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2018年1月

2018年1月30日 (火)

嘘を愛する女

嘘を愛する女
嘘を愛する女
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:中江和仁
共同脚本:近藤希実
製作:市川南
製作総指揮:阿部秀司
音楽:富貴晴美
主題歌:松たか子「つなぐもの」
出演:長澤まさみ、高橋一生、吉田鋼太郎、DAIGO、川栄李奈、黒木瞳、野波麻帆、初音映莉子、嶋田久作、奥貫薫、津嘉山正種 他


  〈2人の愛を繋ぐのは、マジンガーZ!?〉


 新たな才能の発掘を目的とした「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015」のグランプリ作品を、長澤まさみ&高橋一生の主演で映画化したラブストーリー。


 飲料メーカーに勤めるキャリアウーマンの川原由加利(長澤まさみ)は、研修医で面倒見のいい小出桔平(高橋一生)と交際中。同棲5年目を迎えたある日、桔平の遅い帰りを待っていたところ、自宅に突如警察官がやってきた。桔平がくも膜下出血で倒れていたところを発見されたが、所持していた運転免許証も医師免許証も偽造されたものであり、名前すらも偽っていたことが判明。ずっと騙されてきたことにショックを受ける由加利。彼が何者なのか知るため、私立探偵・海原匠(吉田鋼太郎)を頼ることにする。やがて見つかった桔平の700ページにもおよぶ書きかけの小説には、故郷を思わせるいくつかのヒントと幸せな家族の姿があった。海原の力を借りその場所が瀬戸内海のどこかだと知った由加利は、桔平の秘密を追っていく。


 本作は「夫は、だれだった」という新聞の見出しからインスピレーションを得て、実話を元にしたオリジナル脚本らしいが、率直に言うと映画らしくない。あまりにも展開が普通すぎて、正直驚きも何も無い映画である。不思議ちゃん系のゴスロリ女を演じている川栄が、単なる賑やかし程度にしかなっておらず、せっかくのこの面白いキャラクターを活かしきっていない。ラストも丸投げでハッピーエンドなのかバッドなのか判断は観客に委ねられる。そんな消化不良な結末よりも、むしろその後の方を観たいような気がした。


私の評価…☆☆★

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ジオストーム

ジオストーム
ジオストーム
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:ディーン・デヴリン
共同脚本:ポール・ギヨー
製作:デヴィッド・エリソン 他
音楽:ローン・バルフェ
日本語吹替版主題歌:B'z「Dinosaur」
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ジェラルド・バトラー(上川隆也)、ジム・スタージェス(山本耕史)、アビー・コーニッシュ(ブルゾンちえみ)、アレクサンドラ・マリア・ララ(田中敦子)、ダニエル・ウー(蟹江俊介)、エウヘニオ・デルベス(岩崎正寛)、アムール・ワケド(横島亘)、アデペロ・オデュイエ(木村涼香)、アンディ・ガルシア(内田直哉)、エド・ハリス(菅生隆之)、ロバート・シーハン(寺島惇太)、リチャード・シフ(仲野裕)、メア・ウィニンガム(神田みか)、ザジー・ビーツ(朴璐美)、タリタ・ベイトマン(潘めぐみ)、ダニエラ・ガルシア(熊谷海麗)、リッチー・モンゴメリー(間宮康弘)、デヴィッド・S・リー(さかき孝輔)、ビリー・スローター 他


