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2018年3月

2018年3月29日 (木)

ちはやふる -結び-

ちはやふる -結び-
ちはやふる -結び-
劇場:TOHOシネマズ梅田
監督・脚本:小泉徳宏
原作:末次由紀「ちはやふる」
製作:北島直明(企画・プロデュース)、巣立恭平(プロデューサー)
製作総指揮:伊藤響、安藤親広
音楽:横山克
主題歌:Perfume「無限未来」
出演:広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也、坂口涼太郎、松岡茉優、松田美由紀、國村隼、優希美青、清原果耶、佐野勇斗(M!LK)、賀来賢人 他


  〈二度と戻らない、青春の煌めき〉


 競技かるたに青春をかける高校生たちを描いた人気少女漫画を広瀬すずらの共演で映画化し、2016年に大ヒットを記録した青春ストーリーの完結編。


 綾瀬千早(広瀬すず)と若宮詩暢(松岡茉優)が、全国大会で壮絶な戦いを繰り広げてから2年。千早、太一(野村周平)、新(新田真剣佑)は、名人・クイーン戦の会場にいた。クイーンの詩暢と戦うことが出来ない自分に悔しがる千早。一方、千早たちの師匠・原田秀雄(國村隼)は、史上最強の名人・周防久志(賀来賢人)と対戦していた。だが、原田は周防に手も足も出ず敗れる。その瞬間、“名人を倒すのは俺や!”と、周防に挑戦状を叩き付ける新。そんな新をキラキラした目で見つめる千早。2人の姿を茫然と眺めるだけの太一。そして、3年生に進級した千早たちは、高校生活最後の全国大会に向けて瑞沢高校競技かるた部を始動させる。だが、恋愛体質の菫(優希美青)、慇懃無礼な筑波(佐野勇斗)という個性的な新入生に四苦八苦を強いられることに。その頃、新は全国大会で千早たちと戦うため、かるた部創部に奔走していた。そして、新が通う藤岡東高校には、準クイーンの我妻伊織(清原果耶)がいた。やがて、瑞沢かるた部に思いもよらないトラブルが巻き起こり…。


 描かれている部分は恐らく原作とほぼ変わらないと思うのだが、原作コミックがまだ“高校3年生編”(原作では今作のような団体戦のあと、個人戦の大会が展開中される)なので、あの同じ広瀬すず主演の「チア☆ダン」と似たようなラストなのはどう解釈すればいいのだろう? まぁ、原作マンガと別媒体でラストが違う事は、よくあることだが。未完結の原作をドラマ化する際は、物語の締め方が原作の方にも影響する事があるので、その辺を気をつけて作らなければならないのだ。新キャラも、賀来賢人扮する周防名人以外はあまり目立っておらず、作品として悪くはないが、原作ファンは賛否両論なのではないか? 逆にそういうラストにすることで、もうこのキャストでの実写版は無いよ、という事を示したかったのかな。


 因みに、アニメ版は現在第1期と2期の中から実写版に当たるエピソードを抜き出した「ちはやふる 秀歌撰」が放送中だが、早ければ来年にも第3期が放送されることが決定した。こっちは多分、話は原作通りに進むのだろう。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年3月28日 (水)

〔舞台〕ブロードウェイと銃弾

〔舞台〕ブロードウェイと銃弾
劇場:梅田芸術劇場
演出:福田雄一
脚本:ウディ・アレン
翻訳・訳詞:土器屋利行
振付補:ジェームス・グレイ
原作:ウディ・アレン
ダグラス・マクグラス(1994年公開のウディ・アレン監督/ジョン・キューザック、チャズ・パルミンテリ共演のミラマックス製作映画「ブロードウェイと銃弾」より)
音楽監督:八幡茂
製作:東宝、ワタナベエンターテインメント
出演:浦井健治、城田優、平野綾、ブラザートム、前田美波里、鈴木壮麻、加治将樹、愛加あゆ、保坂知寿 他


