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2017年12月

2017年12月31日 (日)

2017年に鑑賞した映画のマイ・ベスト

 やっと書くペースが追いつき、安堵の大晦日(笑)。一時は2か月分ぐらい間隔が開いていたのが、よく追いついたなぁという感じである。まぁ、スマホでの編集に慣れたということもあるだろうけど。


 今年は昨日までに107本の映画を観ている。で、昨年と同じパターンで昨年12月下旬から今年の11月末迄に公開された映画で良かった映画を洋・邦3本挙げてみた。


 まず、邦画で良かった3本はアニメの「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」、実写では「22年目の告白」、「三度目の殺人」を挙げておく。はっきり言って、今年自分が観た邦画は、大ヒット映画が続出した昨年と違って、突出して良いなと思うものが少なかった。「名探偵コナン」は、最近のシリーズとしてはかなり面白かったが、後の2本は、苦しみ紛れの選出(笑)。


 続いて洋画では、「美女と野獣」、「ダンケルク」、そして「SING/シング」を、挙げておこう。「美女と野獣」そして「SING/シング」は、僕自身がミュージカル好きなので、今年公開された中ではお気に入りの映画。楽曲もさることながら、ストーリーや画面の構成が素晴らしい。「SING/シング」は既に続編製作(2020年公開予定 まだまだ先ですな)が決まっているので楽しみである。「ダンケルク」は、デジタルやCG嫌いのクリストファー・ノーラン監督の本領が発揮された傑作。“本物”の迫力に、圧倒されっぱなしだった。


 さて、来年もまたアメコミものの映画が多く公開される感じである。直近では3月1日公開予定の「ブラックパンサー」があるし、4月公開予定の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」も観たい映画である。ミュージカル好きとしては、2月16日公開でヒュー・ジャックマン主演の「グレイテスト・ショーマン」があるし、その他にも「オーシャンズ11」を、メンバーを全員女性に変えてリブートした「オーシャンズ8」(2018年予定)や、若き日のハン・ソロを描く「スター・ウォーズ」のスピンオフ「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」(6月29日公開予定)など、洋画は観たい映画が目白押しだ。邦画は、現在出ているチラシ等の中ではアニメ「名探偵コナン ゼロの執行人」(4月13日公開予定)の最新作と「劇場版 マクロスΔ(デルタ)」(2月9日公開予定)、実写では沢尻エリカと松坂桃李共演の「不能犯」(2月1日公開予定)かな。


 ブログも書くペースが追いついたので、暫くはゆったりと進めようかなっと! 来年もよろしくお願いします。

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2017年12月30日 (土)

彼女が目覚めるその日まで

彼女が目覚めるその日まで
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:ジェラルド・バレット
原作:スザンナ・キャラハン「脳に棲む魔物」
製作:AJ・ディクス、シャーリーズ・セロン 他
製作総指揮:リサ・ウォロフスキー、ダニエル・ハモンド
音楽:ジョン・パエザーノ
出演:クロエ・グレース・モレッツ、トーマス・マン、キャリー=アン・モス、リチャード・アーミティッジ、ジェニー・スレイト、タイラー・ペリー、アレックス・ザハラ、ジェン・マクレーン=アンガス、ケン・トレンブレット、ナヴィド・ネガーバン、ロバート・モロニー、アガム・ダーシ、ジャネット・キダー、ヴィンセント・ゲイル 他


  〈諦めずに病と闘った信念とその奇跡〉


 ある日突然、感情がコントロールできなくなる原因不明の病に侵された若き新聞記者が、両親と恋人の支えによって人生を取り戻していくさまを描く、クロエ・グレース・モレッツ主演の人間ドラマ。原作は、2009年に抗NMDA受容体脳炎に侵されたニューヨーク・ポスト紙の記者スザンナ・キャラハンが自らの闘病を綴ったノンフィクション。


 ニューヨーク・ポスト紙に勤める21歳の若手記者スザンナ・キャハラン(クロエ・グレース・モレッツ)は、いつか一面を飾るとの夢を掲げ仕事に励んでいる。プライベート面でもミュージシャンの恋人スティーヴン(トーマス・マン)との交際を始め、公私ともに順調だった。しかし物忘れが酷くなり、大切な取材で大失態を犯す始末。さらに幻覚や幻聴に悩まされるため不眠に陥り、全身が痙攣する激しい発作を起こすまでに。それでも検査で異常は見つからず、日に日に混乱し会話もできなくなったスザンナを精神病院へ転院させるよう勧める医師たち。スザンナの瞳の奥の叫びを感じていた両親とスティーヴンは決して諦めずに彼女を支える…。


 今年最後の映画鑑賞(と、いうことでこの“感想文ブログ”もやっと追いついた!)である。今年、映画館で鑑賞した映画は107本。昨年より1本少ないが、別に記録を作りたかったわけではないので、3桁になった時点で満足である。そんな今年最後の映画鑑賞は、自分が今、若手の中で最も好きな女優の主演作で締めてみた。


 本作は、「エクソシスト」のモデルとなった少年も典型的な症例を持っていたという病に苛まれ、自分を失っていく主人公をクロエ・グレース・モレッツが熱演した、衝撃と感動の注目作である。


 偶然に同日公開となった邦画「8年越しの花嫁」も、本作と同じ「抗NMDA受容体脳炎」という、2007年に正式に名付けられた奇病が描かれているのだが、あちらが所謂“お涙頂戴”ものの美談になっているのに対し、本作はモデルとなった記者本人が、同じ病を患っている患者への道標となるべく書き起こした小説が基になっている。この病気が認定されるまでは、「エクソシスト病」だとか精神疾患、果ては“悪魔が取り憑いた”とまで思われていたものなので、特に病気か何かも分からない前半は、常に“死”を予感させる怖い映画になっている。


 主演のクロエ・グレース・モレッツが本当に素晴らしい。病に蝕まれていくことで、次第に幻聴や幻覚に怯え、感情がコントロールできなくなり最終的には人格が崩壊したように見えるという、彼女のキャリアの中でも恐らく最高難度の役を、渾身の姿で演じきっている。狂気に苦しむ彼女の演技は、観ているこちらまで辛さが伝わってくるのである。最後まで回復を信じて支え続ける両親役のリチャード・アーミティッジ(「ホビット」シリーズ)とキャリー=アン・モス(「マトリックス」シリーズ)も良い。


 医療や死生観の考え方がかなりドライなのには驚いたが、これも日本とアメリカとの考え方の差なんだろうな、と思った。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月29日 (金)

オリエント急行殺人事件(2017年)

オリエント急行殺人事件(2017年)
劇場:MOVIX京都
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン
原作:アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」
製作:リドリー・スコット、ケネス・ブラナー 他
音楽:パトリック・ドイル
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ケネス・ブラナー(草刈正雄)、ペネロペ・クルス(高橋理恵子)、ウィレム・デフォー(家中宏)、ジュディ・デンチ(山村紅葉)、ジョニー・デップ(平田広明)、ジョシュ・ギャッド(石上裕一)、デレク・ジャコビ(小田桐一)、レスリー・オドム・Jr(綱島郷太郎)、ミシェル・ファイファー(駒塚由衣)、デイジー・リドリー(永宝千晶)、トム・ベイトマン(中村悠一)、オリヴィア・コールマン(米丸歩)、ルーシー・ボイントン(清水理沙)、マーワン・ケンザリ(玉木雅士)、マヌエル・ガルシア=ルルフォ(中村章吾)、セルゲイ・ポルーニン(岩川拓吾)、ミランダ・レーゾン 他


