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2018年7月 5日 (木)

29歳問題

29歳問題
劇場:京都シネマ
監督・脚本:キーレン・パン
音楽:アラン・ウォン、ジャネット・ユン
出演:クリッシー・チャウ、ジョイス・チェン、ベビージョン・チョイ、ベン・ヨン、ジャン・ラム、エレイン・チン、エリック・コット 他


  〈現在の生活に疲れたら、この1本!〉


 キーレン・パンが12年に渡って演じてきた一人芝居の舞台劇を、自らメガホンを取って映画化。


 香港。化粧品会社で働くヨックワン(クリッシー・チャウ)は、仕事のキャリアも順調、長年付き合っている彼氏もいて、公私ともに順風満帆なはずだった。だが、30歳の誕生日を一か月後に控えた頃、仕事のプレッシャーはキツくなり、彼氏ともすれ違いが重なって関係がギクシャクし、暗雲が垂れ込めてくる。実家の父は認知症で、何時だろうと関係なく“早く帰ってこい!”と電話をかけてくる始末。その上、借りていたマンションの部屋を家主が売りに出し、一方的に追い出されてしまう。急遽借りた部屋は、主の女性ティンロ(ジョイス・チェン)がパリ旅行で留守している間の仮住まいだった。やむなくそこで暮らし始めたヨックワンがある日、何気なく部屋にあった日記を手に取って開いてみると、ティンロが自分と同じ誕生日、同い年であることを知る。日記を読み進めたヨックワンは、気ままに暮らす楽天的なティンロのささやかながら幸せそうな日常に惹かれて行くが…。


 本作は中国で2005年に上演されヒットした舞台劇を映画化したもので、アラサー女子の抱える問題をテーマに描いたコメディである。日本で言うなら「東京タラレバ物語」(2017年の日テレ系ドラマ)が、雰囲気やネタが近いかなという感じなのだが、元が舞台劇だけに、最近はやり(?)の“第4の壁を破る”演出も多く、楽しませてくれる。ヒロインと同年代の女性なら、日本でも共感できる人は多いだろう。多分、日本でリメイクしても面白いのではないか。


 物語の軸になるのは、共にアラサー女子のヨックワンとティンロ。仕事バリバリのキャリア・ウーマンであるヨックワンに対して、極々普通のレコード店で働くティンロは、性格も対照的。2人は、あるちょっとしたことで、離れていながらも接点を持ち、その2人の生き方が交互に綴られていく。終盤、一見幸せそうなティンロにも、ある問題があることが分かるのだが、決して暗くは描いておらず、生きていく勇気を貰える映画であった。


私の評価…☆☆☆★

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