 〈良くも悪くも福田監督らしい演出〉


 ウディ・アレンとダグラス・マクグラスによる映画「ブロードウェイと銃弾」を基にしたミュージカルである。


 芸術肌の劇作家デイヴィッド(浦井健治)にプロデューサーのマルクス(加治将樹)が出資者を見つけた。ギャングの親分ニック(ブラザートム)で、女優志願の愛人オリーヴ(平野綾)にせがまれたのだ。ニックは怖いしオリーヴは超大根、と現実はキビシいが、デイヴィッドは開き直って最高の俳優を要求、主演に大女優ヘレン・シンクレア(前田美波里)、相手役に名優ワーナー・パーセル(鈴木壮麻)を獲得、稽古が始まる。この舞台が久々のカムバックになると踏んだヘレンは、自分の役にもっと色気が欲しくてデイヴィッドを籠絡する。オリーヴの警護役チーチ(城田優)は彼女のキンキン声にも、デイヴィッドの観念的過ぎる芝居にもうんざり、ある日演出に口を挟む。チーチにみんな賛成するのでデイヴィッドは面白くないが、しかし彼の指摘は的確、そこで彼に書き直しを“手伝って”もらう。チーチの改訂は大評判、ヘレンはデイヴィッドを前途有望と見て愛人にする。オリーヴはワーナーと浮気、ワーナーは持病の過食症が始まり太りだす。それでもボストン初演は大好評だった。ところがデイヴィッドは恋人のエレン(愛加あゆ)にヘレンとの情事を問い詰められ、チーチはオリーヴが俺の芝居を台無しにしたと怒り、波止場に連れだして射殺してしまった…。


 鑑賞してから少し時間が経っているが、一応感想を書いておきます。


 映画版を敢えて観ずに鑑賞。少々お下劣な場面はあるけど、いやー、楽しかった! アニメ声のダメ女優役を平野綾(映画ではジェニファー・ティリー)がやっているのだが、嫌々護衛につく羽目になったギャングのチーチ(城田優 映画ではチャズ・パルミンテリ)や主役の売れない脚本家(浦井健治 映画ではジョン・キューザック)との掛け合いが面白い。元はウディ・アレンの映画なのだが、恐らく「銀魂」の福田監督のこと、本来のストーリーから脱線してもおかしくないようなアドリブ演出がハマっていて大爆笑の連続だった。


 で、これ元の映画も観たいのだけど、現在Amazonプライム以外は配信されていないのだ。レンタルDVDが一部のTSUTAYAにあるとのことなので、暇ができたら借りてみようかなと思う。ラストの展開ほか、所々この舞台版とは違うらしいので、ウディ・アレンの映画は苦手なのだが、見比べてみたい。


私の評価…☆☆☆☆★

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2018年3月24日 (土)

坂道のアポロン

坂道のアポロン
坂道のアポロン
坂道のアポロン
劇場:TOHOシネマズ梅田
監督:三木孝浩
脚本:髙橋泉
原作:小玉ユキ「坂道のアポロン」
製作:八尾香澄、田辺圭吾、岡本順哉
製作総指揮:豊島雅郎、上田太地
音楽:鈴木正人
主題歌:小田和正「坂道を上って」
出演:知念侑李(Hey! Say! JUMP)、中川大志、小松菜奈、真野恵里菜、山下容莉枝、松村北斗(SixTONES/ジャニーズJr.)、野間口徹、中村梅雀、ディーン・フジオカ 他


  〈二度と戻らない高校時代の友情と恋、そしてジャズとの出会い〉


 小学館漫画賞に輝き、テレビアニメにもなった小玉ユキの人気コミックを、青春映画の名手と呼ばれる三木孝浩監督が映画化した青春ドラマ。


 病院に勤め、忙しい毎日を送る医師・西見薫(知念侑李)のデスクに飾られている1枚の写真。笑顔で写る3人の高校生。それは、10年前の夏、二度と戻らない“特別なあの頃”の写真だった…。あの夏、転校先の高校で、薫は“札付きの不良”と恐れられるクラスメイト・川渕千太郎(中川大志)と運命的な出会いを果たす。二人は音楽で繋がれ、荒っぽい千太郎に薫は不思議と惹かれていくのだった。ピアノとドラムでセッションし、千太郎の幼なじみで町のレコード屋の娘・迎律子(小松菜奈)と3人で過ごす日々。やがて薫は律子に恋心を抱くが、律子の想い人は千太郎だと知ってしまう。そんな切ない三角関係ながら、千太郎と二人で奏でる音楽はいつも最高だった。だがある日突然、千太郎は二人の前から姿を消してしまう…。