  〈旧作同様、豪華絢爛なキャストで魅せる〉


 “ミステリーの女王”と呼ばれるアガサ・クリスティーの人気小説をベースにしたサスペンス。寝台列車オリエント急行で起きた殺人事件を巡って、名探偵ポアロが事件解決に挑む姿を描く。


 ヨーロッパ各地を結ぶ豪華列車オリエント急行。この列車がトルコを発ってフランスへ向かった直後、客室で男が刺殺される事件が発生する。偶然、この列車に乗り合わせていた世界的名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、事件の真相に挑むことになるが…。


 有名な1974年版(イギリス映画/シドニー・ルメット監督)は、主演のアルバート・フィニーを始め、ショーン・コネリーやイングリット・バーグマン、ローレン・バコールなどオールスターキャストだったが、本作もキャストは豪華絢爛。なんてったって、被害者役がジョニー・デップなのだから贅沢である(1974年版もリチャード・ウィドマークだから贅沢というより他ない)。だが、作風は変えないといけないのか、やはり今回はミステリーよりもドラマ重視。俳優の顔も含め、なんといっても画が綺麗である。監督がシェイクスピア劇出身だけに、ちょっと舞台演出のような場面もあるが、密室劇だけでなく列車の外でのアクション場面も散りばめられており、また乗客同士の関係などが細かく且つ簡潔に描かれていて、原作ファンには勿論、未読者にも分かりやすいと思うし、楽しめる。


 因みに、20世紀FOXは既に続編製作に着手していて、本作の監督・脚本コンビで次回作が作られるとのこと。ラストのセリフに注目! なるほど、次はアレになるみたいですな。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月27日 (水)

パーティで女の子に話しかけるには

パーティで女の子に話しかけるには
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:ジョン・キャメロン・ミッチェル
共同脚本:フィリッパ・ゴズレット
原作:ニール・ゲイマン「HOW TO TALK TO GIRLS AT PARTIES」
製作:ハワード・ガートラー、イアン・カニング
音楽:ニコ・ミューリー、ジェイミー・スチュワート
出演:エル・ファニング、アレックス・シャープ、ニコール・キッドマン、ルース・ウィルソン、マット・ルーカス 他


  〈独特な世界観のSF青春(?)映画〉


 「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督による異色青春ラブストーリー。1977年のロンドンを舞台に、内気な少年と宇宙人の美少女との48時間の物語がつづられる。


 1977年のロンドン。パンクなのに内気な少年エン(アレックス・シャープ)は、偶然パーティにもぐりこみ、反抗的な瞳が美しい少女ザン(エル・ファニング)と出会う。エンが大好きなセックス・ピストルズやパンク・ファッションの話に共感してくれるザンに、エンはたちまち恋に落ちる。しかし、彼女はあと48時間で遠い惑星に帰らなければならない。ふたりは大人たちが決めたルールに反発し、危険で大胆な逃避行に出る…。


 これまた、ワケわからん映画。独特な世界観だからなのかもしれないが… 万人ウケはしないだろうな。1970年代後半のパンクロックが沢山流れるので、そういうのにハマっていた人なら楽しめるかも。或いは、まるで子供と大人が同居しているような、とにかく天使のように可愛いエルたんを観たいという人にもどうぞ(*´∀`)つ


 ゲロチューやトマトチューも印象的。エルたんだったらそれされても許せます(笑)。でも、終始テンションが変わらない映画なので、パンクロックに興味のない人は睡魔が襲ってくるかも。


私の評価…☆☆★

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2017年12月26日 (火)

シネマ・アンシャンテ 「ベルサイユのばら」(1979年)

シネマ・アンシャンテ 「ベルサイユのばら」(1979年)
劇場:京都シネマ
監督・脚本:ジャック・ドゥミ
共同脚本:パトリシア・ルイジアナ・ナップ
原作:池田理代子「ベルサイユのばら」
製作:山本又一朗
製作総指揮:アニエス・ヴァルダ
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:カトリオーナ・マッコール、パッツィ・ケンジット(オスカルの幼年時代)、バリー・ストークス、クリスティーネ・ベーム、ジョナス・ベリシュトルーム、マーティン・ポッター、ランベール・ウィルソン 他


  〈フランス革命の捉え方の違い〉


 昭和47年に「週刊マーガレット」に連載された、フランス革命前から革命前期を舞台に、男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットらの人生を描く、史実を基にしたフィクション作品を、海外で実写映画化。スポンサーとして資生堂がタイアップしている。フランス政府の協力によりヴェルサイユ宮殿での撮影が特別に許可された。


 1775年、ルイ15世治政下のフランス。代々国王一家の警護にあたるジャルジェ将軍家に一人の女の子が生まれた。しかし女ばかりの一家の将来を案じる将軍は、その子にオスカル(パッツィ・ケンジット=幼年時代)という男名を付け、軍人として育て上げる決心をした。遊び相手も男の子がよいと、アンドレを呼びよせた。時あたかもヨーロッパを二分していたフランスのブルボン家とオーストリアのハプスブルグ家との間で和解の気運が高まっていた。オーストリアの皇女マリー・アントワネット(クリスティーネ・ベーム)とフランス皇太子の結婚は、ヨーロッパの平和を願う人々に歓迎された。こうしてアントワネットはベルサイユ宮殿に移り住み、数年後ルイ16世の王妃として宮廷に君臨することになった。立派な軍人に成長したオスカル(カトリオーナ・マッコール)は近衛隊に配属され、幼なじみのアンドレ(バリー・ストークス)もオスカルを守るべく、王宮の厩番の仕事を与えられた。ルイ16世の平凡な人柄に反し、遊び好きのアントワネットは芝居や服装にと流行を追い求め、宮廷の財政は逼迫していく。そんな中、オスカルはアントワネットの浮気の相手、スウェーデンの貴族フェルゼン(ジョナス・ベリシュトルーム)に恋心を抱いた。男として育った彼女に女の性が目覚めようとしていた。同時に彼女は、平民のアンドレからパリの街の貧しさについて教えられる。オスカルを慕うアンドレは、彼女に革命運動に参加するように求める。フェルゼンはアメリカに逃れ、彼女はアンドレに対する愛の芽生え、民衆の苦しい生活への同情と、王妃への忠誠心の間で悩んだ。アントワネットの濫費も手伝って、国の財政は破綻しはじめ、とうとう民衆は立ち上がった。そして、オスカルは宮廷の警護へ、アンドレは革命の行進へと二人は別れた…。


 はっきり言って、なんじゃ、こりゃ!? な映画(笑)。どういった経緯で作られたのか全くわからんのだが、作品は全然ベルばらっぽくもドゥミっぽくもないし、けど音楽はルグランっぽい。本国と日本とでのフランス革命の捉え方の差なのかもしれないが、アニメ版と比べての印象も全く違う。オスカル役のカトリオーナ・マッコールは綺麗だったが、本作の後はルチオ・フルチ監督のB級ホラーに出ている以外、映画女優としては成功せず、TVドラマに活躍の場を移しているようだ。


 そして、単館系の京都シネマで「東宝」のロゴマークを見るのも珍しいのだが、これ製作に日テレが絡んでいて、プロデューサーがあの「太陽を盗んだ男」の山本又一朗なのである。さすが「太陽を~」で皇居前のゲリラ撮影を成功させたやり手の人。本作でも、撮影許可が本来は下りないはずのベルサイユ宮殿での撮影を成功させている。


 因みにこの映画、総製作費10億円に対して配給収入は9億3000万円と振るわなかった。まぁ、それでもその年の邦画配給収入7位であり、当時の映画業界の斜陽化をものがたる数字である。そんなわけで原作を知る人には珍品の一作(笑)。来年早々にデジタルリマスター版DVDが出るらしいので、興味のある人(いないか、そんな人… )はどうぞ。