  〈ディザスター・ムービーも遂にここまできたか… 〉


 衛星の暴走による地球滅亡の危機に立ち向かう人々の戦いを描く、ジェラルド・バトラー主演のスペクタクル・アクション。


 未曾有の自然災害に襲われ続ける地球と人類を守るため、世界各国が団結し、最新テクノロジーを搭載して天候を制御できる気象宇宙ステーションを開発し、災害は過去のものとなる。しかし、運用開始から2年後、宇宙ステーションがウィルス感染により大暴走を始め、地球に猛威を振るい始める。銀座のど真ん中に直径5m級の巨大な雹が降り注ぎ、インドではすべてを飲み込む巨大な竜巻が同時多発、リオデジャネイロの常夏の海が瞬時に凍り、香港では地底マグマによりビルのドミノ倒しに…。これらの災害が同時に起き、地球を壊滅させる災害“ジオストーム”の発生も時間の問題となった。地球と人類の滅亡の危機が迫るなか、宇宙ステーションの暴走を止めるべく、その生みの親である天才科学者ジェイク(ジェラルド・バトラー)と、ジェイクの弟で天才政治家マックス(ジム・スタージェス)が立ち上がる。ジェイクをリーダーとした世界中の科学者が集まる宇宙チームと、マックスを中心とする地上チームが、地球の危機に立ち向かう…。


 実は本作の鑑賞前に1本、試写会で観た映画があるのだが、その映画は公開までまだ2週間以上あるので、公開後にレビューを書きます。


 で、本作はもう、笑っちゃうくらいツッコミどころ満載のSFスペクタクル。あんなこと本気でやったら、問題解決前に地球滅亡でしょ(笑)。多分、宇宙デブリだらけになって二度と宇宙に行けなくなるし。落とした卵がすぐに目玉焼きができるほど高温の地面に、香港の人は普通に立っていられるんかね。


 まぁ、監督のディーン・デヴリンは、元々ローランド・エメリッヒ作品の脚本家なので、大味なのも頷けるけど。そんなわけで、これはストーリーなんぞそっちのけで、ド派手なVFX映像を楽しむ映画。文字通り、“嵐”が去った後のように感動も何も残らない映画だが、観るなら普通に観るより、IMAX3Dか4DXやMX4Dがお薦めです。


私の評価…☆☆★

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2018年1月23日 (火)

8年越しの花嫁 奇跡の実話

8年越しの花嫁 奇跡の実話
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:瀬々敬久
脚本:岡田惠和
原作:中原尚志・麻衣「8年越しの花嫁 キミの目が覚めたなら」
製作総指揮:大角正、平野隆
音楽:村松崇継
主題歌:back number「瞬き」
出演:佐藤健、土屋太鳳、薬師丸ひろ子、杉本哲太、北村一輝、浜野謙太、中村ゆり、堀部圭亮、古舘寛治 他


  〈先に公開された同テーマの洋画とは対照的な映画〉


 結婚式の直前に病に倒れて意識不明になった花嫁と、そんな彼女への愛を貫き8年間待ち続けた新郎との奇跡の実話を、佐藤健&土屋太鳳主演で映画化したラブストーリー。


 結婚を約束した尚志(佐藤健)と麻衣(土屋太鳳)は、結婚式を間近に控え、幸せの絶頂にあった。ところがある日、麻衣が突然、原因不明の病気に襲われ、意識不明に陥ってしまう。いつ目が覚めるかわからない状態に、麻衣の両親からは“もう麻衣のことは忘れてほしい”と言われるが、尚志は諦めずに麻衣の傍で回復を祈り続ける。長い年月を経て、ようやく目を覚ます麻衣、ところが、さらなる試練が2人を待ち受けていた。そして結婚を約束してから8年、ついに最高の奇跡が訪れる…。


 昨年末に同日公開された「彼女が目覚めるその日まで」と、偶然にも同じ“抗NMDA受容体脳炎”という難病をテーマに、家族や恋人との葛藤、そして奇跡的な回復を描く映画だが、この2つの映画は、アプローチの仕方の違いで全く異なる印象を受ける。


 「彼女が~」の方は、ヒロインよりも彼女の両親や恋人(こちらも約7年後にめでたく結婚)の葛藤が物語のメインで、原因不明のこの深刻な病への対処法をどうにか解明してほしいと、医師に迫っていた。それに対し本作は、辛抱強く見守り続け、ヒロインがやがて目覚めるのをひたすら待ち続ける恋人の姿が中心となる。