 普通に良い映画。原作も、6年前に放送されたアニメ版も未見だけど。ヒロインの小松菜奈も、出演作の中では一番可愛く撮れている。そして、アニメ版でもそうだったらしいのだが作中頻繁に流れるジャズの名曲、Art Blakeyの“Moanin'”が非常に印象的である。ジャズ好きには堪らない映画だ。


 また、主人公の高校生時代が舞台の青春映画でもあるので、こういうのを観ると、年代は違うが(映画の舞台は1966年なので、自分が産まれる前の話)自分の学生時代を思い出す。自分は軽音部とかではなかったけど、放送部で音楽には関わっていたからなぁ。不思議と高校生の時の友人に会いたくなった。


 因みにこの映画、先週末からの週末興行ランキングでは初登場8位。ん~、大コケなのかこりゃ? 若いコにゃジャズは興味無いんかね? 確かに撮影中、ロケ先での移動で事故に巻き込まれ、スタッフやキャストが骨折などの重軽傷を負ったといういわく付きではあり、悪いイメージが先行してしまった感はあるが、クライマックスを含め数回ある、キャストが吹き替え無しで挑んだジャズセッションの場面はかなり見応えがあり、この場面だけでも一見の価値はある映画だ。


 ただ、エンディングで小田和正の曲が流れるのも悪くはないが、ここはやはり“Moanin'”か、アニメ版で挿入歌として使われていた“Lullaby of Birdland”(日本では“バードランドの子守唄”の題名でも有名)で良かったのではないか。権利関係の都合もあったのだろうが、やっぱりこの映画の音楽はジャズが主体なのだから、最後もジャズで締めてもらいたかった。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年3月17日 (土)

去年の冬、きみと別れ

去年の冬、きみと別れ
去年の冬、きみと別れ
劇場:TOHOシネマズ二条
監督:瀧本智行
脚本:大石哲也
原作:中村文則「去年の冬、きみと別れ」
製作:池田宏之 他
製作総指揮:高橋雅美
音楽:上野耕路
主題歌:m-flo「never」
出演:岩田剛典、山本美月、斎藤工、浅見れいな、北村一輝、土村芳 他


  〈因果応報、とでも言うべきか〉


 「悪と仮面のルール」など数々の映像化作品で知られる芥川賞作家・中村文則の同名小説を岩田剛典主演で映画化したミステリー。


 婚約者・松田百合子(山本美月)との結婚を間近に控えた新進気鋭のルポライター耶雲恭介(岩田剛典)。本の出版を目指す彼が目を付けたのは、盲目の美女が巻き込まれた未解決焼死事件と、その事件の元容疑者である世界的フォトグラファー・木原坂雄大(斎藤工)だった。だがその真相に近づくにつれ、木原坂の危険な罠は百合子にまで及び、いつしか耶雲は抜けることのできない深みにはまっていくのだった…。


 これ、試写会では“ネタバレ禁止令”が配給会社の方から出たらしいのだが、それもそのはず。


 原作は「映像化不可能」と言われていたのだが、それは原作自体がちょっと特殊な構造になっているからで、非常に説明しにくいのだが(笑)、この原作そのものが、物語の一つの要素になっているから。つまり、物語の中にこの原作小説自体をとけ込ませているためで、これを映像作品ならではの鮮やかな手法で描いているのである。このため、映画のさわりの部分をいうだけでもネタバレに直結してしまう可能性があるのだ。時系列の描く順番なども多少異なるため、見ようによってはツッコミどころもあるだろうが、結末のどんでん返しがこれほど綺麗に決まる映画は、久しぶりのような気がする。敢えてヒントをいうならば、予告編もミスリード。騙されてはいけませんよ。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年3月14日 (水)

シェイプ・オブ・ウォーター

シェイプ・オブ・ウォーター
シェイプ・オブ・ウォーター
シェイプ・オブ・ウォーター
劇場:MOVIX京都
監督・脚本・原案・製作:ギレルモ・デル・トロ
共同脚本:ヴァネッサ・テイラー
共同製作:J・マイルズ・デイル
製作総指揮:リズ・セイアー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタヴィア・スペンサー、ローレン・リー・スミス、ニック・サーシー、デヴィッド・ヒューレット 他