私の評価…☆☆

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覆面系ノイズ

覆面系ノイズ
覆面系ノイズ
劇場:MOVIX京都
監督:三木康一郎
脚本:横田理恵
原作:福山リョウコ「覆面系ノイズ」
製作:岡田美穂 他
音楽:MAN WITH A MISSION
主題歌: in NO hurry to shout;「Close to me」
エンディングテーマ:MAN WITH A MISSION
出演:中条あやみ、志尊淳、小関裕太、真野恵里菜、杉野遥亮、磯村勇斗 他


  〈「NANA」の劣化版〉


 音楽が好きな高校生たちの交錯する恋模様を描いた、福山リョウコによる大ヒットコミックを中条あやみ主演で映画化したラブストーリー。


 歌うことが好きなニノ(中条あやみ)は、高2の春、転校先の学校で、幼い頃に出会ったユズ(志尊淳)と再会。ニノを思い曲を作り続けてきたユズは、思いがけない再会に戸惑いながら、彼女への思いを募らせていく。一方ニノは幼い頃に離れ離れになってしまったモモ(小関裕太)のことを思い続けており、歌っていればいつかモモに会えると信じ練習を重ねていた。ある日、ニノはオーディション会場でモモらしき人物を見かけるが、モモに気持ちを伝えることができない。そんな中、ユズが作曲・ギターを務めるバンドのヴォーカルが辞め、代わりにモモが参加することに。それぞれ本当の心を隠したまま、恋する気持ちが交差していく…。


 中条あやみや志尊淳、真野恵里菜といったキャストが良いが、同じ少女漫画原作の音楽映画「NANA」(2005年/監督:大谷健太郎 出演:中島美嘉、宮崎あおい)の二番煎じ感が強い。歌はアフレコっぽかったが、中条あやみ本人が歌っているのは間違いなく、上手いなと思った。真野恵里菜がまだ高校生役が似合っているのも、ちょっとビックリであった。26歳なのにブレザーの制服が似合うって… 可愛すぎです(笑)!


私の評価…☆☆

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2017年12月24日 (日)

鋼の錬金術師(実写映画)

鋼の錬金術師(実写映画)
鋼の錬金術師(実写映画)
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:曽利文彦
脚本:曽利文彦、宮本武史
原作:荒川弘
製作:葭原弓子
製作総指揮:濱名一哉
音楽:北里玲二、森悠也、高橋哲也、諸橋邦行
主題歌:MISIA「君のそばにいるよ」
出演:山田涼介、水石亜飛夢(アルフォンス・エルリックのモーション・キャプチャーと声)、本田翼、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子、本郷奏多、國村隼、石丸謙二郎、原田夏希、平田薫、内山信二、夏菜、大泉洋(特別出演)、横山芽生、佐藤隆太、小日向文世、松雪泰子 他


  〈思っていたより悪くない〉


 テレビアニメや劇場アニメにもなった荒川弘の人気コミックを、山田涼介主演で実写映画化したファンタジーアクション。


 幼くして錬金術の天才的な才能を見せるエド(山田涼介)は弟アルと共に、亡き母を生き返らせようと、“人体錬成”の理論にたどり着く。しかし錬成は失敗し、代価としてエドは左脚を、アルは身体全部を“持っていかれて”しまう。瀕死のエドはとっさに自身の右腕と引き替えにアルの魂を錬成し、近くにあった鎧に定着させる。時が経ち、右腕と左脚に鋼鉄の義肢を装着した身で国家錬金術師となったエドは、鎧の姿の弟アルを連れて、失った身体を取り戻す手がかりを探す旅を続ける。そんなエドを、人は“鋼の錬金術師”と呼ぶのだった…。


 公開前から西洋人の主要キャラを日本人が演じる事で、原作ファン等から猛烈な批判を浴びていたが、実際観た感じはそんなに悪くない。


 確かに、マスタング大佐が格好良すぎたり、アームストロング姉弟がいなかったり、ポスタービジュアルにはしっかりといたブラックハヤテ号(柴犬 原作の犬種とは違う気がする)が、本編ではいなかったりと、原作ファンからすれば違和感はある。ま、アームストロング弟は実写化したら単なる筋肉バカになるから、削られても仕方ないだろうけど(笑)。でも、長い原作の半分でも2時間で描き切るには、エピソードの取捨選択は必要で、その事を考えれば本作は、適切な処置がなされていると思う。


 ラストの切りどころも、ああするより他無かっただろうな、というオチである。CG丸出しのトカゲ(エンヴィーの本来の姿)というのもなんだかなと、あそこは本物を使っても良かった気もするのだが、生きていく最小限の姿で、地下に逃げ込んだ“ある物体”からエネルギーを吸収して、復活する設定があるので、続編があるとしたら、まずその辺を描くのだろう。本作は酷評されながらも、公開第1週はまずまずの興行収入だったが、2週目以降が散々な成績で、30億円に到達するかどうかは微妙である。ビジュアルだけでなく動くブラックハヤテ号も見たい(笑)ので、なんとかならないですかねぇ。


私の評価…☆☆☆

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2017年12月23日 (土)

ジャスティス・リーグ

ジャスティス・リーグ
ジャスティス・リーグ
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:ザック・スナイダー
脚本:クリス・テリオ、ジョス・ウェドン
原案:クリス・テリオ、ザック・スナイダー
原作:DCコミックス「ジャスティス・リーグ」
製作:チャールズ・ローヴェン、デボラ・スナイダー 他
製作総指揮:クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、ベン・アフレック 他
音楽:ダニー・エルフマン
主題歌:シグリッド「Everybody Knows」、ゲイリー・クラーク・ジュニア「カム・トゥゲザー」
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ベン・アフレック(小原雅人)、ヘンリー・カヴィル(星野貴紀)、ガル・ガドット(甲斐田裕子)、ジェイソン・モモア(安元洋貴)、エズラ・ミラー(細谷佳正)、レイ・フィッシャー(諏訪部順一)、エイミー・アダムス(中村千絵)、ジェレミー・アイアンズ(金尾哲夫)、ダイアン・レイン(塩田朋子)、コニー・ニールセン(榊原良子)、J・K・シモンズ(立川三貴)、キアラン・ハインズ(壤晴彦)、アンバー・ハード(田中理恵)、ジョー・モートン(楠見尚己)、ロビン・ライト、デヴィッド・シューリス、ジュリアン・ルイス・ジョーンズ、マイケル・マケルハットン(広瀬彰勇)、ホルト・マッキャラニー(河本邦弘) 他

カメオ出演…ビリー・クラダップ[フラッシュことバリー・アレンの父親](各務立基)、ジェシー・アイゼンバーグ[レックス・ルーサーJr.](神谷浩史)、ジョー・マンガニエロ[エンドロール後に登場するデスストローク](遠藤大智)、マーク・マクルーア[1978年の映画「スーパーマン」でジミー・オルセンを演じた。本作では警察官ベン・サドウスキー役で出演]


  〈タイプの違う2人の監督によるハイブリッド映画〉


 オンリーワンな能力をもった超人たちによるチーム“ジャスティス・リーグ”が、強大な力をもった敵に立ち向かっていく姿を描くSFアクション。


 命を犠牲にして地球を守ったスーパーマンの献身的な行動により、バットマン(ベン・アフレック)は人類への信頼を取り戻す。彼は新たな協力者ワンダーウーマン(ガル・ガドット)と共に孤独に戦うヒーローたちを見つけ出し、さらに強大な敵へと立ち向かう最強チームを結成するため行動を開始する。怪力で無愛想な海の王者アクアマン(ジェイソン・モモア)、地上最速の男フラッシュ(エズラ・ミラー)、そして全身が機械に覆われている謎の男サイボーグ(レイ・フィッシャー)という前代未聞のヒーローリーグを結成するも、地球を破滅させてしまうほどの新たな脅威はすぐそこまで迫っていた…。