 看護師の知り合いに、たまたまこの病気の研究の権威である元医師の大学講師がいた事で、早期発見と適切な治療やリハビリができ、後遺症もなく仕事復帰できた「彼女が~」と、昏睡状態が長くなってしまった事で、歩行困難や記憶障害などの後遺症が残ってしまった「花嫁」。対照的ではあるが、共通しているのはまだあまり知られていないこの病を伝え、患者への励みになるように願って描かれているのは明らかである。「彼女が~」のクロエちゃんも凄かったが、本作の土屋太鳳も大熱演! 本年度日本アカデミー賞主演女優賞ノミネートも納得の出来である。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年1月20日 (土)

DESTINY 鎌倉ものがたり

DESTINY 鎌倉ものがたり
DESTINY 鎌倉ものがたり
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:山崎貴
原作:西岸良平「鎌倉ものがたり」
製作:今村司、市川南 他
製作総指揮:阿部秀司
音楽:佐藤直紀
主題歌:宇多田ヒカル「あなた」
出演:堺雅人、高畑充希、堤真一、安藤サクラ、田中泯、中村玉緒、市川実日子、粟野咲莉、ムロツヨシ、要潤、大倉孝二、神戸浩、國村隼、古田新太(天頭鬼の声)、鶴田真由、薬師丸ひろ子、吉行和子、橋爪功、三浦友和、瀬戸たかの、木下ほうか、池谷のぶえ、小山春朋、中村靖日、後藤由依良、稲川実代子、飯田基祐、中台あきお、神原哲、村上和成 他


  〈新しいのにどこか懐かしい〉


 山崎貴監督が「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズに引き続き、西岸良平の人気コミックを実写映画化したファンタジー。


 鎌倉。ここには、人間ばかりでなく、幽霊や物の怪、魔物に妖怪、神様、仏様、死神、貧乏神までが住んでいた。魔界や黄泉の国の間で、生者と死者の思いが交錯する都。この地に暮らすミステリー作家、一色正和(堺雅人)の元に、若い女性、亜紀子(高畑充希)が嫁いでくる。しかし、亜紀子は、あちこちに人ならざる者がいるような、おかしな気配を感じていた。正和と亜紀子が道を歩いていると、その前を何かが通り過ぎる。それは、ムジナか河童か…? 驚く亜紀子に正和は、“鎌倉は何千年も昔から妖気が溜りに溜まっていろいろな怪奇現象が起こるけれどもここでは普通のこと、すぐに慣れる”と言うのだが…。その一方で、犯罪研究の腕を買われた一色は、迷宮入りしそうな事件が起きると、警察の捜査にも協力していた。それらの事件には魔物や幽霊までが関わってきて、一筋縄ではいかなかったが、心霊捜査にも精通する一色は、名探偵でもあった。そんなある日、大金持ちが殺害される事件が発生。一色はその捜査を依頼される。どうやらその犯行は、人間の仕業ではないらしかった。同じ頃、亜紀子の嫁入りで静かだった正和の生活も大きく変わっていくが…。


 何だか、ジブリ作品を思わせるようなファンタジーアニメ。「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005年)の山崎貴監督なので、VFXも流麗だし、新しいのにどこか懐かしい(と、いうか古い!)日本の原風景が描かれていて、それなりに面白いのだが、原作が短編集みたいなものらしく、細かいエピソードを寄せ集めてとっ散らかした感があるのが惜しい。一応、ラストで全ての伏線が無理なく回収されているが、原作がこういう形なら、無理して長編映画にするよりは、TVアニメかドラマ向きのものだったのではないか。


 俳優陣は皆、映画の雰囲気に合っていて良いが、特に貧乏神の田中泯と、チャラい死神の安藤サクラがいい味出している。妖怪や幽霊といった類いのファンタジー映画は、大体そこにアクションが加わってハラハラドキドキさせられるものが多いが、こちらはどことなくほのぼのとした映画。さすがに自分にとって泣けるものではなかったが、逆に爽やかな気分になれる映画であった。