  〈グロくも美しい、愛に満ちたお伽噺〉


 鬼才ギレルモ・デル・トロ監督が、人間と不思議な生物の種族を超えた愛を描く、ファンタジーテイストのラブストーリー。


 1962年、ソビエトとの冷戦時代のアメリカ。清掃員として政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまう。研究所に秘かに運び込まれた、アマゾンで神のように崇められていたという不思議な生きものの魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。イライザは子供の頃のトラウマで声が出せなかったが、“彼” とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。二人の心は通い始めるが、イライザは“彼”が間もなく実験の犠牲になることを知る…。


 これはちょっと観る人によって好みが分かれそう。ギレルモ・デル・トロ監督のダーク・ファンタジーといえば、「パンズ・ラビリンス」が代表作だが、本作はそれと比べるとグロさは控えめで、話の内容も「人魚姫」がベース(男女の設定を入れ替えただけ)となっているためか、さほど難解なものではない。


 いきなり冒頭でヒロインの自慰シーンがあり、そこから後もそれが度々描かれるのだが、これは失語症であるが故の孤独感を表すものなのだろう。個人的にはあまりいらない場面とは思うのだが、後の展開を考えると大きな意味合いを持つのかなと思う。言葉を喋れないヒロインを体当たりで演じるサリー・ホーキンスが見事である。


 またヒロインがすむアパートの1階が映画館なのもあってか、古き良き時代の映画へのオマージュがたっぷり。まぁ、この辺りがアカデミー賞に選ばれた最大の要因なのかもしれない。


私の評価…☆☆☆☆★

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2018年3月13日 (火)

ブラックパンサー

ブラックパンサー
ブラックパンサー
劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本:ライアン・クーグラー
共同脚本:ジョー・ロバート・コール
原作:スタン・リー、ジャック・カービー「ブラックパンサー」
製作:ケヴィン・ファイギ
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):チャドウィック・ボーズマン(田村真)、マイケル・B・ジョーダン(津田健次郎)、ルピタ・ニョンゴ(皆川純子)、ダナイ・グリラ(斎賀みつき)、マーティン・フリーマン(森川智之)、ダニエル・カルーヤ(中井和哉)、レティーシャ・ライト(百田夏菜子)、ウィンストン・デューク(木村昴)、アンジェラ・バセット(幸田直子)、フォレスト・ウィテカー(玄田哲章)、アンディ・サーキス(広田みのる)、ローレンス・カサンバ(織部ゆかり)、ジョン・カニ(佐々木敏)、スターリング・K・ブラウン(遠藤大智) 他

[カメオ出演]バッキー・バーンズ…セバスチャン・スタン(白石充)、ギャンブラー…スタン・リー(高桑満)

  〈アフリカを舞台にしたアメリカ社会への批判〉


 「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」から登場した漆黒のスーツに身を包んだヒーロー、ブラックパンサーの活躍を描くアクション。国王とブラックパンサーという2つの顔を持つ男ティ・チャラが、超文明国家ワカンダの秘密を守るため、戦いに挑んでいく。


 アフリカの秘境にある超文明国家ワカンダは、すべてを破壊してしまうほどのパワーを秘めた希少鉱石・ヴィブラニウムの産出地だった。歴代のワカンダの王はこの鉱石が悪の手に渡らないよう国の秘密を守り、一方でヴィブラニウムを研究し、最先端のテクノロジーを生み出しながら、世界中にスパイを放つことで社会情勢を探り、ワカンダを世界から守っていた。国王であった父ティ・チャカを亡くした若きティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は即位の儀式に臨み、すべての挑戦者を降伏させる。儀式を終えた彼は国王にして国の守護者・ブラックパンサーに即位するが、まだ王となる心構えを持てず、昔の婚約者ナキア(ルピタ・ニョンゴ)への思いも断ち切れず、代々受け継がれた掟と父の意志の間で葛藤する。そのころ、ワカンダを狙う謎の男エリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)は武器商人のユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)と手を組み、行動を始める。二人は大英博物館からヴィブラニウム製の武器を盗み、取引の目的にワカンダへの潜入を企てる。ティ・チャラはワカンダのスパイからこの情報を聞くと、天才科学者の妹シュリ(レティーシャ・ライト)が改良したスーツをまとい、親衛隊ドーラ・ミラージュの隊長オコエ(ダナイ・グリラ)とナキアを連れ韓国・釜山の取引現場に乗り込む。そこには、クロウの取引相手を装ったCIA捜査官エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)がいた。おとり捜査がばれ、クロウたちは逃亡するが、ブラックパンサーとクロウ一派のデッドヒートの末、ロスがクロウを拘束する。しかし、クロウを奪還しようとするキルモンガーの奇襲を受け、ナキアをかばったロスが重傷を負う。ティ・チャラはロスを救うため、掟を破って彼をワカンダに連れて戻る。一方、ワカンダに潜入し、国王の座を狙うキルモンガーは、ヴィブラニウムのパワーを手に入れ、世界征服を目論む。ティ・チャラはワカンダと世界を守ることができるのか…?