 DCエクステンデッド・ユニバースは第1作の「マン・オブ・スティール」製作前からメインプロデューサーの死や、後継プロデューサーのセクハラ疑惑、本作に至っては監督の途中交代等受難続きなのだが、本作に関しては何とか無難に作り上げている感じである。まぁ、監督の途中交代は、ザック・スナイダーの娘さんが自殺したことによるショックが原因らしいので、仕方がない気もするのだが、4分の1ほど残っていた撮影を、「アベンジャーズ」のジョス・ウェドンが担当しているので、ビジュアル重視で結果的に上映時間が長尺になるザック・スナイダーと、ストーリー重視で上映時間も程々なジョス・ウェドンの長所と短所が混ざりあった、ハイブリッドな出来栄えになっている。


 ただ、初登場キャラの設定等は深く掘り下げられていないため、展開がやや荒くみえるのは残念。だが、それは逆に言うと一見さんでも、前作でスーパーマンが死んでいるということだけを頭に入れておけば、特に前作を観ていなくても話についていけるという事で、そこは良心的な(?)作りである。個人的には単独主演作のヒットで“ワンダーウーマン”ガル・ガドットの活躍場面が増えているのが嬉しいし、音楽がダニー・エルフマンなので、バットマンの登場場面では懐かしいティム・バートン版「バットマン」(1989年)のテーマ曲がかかるのも、ファンはニンマリできるだろう。エンドロール後のおまけ映像もかなり重要なので、席を立たないように。


 尚、光の点滅が多く動きも激しいため、3Dで観る場合は3D酔いに注意。僕も久々に罹ってしまい、その影響か翌日の体調が最悪だった。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月21日 (木)

gifted/ギフテッド

gifted/ギフテッド
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:マーク・ウェブ
脚本:トム・フリン
製作:カレン・ランダー、アンディ・コーエン
製作総指揮:グレン・バスナー 他
音楽:ロブ・シモンセン
出演:クリス・エヴァンス、マッケナ・グレイス、リンゼイ・ダンカン、ジェニー・スレイト、オクタヴィア・スペンサー、グレン・プラマー、ジョン・フィン、エリザベス・マーヴェルジョナ・チャオ、ジュリー・アン・エミリー、キーア・オドネル、ジョン・M・ジャクソン、フレッド(猫) 他


  〈この子が持っている才能は、一体誰のもの?〉


 「(500)日のサマー」(2009年)のマーク・ウェブ監督による家族ドラマ。数学の天才である小学生の姪を“普通に育てたい”という亡き姉の遺志に従って守ろうとする男を「キャプテン・アメリカ」のクリス・エヴァンスが好演。数学の天才メアリーをそのファッションセンスがSNSなどで話題の子役マッケナ・グレイスがキュートに演じる。


 フロリダの小さな町。独身男のフランク(クリス・エヴァンス)は、生意気ざかりの7歳の姪メアリー(マッケナ・グレイス)、片目の猫フレッドと一緒にささやかな生活を送っていた。その小さな幸せは、メアリーの天才的な才能が明らかになったことから揺らぎ始める。メアリーの特別扱いを頑なに拒むフランクの前に母エブリン(リンゼイ・ダンカン)が現れ、孫のメアリーに英才教育を施すため、フランクから引き離そうとする。だが、フランクには亡き姉から託されたある秘密があった。メアリーの幸せは、一体どこにあるのか? そして、フランクとメアリーはこのまま離れ離れになってしまうのか…?


 本作は飛び抜けて面白いという訳ではないが、良作と言っていいと思う。特別な才能(gifted)は一体誰のものなのか? というのがテーマであり、姉の遺児の親権をめぐって弟と鬼母が対立するのだが、“普通の暮らしをさせてやりたい”と願っていた姉の遺志を継ぎ守ろうとする弟の姿がカッコいい。満面髭面の“キャプテン・アメリカ”=クリス・エヴァンスにはビックリだったが(笑)。日本では来年4月27日に、全米に先行して公開される「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にもこの髭面で登場するらしく、性格が正反対でちょくちょく対立するアイアンマンに小バカにされるのが早くも楽しみである(笑)。


私の評価…☆☆☆★

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GODZILLA 怪獣惑星

GODZILLA 怪獣惑星
GODZILLA 怪獣惑星
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:静野孔文、瀬下寛之
脚本・原案:虚淵玄
製作:吉澤隆
音楽:服部隆之
主題歌:XAI-サイ-「WHITE OUT」
声の出演:ハルオ・サカキ…宮野真守、洲崎綾(幼少期)、ユウコ・タニ…花澤香菜、マーティン・ラッザリ…杉田智和、アダム・ビンデバルト…梶裕貴、エリオット・リーランド…小野大輔、ウンベルト・モーリ…堀内賢雄、メトフィエス…櫻井孝宏、エンダルフ…山地和弘、ムルエル・ガルグ…諏訪部順一、リルエル・ベルベ…三宅健太、ハルエル・ドルド…中井和哉、ミアナ…小澤亜李 他


 〈今までのゴジラとは全く違う世界観〉


 世界中で人気の怪獣、ゴジラ。シリーズ初の長編アニメ作品となる劇場版3部作の第1弾。


 巨大生物“怪獣”の出現と、その怪獣をも凌駕する究極の存在“ゴジラ”。半世紀に渡る怪獣との戦いの末、人類は敗走を重ね、ついに地球脱出を計画。そして2048年、中央政府管理下の人工知能による選別を受けた人間だけが、恒星間移民船“アラトラム号”で11.9光年の彼方にある“くじら座タウ星e”を目指して旅立った。しかし、20年かけて辿り着いたタウ星eは、予想を遥かに上回る地球との環境条件差により、人類が生存可能と言えるものではなかった。移民船に乗る青年ハルオは、4歳の時に目の前で両親をゴジラに殺され、20年もの間、地球に戻ってゴジラを倒すことだけを考え続けてきた。移民の可能性を閉ざされ、生存環境も劣悪となった船内では、ハルオを中心とした“地球帰還派”が主流となり、危険な長距離亜空間航行で地球を目指すことを決断する。だが、帰還した地球では既に2万年もの時間が経過。地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界と化していた。果たして人類は地球を取り戻せるのか? そして、ハルオの運命は…?