私の評価…☆☆☆★

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2018年1月18日 (木)

劇場版 マジンガーZ/INFINITY

劇場版 マジンガーZ/INFINITY
劇場版 マジンガーZ/INFINITY
劇場版 マジンガーZ/INFINITY
劇場:T・ジョイ京都
監督:志水淳児
脚本:小沢高広(うめ)
原作:永井豪「マジンガーZ」
制作:東映アニメーション
音楽:渡辺俊幸
主題歌:(OP)水木一郎「マジンガーZ」(INFINITY version)、(ED)吉川晃司「The Last Letter」
声の出演:兜甲児…森久保祥太郎、弓さやか…茅野愛衣、リサ…上坂すみれ、剣鉄也…関俊彦、炎ジュン…小清水亜美、兜シロー…花江夏樹、ボス…高木渉、ムチャ…山口勝平、ヌケ…菊池正美、弓弦之助…森田順平、のっそり博士…島田敏、せわし博士…塩屋浩三、マジンガールズ…田所あずさ(オレンジ)、伊藤美来(グリーン)、ゆいP(ピンク)、オカリナ(ブルー)、Dr.ヘル…石塚運昇、あしゅら男爵…宮迫博之(男)、朴璐美(女)、ブロッケン伯爵…藤原啓治、みさと…植田佳奈、みさとの娘…本渡楓、山岸…田中亮一、袋小路…尾形雅宏、列車内アナウンス…松島みのり、統合軍司令…石丸博也 他


 〈賛否両論あれど、オッさん世代は興奮できる〉


 名作ロボットアニメが、放送・連載開始45年、原作者・永井豪の画業50周年を記念して復活。主人公・兜甲児がマジンガーZに乗り込み、悪の科学者Dr.ヘルから人類の平和を守った戦いから10年。地中深くから発見された巨大遺跡インフィニティを巡る戦いに身を投じていくさまが描かれる。


 兜甲児操るスーパーロボット・マジンガーZや光子力研究所の仲間の手により悪の科学者Dr.ヘル率いる地下帝国の野望を阻止してから10年。祖父や父と同じく科学者の道に進んだ兜甲児は、富士山の地中深くに埋まった超巨大構造物と謎の生命反応に遭遇する。時同じくして機械獣や宿敵Dr.ヘルが出現。新たな脅威や運命が人類を待ち受ける中、未来のために決断するかつてのヒーロー・兜甲児。再びマジンガーZに人類の未来が託される…。


 今年は1月・2月と昭和TVアニメの“INFINITY”ものが公開されるが、その1月がこれ。


 舞台は1972年のTVアニメ版から10年後の日本、ということで、TV版の正式な続編となる。ネットでは賛否両論だが、不満を書いている殆どは“マジンガー”世代ではない若年層と見受けられる。


 自分もTV版をリアルタイムでは観てないが、元々このアニメはなんでもアリな設定だったはずで、冒頭から必殺技の応酬バトルという、東映アニメではまずあり得ない展開にビックリした。東映映画は、歌舞伎の要素を時代劇だけでなく、子供向けアニメや特撮にも取り入れるので、小競合いならともかく大掛かりなアクションは、大概クライマックスになるまで出さないのである。まぁ、多分に“エヴァ”世代にも受け入れられるように作られていると思うので、その影響(?)で登場する青い髪の新キャラへの違和感を感じる人もいるだろうが、自分の場合その伝説のマジンガー=インフィニティの起動キーが実体化したリサ(cv:上坂すみれ)は、「ブレードランナー2049」のAI=ジョイみたいに、実際あったら欲しいなと思うくらい可愛かった( ´Д`)


