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2020年8月

2020年8月26日 (水)

記憶屋 あなたを忘れない

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劇場:アースシネマズ姫路
監督・脚本:平川雄一朗
共同脚本:鹿目けい子
原作:織守きょうや「記憶屋」
製作:石塚慶生(企画・プロデューサー)、内山雅博(企画・プロデューサー)、西麻美、市山竜次
製作総指揮:吉田繁暁
出演:山田涼介、芳根京子、泉里香、櫻井淳子、戸田菜穂、ブラザー・トム、濱田龍臣、佐生雪、須藤理彩、杉本哲太、佐々木すみ江、田中泯、蓮佛美沙子、佐々木蔵之介 他

 

 

  〈ストーリーに起伏がなく、つまらない〉

 

 

 「第22回日本ホラー小説大賞」で読者賞を受賞した織守きょうやの小説を、「Hey! Say! JUMP」の山田涼介主演で映画化したヒューマンドラマ。

 

 

 大学生の遼一(山田涼介)は年上の恋人・杏子(蓮佛美沙子)にプロポーズするが、その翌日から彼女と連絡が取れなくなってしまう。数日後に再会した彼女は、遼一の記憶だけを失っていた。信じられない遼一は、人の記憶を消せるという都市伝説的な存在「記憶屋」のことを知り、大学の先輩で弁護士の高原(佐々木蔵之介)に相談して杏子の記憶喪失の原因を探り始める。幼なじみの真希(芳根京子)や高原の助手・七海(泉里香)らと調査を進めるうちに、遼一は人々の中にある忘れたい記憶やその奥にある思いや愛に触れていくことに…。

 

 

 一応、ジャンルとしてはホラー映画らしいが、全然怖くもないし、ホラーじゃないやん、これ。

 

 

 原作は未読だが、ストーリー展開も最初から最後までほぼ平坦だし、同じ監督で似たような話の「ツナグ」(松坂桃李主演 2012年)と比べても、大分見劣りしてしまう。折角役者は良いのに、これでは感動も何も無く残念な出来。

 

 

私の評価…☆☆

 

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2020年8月13日 (木)

ラストレター

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劇場:アースシネマズ姫路
監督・脚本・原作:岩井俊二「ラストレター」
製作:川村元気(企画・プロデュース)、水野昌、臼井真之介
製作総指揮:山内章弘
出演:松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、降谷凪、小室等、水越けいこ、木内みどり、鈴木慶一、豊川悦司、中山美穂、神木隆之介、福山雅治 他

 

 

  〈岩井俊二らしいノスタルジックな映画〉

 

 

 「Love Letter」や「スワロウテイル」などの岩井俊二監督が、自身の出身地である宮城を舞台に、手紙の行き違いから始まった2つの世代の男女の恋愛模様と、それぞれの心の再生と成長を描く。

 

 

 裕里(松たか子)の姉の未咲が、亡くなった。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美(広瀬すず)から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で、学校のヒロインだった姉と勘違いされてしまう裕里。そしてその場で、初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)と再会することに。勘違いから始まった、裕里と鏡史郎の不思議な文通。裕里は、未咲のふりをして、手紙を書き続ける。その内のひとつの手紙が鮎美に届いてしまったことで、鮎美は鏡史郎(回想・神木隆之介)と未咲(回想・広瀬すず)、そして裕里(回想・森七菜)の学生時代の淡い初恋の思い出を辿りだす。ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく…。

 

 

 これは、またなんとも岩井俊二らしい、ロマンチックでどこかノスタルジックな映画である。タイトルや序盤の展開からして「Love Letter」のアンサー的な内容なのだが、終盤にあの2人を登場させるあたりは、やはりそうなのかと思わせる。

 

 

 役者もまた素晴らしく、松たか子や広瀬すずは勿論だが、本作での注目はやはり森七菜だろう。彼女は松たか子演じる裕里の少女時代と、彼女の娘を二役で演じ分けるのだが、既にイメージが定着しつつある広瀬すずに対し、まだまだ成長途上で可憐さを残す森七菜は存在感も光っていて、暫くはこの手の映画に引っ張りだこになりそうな感じがある。

 

 

 ところでこの原作は、本作が作られる前の2018年に、先に中国で映画化されている。そして、その中国版も「チィファの手紙」(原題「你好,之华」)の邦題で9月11日から日本でも公開される。松たか子が演じた裕里に当たるチィファを、中国四大女優の1人ジョウ・シュン(周迅 「ふたりの人魚」(2000年)他)が演じ、森七菜が演じた二役を、「唐山大地震」(2010年)で天才子役として一躍脚光を浴びたチャン・ツイフォン(张子枫)が演じる。日本版では季節は夏の設定だったが、中国版では冬。細かいところで設定を変えているようだが、こちらのほうも是非観てみたい。

 

 

私の評価…☆☆☆☆

 