 前売り券の売上げが、あまり良くなかったらしいのだが、作品はまずまず面白かった。舞台が2万年後の地球という突飛な世界観もアニメならではであり、多分あれを日本で実写でやっていたら、ビジュアルが陳腐になって失笑をかっていたに違いない。3部作の第1作ということで、伏線を張っても殆ど回収せず、次回にぶん投げているのもどうかとは思うが、今までの“昭和”&“平成”ゴジラや“シン”ゴジラとは全く違う方向性を見せてくれたのは評価できると思うし、今後どう展開していくのかも気になる。


 その第2作は来年5月公開予定。今作の客の入りによっては公開期間が短くなる可能性があるが、できれば観たいと思う。


私の評価…☆☆☆

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2017年12月19日 (火)

〈午前十時の映画祭8〉 悪魔のような女(1955年)

〈午前十時の映画祭8〉 悪魔のような女(1955年)
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
脚本:ジェローム・ジェロミニ、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
原作:ボワロー=ナルスジャック(ピエール・ボワロー&トマ・ナルスジャック)
音楽:ジョルジュ・ヴァン・パリス
出演:シモーヌ・シニョレ、ヴェラ・クルーゾー、ポール・ムーリス、シャルル・パネル 他


  〈白黒映画にしか出せない不気味さ〉


 1996年にジェレマイア・S・チェチック監督、シャロン・ストーン、イザベル・アジャーニ、キャシー・ベイツらの共演でリメイクされている。


 妻クリスティーナ(ヴェラ・クルーゾー)の財産で、パリ郊外の小学校の校長に収っているミシェル(ポール・ムーリス)は、妻に教鞭をとらせ、もう一人の女教師ニコール(シモーヌ・シニョレ)と公然と通じていた。乱暴で利己的な彼に対して二人の女はついにがまんできなくなり、共謀でミシェル殺人の計画を立て、三日間の休暇を利用してニオールのニコールの家へ行き、電話でミシェルを呼んだ。いざとなるとクリスティーナは怖気づいたが、気の強いニコールは、彼女に命令してミシェルに睡眠薬入りの酒を飲ませ、寝こんだところを浴槽につけて窒息させた。翌朝二人は、死体を用意して来た大きなバスケットに詰め小型トラックで学校まで運び、夜の闇に乗じて死体をプールに投げこんだ。校長失踪はたちまち校内の話題になったが、ニコールは平然としていた。プールに飛びこんだ生徒が校長のライターを発見し、プールの水を干すことになったが、水を干してみると、死体は影も形もなかった…。


 60年以上前の映画で、リメイクも作られた今となっては、当たり前だがストーリーも既視感があるし、話のテンポも今と比べたらゆっくりなので、少々退屈に感じる人もいるだろうけど、あのヒッチコックも嫉妬したという、サスペンスに次ぐサスペンス。ラストのバスタブのシーンに代表される不気味さは、白黒映画でないと絶対に出せない独特の雰囲気がある。


 1996年のハリウッド・リメイク版は、刑事役を女性(キャシー・ベイツ)に代えて、ラストシーンにもう一捻り加えていたが、フランス映画とアメリカ映画のテイストの違いもあってか、やはりこのオリジナルに比べて不出来である。この前の「グロリア」もそうだが、オリジナルに勝るリメイクは、ほんの僅かしかないのである。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月17日 (日)

ポリーナ、私を踊る

ポリーナ、私を踊る
劇場:京都シネマ
監督:バレリー・ミュラー、アンジェラン・プレルジョカージュ
脚本:バレリー・ミュラー
原作:バスティアン・ビベス
製作:ディディエ・クレスト、ギャエル・ベッシエール
出演:アナスティア・シェフツォワ、ニール・シュナイダー、ジュリエット・ビノシュ、ジェレミー・ベランガール、アレクセイ・グシュコフ、ミグレン・ミルチェフ 他


  〈天才バレエ少女の成長記〉


 バスティアン・ビベス原作による人気グラフィックノベルをもとに、ダンスに人生をかける天才バレエ少女が成功と挫折を経験しながら成長していく姿を描いたフランス製ドラマ。


 舞台はロシア。4歳からバレエを始め、ボリショイバレエ団のバレリーナを夢見るロシア人少女ポリーナ(アナスタシア・シェフツォワ)。貧しい家庭環境で育ちながらもバレエへの情熱は人一倍強く、厳格な恩師ボジンスキー(アレクセイ・グシュコフ)のもとで幼少の頃から鍛えられていた。ボリショイバレエ学校へ通うポリーナは、ひたすら練習を続け、将来有望なバレリーナへと成長し、両親の金銭問題に悩まされつつも憧れのボリショイバレエ団へのオーディションに無事合格、フランス人ダンサーのアドリアン(ニールス・シュナイダー)とも恋に落ちる。だが入団目前、コンテンポラリーダンスと出会った彼女は自分の中に湧き上がる感情を抑えられなくなり、約束されていた輝かしいキャリアを投げ打ち、両親の反対を押し切ってアドリアンとともに南フランスのコンテンポラリーダンスカンパニーへ行くことを決意する…。これまでのスタイルと異なるダンスに戸惑いつつも、著名な振付家のリリア(ジュリエット・ビノシュ)による厳しい指導のもと、新たな挑戦へと挑むポリーナ。しかしそこに待ち受けていたのは夢と愛に葛藤する日々。気持ちばかりが空回りするポリーナは、練習中に足に怪我を負い、いつしかアドリアンともすれ違うようになっていく。やがて怪我は回復するものの、美しいだけで何も感じられないダンスであることをリリアから指摘され、ついに役から外されてしまう。ダンスにも恋人にも見放され、すべてを失ったポリーナは、新たな居場所を求めベルギーのアントワープにひとり降り立つのだった。自分の力だけで生きていくことを決めた彼女は、オーディションや仕事探しに明け暮れる毎日。結果を出せないまま時間だけが過ぎ、ホテル代すら払えない状況まで追い込まれてしまう。両親にも真実を伝えられず、どん底を経験したポリーナだったがようやくバーでのアルバイトが決まり、再びダンスを始める。そんなある日、子どもたちにダンスを教えている舞踏家カール(ジェレミー・ベランガール)の即興的ダンスに刺激を受けたポリーナは、ようやく自分らしく踊ることの喜びを知る。やがてカールの提案で、ふたりは振付家としてモンペリエ・ダンス・フェスティバルに挑戦することになる…。


 予告編を観ずにチラシのイメージだけで観てしまったせいか、バレリーナを目指す少女の話というだけで、特に面白味が無く残念な映画だった。主演のアナスタシア・シェフツォワちゃんは本物のバレリーナで、確かに美人だし、ダンスも美しく決めているが、やはりもう少しストーリーに起伏がないと、映画としては観ていられず、途中で睡魔が襲う。まぁ、僕が見たかったのはアナスタシアちゃんなので、ストーリーなんかどうでも良かったのかもしれないが、やっぱりイギリス以外のヨーロッパ映画は、僕には合わないのかな?


私の評価…☆

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2017年12月16日 (土)

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:トミー・リー・ウォーレス
共同脚本:ローレンス・D・コーエン
原作:スティーヴン・キング「IT/イット」
製作:ロイ・リー 他
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:ビル・スカルスガルド、ジェイデン・リーバハー、ジャクソン・ロバート・スコット、ジェレミー・レイ・テイラー、フィン・ウルフハード、ソフィア・リリス、ワイアット・オレフ、チョーズン・ジェイコブス、ジャック・ディラン・グレイザー、ニコラス・ハミルトン、ジェイク・シム、オーウェン・ティーグ、ローガン・トンプソン、スティーブン・ボガート、ピップ・ドワイヤー、ジェフリー・ポウンセット、アリ・コーエン、ジャネット・ポーター、スティーヴン・ウィリアムズ、モリー・アトキンソン、スチュワート・ヒューズ 他


  〈ホラー版「スタンド・バイ・ミー」〉


 スティーヴン・キングの代表作として、過去にテレビ映画化もされた人気作が原作のホラー。


 平和な田舎町で発生した相次ぐ児童失踪事件。内気な少年ビル(ジェイデン・リーバハー)の弟も、ある大雨の日に外出し、通りに夥しい血痕を残し消息を絶つ。悲しみに暮れ、自分を責めるビル。そんななか、突如“それ”は現れ“それ”を目撃して以来、ビルは恐怖にとり憑かれる。しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。不良少年たちにイジメの標的にされている子どもたちも“それ”に遭遇していた。自分の部屋、地下室、バスルーム、学校、図書館、そして町の中… 何かに恐怖を感じる度に“それ”は、どこへでも姿を現す。ビルとその秘密を共有することになった仲間たちは“それ”に立ち向かうことを決意。だが真相に迫るビルたちを、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた…。