因みに、オリジナル版の初代・兜甲児=石丸博也と、弓さやか=松島みのり(初代の松島トモ子から役を引き継いだ)も別の役で参加しているので、これから観る人は探してみるのも楽しみの1つかも(上に役名を書いたけど… )。


私の評価…☆☆☆

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2018年1月10日 (水)

勝手にふるえてろ

勝手にふるえてろ
劇場:T・ジョイ京都
監督・脚本:大九明子
原作:綿矢りさ「勝手にふるえてろ」
製作:横井正彦 他
製作総指揮:福嶋更一郎 他
音楽:高野正樹
主題歌:黒猫チェルシー「ベイビーユー」
出演:松岡茉優、北村匠海、渡辺大知、石橋杏奈、古舘寛治、片桐はいり、趣里、前野朋哉、池田鉄洋、稲川実代子、柳俊太郎、山野海、梶原ひかり、金井美樹、小林龍二 他


  〈妄想こじらせ系女子のイタい話〉


 芥川賞作家・綿矢りさの同名小説を松岡茉優主演で映画化したキュートなラブ・コメディ。10年間片思いを続ける中学時代の同級生と、人生で初めて告白してくれた彼氏との間で揺れ動くヒロインの思いが描かれる。


 絶滅した動物をこよなく愛する24歳のOLヨシカ(松岡茉優)は、10年もの間中学時代の同級生イチ(北村匠海)に片思い。イチとの過去を思い出しては胸をときめかせていた。これまでずっと彼氏がいなかった彼女は、突如会社の同期・ニ(渡辺大知)から告白され、生まれて初めての経験に舞い上がる。しかしニとの関係にうまく馴染めず、ある出来事をきっかけに現在のイチに会おうと思い立ち、同級生の名前を騙って同窓会を計画。ついに憧れの人との再会の日が訪れるが…。


 中学の時の初恋相手を想い続けて10年。そんな中、会社の同僚にも告白され舞い上がるという、妄想こじらせ系女子のイタい話である。


 主演の松岡茉優は、意外にもこれが映画初主演ということらしい。以前から硬軟どちらにも対応できる、器用な女優だなと思っていたが、それは間違いないと確信できる映画である。


 本作の主人公は、とにかく喜怒哀楽が激しい。加えて約2時間ほぼ出ずっぱりで、殆ど喋りっぱなしという難役である。だがそのセリフの切れ味が良く、所々に緩急の効いたカット割りもあり、見せ方が上手い。いきなりミュージカルが入ってくるのは、今風なのかもしれないが、大九監督はもともと映画美学校出身で、東京の某芸能事務所が開校したタレント養成所にも通っていた人。つまり、映画技法を熟知していて芸人や女優の経験もあるのだ。こういうジャンルの演出は得意なはずで、見事と言う他無いのである。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年1月 8日 (月)

キングスマン:ゴールデン・サークル

キングスマン:ゴールデン・サークル
キングスマン:ゴールデン・サークル
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:マシュー・ヴォーン
共同脚本:ジェーン・ゴールドマン
原作:マーク・ミラー(キャラクター創作)、デイヴ・ギボンズ(キャラクター創作)
製作:アダム・ボーリング 他
製作総指揮:マーク・ミラー 他
音楽: ヘンリー・ジャックマン、マシュー・マージェソン
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):コリン・ファース(森田順平)、タロン・エガートン(木村昴)、ジュリアン・ムーア(田中敦子)、マーク・ストロング(加藤亮夫)、ハル・ベリー(本田貴子)、チャニング・テイタム(中村悠一)、ジェフ・ブリッジス(菅生隆之)、ペドロ・パスカル(宮内敦士)、ソフィ・クックソン(下山田綾華)、エドワード・ホルクロフト(櫻井トオル)、サマンサ・ウォマック、ヴィニー・ジョーンズ、ハンナ・アルストロム(佐古真弓)、マイケル・ガンボン(長克巳)、エルトン・ジョン(岩崎ひろし) 他


