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2018年5月18日 (金)

リズと青い鳥

リズと青い鳥
リズと青い鳥
劇場:MOVIX京都
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
原作:武田綾乃「響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編/後編」
音楽:牛尾憲輔
主題歌:Homecomings「Songbirds」
声の出演:鎧塚みぞれ…種崎敦美、傘木希美…東山奈央、“リズ”/“少女”…本田望結、中川夏紀…藤村鼓乃美、吉川優子…山岡ゆり、剣崎梨々花…杉浦しおり、黄前久美子…黒沢ともよ、加藤葉月…朝井彩加、川島緑輝…豊田萌絵、高坂麗奈…安済知佳 他


  〈地味な映画だが、何気に難しい事を淡々とやってのけている〉


 人気テレビアニメ「響け!ユーフォニアム」シリーズの続編を兼ねたスピンオフであり、完全新作劇場版。本作を受けて今秋にタイトル未定の続編が公開予定。


 北宇治高等学校吹奏楽部でオーボエを担当する鎧塚みぞれと、フルートを担当する傘木希美。高校三年生の2人は、最後のコンクールを迎えようとしていた。その自由曲に選ばれたのは、『リズと青い鳥』。この曲には、オーボエとフルートが掛け合うソロがあった。“なんだかこの曲、わたしたちみたい”と屈託なく語り、嬉しそうにソロを演奏する希美と、一緒に過ごす日々に幸せを感じながらも、終わりが近づくことを恐れるみぞれ。親友のはずの2人だったが、オーボエとフルートのソロは上手く噛み合わず、距離を感じさせるものだった…。


 本作は、女性同士の友情や葛藤をテーマにしているので、公開前からネットでは“百合(所謂レズ)もの”としての話題が先行していたが…。普通にイイ話ではないか! とても美しく、そして堪らなく切ない映画であった。本元の「響け!~」とは作風が異なるため、最初はどういう展開になるのか不安が過った(簡単にいうなら「響け!~」が“動”なら本作は“静”の映画)が、さすがは「聲の形」(2016年)のスタッフである。思春期独特の、繊細な心の動きを的確に表現している。何より主役の2人を演じる種﨑敦美と東山奈央、そして劇中描かれる架空の童話の登場人物を一人二役で演じ分ける本田望結ちゃんが素晴らしい。


 一見、地味な映画だが、表情や仕草、そして絶妙な間のとり方など、セリフを極力少なくしてセリフに頼らずに感情を表現する手法が実に見事。2人が気持ちをのせて演奏するクライマックスは、心揺さぶられる素晴らしい仕上がりになっていた。


 年内に公開される「響け!ユーフォニアム」の続編は、これを踏まえて作られる“2年生になった久美子たち”が描かれるのだから、いやが上にも期待が高まる。楽しみに待ってます!


私の評価…☆☆☆☆★

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