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ジョジョ・ラビット

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劇場:TOHOシネマズ二条
監督・脚本・製作:タイカ・ワイティティ
原作:クリスティン・ルーネンズ「Caging Skies」
共同製作:カーシュー・ニール、チェルシー・ウィンスタンリー
製作総指揮:ケヴァン・ヴァン・トンプソン
出演(吹替版声優 ※判明しているもののみ):ローマン・グリフィン・デイヴィス(山崎智史)、トーマシン・マッケンジー(清水理沙)、スカーレット・ヨハンソン(浅野まゆみ)、タイカ・ワイティティ(間宮康弘)、サム・ロックウェル(桐本拓哉)、レベル・ウィルソン(斉藤貴美子)、アルフィー・アレン(美斉津恵友)、スティーブン・マーチャント(佐々木睦)、アーチー・イェーツ(櫻井優輝) 他

 

 

  〈今までにない、斬新な切り口でナチスを描いた傑作〉

 

 

 「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティ監督がメガホンをとり、第44回トロント国際映画祭にて最高賞である観客賞を受賞した人間ドラマ。第二次世界大戦中のドイツを舞台に、戦時下に生きる人々の姿をユーモアたっぷりに描く。

 

 

 第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、空想上の友だちのアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)の助けを借りながら、青少年集団ヒトラーユーゲントで立派な兵士になろうと奮闘していた。
しかし、ジョジョは訓練でウサギを殺すことができず、教官から”ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれてしまう。そんなある日、母親(スカーレット・ヨハンソン)とふたりで暮らしていたジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋で、ユダヤ人の少女(トーマサイン・マッケンジー)がこっそりと匿われていることに気付く。ジョジョの頼りとなるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ…。臆病なジョジョの生活は一体どうなってしまうのか!?

 

 

 軍隊行進曲風にアレンジされた"20世紀フォックスファンファーレ"から、心を掴まされた。それに続くオープニングで、ビートルズの「I Want To Hold Your Hand」(貴重なドイツ語ヴァージョン)が流れ、物語の世界観にグイグイ引き込まれていく。

 

 

 コメディ色を前面に押し出した反戦映画は、これまでにもあったが、本作はその中でも出色の出来。戦時中の厳しい暮らしや戦闘場面でも、常に笑いが絶えない。それもトゲトゲしたものではなく、軟らかい温かい空気に包まれる。

 

 

 もっとも、そんな中にも危険を示すサインはきちんと潜ませており、街中でぶら下がっている足が死を意味することに気づかされると、以降はその靴がアップになる度にドキリとする仕掛けなどは、かなり練られた脚本である。

 

 

 母親に依存しきっていた少年が、ユダヤ人少女エルサと出会い敗戦という通過儀礼を経て、人として成長していく物語。因みに、エンディングにはデヴィッド・ボウイの名曲「Heroes」(これもドイツ語ヴァージョン)が流れる。これはベルリンの壁の前で男女がキスをするのをイメージしたといわれる曲。オープニングといい、巧みな選曲には唸らざるを得ない。

 

 

私の評価…☆☆☆☆★

 

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2020年8月12日 (水)

カイジ ファイナルゲーム

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劇場:アースシネマズ姫路
監督:佐藤東弥
原作・脚本:福本伸行
共同脚本:徳永友一
出演:藤原竜也、福士蒼汰、関水渚、新田真剣佑、吉田鋼太郎、松尾スズキ、生瀬勝久、天海祐希、山崎育三郎、瀬戸利樹、前田公輝、篠田麻里子、酒向芳、金田明夫、伊武雅刀 他

 

 

  〈やはり、原作のイメージを崩さずにオリジナルを作るのは難しいか〉

 

 

 シリーズ累計発行部数2100万部を超える大人気コミック「カイジ」を、藤原竜也主演で実写映画化したシリーズ第3作。原作者の福本伸行が脚本に携わり、4つの新ゲーム「バベルの塔」「最後の審判」「ドリームジャンプ」「ゴールドジャンケン」が登場するオリジナルストーリーが展開する。

 

 

 2020年、東京オリンピックの終了を機に景気は急激に落ち込み、貧富の格差がかつてないほど広がった日本。そんな社会で、変わらず底辺の生活を送っていたカイジ(藤原竜也)は、ある日、帝愛グループ企業の社長に出世した大槻(松尾スズキ)と再会。彼から、金を持て余した老人が主催する若者救済イベント「バベルの塔」の存在を知らされたカイジは、一攫千金を懸けた大勝負に挑む。

 

 

 面白いけど、ちょっと話を詰め込み過ぎたのではないか? ゲームが多すぎてどれがメインなのかメリハリに欠けるし、ストーリー展開も、どこか淡々としてシラケてる部分もある。藤原竜也と吉田鋼太郎の、同じ事務所の先輩後輩という演技対決も、どこか浮いてる感じがする。でも、ラストお決まりのオチは、やっぱりねと笑ってしまった。これで最後とは実に勿体ない。できれば、もう1作作って派手に終わってほしい。

 

 

私の評価…☆☆☆

 

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