 1986年に発表されたスティーヴン・キングの小説を映画化したもので、1990年にTVドラマ化されており、本作はそのリメイクである。


 全米での評判通り、予告編はかなり怖いのだが、基本的には中学生くらいの子供たちが、ペニーワイズと呼ばれる殺人ピエロに立ち向かっていく話なので、ホラー寄りの「スタンド・バイ・ミー」のような趣きである。メインの子供たちも、全員がいじめられっ子で、なかでも紅一点のベバリーは親からも性的虐待を受けている。そんないわば“弱者”が団結して、“負の権化”である殺人ピエロに挑む姿が頼もしい。勿論、セリフの所々に思春期らしい下ネタもあって、それが緊張と恐怖の中で和ませる一瞬でもありタイミングも絶妙だ。


 そして、本編を観ていると、“27年に一度現れる”という事がやたらと強調されるのだが、終盤には「IT 第1章」の文字が…。 そう、原作を読んだ人なら分かると思うが、主人公たちの幼少時代が描かれるのは原作の一部分なのである。大人になってからの話がちゃんとあるわけで(1990年のドラマ版はこっちがメイン)、本作の続編となる「It: Chapter Two(原題)」は全米公開日が2019年9月6日と発表された。監督とペニーワイズ役のビル・スカルスガルドは続投だが、当然子役は全て変わるわけで、誰が配役されるのか楽しみである。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月15日 (金)

はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~

はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~
はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:古橋一浩
原作:大和和紀「はいからさんが通る」
アニメーション制作:日本アニメーション
音楽:大島ミチル
主題歌:早見沙織「夢の果てまで」
配給:ワーナー・ブラザース映画
声の出演:花村紅緒…早見沙織、伊集院忍…宮野真守、藤枝蘭丸…梶裕貴、北小路環…瀬戸麻沙美、花村小佐…石塚運昇、ばあや…鈴木れい子、伊集院伯爵…麦人、伊集院伯爵夫人…谷育子、如月…一城みゆ希、牛五郎…三宅健太、青江冬星…櫻井孝宏、鬼島森吾…中井和哉、因念中佐…をはり万造、大河内中将…中博史、花乃屋吉次…伊藤静、ナレーション…森功至 他


 〈残念な結果に終わったTVアニメ版のリベンジ〉


 「週刊少女フレンド」に連載され、テレビアニメや実写映画にもなった大和和紀の代表作を2部作で劇場アニメ化したラブ・コメディの前編。


 大正時代。17歳の花村紅緒は、親友の環とともに女学校で楽しく学園生活を送っていた。明るくじゃじゃ馬で、恋も結婚相手も自分で選びたいと思っている彼女の前に現れたのは、よく笑う優男の伊集院忍少尉。彼が祖父母の時代から決められていた許婚であることを知った紅緒は反発、愛のない結婚を阻止しようと騒動を巻き起こすうちに、少尉に少しずつ惹かれていく…。


 本作はTVアニメ放送から38年ぶりのリメイク。TVアニメ版はシベリア出兵に従軍した忍が、記憶喪失となりロシア貴族として帰国した時点で放送が打ち切り終了となり、しかもその終盤に急遽放送が決まったモスクワ五輪の中継が重なって短縮された事で、原作とは全く違うSFのような結末になってしまったのだが、今回は原作の結末である関東大震災後の大団円まで描かれる予定である。この前編は忍がシベリア出兵後、戦闘で部下を助けた代わりに消息不明になるまでが描かれるが、約90分で描ききるためか、例によって話のテンポが超特急(笑)である。


 まぁ、それでも適度にシリアスとギャグの緩急はあるし、製作会社がTVアニメ版と同じ日本アニメーションなので、TVアニメ版テーマ曲のインストゥルメンタル版を挿入曲として使っているのも、アニメファンには嬉しいところだと思う。主役の早見沙織も喜怒哀楽の激しい難役をこなしていた。自分は特に原作ファンとかではないが、それなりに楽しめたし来年公開予定の後編も観たいなと思う。


私の評価…☆☆☆

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2017年12月14日 (木)

ザ・サークル

ザ・サークル
ザ・サークル
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:ジェームズ・ポンソルト
共同脚本:デイヴ・エガーズ
原作:デイヴ・エガーツ「ザ・サークル」
製作:ゲイリー・ゴーツマン 他
製作総指揮:ステファニー・アズピアズー 他
音楽:ダニー・エルフマン
出演:エマ・ワトソン、トム・ハンクス、ジョン・ボイエガ、カレン・ギラン、エラー・コルトレーン、パットン・オズワルト、ビル・パクストン、グレン・ヘドリー、プールナ・ジャガナサン、ネイサン・コードリー - ダン、ジミー・ウォン、エレン・ウォン、ジュディ・レイエス、アンドレア・ブルックス 他


  〈ラストで興醒め〉


 SNS社会が孕む脅威を鮮明に暴き、衝撃を与えたデイヴ・エガーズの同名小説をエマ・ワトソン主演で映画化したサスペンス。


 世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業“サークル”。憧れていたこの企業に採用された新人のメイ(エマ・ワトソン)は、ある事件をきっかけに、カリスマ経営者のベイリー(トム・ハンクス)の目に留まり、新サービス“シーチェンジ”のモデルケースに大抜擢される。それは、サークルが開発した超小型カメラを使って、生活のすべてを世界中にシェアするというものだった。自らの24時間をカメラに晒したメイは、瞬く間に1000万人超のフォロワーを得て、アイドル的な存在となるが…。


 映画は行き過ぎたSNSサービスの怖さを描くもので、本来は便利なツールのはずが、システムの管理人(この映画の場合は運営会社のCEO)の行動や思惑次第で、人のプライバシーをその他のユーザーに丸見えにさせられる。


 もっとも、友人に薦められてその会社が開発したソフトのモニターに合格したヒロインが、その友人に会社を案内された際に、会社内部の“超管理体制”に気付かないのは、ちょっとおかしいような気もするが、何気なく投稿したごく普通の写真が、閲覧者の思わぬ反応を呼び、結果本来関与しないはずのヒロインの恋人に悲劇が起こる様は、正に多種多様な人物が閲覧するSNSならではの恐怖である。


 ただ、一見完璧に見えるシステムも、所詮は人間が作ったもの。少しでも綻びが見えれば、いとも簡単にそれは崩れていく。そこに気付いたヒロインのクライマックスに於ける逆襲は鮮やかだが、“こりゃまた、おじさん一本取られちゃった”みたいなあのオチは何? 展開は悪くなかったのに、一気に興醒めした。


 なお、本作の撮影後にヒロインの両親を演じていた名優ビル・パクストンとグレン・ヘドリーが病死した。ご冥福をお祈りします。


私の評価…☆☆★

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2017年12月13日 (水)

ミックス。

ミックス。
ミックス。
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:石川淳一
脚本:古沢良太
製作:石原隆、市川南
音楽:末廣健一郎
主題歌:SHISHAMO「ほら、笑ってる。(Movie Ver.)」
挿入歌:SHISHAMO「サボテン(Movie Ver.)」
出演:新垣結衣、瑛太、広末涼子、佐野勇斗、遠藤憲一、田中美佐子、瀬戸康史、永野芽郁、鈴木福、谷花音、吉田鋼太郎、中村アン、生瀬勝久、真木よう子、小日向文世、森崎博之、蒼井優、斉藤司(トレンディエンジェル)、久間田琳加、山口紗弥加 他