  〈“エロ”と“グロ”がハチャメチャにパワーアップ〉


 「キック・アス」(2010年/アメリカ・イギリス合作)の気鋭マシュー・ボーン監督による痛快スパイ・アクションの続編。世界的麻薬組織にアジトを破壊されたスパイ機関、キングスマンのエージェントが、アメリカ人スパイの協力を得て、巨悪に立ち向かっていく姿を描く。


 スパイ機関“キングスマン”の拠点が、謎の敵“ゴールデン・サークル”の攻撃により壊滅。残されたのは、一流のエージェントに成長した主人公エグジー(タロン・エガートン)と、教官兼メカ担当のマーリン(マーク・ストロング)の2人だけになってしまう。敵を追い、同盟を結ぶスパイ機関“ステイツマン”の協力を得るため、アメリカへ向かう2人。しかし、表ではバーボン・ウイスキーの蒸留所と最高級のバーボンを提供する店を経営しているステイツマンは、英国文化に強い影響を受けたキングスマンとは対照的に、コテコテにアメリカンなチームだった。彼らは文化の違いを乗り越え、ゴールデン・サークルの陰謀を阻止することができるのか…。


 2014年に公開された前作は、映画全体がシリアスな雰囲気になりかけてきたなかで、昔ながらでおバカなノリの軽いタッチの映画として大ヒットしたのだが、その映画がフザケまくった“グロ”や“エロ”を盛大にパワーアップして帰ってきた。


 そのパワーアップ加減がもうメチャクチャ。話の都合上とはいえ、序盤で主役と“あるメンバー”以外のキングスマン全員を爆死させる事はないだろう。いくらなんでも横暴過ぎる。同じキングスマン候補生として友好を深めたロキシーとのコンビは、正直まだ見たかったし、愛犬JBまでも犠牲にしてしまうのは酷すぎる。


 加えて、今回は敵が殺られたら全てミンチ(笑)にされてしまうので、グロ描写もモリモリに。とても地上波では放送できないような悪趣味映像もあるので、苦手な人は気をつけてほしい。


 と、こう書くとトンデモ映画の色合いが濃い感じがするのだが、基本的にコメディなので、笑える場面もたっぷりである。何気に一番目立っていたのは主役でも、奇跡の復活を遂げるハリー(コリン・ファース)でもなく、エルトン・ジョン御大(笑)。どういった経緯でこんなアホな役を引き受けたのか分からんが、悪党相手に“ライダーキック”をカマすなど、この御年70歳のお爺ちゃんは元気一杯だ。


 本作は、本国での興行収入が前作を僅かに下回ったものの、ヒットしているのは確実であり、第3弾も予定されているらしい。これ以上にパワーアップしたら、いったいどうなるのかな(笑)。


私の評価…☆☆☆★

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2018年1月 4日 (木)

スター・ウォーズ 最後のジェダイ

スター・ウォーズ 最後のジェダイ
スター・ウォーズ 最後のジェダイ
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:ライアン・ジョンソン
原作:ジョージ・ルーカス「スター・ウォーズ」
製作:キャスリーン・ケネディ、ラム・バーグマン
製作総指揮:J・J・エイブラムス、ジェイソン・マクガトリン、トム・カルノースキー
音楽:ジョン・ウィリアムス
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):マーク・ハミル(島田敏)、キャリー・フィッシャー(高島雅羅 ホログラムのレイアは川庄美雪)、アダム・ドライバー(津田健次郎)、デイジー・リドリー(永宝千晶)、ジョン・ボイエガ(杉村憲司)、オスカー・アイザック(小松史法)、アンディ・サーキス(壤晴彦)、ルピタ・ニョンゴ(杉本ゆう)、ドーナル・グリーソン(川本克彦)、アンソニー・ダニエルズ(岩崎ひろし)、グェンドリン・クリスティー(斉藤貴美子)、ケリー・マリー・トラン(冠野智美)、ローラ・ダーン(塩田朋子)、フランク・オズ[ヨーダの声](多田野曜平)、ベニチオ・デル・トロ(咲野俊介)、ティモシー・ローズ(アクバー提督のスーツ・アクター)&トム・ケイン(同・声)(藤本譲)、ジミー・ヴィー(R2-D2のスーツ・アクター)、ヨーナス・スオタモ(チューバッカのスーツ・アクター)、ビリー・ラード(押川チカ)、マイク・クイン、ゴー・タイン・バン、ジャスティン・セロー(花輪英司) 他