 これ、舞台はアフリカの架空の国だが、話は今のアメリカ社会を痛烈に風刺しているのが面白い。さらに、正義のためには血の繋がった者と戦わなければならない展開は、どことなく神話的でもある。人種や格差といった社会問題も織り込みつつ、お約束のハードアクションもたっぷりだ。トランプ政権をディスっているのも笑える。


 因みに、本作に出てくる希少鉱石ヴィブラニウムは、キャプテン・アメリカの盾にも使われている設定なので、ブラックパンサーは4月公開予定の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にも登場する。現行の“アベンジャーズ”としては「~インフィニティ・ウォー」のその次の作品で、一旦終了(“マーベル・シネマティック・ユニバース”は継続)することが発表されているが、果たしてあの曲者揃いの連中と、どう絡んでいくのか楽しみだ。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年3月 8日 (木)

悪女

悪女
劇場:梅田ブルク7
監督・脚本・製作:チョン・ビョンギル
共同脚本:キム・ウンシク
製作総指揮:キム・ウテク
音楽:グ・ジャワン
アクション指導:チョン・ビョンギル、クォン・ギドク
出演:キム・オクビン、シン・ハギュン、ソンジュン、キム・ソヒョン、キム・ヨヌ、チョ・ウンジ、イ・スンジュ、チョン・ヘギュン、ミン・イェジ、パク・チョルミン、キム・ヘナ 他


  〈超絶アクションを、堪能せよ!〉


 最愛の人を殺され、運命に翻弄される女殺し屋の孤独な戦いを描く、「渇き」のキム・オクビン主演のバイオレンス・アクション。


 犯罪組織の殺し屋として育てられたスクヒ(キム・オクビン)は、育ての親ジュンサン(シン・ハギュン)にいつしか恋心を抱くようになり、二人は結婚する。甘い新婚生活に胸躍らせるが、ジュンサンは敵対組織に無残に殺害されてしまう。逆上したスクヒは復讐を実行するが、国家組織に拘束され、10年間ミッションを務めれば自由になるという条件で、国家直属の暗殺者となる。やがて運命の男性と出会い、幸せを誓うが、結婚式当日に新たなミッションが降りかかる…。


 韓国映画のアクションものは、ハリウッドや香港のものとは比べ物にならないくらい激しいものが多いのだが、本作も間違いなくその1本と言っていいだろう。何といっても、冒頭約7分に及ぶ殺戮シーンは、長回しのようなカメラワークで、まるでガンシューティングゲームのような演出になっており、ハイレベルなアクションと共に、観る側を引き込んでいく。


 監督のチョン・ビョンギルは、日本でも昨年「22年目の告白 私が殺人犯です」としてリメイクされた2014年の韓国映画「殺人の告白」で、一躍注目の的となった人だが、元々はスタントマン出身であり、本作でもアクション演出のセンスは遺憾なく発揮。この冒頭の場面で観客の目を釘付けにした後も手を緩めること無く、バイクでチェイスしながら日本刀で斬り合うとか、手斧を片手にバスに飛び乗る等、いったいどうやって撮っているのかと思うようなシーンが飛び込んでくる。


 そして、主演のキム・オクビンは実は本作でアクションに初挑戦。でも、彼女はテコンドーとハプキドーの黒帯保持者らしく、多数の男たちを次々と倒していく姿はめちゃくちゃカッコいい。


 ただ、アクション重視なのでストーリー等筋立てはツッコミどころが満載なのだが、韓国では女性アクション映画は当たらないといわれているなか、昨年6月に韓国で上映がスタートすると、成人指定にもかかわらず、公開4日間で46万人以上を動員するという、ジンクスを打ち破る大ヒットとなった。そういえば、昨年あたりからハリウッドを中心に、女性アクション映画の製作本数が増えているような気がするが、世界的にそういう流れになっていくのかもしれない。


私の評価…☆☆☆☆

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2018年3月 5日 (月)

第90回アカデミー賞結果速報!