ゲスト出演:伊藤美誠、木造勇人、吉村真晴、浜本由惟、石川佳純、水谷隼


  〈出番は少ないが、主役以上にインパクトがある蒼井優〉


 不器用で欠点だらけの人々が、卓球の男女混合ダブルスに挑み、再生していく姿を描く、新垣結衣主演のコミカルな人間ドラマ。石川淳一監督と古沢良太脚本の「リーガルハイ」コンビで描く。


 母・華子(真木よう子)のスパルタ教育により、かつて“天才卓球少女”として将来を期待された28歳独身の富田多満子か(新垣結衣)。母の死後、普通に青春を過ごし、普通に就職する平凡な日々を過ごしていたが、会社の卓球部のイケメンエース・江島(瀬戸康史)に告白され交際を始める。ついにバラ色の人生が……と思った矢先、新入社員の美人卓球選手・愛莉(永野芽郁)に江島を寝取られてしまう。人生のどん底に落ち、逃げるように田舎に戻った多満子だったが、亡き母が経営していた卓球クラブは赤字に陥り、自分の青春を捧げた活気のある練習風景はそこにはなかった。クラブの部員も、暇を持て余した元ヤンキーのセレブ妻、ダイエット目的の中年夫婦、オタクの引きこもり高校生、さらにケガで引退した元プロボクサーながら、妻の上司を不倫相手と勘違いして暴力事件を起こし妻と娘に見捨てられた新入部員の萩原(瑛太)など全く期待が持てない面々ばかり。だが江島と愛莉の幸せそうな姿を見た多満子は、クラブ再建と打倒江島・愛莉ペアを目標に、全日本卓球選手権の男女混合ダブルス〈ミックス〉部門への出場を決意。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始するのだった。多満子は萩原とミックスを組むものの、全く反りが合わずケンカの毎日。しかし、そんな二人の関係にもやがて変化が訪れ…。


 面白かったけど内容はかなりベタ。人気映画のオマージュが入っていて、映画ファンはそれを探す楽しみも味わえる。あからさまなのは、冒頭の電車の中での「猟奇的な彼女」(2001年・韓国)と、遠藤憲一扮するプチトマト農家の主人が、試合の度に腹を下すという「シコふんじゃった」(1992年・日本)のオマージュだが、他にも細かいところで「愛と青春の旅立ち」(1982年・米)などいろいろあるので、観る人は探してみよう。


 キャストも無駄に贅沢(笑)。特に、最近ブッ飛んだ役が多い蒼井優が、ここでもハイテンションな中国娘を怪演。妙に誇張された片言の日本語は、批判の的にされかねないかもしれないが、存在感を見せている。超~辛い麻婆豆腐、食べたくなったナ!


私の評価…☆☆☆

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2017年12月12日 (火)

〈午前十時の映画祭8〉 グロリア(1980年)

〈午前十時の映画祭8〉 グロリア(1980年)
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:ジョン・カサヴェテス
製作:サム・ショウ
音楽:ビル・コンティ
出演:ジーナ・ローランズ、バック・ヘンリー、ジュリー・カーメン、ジョン・アダムズ、バジリオ・フランチナ 他


  〈ジーナ・ローランズのカッコ良さに痺れる〉


 リュック・ベッソン監督作「レオン」の原形ともいわれているハード・ボイルド映画。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞。1999年にシドニー・ルメット監督、シャロン・ストーン主演でリメイクされている。


 サウス・ブロンクスのあるアパートに、数人のライフルを持った男たちが、取り囲んでいた。彼らが狙うのは、そのアパートに住むジャック(バック・ヘンリー)を主人とするプエルトリコの一家だった。彼の妻ジェリ(ジュリー・カーメン)、祖母、そして10歳の姉と6歳のフィル(ジョン・アダムズ)らは、この物々しい事態の中で狼狽えていた。実はジャックはある組織の会計係を担当しており、その組織の大金のありかをFBIに洩らしたことから、彼らに命を狙われるはめになったのだった。フィルら一家が恐怖に襲われている時、同じフロアに住むグロリア(ジーナ・ローランズ)という女性がドアをノックした。彼女は、コーヒーを借りにジャックの家を訪ねて来たのだが、その異様な空気を敏感に感じ取り、ジャックのフィルを預かってくれという突然の願いを聞き入れた。そしてさらにジャックは詳細の秘密を記したノートをフィルに託した。子供嫌いのグロリアが、いやがるフィルをつれて部屋に戻った瞬間、ジャックの部屋では大爆発が起き、グロリアは一家が惨殺されたことを知った。翌日の新聞では、グロリアが一家を殺し、フィルを誘拐したと報じた。やがて、アパートを脱出した2人は、組織から追われる身になった…。


 この映画は昔、京都駅でのイベント上映で観た事があり、1990年製作のシドニー・ルメット監督&シャロン・ストーン主演によるリメイク版もリアルタイムで観ている。ジーナ・ローランズ姐さんは本作公開時50歳で、リメイク版のシャロン嬢(リメイク版公開時41歳)よりオバチャン顔だけど、拳銃をバンバン撃つ姿はカッコいい! ジョン・カサヴェテス監督は、妻でもあるジーナ・ローランズを主役に映画を6本撮っているが、何れも高い評価を得ており本来はその中でも代表的な1本である。


 後に公開されたリュック・ベッソン監督の「レオン」(1994年)は、本作が元ネタと言われているが、キャラクターのリアル感では本作の方が上を行く。「レオン」のナタリー・ポートマンと違って、こっちの子役はいまいちパッとせず、ただウザいだけなのは残念だが、インディペンデント系のカサヴェテスの映画の中ではエンタメ色の強い作品。話自体も分かりやすく楽しめる。


私の評価…☆☆☆☆

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2017年12月10日 (日)

マイティ・ソー バトルロイヤル

マイティ・ソー バトルロイヤル
マイティ・ソー バトルロイヤル
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:タイカ・ワイティティ
脚本:エリック・ピアソン
原案:クレイグ・カイル、クリストファー・ヨスト、エリック・ピアソン
原作:スタン・リー、ラリー・リーバー、ジャック・カービー
製作:ケヴィン・ファイギ
製作総指揮:ルイス・デスポジート 他
音楽:マーク・マザーズボー
主題歌:レッド・ツェッペリン「移民の歌」
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):クリス・ヘムズワース(三宅健太)、トム・ヒドルストン(平川大輔)、ケイト・ブランシェット(天海祐希)、イドリス・エルバ(斉藤次郎)、ジェフ・ゴールドブラム(大塚芳忠)、テッサ・トンプソン(沢城みゆき)、カール・アーバン(楠大典)、マーク・ラファロ(宮内敦士)、アンソニー・ホプキンス(浦山迅)、ベネディクト・カンバーバッチ(三上哲)、タイカ・ワイティティ(金谷ヒデユキ)、レイチェル・ハウス(磯辺万沙子)、クランシー・ブラウン(佐々木省三)、レイ・スティーヴンソン(咲野俊介)、ザッカリー・リーヴァイ(遠藤大智)、浅野忠信(浅野忠信)、ルーク・ヘムズワース(宮本淳)、サム・ニール(宮崎敦吉) 他

カメオ出演…マット・デイモン[寸劇でロキを演じる役者](中村章吾)、スカーレット・ヨハンソン[クインジェットの記録映像にて登場するブラック・ウィドウ](米倉涼子)、スタン・リー[サカールの理髪師](高桑満)