カメオ出演…ワーウィック・デイヴィス、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット


  〈今までの形を変えた意欲作〉


 エピソード6「ジェダイの帰還」の30年後の世界を描いた「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の続編。最後のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーを巡り、帝国軍の残党、ファースト・オーダーと、彼らに立ち向かうレジスタンスたちとの戦いが繰り広げられる。


 伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)をついに探し出し、ライトセーバーを差し出したレイ(デイジー・リドリー)は、驚くべき真実を知ることになる。なぜ、ハン・ソロとレジスタンスを率いるレイア(キャリー・フィッシャー)の息子カイロ・レン(アダム・ドライバー)が、ダース・ベイダーを受け継ごうとするのか? そして、レイアやストームトルーパーの脱走兵フィン(ジョン・ボイエガ)、パイロットのポー(オスカー・アイザック)、ドロイドのBB-8らレジスタンスたちの新たなるミッションとは…?


 今年もよろしくお願いします。


 今年最初に観た映画は、正に正月映画に相応しい映画なのだが、本作は評論家筋には概ね好評なのだが、保守的な映画ファンからは批判されている。


 シリーズというものは回を重ねるうちに、ある程度の形というものが出来上がるのだが、それを重ねていくとマンネリというものが生まれてくる。そのマンネリを楽しむのも1つの見方だが、それは同時に“飽き”というものが生じてくる。それを防ぐには、一旦それをブッ壊し、後で再構築するということをする(例として挙げるなら2006年製作の「007 カジノ・ロワイヤル」が、これに当たるか)のだが、正に本作はそのブッ壊す事をやってのけているのである。前作「フォースの覚醒」でもその傾向は見られたが、本作ではそれが拡大した。前作のメインであったレイ、カイロ・レン、フィンは勿論今回も登場するが、本作の主役はルーク・スカイウォーカーであり、“ジェダイ”とは、又“フォース”とは何かをはっきりと描いている。


 あまり詳しくは書けないが、煽りまくっている予告編やTVCMも完全なミスリード。巧みな編集によって客の目線を別方向に反らせているので、それを観て映画を鑑賞すると、自分の想像したものとは全く違う展開になっていく。


 ただ、そうやって今までの形を壊していくと、新たなものが見えてくる代わりに、綻びも生じてくる。本作の場合、展開にかなりいい加減なところがあり、例えばポーとフィン、ローズの3人が遂行する作戦が、全く意味がないどころか、最終的に無傷で脱出できる輸送船の殆どを壊滅されるという、とんでもない大惨事を引き起こしたり、超科学兵器同士が宇宙空間で戦ってるのに、レジスタンスの爆撃機が装備しているのが、まさかの第二次世界大戦型の自由落下爆弾だったりと、ツッコミどころ満載。でも、ライアン・ジョンソン監督は敢えてそういうところを気にせず描いているのだろう。ルーカスの創造した世界観からの脱却には、そういったデメリットも覚悟のうえだったのかもしれない。


 前作からの世代交代の波はピークを迎え、さらに混沌としてきた中で、次への橋渡しとなるが、“スカイウォーカー・サーガ”の完結編となる次回はまた、新たな局面を迎えるのか、或いは元の形に収まっていくのか? 2019年12月20日(全米公開予定)まで、遥か彼方の銀河の次なる冒険に期待したい。


私の評価…☆☆☆☆

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