戦闘シーンの流麗さは健在。ただ、前述のように今作は、TVアニメ版との繋がりはあるものの、オリジナルストーリーのゲームソフトからシナリオを書き起こしているため、一見さんお断り感が強く、最低でも劇場版2作を観ておかないと、展開についていけず、おいてけぼりにされることは必至である。


 更に、“さあ、これから盛り上がっていこう!”というときに、いきなりブッた切られて終わってしまう。そう、今作は前後編に分けて作られており、後編「~Detonation」の公開は約1年後の予定とか。これはもう、ファンでなくとも悶々としてしまうではないか。


 それと、前作の評でも書いたが、このシリーズはパンフレットの値段が高過ぎ(今作も1500円)。確かに版がデカいし、88ページの大容量なのだが、舞台公演のパンフレットじゃなんだから…。もう少し良心的な価格にしてもらいたいところである。


私の評価…☆☆☆★

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2017年9月 8日 (金)

心が叫びたがってるんだ。

心が叫びたがってるんだ。
心が叫びたがってるんだ。
心が叫びたがってるんだ。
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:熊澤尚人
脚本:まなべゆきこ
原作:超平和バスターズ「心が叫びたがってるんだ。」
製作:小川晋一、藤島ジュリーK. 他
音楽:横山克
野球指導:角盈男
出演:中島健人、芳根京子、石井杏奈、寛一郎、水瀬いのり、荒川良々、大塚寧々 他


  〈ちょっぴりビターな青春物語〉


 2015年に公開され、大ヒットを記録した劇場版オリジナルアニメを実写映画化した青春ドラマ。


 人と本音で向き合うことが苦手な高校3年生の坂上拓実(中島健人)は、ある日、担任教諭から地域ふれあい交流会の実行委員に任命され戸惑う。そして、クラスメイトから変わっていると思われている成瀬順(芳根京子)も一緒に任命される。彼女は幼い頃、何気なく口にした言葉によって家族がバラバラになったことから、今でも何か喋ろうとすると腹痛が起きるため、他者とコミュニケーションを取るときは筆談していた。ほか、クラスメイトの仁藤菜月(石井杏奈)と田崎大樹(寛一郎)を加え、4人が実行委員に。これまで接点のなかった4人だったが、それぞれ心に傷を抱えていた。担任の提案で交流会の出し物はミュージカルを上演することになり、順と交流するうちに彼女の秘密を知った拓実は、歌なら大丈夫かもしれないと促す。順は、心に閉じ込めてきた思いを歌に乗せて伝えようと決心するが…。


 設定変更や描写の違いが若干あるものの、アニメ版をほぼ忠実に実写化している。アニメはそれ自体がファンタジーなので許される描写も、実写となると多少リアリティーを持たせないと違和感があるので、“卵の妖精”を“卵の御守”に変えたりするなど、実写として違和感がないように、且つ最小限の脚色にとどめている。


 役者も若手実力派揃い。実行委員の4人、中でも特に失語症の順役を演じる芳根京子が素晴らしい。アニメの実写化というと、どうしてもキャラをある程度、アニメ版に寄せるような役作りをしてしまいがちなのだが、彼女はアニメ版を意識しつつ、全く別方向からのアプローチで役作りをしたらしく、これが功を奏したのか、一つ間違えればリアリティーを失ってしまうような難しい役を見事に演じきっている。ただ、アニメ版がそうだったように、本来なら成瀬順は主役のはずなのだ。物語の発端から全てのエピソードが順を起点にしているので、順以外は主役にはなり得ない。恐らく、ジャニーズ事務所が制作にまで関わっているため、中島健人の名前が一番手に挙がっているのだろうが、拓実は描写が深く描かれていないので、拓実=主役という形にはどうしても見えない。作品自体の出来は良いのに、そこのところだけはどうにかならなかったのかと思うと、非常に残念である。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年9月 6日 (水)

カーズ/クロスロード

カーズ/クロスロード
監督:ブライアン・フィー
脚本:ロバート・L・ベアード 他
製作:ケヴィン・レハー
製作総指揮:ジョン・ラセター
音楽:ランディ・ニューマン
日本版エンドソング:奥田民生「エンジン」
声の出演(吹替版声優):ライトニング・マックィーン…オーウェン・ウィルソン(土田大)、クルーズ・ラミレス…クリステラ・アロンゾ(松岡茉優)、スモーキー…クリス・クーパー(有本欽隆)、スターリング…ネイサン・フィリオン(大川透)、メーター…ラリー・ザ・ケーブルガイ(山口智充)、ジャクソン・ストーム…アーミー・ハマー(藤森慎吾<オリエンタルラジオ>)、ダスティー・ラスティーズ…レイ・マグリウォッチ(加藤満)、ルイジ…トニー・シャルーブ(パンツェッタ・ジローラモ)、サリー・カレラ…ボニー・ハント(戸田恵子)、ナタリー・サートゥン…ケリー・ワシントン(園崎未恵)、ボブ・カトラス…ボブ・コスタス(赤坂泰彦)、ダレル・カートリップ…ダレル・ウォルトリップ(福澤朗)、マック…ジョン・ラッツェンバーガー(立木文彦)、ドック・ハドソン…ポール・ニューマン(※アーカイブ音声)(浦山迅) 他


 〈誰もが避けて通れない“人生の岐路”〉


 ユニークな車たちの世界を描く、ディズニー/ピクサーによる人気シリーズの第3弾。No.1レーサーとしてレースの世界を牽引してきたスポーツカー、ライトニング・マックィーンがレース中のクラッシュで自信を喪失。だが、新たな相棒クルーズと出会い、再生していく姿が描かれる。


 これまで華々しく第一線で走り続けてきたスポーツカー、ライトニング・マックィーンもベテランとなり、最新型のレーサーに勝てない時代遅れのレーサーとなっていた。そんな状況に焦ったマックィーンはレース中に無理をして大きなクラッシュ事故を起こしてしまう。世間からも見放され、自信を喪失したマックィーンの脳裏には“引退”の2文字が浮かんでいた。夢の続きか、新たな道か。マックィーンは、“人生の岐路=クロスロード”に立たされ、運命の決断を迫られる…。


 前作までとは異なり、ぐっと大人向けにシフトした。原題には無いが、邦題でつけられたサブタイトルの“クロスロード”とは人生の岐路との意味を持つ。


 過去の栄光や体力の低下、それによる世代交代と、文字通り人生の岐路に立たされるマックイーン。果たして彼はどのような道を選ぶのか。新たな相棒ラミレスと、嘗ての仲間たちの助けで再生していく姿は、30代以上の親世代には感動や共感を呼ぶだろうが、恐らく小学校低学年以下の子供たちには、まだ理解できないのではないか。


 とはいえ、マックイーンと新相棒ラミレスの掛け合いは楽しく、レース場面の迫力はまるで実写かと思えるほど美麗で、見応えがある。今回僕は吹替版で観たのだが、このラミレスの声を演じた松岡茉優が抜群に良い。元々この人は、最近の若手女優の中ではかなり演技力のある人だなぁと思っていたが、アニメーションの声優としての仕事は「ポケモン・ザ・ムービー」(2016年版)、「映画 聲の形」に続き3作目ということで、ドラマ出演にプラスしてこういった声の仕事も増えていくのではないかと思った。


私の評価…☆☆☆★

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