  〈もしもコメディアン監督がアクション映画を撮ったら〉


 アベンジャーズの一員で神の国アスガルドの王子であるソーの活躍を描く人気シリーズの第3弾。


 アベンジャーズの一員として、地球を守るために戦ってきたソー(クリス・ヘムズワース)の前に、邪悪な敵・ヘラ(ケイト・ブランシェット)が突如現れる。ヘラは、アベンジャーズのメンバーですら持ち上げることのできないソーの最強の武器ムジョルニアをいとも簡単に破壊し、圧倒的なパワーでソーを宇宙の果てに弾き飛ばしてしまう。遠く離れた星で囚われの身となったソー。ここを脱出するには、この星で絶対王者として君臨するチャンピオンとの1対1の命がけのバトルに勝たなければならない。だが、ソーの前にチャンピオンとして現れたのは、かつて共に闘った仲間のハルクだった。果たして、史上最強の敵からソーはこの世界を守ることができるのか…。


 いやぁ、面白い。というより、楽しい! マーベル・コミックの人気ヒーローで、アベンジャーズの一員でもあるマイティ・ソーを主役にしたシリーズの第3作で、「マーベル・シネマティック・ユニバース」としては17作目となる本作は、シリアス路線に傾いていたシリーズを再び活性化させるべく、怒涛のエンタメ路線で描き切る痛快作だ。


 予告編でもかかっていた、レッド・ツェッペリンの名曲「移民の歌」が、バトルシーンでガンガン鳴り響く。もうそれだけでワクドキ感が堪らない。今回は、ソーの武器ムジョルニアをいともたやすく破壊するパワーを持つ死の女神ヘラが相手。そのヘラはソーの姉、つまり本作で描かれるのは壮大な姉弟喧嘩なのである。最強の敵に挑むソーは、アベンジャーズ仲間のハルクや弟ロキ、そして女戦士ヴァルキリーと即席チーム“リベンジャーズ”を結成して戦うことになるのだが、この4人による漫才かコントのようなやりとりが笑えるのである。ヘラ役がオスカー女優のケイト・ブランシェットということもあってか、おフザケ部分と真面目な部分の緩急もバランスが良い。監督のタイカ・ワイティティは、実は元々コメディアン。なるほどこういう作風なのも納得である。


 因みに本作は「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(日本公開予定2018年4月28日)の前哨戦なので、新機軸や新キャラもてんこ盛り。原作では今作で新登場のヴァルキリーのおネェちゃんもアベンジャーズに参入するはずなんだけど、映画ではどうなっていくのか? もしかすると次のマーベルもの「ブラックパンサー」(日本公開予定2018年3月1日)も「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に参入するらしいので、まもなく何らかの情報が解禁になるかもしれない。楽しみに待っていよう!


私の評価…☆☆☆☆★

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2017年12月 7日 (木)

氷菓

氷菓
氷菓
劇場:MOVIX京都
監督・脚本:安里麻里
原作:米澤穂信「氷菓」
製作:堀内大示 他
製作総指揮:井上伸一郎
音楽:林祐介、OLO
主題歌:イトヲカシ「アイオライト」
出演:山﨑賢人、広瀬アリス、小島藤子、岡山天音、天野菜月、眞島秀和、貫地谷しほり、本郷奏多、斉藤由貴 他


  〈学園内で起きる事件がショボ過ぎる〉


 人気ミステリー作家、米澤穂信による<古典部>シリーズの第1作を山崎賢人主演で映画化した青春学園ミステリー。


 “やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に”をモットーとする“省エネ主義”の高校一年生、折木奉太郎(山崎賢人)。入学した神山高校でも安穏とした“灰色”の高校生活を送るつもりだったが、姉の命令で廃部寸前の古典部に入部することに。嫌々、部室へ向かった奉太郎は、そこで“一身上の都合で”古典部に入部してきた少女・千反田える(広瀬アリス)と出会う。一見、清楚なお嬢さまらしい雰囲気を漂わせるえるだが、その正体は、一度“わたし、気になります!”となると誰にも止められない、好奇心の塊のような少女だった。中学から腐れ縁の福部里志(岡山天音)と伊原摩耶花(小島藤子)も入部し、活動目的が不明なまま新生古典部が発足。えるの好奇心に巻き込まれながら、奉太郎は神山高校で起こる不思議な出来事を次々と解き明かしていく。そんな彼の推理力を見込んだえるは、ある依頼をする。それは、“10年前に失踪した伯父がえるに残した言葉を思い出させてほしい”というもの。一見荒唐無稽な依頼だったが、それは思いがけず33年前に起きたとある事件へと繋がっていた。奉太郎たちは、33年前に発行された古典部文集『氷菓』と、歴史ある学園祭に秘められた真実を解き明かすべく、歴史の中に埋没し、伏せられてきた謎に挑んでいくが…。


 本作は、ハズレ作品ばかりの“角川映画40周年記念”作(笑)。まぁ、角川映画を有名にしたのは現体制ではなく角川春樹氏がいた時代なので、仕方ない気もするのだが、今まで観てきたその作品群の中では、まだマシな方かも。前半、山﨑賢人の棒読みナレーションが多いのが鼻に付くが、後半はそれも少なくなり持ち直す。ただ、学園内で起きるミステリーがショボ過ぎて映画的ではなく、過去にあったTVアニメ版だけで十分。


 これ、どうやら前売り券の売り上げが芳しくなかったみたいで、観客動員数のデイリー・ランキングが初日にベスト10圏外(第11位 「興行収入を見守りたい!」調べ)と振るわず。その後もあまり話題にならなかったところを見ると、どうやら“大爆死”してしまった感がある。まぁ、このキャストでは今のシネコンのターゲットである若年層の女性が寄り付かなかったからであろうが、今年はそういう邦画が続出している気がする。来年もこの傾向は続くのかな?


私の評価…☆☆

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2017年12月 6日 (水)

先生!、、、好きになってもいいですか

先生!、、、好きになってもいいですか
先生!、、、好きになってもいいですか
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:三木孝浩
脚本:岡田麿里
原作:河原和音「先生!」
製作:濱名一哉、幾野明子
製作総指揮:高橋雅美、平野隆
音楽:mio-sotido
主題歌:スピッツ「歌ウサギ」
出演:広瀬すず、生田斗真、森川葵、竜星涼、比嘉愛未、健太郎、中村倫也、八木亜希子、森本レオ 他


  〈後半の無理矢理感が残念〉


 「高校デビュー」「青空エール」など数々の映画化作で知られる河原和音の人気コミックを、生田斗真&広瀬すず主演で映画化したラブストーリー。


 まだ恋を知らない高校2年生の島田響(広瀬すず)は、ふとしたきっかけで、隣りのクラスの担任教師・伊藤(生田斗真)と言葉を交わすように。ぶっきらぼうで口下手ではあるものの、生徒思いで、響はそんな伊藤の優しさに接するうちに恋心を抱いていった。響の気持ちには応えられないと告げる伊藤だったが、彼女の純粋すぎる思いに次第に心を動かされていく…。


 本作は「くちびるに歌を」等青春映画の名手・三木孝浩監督と、実写版「心さけ」の脚本家・岡田麿里のコンビなので安定感があり、前半は描き方も丁寧である。全体的にややシリアスな展開のなか、森川葵がコメディリリーフ的な役割で出ていて面白い。後半は、無理矢理終わらせようとしたのか、かなり雑になり、漫画原作を映画化する際の、オチの付け所の難しさを露呈してしまったのは残念だ。


 更に、少女漫画が原作なのに広瀬すず推しで宣伝してしまった(主役だから仕方ないが)せいか、興行収入は振るわなかったようである。この辺もなかなか難しいところだが、広瀬すずも悪くはないが、ここは生田斗真をメインに宣伝活動をしていれば、今のシネコンが求める女性の年齢層に合っていて、少しは興業収入が増えたのでは、と思うのだがいかがなものか。


私の評価…☆☆★

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