2017年度・第90回アカデミー賞結果速報!
主な受賞結果です。

☆作品賞
「シェイプ・オブ・ウォーター」

☆主演男優賞
ゲイリー・オールドマン(「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」)

☆主演女優賞
フランシス・マクドーマンド(「スリー・ビルボード」)

☆助演男優賞
サム・ロックウェル(「スリー・ビルボード」)

☆助演女優賞
アリソン・ジャネイ(「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」)

☆監督賞
ギレルモ・デル・トロ(「シェイプ・オブ・ウォーター」)

☆長編アニメーション賞
「リメンバー・ミー」

☆外国語映画賞
「ナチュラルウーマン」(チリ)

☆脚本賞
ジョーダン・ピール(「ゲット・アウト」)

☆脚色賞
ジェームズ・アイボリー(「君の名前で僕を呼んで」)

☆美術賞
「シェイプ・オブ・ウォーター」

☆撮影賞
ロジャー・ディーキンス(「ブレードランナー 2049」)

☆衣裳デザイン賞
マーク・ブリッジス(「ファントム・スレッド」)

☆編集賞
「ダンケルク」

☆メイクアップ&ヘアスタイリング賞
「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」

☆作曲賞
アレクサンドル・デスプラ(「シェイプ・オブ・ウォーター」)

☆主題歌賞
“リメンバー・ミー(Remember Me)”(「リメンバー・ミー」)

☆音響編集賞
「ダンケルク」

☆録音賞
「ダンケルク」

☆視覚効果賞
「ブレードランナー 2049」

☆ドキュメンタリー賞
「イカロス」

☆短編ドキュメンタリー賞
「Heaven Is a Traffic Jam on the 405(原題)」

☆短編実写映画賞
「The Silent Child(原題)」

☆短編アニメーション賞
「Dear Basketball(原題)」


 やはり今回は社会情勢などを反映した、どれも納得の結果だなと思う。「ゲット・アウト」だけは見逃したが、他の映画はこれから観てみたいと思うし。でも、何といっても初めて特殊メイクの部門で日本人が受賞したのはうれしい。一度映画界を引退していた人なので、復帰及び受賞おめでとうですね。


 ちなみに、今回は受賞スピーチが最短だった人にはジェットスキーがプレゼントされるらしい(笑)。年々、このスピーチが何だか感謝を羅列するだけの味気ないものになっているような気がするのだが、今年は気の利いた事を言う人は、いたのかな(僕はWOWOWの放送は観ていません)?

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2018年3月 3日 (土)

第41回日本アカデミー賞速報

2017年度・第41回日本アカデミー賞結果速報!
主な受賞結果です。


▼最優秀作品賞…「三度目の殺人」

▼最優秀アニメーション賞…「夜は短し歩けよ乙女」

▼最優秀監督賞…是枝 裕和「三度目の殺人」

▼最優秀主演男優賞…菅田 将暉「あゝ荒野 前編」

▼最優秀主演女優賞…蒼井 優「彼女がその名を知らない鳥たち」

▼最優秀助演男優賞…役所 広司「三度目の殺人」

▼最優秀助演女優賞…広瀬 すず「三度目の殺人」

▼新人俳優賞…北村 匠海「君の膵臓をたべたい」、竹内 涼真「帝一の國」、中条あやみ「チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」、浜辺 美波「君の膵臓をたべたい」

▼最優秀外国映画賞…「ラ・ラ・ランド」(ギャガ/ポニーキャニオン配給)

▼オールナイトニッポン話題賞

作品部門…「君の膵臓をたべたい」
俳優部門…菅田 将暉「帝一の國」


 文章作成が遅くなったので、1日経って送信。速報じゃないですね(笑)。今年は実写もアニメもフジテレビか。まぁ、本業のテレビのほうが全然ダメだから、何かちょっとでもいい話題がないとねぇ。でも確かに「三度目の殺人」は役者が皆良かったし、暗い映画だったけど見応えはあった。「三度目の殺人」と共に最多ノミネートだった「関ヶ原」はスタッフの部門でいくつか受賞。作品自体は不出来だったので、まぁこれも納得ってとこか。

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